合宿の夜は何もする事がない。
元々ツェルニという都市自体が、その学生の為の都市という性格上というか性質上、深夜営業という店が殆どない。
当たり前といえば当たり前で、店とて生徒が将来母都市へ帰ってからの予行演習として開かれている。だから、基本として授業中は店も開かないし、翌日以降の授業に差し支えるような時間帯までの営業も制限されているという訳だ。
ただ、それを差し引いても、合宿の夜という事は「これ」という事柄がない。
何しろ、周囲は農園の一角だ。
武芸者ならば走って、都市の深夜までやっているようなお店に行って帰ってくる事も不可能ではないが……まあ、そんな事をやらかす可能性があるのはシャーニッドぐらいだし、シャーニッドにした所でニーナとダルシェナの双方に睨まれるのは勘弁して欲しい所だ。
という訳で、ある者達はゲームを、ある者達は読書を、ある者達は会話を楽しむ、という具合だった。
「よし、そんじゃこれでオレの勝ち」
「くっ……」
ダルシェナが悔しげに唇を噛む。
またしてもシャーニッドにボードゲームで負けたのだった。
このゲームは基本は武芸者の戦術に関する考え方を鍛える為のものだ。実際には、レイフォンのようにそんじょそこらの狙撃手に狙われた所で、剄弾を当たり前のように迎撃してしまうような武芸者もいる訳だが、それではゲームにならないので、全てのユニットを均一の戦力として扱っている。
そして、念威操者と狙撃手で構成されたシャーニッドの編成に、ニーナとダルシェナは前日から連戦連敗を続けていた。
無論、何故そういう結果になるのか分かっているシャーニッドもさすがに呆れて、例えば念威操者を一名に狙撃手を一名か二名という具合に現実に即した制限を加えてやらないかと言っている。
で、あるのだが、ニーナもダルシェナも、『いや、このままだ!』と意地になっている。
ゲーム上と現実は違うという訳で、元々シャーニッドも制限なしなら、こういう方法でやれば勝てる、というゲームシステムの欠陥を突いただけの、いわば裏技だ。現実にこんな編成をやらかせば、敗北は必至だ。
何故、ゲーム上では必勝なのか。
理由は狙撃をかわしたり、迎撃したりをユニットはしないし、地形を利用したりもしない。互いに援護もしないからだ。
しないからこそ、敵ユニットの位置を策敵する念威操者ユニットと、移動なしで攻撃可能な狙撃手だけの編成が最強になってしまう。
一方現実では狙われた側もかわすし、迎撃もする。そもそもまず狙撃手が行うのは、相手側の狙撃手との睨み合いだ。下手にこちら側が攻撃を仕掛けて、一人を仕留めたが、相手の狙撃手に倒された、は許されない。
まあ、この他にもゲームと違い、現実では肉眼といった手があるなど、色々と違いがある訳だが……。
「よし、それじゃあ今度は私が「もう、やめようぜ。つーか、俺はもう抜けるわ」なっ!?逃げるのかっ、シャーニッド!」
今度こそ、と意気込むニーナにシャーニッドは冷めた口調で告げた。
それに対して、ニーナは激昂したような口調で文句を言ってくる。ダルシェナも勝ち逃げする気か!とばかりに睨んでくるが、シャーニッドはそれにますます呆れてしまう。
「おいおい、つーか、いい加減にしろよ。お前ら頭固すぎ」
「「なんだとっ!」」
「……さすがに私から見てもそう思えるんだけど」
「確かに……」
「うん、まあ、そうだね」
「融通がなさすぎですね。隊長や副隊長を務める人のやる事ではありません」
シャーニッドの呆れ果てたと言わんばかりの口調に文句を言いかけたニーナとダルシェナだったが、そこへ傍で観戦していたリーリン、ナルキ、レイフォン、フェリが口々に言った事で、ニーナとダルシェナも『うっ』と唸って口を閉じる。ちなみにメイシェンは困った様子でおろおろと皆の顔を見比べていた。
「あのなあ。勝てないなら、当然対応策考える必要がある訳だが、何で勝てないかお前ら分かってるか?」
こんな口調で言えるのは、この場では、ニーナより上の四年生であり、ダルシェナと昔からの知人であるシャーニッドだけだ。
「「……それは……」」
「考えずに、突っ込んできてたろ?」
その言葉に二人とも沈黙してしまう。
さすがに二人とも他全員から言われた事に加え、シャーニッドが怒っているのに気付いて、少しは冷静になったらしい。
「お前ら、ゲームだからって甘く見てないか?実戦じゃあ、負けたらお前らどうすんだよ?」
「それは……何故負けたのか考えて、対抗策を……」
「それだ」
ニーナが恐る恐るといった具合に言った言葉をシャーニッドが遮るように告げる。
「ゲームでも同じだろうが。負けたら、何故負けたのか。それならどういう対抗策を取るべきか。俺が何で、制限かけてやった方がいい、って言ったのか、きちんと考えてたか?いやあ、考えてねえよな?考えてたら、とっくに制限かけるぐらいは受け入れてる筈だしな」
「私は武芸者じゃないけど……さすがにあれだけ負けてるのに、同じ事繰り返してるのが悪いのは拙いと思う……」
シャーニッドに加え、リーリンも困ったような顔と口調で後押しする。
さすがに、ニーナもダルシェナも反論出来ない。落ち着いてきた頭で考えれば、その通りだからだ。
結局、この後は珍しくもシャーニッドによってニーナとダルシェナが叱られるという光景が展開される事になったのだった。……まあ、何時間も同じ展開が繰り返されるゲームに付き合わされたシャーニッドの鬱憤晴らしという面もあるだろうが、実際問題として、言ってる事は間違っていないので、真面目な二人としては反論出来ず、素直に叱られていた。
翌日、気まずそうな二人だったが、昨夜の事を引きずっていないシャーニッドのお陰で、しばらくすると落ち着いて訓練に没頭出来るようになった。
昨夜の事が反省点になったのか、今回はニーナとダルシェナが二人で色々と作戦や展開の方法を考え、試していた。
「……では今日はここまでだな。明日が合宿最後になる」
レイフォンを除く全員が本日は土塗れ埃塗れになっていた。
まあ、本日もレイフォンに全員面白いように転がされ……いや、当人達にとっては真剣そのものな訳だが、レイフォン相手ではまだまだ到底歯が立たないのだった。
夕食後、ニーナとダルシェナは改めてシャーニッドに勝負を挑んだ。
今日はさすがに、きちんと現実に即した制限を加えた上でゲームを行っているお陰で、前の二晩のような事にはなっていないようだ。ついでに言うならば、今日はナルキも加わっている。
何事も経験、という意味合いもあるが、二人が熱くなりすぎないようにとシャーニッドが巻き込んだという意味合いもある。さすがに一年生の前で昨晩のような事は起こしづらい事もあり、今日は冷静に二人もゲームを展開しているようで、かなり白熱したいい勝負になっているようだった。
リーリンとメイシェンは明日の夕食の片付けと、ついでに明日の朝食の仕込みをやっておこうと席を立った。
さて、それじゃ自分は何をしよう、とレイフォンは考えたが、然程その必要はなかった。
「フォンフォン……」
「……フェリ?」
「少し……話があります」
そう言われて、屋外へ出る事になったからだった。
無論、フェリはこのタイミングを見計らって声を掛けた訳だが、レイフォンは気付く事なく、素直に「なんだろう?」と思いつつ、外へ出て行った。
それに気付く者は誰もいなかった。……少なくともこの時点では。
フェリに誘われるままに、レイフォンは合宿所の外に出た。
周囲は合宿所から洩れる光を除けば、明かりとなるものは半欠けの月とまばらな星だけ。活剄を走らせ、レイフォンはフェリの背を追った。フェリもまた、足取りに迷いがないのは、念威で補っているのだろう。
しばらく歩き続けた結果として、外縁部に近い所まで歩いた。
危なくないかな?そう少し考えもしたが、すぐにその考えを振り払う。
フェリの念威をかいくぐって、自分達に攻撃を仕掛ける?しかも、ここには自分がいるのに?
もし、そんな事が出来るとしたら女王アルシェイラか、或いは最低でも同じ天剣クラス、乃至その方向に進化した老生体のいずれかが必要だろう。
そして、そこまで心配していたら切りがない。
後ろを見れば、合宿所の明かりがまだ届いている、その安心感もあっただろう。
外縁部には風除けの樹林が農地を仕切るように走っている。フェリが足を止めたのは、その樹林の前だった。
さすがに暗いかな?そう思いかけて、周囲が淡い光で照らされている事に気付いた。
光の源は――フェリ。
その髪全てが溢れ出した念威によって輝いていた。しかし、それは。
「フェリ?」
明らかに念威が制御出来ていない。
何かしら興奮しているのだろうか。
疑問に思うレイフォンを睨むようにして、フェリは言った。
「レイフォン、私は貴方が好きです」
「え?ええ、僕もフェリの事好きですよ」
一瞬心が暖かくなるが、一つ頭を振って冷静になろうとする。そうではない、きっとレイフォンと自分の『好き』は違う。察しろ、と言いたくなるが、この鈍感がもっと察しが良ければ、とうにリーリンとくっついていただろう。だから。
「レイフォン、その『好き』は隊長やリーリンに……いえ、シャーニッド先輩らに向ける友人としての『好き』でしょう?」
「え?」
そう、それは友情としての『好き』。それは、LIKEであって……。
「私は……フェリ・ロスは、一人の女性として、レイフォン・アルセイフという一人の男性を愛しています」
LOVEではない。
微かに顔を俯かせ、その白い肌を真っ赤にして、それでもフェリはそう告げた。
頭が真っ白になった。
レイフォンからすれば、いきなりそう告げられて、ただ頭が真っ白になった。
迷惑、という気持ちはない。
まあ、普通、とびきりの美少女に告白されて、不機嫌になる男性はいないだろうし。それでも、何か言わなければ、と必死に考えて、けれど出てきたのは当たり障りのない言葉だった。
「え、ええと……な、何故急に……」
「……兄に言われました」
それでも、お互いが沈黙するよりは良かったのだろう、多分。
最初はレイフォンもカリアンに何を言ったのかと密かに腹も立ったが、その後ぽつぽつとフェリの言う事を聞いていれば、確かに、カリアンの不安も最もだ。傷が浅い内に、と願ったのも分かる。
とはいえ、まさか自分の言葉がきっかけで、フェリが踏み出すとはさすがにカリアンも予想出来なかっただろう。
そして、フェリは今、レイフォンの返事を待っている。
誰か好きな人がはっきりしているのならば、楽だった。それならば、そう答える事が出来たから。
彼女の事が嫌いならば、楽だった。それなら、はっきりとそう言えただろうから。
だが、そうではなかった。
レイフォンは周囲の人間誰もが呆れる程の鈍感王だ。そんなレイフォンが、愛していると好意を持っているのは間違いない相手から告げられて、どう答えればいいか、答えを持っているなどある訳がない。ただ、問題はその好意がどの程度の好意なのかという事だ。
フェリを愛しているのか、それとも友人としての好きの範囲なのか。断ってまで、本当に愛する人が今の自分にいるのか。他に愛している人がいるとするならば、それは誰なのか。
レイフォンはこの時真っ白になろうとする頭を懸命に働かせて、自分の気持ちを見出そうとしていた。
フェリは顔を真っ赤に染めて、レイフォンからの返事を待っていた。
だから、気がつかなかった。
もし、二人の内、どちらかが冷静であったなら、それに気付いたかもしれない。
いや、優れた念威操者であるフェリが冷静であったならば、その予兆に気付かなかった筈がない。レイフォンもまた、大地に違和感を感じる事が出来ていたかもしれない。
だが、生憎二人とも冷静とは遥か彼方の心境だった。
ゴ………。
いきなり地面が揺れた。
その時になって、初めて二人は異変に気付いた。
背中に嫌な予感が走り、粟立たせる。レイフォンは前に出るとフェリの腕を掴んだ。
瞬間、足場が消失した。
地面が一瞬だけすり鉢状になり、その次の瞬間には二人もろとっも重力の虜になる。
(落ちる)
大気の中を滑り落ちていく感触を味わいながら、自由な左手を剣帯に伸ばし、天剣を手にする。
復元鍵語によって姿を現したその姿は鋼糸。
本来ならば、上の樹林に伸ばし、すぐにでも落下を止めたい所だが、そうはいかない。
復元までに僅かな時間とはいえ、多少の落下は仕方がない。
武芸者たるレイフォンは急に停止した時の衝撃に耐えられても、念威操者の、つまりは肉体的には一般人と大差のないフェリが耐えられないかもしれない。
加えて、感じる状況。
周囲が暗いのに、活剄を使わずして、けれども周囲の状況がこれだけはっきりと感じられるのは、フェリもまた状況を冷静に判断し、念威でもってレイフォンをサポートしてくれているからに他ならない。
上空から土砂。単なる土の塊であろうとも、それが大質量のそれとなれば、それは一般人を用意に叩き潰す凶器となる。
伸ばされた鋼糸の一本から放たれた衝剄が土砂の塊を粉々にする。
それだけではない。
周囲には耕地を支えていたであろう鉄骨もまた金属特有の高音と存在感と共に落下している。
更に、有機プレートまで崩れている為、落下高度も高い。
しかし。
フェリと一緒ならば、対応のしようがある。
これが、リーリンやメイシェンとであればまた、話は違っていた。
その時はきっと視界は効かず、衝剄の淡い輝きや微かな光でもって判断するしかなかっただろう。
天剣が手元にあった。
鋼糸が手元にあった。
これがなければ、或いは細やかな調節が効かず、或いは除所に速度を落とすような真似も出来なかったに違いない。
数百数千のそれをレイフォンはフェリのサポートの元に精密に操ってゆく。
時折、鋭い破片が混じるが、それもまた弾く。
或いは上空へと伸びた糸が樹木へと絡み、或いは衝剄を放って脅威を砕き、或いはそっと押しのける。
複数の、それこそ数十の樹木へと絡みついた鋼糸を用い、落下速度を落としていく。
そうして――。
どれだけの時間が過ぎたのか分からないが、実際には精々数十秒程度だろう。いくらレギオスが巨大とはいえ、本当の意味での地上まで崩壊した大地が落ちていく訳はない。数百メルトルの高度があったとしても、その高さを落ちるのにそれ程の時間はかからない。
レイフォンとフェリは空中で抱き合うようにして、停止していた。
無論、実際にはレイフォンの左手に持つ天剣から伸びた鋼糸が周囲に張り巡らされ、それを足場として立っているに過ぎないし、フェリが抱きついているように見えるのも、フェリだけでは鋼糸の上に立てないからレイフォンが抱きかかえているに過ぎない。それでも……何しろ告白された当人と告白した当人だ。
落ちている時はそんなに意識する余裕はなかったが、こうして落ち着くと、何とも言えない空気が漂う。
「えと……とりあえず、上に上がりましょうか」
「……そうですね」
かろうじて、それだけ互いに言葉を交わすと、二人の体は空中を滑るように上昇していった。
上に上がる頃には轟音に気付いた、ニーナらが駆けつけてきた所で、大騒動になった。
幸い二人とも大きな怪我などはないが、そうは言っても細かな破片のような脅威度が後回しのものは細かな傷を二人につけている。
結局、レイフォンもフェリも、二人共に一晩検査入院とあいなった。
病院。
フェリは一足先に傷の治療と検査が終わり、今日の寝床となる場所へと移りつつあった。
傍にいるのは、リーリンとメイシェン、ナルキがいた。
ニーナは隊員の怪我の確認が終わるまでは移動する訳にはいかんと、レイフォンに付き添っている。
シャーニッドとダルシェナは既に自宅というか自室へと戻った。二人とも大きな怪我はなく、今日病院に泊まるのも一応念の為に、というものだ。合宿とて、あんな事があった後で続行という訳にもいかないので、中止になったし、そうなるとシャーニッドとダルシェナがいても何もする事がない。
その一方で、リーリンやメイシェン、ナルキがいるのは、一つには例えばリーリンの場合、住んでいる所が遠いので、ニーナと一緒でなければ帰りづらいというのもあるが……もう一つは矢張り疑問故だろう。
何故、レイフォンとフェリはあんな時間に、あんな所にいたのか、という事だ。
それはフェリとて理解している。
しばらく、誰もが沈黙したまま、歩いていたが、やがて病室へと着いた時、フェリはぼそり、と呟いた。
「……レイフォンに好きだと言いました」
はっとした顔になる、リーリンとメイシェンに振り返り、フェリは淡々とした口調で言った。
「リーリン、貴方はグレンダンへ一緒に戻る事が出来る」
リーリンはその言葉に困ったような、どう言えばいいんだろうという風情だ。だが、それは真実。レイフォンもリーリンも共にあるのが当たり前であり続けてきた。そして、この後も同じ時が続くのだと思っていた。
「メイシェン。貴方はただ貴方の気持ちさえ伴えば、彼についていく事が出来る」
びくりとメイシェンが身を震わせる。
けれど、それもまた真実。
背負うものの少ないメイシェンは、それが出来る。愛する人が出来た時、束縛するものがない彼女は、ただ彼女自身とレイフォン自身の気持ちさえ合えば、共に生きていく事が出来る。
「……私は出来ません。父も母も、いえ流易都市サントブルグという都市そのものが私が他の都市へと移るを許しはしないでしょう」
けれど、フェリは違う。
優秀な武芸者、優秀な念威操者を何の引き換えもなしに、気持ちよく手放す都市などありはしない。
「私は貴方達に比べれば母都市の事があるからこそ、不利ですけれど」
けれど、もし。
もし、レイフォンがそれでも自分を浚って行く程に愛してくれたのなら。そこまで彼を魅了する事が出来たならば。
彼女の責ではなく、レイフォンが一つの都市を敵にしてまで自分を求めてくれたなら、その時は適うかもしれないのだ。
「負けません」
そう告げ、フェリは病室へと入っていった。
閉じられた扉の前で、三人は立ち尽くしていた。
リーリンは困惑と共に、はて、自分はレイフォンをどう思っているのだろうと悩み。
メイシェンはぐっと唇をかみ締めて、立ち尽くし。
ナルキは、この場合どう対応すればいいのかと困惑し。
それでも、三人共に、何を言う事も出来ず、結局彼らはリーリンを探しに来たニーナが声を掛けるまで、その場に立ち尽くしていた。
【後書きっぽい何か】
……あーフェリがフェリじゃない!なんていう文句はとりあえずご勘弁をば……
今回難産でした
何しろ、原作と異なり、メイシェンらに追求される場面が必要ないもので……
大地崩壊の場面ですが、これはフェリと一緒だったのでこうなりました
念威操者が支援してくれれば、大怪我も負いませんでしたので、当然ですが試合辞退とか怪我を負って何かする、って事もありません
次回はハイア&カリアンの予定です