<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


No.8411の一覧
[0] 逆行ルルーシュの記録(コードギアス 逆行物)[ツチノコ酒](2009/12/25 21:01)
[1] 2話[ツチノコ酒](2009/05/04 00:28)
[2] 3話[ツチノコ酒](2009/05/03 05:26)
[3] 4話[ツチノコ酒](2009/05/04 00:27)
[4] 5話[ツチノコ酒](2009/05/04 18:58)
[5] 6話[ツチノコ酒](2009/05/06 20:24)
[6] 7話[ツチノコ酒](2009/05/07 20:34)
[7] 8話[ツチノコ酒](2009/05/08 21:33)
[8] 9話[ツチノコ酒](2009/05/08 21:33)
[9] 9.5話 前編[ツチノコ酒](2009/06/28 23:20)
[10] 10話[ツチノコ酒](2009/05/09 21:23)
[11] 11話[ツチノコ酒](2009/05/10 20:49)
[12] 12話[ツチノコ酒](2009/05/11 21:28)
[13] 13話[ツチノコ酒](2009/05/14 23:19)
[14] 14話[ツチノコ酒](2009/05/15 21:38)
[15] 15話[ツチノコ酒](2009/05/16 21:40)
[16] 16話[ツチノコ酒](2009/05/17 19:47)
[17] 17話[ツチノコ酒](2009/05/18 22:15)
[18] 18話[ツチノコ酒](2009/05/20 22:19)
[19] 19話[ツチノコ酒](2009/05/21 20:35)
[20] 20話[ツチノコ酒](2009/05/22 20:56)
[21] 21話[ツチノコ酒](2009/05/22 20:55)
[22] 22話[ツチノコ酒](2009/05/23 21:29)
[23] 23話[ツチノコ酒](2009/05/25 21:37)
[24] 24話[ツチノコ酒](2009/05/26 20:59)
[25] 25話[ツチノコ酒](2009/05/27 20:28)
[26] 26話[ツチノコ酒](2009/05/27 20:27)
[27] 27話[ツチノコ酒](2009/06/21 22:01)
[28] 28話[ツチノコ酒](2009/06/18 21:18)
[29] 29話[ツチノコ酒](2009/06/18 21:16)
[30] 30話[ツチノコ酒](2009/06/18 21:16)
[31] 31話[ツチノコ酒](2009/06/18 21:14)
[32] 32話[ツチノコ酒](2009/06/14 18:19)
[33] 33話[ツチノコ酒](2009/06/14 18:18)
[34] 34話[ツチノコ酒](2009/06/11 19:32)
[35] 35話[ツチノコ酒](2009/06/14 18:17)
[36] 36話[ツチノコ酒](2009/06/21 21:59)
[37] 37話[ツチノコ酒](2009/06/21 21:58)
[38] 38話[ツチノコ酒](2009/06/25 22:17)
[39] 39話[ツチノコ酒](2009/12/25 20:59)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[8411] 33話
Name: ツチノコ酒◆6da3d43a ID:7746f93c 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/06/14 18:18
通信室でルルーシュはジノとの通信が終了後、C.Cに食って掛かる。
「C.C。なんて事を言うんだ! これではあのナイトメアのパイロットが俺の騎士にということになってしまうぞ!」
そんなルルーシュに対して、何処と吹く風といった感じで肩をすくめるだけでルルーシュの言葉を無視する。
更に言葉を連ねるルルーシュに向かって、共に居たスザクは二人の間に割り込んで取り成すように言う。
「落ち着きなよ、ルルーシュ。ジノもC.Cの言葉を本気になんてしないさ」
続けて、咲世子もルルーシュを宥めるように言う。
「ルルーシュ様、落ち着いてください。ルルーシュ様の意中の方を彼のナイトメアに乗せて、異論を挟む方はいらっしゃらないと思いますので」
「ほうぇあ! 咲世子さん! 何時の間に此処に?」
想定していなかった咲世子の発言に、ルルーシュは驚きながら問い掛ける。
咲世子は落ち着いて、ルルーシュの問いに答えた。
「はい。ジノ様との通信中に参りました。窺った用件ですが、ナナリー様とユーフェミア様が、一段落ついたようなので皆様とご一緒にお茶をしないかと、
 ルルーシュ様への伝言を頼まれましたので」
咲世子の言葉を聞いて、ルルーシュは動揺を落ち着けて言う。
「ん、判った。状況を皆に説明するのにもちょうど良いな。そうだな、20分程したら行くから先に始めててくれと伝えてくれ」
ルルーシュの言葉を受けて、咲世子はスカートを摘んで膝を折り返事をした。
「畏まりました。そのようにナナリー様とユーフェミア様にお伝え致します」
そして、通信室から出て行く咲世子を見送ってから、二人に問い詰める。
「C.C! スザク! どうして咲世子さんが居る事を教えてくれなかったんだ!」
そんなルルーシュにスザクとC.Cは落ち着いて答えた。
「ルルーシュが通信中だから、咲世子さんが気を使って音を消して入ってきたんだよ」
そのスザクの言葉に、C.Cが補足する。
「スザクが咲世子の気配を壁越しに気付いて、ノックする前に招きいれたのだ。
 私もスザクも咲世子も、通信中ということで極力音を出さないようにしただけだ」
二人の言葉には気付かなかったルルーシュが悪いという感じだった。そんな二人の言い分にルルーシュは力が抜けるような気分で言う。
「はぁ、判った。次から俺も気をつけるが、お前達も気付いたら俺に判るようにしてくれ。
 そうじゃないと、俺達のことが漏れてしまうからな」
ルルーシュの言葉にスザクとC.Cは軽い雰囲気のまま、同意した。

ジノは赤いナイトメアを攻め切れないでいた。
相手の腕は大したことが無いが、機体のスペックが段違いである。
ジノは戦っていて、そのスペックがスザクの乗るランスロットと同等、格闘戦に限れば相手のスペックが上と判断していた。
パイロットがそのスペックに振り回されている状態だから、まだ余裕があるが機体を乗りこなすパイロットだったら、こちらが倒されていただろう。
そう判断していた。その為に無傷で確保は困難だろうと考えていた。
「ちぃ、スザクからランスロットを借りればよかったか」
通信がONの状態のままだったらしく、アーニャがジノのぼやきに合いの手を入る。
「無理。スザクのランスロットも機情のナイトメアも、VTOLの規格が合わないから、私達だけで先行している」
その指摘に苦笑いしながら、ジノは答える。
「せめて武器くらいは貸してもらえば良かったかな。MVSとかなら借りれそうだったし」
その言葉にはアーニャも何時にない熱意で同意する。
「同感。レールガンは借りて使ってみたかった」
そのアーニャの言葉に、気を引き締めて言葉を口にする。
「取り敢えずは、目の前の野暮用を済ませてから、色々お願いしてみますか」
ジノの言葉を聞き、アーニャもまた気を引き締めて答える。
「了解。援護射撃を続ける。邪魔が来たら倒す」

草壁は紅蓮のコクピット内で焦っていた。
相手はどうやら自分を確保するために致命的な攻撃は控えていることは感じ取っている。
捕縛されてしまうとキョウトや日本解放戦線の情報が漏れてしまう事になるので、草壁はどうやって落ち延びるかを考える。
「くっ」
草壁はラウンズの二機が未見である筈の輻射波動を搭載した右手の射程を見切っている事に気付く。
接近攻撃を行う一機は常に自機の左側から攻撃を行い、援護射撃を行うもう一機は反対側の右側からこちらの射程外より攻撃している。
ただでさえ操縦技術がラウンズより劣っており、勝っている筈の機体スペックを発揮できないように戦われて、草壁は進む事も引く事も出来ずに、
場に足止めされていた。
時間が経つにつれて、残りエナジーも少なくなってきている。
そんな紅蓮の動きが鈍ってきたのを感じ取ったのか、接近戦を行っている機体のハーケンが左側の腕と足を拘束する。
それを振りほどこうと右腕を振り上げた瞬間に射撃を行っていた機体のハーケンが今度は右腕を拘束する。
そして、もう一つのハーケンが右足をも拘束した。
両手足を拘束された事により、草壁は決断する。
「ナイトメアのパイロット。投降してナイトメアを降りろ」
ジノの呼びかけをタイミングとして、草壁はチャフスモークをその場で撒く。
「チャフか!」
ジノはいきなりチャフスモークを焚かれたことにより警戒を行うが、一向に相手からのアクションが無かった事に不審を覚える。
だが、その疑問も直に解消される。
紅蓮の脱出機構が作動して、パイロットをコクピットごと射出したのだった。
「アーニャ! 頼む!」
ハーケンが塞がれ、手には近接武器しかないジノはアーニャの射撃に望みを託す。
「判ってる!」
しかし、チャフにより射撃の精度が著しく低下しておりコクピットを止める事は出来なかった。
「ごめん」
アーニャの謝罪の言葉を聞いて、ジノは明るく語りかける。
「気にするなって。お目当ての機体は無傷で確保したんだ、それに俺達ばっかり手柄を立てても不公平だからな」
ジノの言葉にアーニャも納得したのか、何時もと変わらぬ様子でジノに告げる。
「なら、報告宜しく」
アーニャの言葉を聞いたジノは、苦笑いしながら呟く。
「ちゃっかりしてるなぁ。ま、報告しますか」

コーネリアは政庁にて、ジノより指揮官らしき者を取り逃がしたと報告を受けて直ちにジェレミアに部隊を編成して追撃と捜索を行うように命じた。
ジェレミアはこの命令を受けて、予備として待機していた部隊を編成し自らが指揮を取り出撃する。
「一足先に戻ってきたが、急いで戻らずとも大丈夫そうであったな」
状況を確認したコーネリアが隣に立つギルフォードに向けて呟く。
「そうですね。我らが到着した時点で勝敗は決しておりましたから。
 ですが、兵としては、やはり自軍のトップであられるコーネリア様がいらっしゃるのと、いらっしゃらないのでは士気に断然の差が出ますゆえ」
コーネリアの呟きを聞いたギルフォードは、兵の気持ちを代表してコーネリアに伝えた。
そんなギルフォードの気持ちが伝わったのか、コーネリアは微笑みながら答える。
「判っているとも、ギルフォード。自軍のトップが居ると居ないとでは兵の心構えが変わってくるからな。
 だからこそ、ルルーシュは私達に先に戻るように手配していたのだろう」
そんな二人の会話にダールトンも加わる。
「その采配は流石としか言いようがありませんな。カワグチ湖での指揮も見事でしたな」
そう言いながら、コーネリアに今回の襲撃で起こった主な事柄を纏めた報告書を渡した。
気にしている弟のルルーシュが自分の股肱の臣に褒められ、悪い気はせずにコーネリアは受け取った報告書に目を通す。
「ほう」
いきなり上がったコーネリアの声にギルフォードとダールトンの二人はコーネリアを見つめた。
二人の視線に気付いたのか、コーネリアが報告書を指しながら言う。
「アッシュフォード学園に避難していたイレブンの中にテロリストが潜んでいて、イレブン達を扇動しようとしたが、
 逆にイレブン達に取り押さえられたそうだ」
「なるほど、ルルーシュ様の政策が実を結んだということですね」
コーネリアが声を上げた理由が知る事ができ、ギルフォードは頷きながら相槌を打つ。
そこでコーネリアは自分の考えの一部を二人に打ち明ける。
「うむ、このままいけば、このエリアの抵抗活動も下火になり無くなるだろう。
 その時にはルルーシュを総督に、そしてユフィを副総督にしてもらおう。
 欲を言えば、ユフィを総督にしてルルーシュには私の手伝いをしてもらいたいのだがな」
そのコーネリアの考えにダールトンは賛成する。
「なかなか良い考えですな。いっそのことルルーシュ様が総督になり落ち着いたら、ユーフェミア様に総督になってもらい、
 ナナリー様が副総督になって頂くというのは、どうでしょう?
 そしてルルーシュ様にはコーネリア様と共に、いまだ政情が不安定なエリアを統治するというの、どうですかな?」
ダールトンの言葉に報告書から目を離し、しばしコーネリアは考えに耽った。
ユーフェミアが総督でナナリーが副総督。
エリア11という重要な地の総督と副総督は二人を宮廷の闘争から守る上でこの上ない力となる可能性がある。
しかし、他の皇族がこの地の総督を狙った場合は、逆に狙われる可能性があるが自分とルルーシュが実績を積み、
優秀な軍と官僚団を整備し引き渡せば、その問題もなくなるだろう。
コーネリアはダールトンの意見を考え、現状ではベストに近いと思った。
ユーフェミアとナナリーに宮廷で守れるだけの地位を与え、なおかつ、何処と無く不安定で危なっかしいルルーシュを手元に置く事が出来る。
「良い意見だな、ダールトン。これからのことを含めると、それがベストだな」
コーネリアの言葉を聞き、ダールトンは自分の意見が採用された事を察した。
「ありがとうございます。姫様」
コーネリアとダールトンの様子を脇で見ていたギルフォードは、ここで前から提案されていた案件を挙げる。
「姫様。これからのことと申しますと、以前よりジェレミア卿より提案されていたユーフェミア様とナナリー様のための女性騎士で固めた護衛部隊の事ですが、
 いかがなさるのですか?」
ギルフォードの言葉により、暫く前にジェレミアを通して純血派より提案された件を思い出す。
「ふむ、その件か。機情がある上にラウンズが護衛についているので、あまり急ぐ件ではなかったので後回しにしていたな」
コーネリアは後回しにしていた事を告げて、今もあまり重要視していない様子で答える。
しかし、ギルフォードはコーネリアと違った意見を持っているのか、コーネリアに注進する。
「姫様、機情はルルーシュ様の直属ですので問題ないと思いますが、ラウンズは陛下の直属になります。
 現状では護衛の任に就いていますが、何らかのタイミングでその任から外れる可能性もあります。
 だからこそ、余裕のある今のうちに護衛部隊を編成しておく事が良いと思われます」
ギルフォードの考えに、コーネリアは一理あると思い、前言を翻す事にした。
「ふむ、たしかにその通りだな。本国待機のグラストンナイツを呼び寄せているが、これが着た時にラウンズの護衛は要らないと判断される可能性が高いな。
 そうなると兄上の特派も居なくなる可能性もあるのか。
 よし、ダールトンとギルフォードは今回の件が終わり次第、ジェレミアと共に二人の護衛部隊の選別を行うようにしてくれ」
二人はコーネリアの命令を聞き答える。
「Yes,Your Highness」

草壁はラウンズの猛攻と、その後のブリタニア軍の残兵の掃討を逃れて、残った部隊の再編成を行っていた。
「逃れた人員は半分以下か」
草壁は作戦の失敗によって、半分以上が撃破もしくは捕縛された事に苦い思いを感じる。
そして、折角の紅蓮をブリタニアに奪われてしまった事も、草壁の忸怩たる思いを増幅させる。
「中佐、この分ですとブリタニアに成田のことがばれてしまう可能性が高いです」
部下の意見に草壁は同意する。
「そうだな。ここは片瀬少将に本拠地の移転を進言すべきだな」
部下はそれに、更に進言を行う。
「いっそのこと、中華連邦に居るという澤崎官房長官と交渉して、支援してもらうのは如何でしょうか?」
草壁は部下の意見に、多少の反発を覚えながら、その意見を退ける。
「今ここで、話すべきことではないな。成田に戻り次第、意見を纏めて提出してもらおう」
「はっ、了解しました」
部下が去っていき一人になったところで、内心の不快感を吐き捨てた。
「くそっ。逃げ出した臆病者の力を借りろというか。二人の皇族が来てから、総てがうまくいかなくなっている。
 特にあのルルーシュだ。7年前もヤツが居ながらブリタニアが侵攻してきた。ヤツは日本にとっての疫病神か」
吐き捨てた事により、心が落ち着いたのか幾分冷静になり、これからのことについて考える。
川口湖での襲撃に失敗して、政庁を攻め落とす事が出来なかった。
対応の速さと、冷静さは今回の二つの襲撃を予見していた事になる。
これにより、日本解放戦線と主要なレジスタンスの人員が半減してしまった事になる。
暫くは大きな行動が取れなくなってしまっている。全国に散らばっているレジスタンスをキョウトの伝手で日本解放戦線と合流してもらうのも手だろう。
その為には藤堂に、早く合流してもらわないと困る。
そういえば、そろそろ川口湖でサクラダイト生産国会議が行われる。世界が注目するこの会議に日本が死んでいないことを見せ付けるのは良い機会かも知れない。
ここまで考えて、部下の報告により思考を中断した。
「中佐、再編成した部隊の出発準備が整いました」
草壁は中断した思考は、成田に戻ってから検討しようと考えて、部下に指示を出す。
「判った。では、成田に戻るぞ」
「了解しました」

「うひょ~」
ロイドはG1ベース内に格納してある機情のナイトメアを目の前にして、嬉しさのあまり声を上げてしまった。
その様子に怯まずに機情のリーダーであるサンチアは冷静に対応する。
「私の機体とルクレティア機は、流石に機密がありますのでデータの提供は無理ですが、アリス機とダルク機のデータは提供します。
 替わりにMVSの提供を宜しくお願いします」
サンチアの言葉に、頷きながらロイドは答える。
「うんうん、判ってるよう。でもさ、僕としてはレールガンのデータも欲しいんだけどダメかな?」
ロイドの言葉にサンチアは少し考えてから答える。
「機情技術部の責任者に提供可能かどうか確認します」
サンチアの言葉に気を良くして、ロイドは言葉を連ねた。
「お願いね。そっちがレールガンのデータを提供してくれるなら、ドルイドシステムのデータを提供するからさ」
サンチアは聞いた事の無いシステム名称に戸惑いながら、聞き返す。
「ドルイドシステムですか?」
「そ、ドルイドシステム」
ロイドから説明する様子が窺えないので、ロイドの隣に居るセシルに視線を向けて説明を求める。
「ドルイドシステムというのは、環境データをリアルタイムで入力する電子解析システムのことです。
 この電子解析システムは、そちらの周辺情報収集と索敵を行う二機に搭載すれば、更に詳細な情報収集が出来るというのが、
 私たち特派の意見です」
セシルの説明と特派としての意見を聞いて、サンチアは納得しながら答える。
「なるほど、了解しました。そのドルイドシステムの事も含めて、技術部に連絡を入れます」
サンチアの言葉を聞き、特派の二人はそれぞれに答えた。
「うんうん。よろしくねぇ」
「宜しくお願いします」
二人の応答を聞き、サンチアは二人に退去する事を告げる。
「では、失礼します」
そして、サンチアは二人の前から去っていった。

そのまま、サンチアはルルーシュが待機している部屋に向かう。
サンチアは既にパイロットスーツを脱ぎ、あまり着る機会の無い機密情報局の制服を着ていた。
流石に非戦闘員と言うわけにはいかないので、ここに来るときに着ていた私服を着るわけにはいかない。
しかし、生徒会メンバーの護衛を兼ねて傍に居る、アリス、ダルク、ロロの三人は戦いの緊張を感じさせないために私服を着ている。
「入ります」
ルルーシュが待機している部屋にサンチアが入るとルルーシュとスザクとルクレティアが、それぞれ報告書等の書類を捌いていた。
ルルーシュの捌いている書類の数が多いからなのか、ルクレティアが甲斐甲斐しくルルーシュの秘書のように手伝っている。
そして、サンチアに気付いたルルーシュが視線を向けて口を開く。
「特派への報告ご苦労。続けてで申し訳ないが、機情の書類が幾つかあるので、それを処理してくれないか」
ルルーシュはそう言って、空いている机に乗ってる書類の束を指差す。
「Yes,Your Highness」
いささか硬い態度でサンチアは答えて、書類の処理を始める。
ソファーに寝そべってるC.C以外はそれぞれ、書類の処理を行っていた。
暫く時間が経ち、書類の大部分が捌かれた時にルルーシュが何気なくサンチアとルクレティアに問いかける。
「そういえば、機情のメンバーはギアスを使っていたが暴走する危険性は無いのか?」
その言葉を聞き、サンチアはC.Cとスザクに視線を走らせて、鋭く言葉を吐く。
「ルルーシュ様!」
その様子にルルーシュは落ち着いて答える。
「二人は大丈夫だ。C.Cもスザクもギアスのことは知っている」
ルルーシュの言葉を聞いて、サンチアは二人に視線を投げかけた。その視線を受けてスザクは答えた。
「僕はギアスの事は知っているよ。ギアスユーザという訳ではないけどね」
C.Cもまた、その視線を受けて答える。
「私はコードを持ってる。ルルーシュにギアスを与えたのは私だからな」
C.Cの言葉を受けて、サンチアとルクレティアはいきなり現れた、この女性に皇帝が枢機卿の地位を与えたことの理由が判り納得した。
そして、ギアスを知る人間のみという事で、サンチアはルルーシュの問いに答える。
「ギアスが暴走する危険はありません。私達はギアス抑制剤を摂取してるので、大丈夫です」
「ギアス抑制剤?」
ルルーシュはギアスの暴走を抑える薬に興味を覚えて、更にその事について聞く。
「はい、私たちは錠剤で飲むタイプ抑制剤を摂取してます。
 ギアスが暴走している状態になった場合はアンプルのギアス抑制剤を注射して、暴走状態を抑制します」
サンチアから抑制剤のことを聞いたルルーシュは、マオの事を思い出してC.Cに視線を送った。

初投稿(09/06/08)
改訂・誤字修正(09/06/11)
改訂(09/06/14)

あとがき
読者の皆様、何時も拙作をご観覧いただき、ありがとうございます。
33話の掲載が遅れました事をお詫び申し上げます。

今回より定期更新に切り替わりますが、その更新を日曜日と木曜日にさせて頂きます。
この更新は日曜日の更新として、次回は木曜日の更新を行います。
また、拙作の外伝の執筆も行っております。
外伝は本編と直接は関係ない日常の事柄や、本編から零れたエピソードを書き連ねて行く予定になっております。
外伝は定期更新ではなく、書きあがったときに更新しますので不定期更新となります。

感想欄にて、読者の皆様の意見に振り回される事を心配して頂いておりますが、
拙作の”逆行ルルーシュの記録”は最終話までのプロットは出来ております。
皆様の意見により、多少のプロット変更もございますが、最終的な着地点は見据えて執筆しておりますので、御安心ください。

読者の皆様には”逆行ルルーシュの記録”と”逆行最強系神聖ブリタニア帝国皇帝ナナリー”共に
これからのご愛読を宜しくお願いします。

以上、これからも宜しくお願い致します。


前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.027595043182373