小心者は仲間を欲する。
それは、心強い仲間を得たいのではなく、責任を押し付けれる相手が欲しいからである。
byここのオリ主
第02話 「また微妙なオリキャラが」
エリオきゅん2号が完成しました。
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どうすんのこれ?
俺が管理することになったんだけど、ぶっちゃけ管理したくない。
っていうより、目覚めさせたくない。アニメにいないんだもこいつ。パンドラの箱すぎるだろ……。
とは言え仕事なので目覚めさせますけどねぇ。
お! 目が覚めたみたいだな。
エリオきゅん2号がマッパのままきょろきょろしています。って言い難いな。以下2号と呼称。
あっ、目が合った。
「なっ! スカリエッティー?!」
うんそうだね。見るからにスカリエッティーだね。5年の月日が俺をショタっ子スカさんからアニメ版に出てくるスカさんに進化させた。
でもよく考えると、15歳の俺と三十路を軽く超えて40ぐらいであろうスカさんの見かけがそっくりってどうよ? って思う。
このアニメって年齢と見かけが一致しない辺りはリリカルだよね。他にリリカルな所が無いくせに。
士郎さんとかスカさんとかプレシアさんとか、桃子さんとか桃子さんとか桃子さんとか、リンディーさんとかリンディーさんとかリンディーさんとか。
大事なことなので3回ずつ言いました。
ってそうじゃないよ!!
なんで、エリオのクローンなのにスカさん知ってんの?!
2号は鏡を見つけ、自分の姿をしげしげと見つめながら、「もしかしてエリオ?」とか呟いています。
OK謎は解けた。
「残念。エリオではありません。エリオ2号です」
とりあえず、儚い夢は最初に潰しておく。
『うはwwwやったwwwこれでキャロとのフラグはいただきwww』という考えに行き着く前に現実を教えてあげるのは優しさだと思う。ロリコンにこの上げ落しは辛いからね。
ん? 俺はロリコンじゃないよ。小さな子が好きなだけだよ。
「えっ?」とか言いながら、驚いた表情でこっちを見てみてくる。
「ちなみに俺は、スカさんじゃありません。スカさん2号です」
一応俺についての情報も渡しておくことにする。
多少は付き合うことになるだろうし、同郷の者だしね~。
~説明すること数十分~
「なんでそんな微妙な奴に憑依してるんだ俺……」
「そんなの俺も一緒だし、むしろ犯罪者じゃないぶんお前のほうがマシだろ」
現在、お互いに哀愁を漂わせながら今の立場に悲観しています。
2号のおかげで俺もまた凹みましたよ。せっかく考えないようにしていたのに。
俺も2号もこの施設から逃げ出せば死刑。リリカルな世界にいるのにまったく楽しめません。
「まぁ、運命だと思って諦めろ2号」
「2号って呼ぶの止めろよ」
2号が怒ってる。別に呼び方なんぞどうでもいいと思うんだけどね。ここではね。
俺もここの生活に慣れちまったな……。
「じゃあなんて呼べばいい?」
「……あんたは何て名乗ってるんだ?」
質問を質問で返すとはとんだド低脳ですね。俺の答えを聞いてから、名前を考えるとか狡い奴だ。
「田中雄一」
「えっ?」
「田中雄一」
「……前世の名前名乗ってるの?」
「そうだけど?」
ここで、いきなり中二病な名前を名乗る奴よりはマシだと思う。だって元は一般人だし。オタクだけど。
っていうか、研究員にしか名前使わないしね~。ぶっちゃけ名前とかどうでも良かったってのもある。外に行きてぇぇぇぇぇぇ。
「で、何て呼べばいい?」
「……カルタスで」
「一応言っておくけど、お前の方が産まれたの遅いからな」
まぁ、外人丸出しで日本人の名前を名乗るのも恥ずかしいか。でもカルタスもどうかと思う。
カルタス…ぶっちゃけ車。
カルタスの後継機がエリオ。ようするにエリオのお兄ちゃん。