「なかなか成長しているみたいだけど大丈夫かい?」
「あの程度の奴に負けると思う?」
「ククク♡いいや、思わないよ♢」
キルアと車椅子の人の試合をヒソカと観戦中です。
ポンズは、放出系の系統別修行を部屋で行っています。
ヒソカの奢りで試合を見に行かないかと誘われたので、断る理由もないので見に来ました。
前見た時より、またオーラの流れが綺麗になっていました。
あの子ら本当に成長速度早過ぎないか?
俺が自転車並みの速度で成長していったのに対して、ポンズは自動車、ゴン・キルアは飛行機のレベルだな。
チートってすごいなぁ…俺は現実逃避した。お花畑でコサックダンスしそうなところで、ヒソカに呼び戻された。
おっとキルアが車椅子の人を上に大きく投げ飛ばした。
うわ、天井ぎりぎりじゃないですか。
キルアは電流が流れている鞭を持ちつつ、車椅子の人をキャッチした。
車椅子の人は電流によって気絶し、キルアの勝利が宣言された。
車椅子の人の名前がリールベルトだと、試合後初めて知った。
ヒソカと別れ、俺はキルアの部屋で待ち伏せすることにする。
「で、試合いつすんの?俺は別にいつでもいいけど?」
「ゴンとヒソカって戦う約束しているんだろ?ならその日にあわせないか?」
「オッケー。じゃあゴンに聞いとくよ。決まったら俺から連絡するから。」
キルアの部屋の前で、試合について決めた。
別れ際に、絶対俺が勝つからなと言われた。
いや、今回は勝たしてあげないどころか、一方的に凹る気満々ですけど?
応用とかオンパレードでボッコボコにしてやんよ!!
試合日当日
『さぁ本日の試合はなんと、シュウ選手対キルア選手、ヒソカ選手対ゴン選手の二試合が続けて行われます。
この試合のチケットは、なんと100万ジェニーを越える値段で、取引されたという情報も入ってきております。
それほどの注目の試合がまもなく始まろうとしております。』
かなりの客の大歓声を受け、俺はリングへと入場した。
俺から遅れること数秒、キルアが入場した。
キルアとリング中央で相対すると、ギャンブルスイッチの結果がオーロラビジョンに発表された。
うん……俺の圧倒的な負けです。
なんだよ2.9対1.1って!!
確かに俺ポンズ以外と戦ってない上に、キルアは3戦全勝しているけれど、ここまでの差ってひどくないですか?
怒りのゲージがグンと上がったが、応援に来てくれていたポンズを発見できたので、和んだ……やっほ~と手を振った。
「本当にゴンの父親の情報くれるんだろうな!」
「あぁジンがゴンに宛てたメッセージの入った箱を、俺が預かってるからそれのある場所を教えてやるよ。」
キルアにどうして俺がそれを持っているとか、ゴンの父親とどんな関係だとか、色々喚いていますがスルーします。
というか、俺にあれだけのことをしておいて、謝罪もなしに情報だけもらっていこうってか!?
今回はイルミの許可ももらったから思いっきり凹ってやるからな!!
審判の試合開始の合図とともに、キルアがゆっくりこちらに歩いてきたと思ったら、キルアが増えた。
えっとこれなんだっけ?影分身?ってそりゃNAR○TOか!!
カストロなんて念でやっと増えたのにお前は生身で分身か!!
チートにも程があるぞこの野郎!!
いつのまにかキルアに囲まれており、やばいと思った瞬間、首に衝撃を受けた。あぶな、俺は反射的に凝でガードしたが、予想以上に攻撃が強かったので数歩前に足が出た。
ミスった、1Pキルアに取られてしまった。
キルアの纏での攻撃なら、ここまでの衝撃を受けないはずだけど……こいつもしかして
「気がついた?これ、前のあんたの試合でポンズがやってただろ。
俺も練習したら結構すぐにできてさ。これって応用技の圭っていうんだろ?」
ちなみにどのくらいで出来たかと聞いたら、2回目か3回目で出来たそうです。
チートの理不尽さが身にしみた。
ショックを受けうつむいていると、本気出してこいよと言われました。
えっと俺今のキルア程度でどうにかなる相手と思われてる?
ムカツク……いやいやここは、大人なところを見せなければいけません。
俺はダーツの矢を取り出し、キルアにいくつか投げつけた。
キルアは簡単に避けたが、それと同時に凝でこちらを警戒しだした。
このままオーラ切れまとうかな……。
矢を投げ続けながらそんなことを思いましたが、こいつは原作チートの恩恵を受けているので、どこで裏技的なことをしでかしてくるかわからないので、油断は禁物です。
俺はとっとと試合を決めることにした。
SIDE キルア
いける!
シュウとこれまで戦ったが、ヒソカとのような圧倒的な戦力差は感じない。
シュウの強さは、以前から何度か測ろうとしたが、いまいちよくつかめなかった。
ヒソカと仲がいいようだから、シュウもそれくらいなのかとも思ったが、明らかにヒソカクラスじゃないと俺の経験が告げている。
今のシュウからの攻撃も、あの矢は危なそうだが、避けられないこともないし、当たらなければどうってことない。
ただ、俺が何度か見たあの能力。
あの地面から足が離れなくなるやつだ。
あれをまだ使ってきていないのは、俺がなめられているのだろう。
さっきから挑発しているが、のらりくらりとかわされている。
そういえばウイングさんに、シュウと闘うに当たって、シュウの能力についてどういう能力か相談したが、ヒソカの時とは違い、凝でも見破ることが出来ない能力らしい。
けれども発動のタイミングは分かる。
シュウがオーラを広げてから発動しているのだとウイングさんに教えてもらった。
っと、シュウがオーラを広げた。
俺はその瞬間足を止め、オーラを足に集める。
「へぇ、俺の能力対策も考えてきたんだな。」
「はん、そう簡単にシュウの予想通りにいくかって!!」
「なっ!!」
俺は、圭を使い一歩でシュウまでたどり着き、シュウに攻撃したがガードされた。
俺が一歩でシュウとの距離をつめた事に驚いたのか、シュウは先ほどより、かなり表情が真面目になっている。
本気にさせたかな?…すこしわくわくしてきた。