徐 庶と言う人物をご存じだろうか。うん、俺も聞いたことはあっても余り記憶にないがなかなか優秀な人物だったらしい。ついでに彼の有名な三顧の礼の仕掛け人。
で今目の前にいる少女はその徐 庶らしい。
え~と、文官としてきたと言いましたがとりあえずそのモンスターハ○ターに出てくるような大剣は少なくとも文官が背負う物じゃないですよ?
この世界はアレか?
ギャップ萌えとか言う法則に支配されているのか?
というか、いまさらですが歴史上の重要人物がほとんど女性なのは肩身せまいっすよ。
そりゃあ、女性に囲まれての生活は華やかですよ?
でもさぁ、こう男同士の話しとかさぁ。
気楽にちょっと遊びに行こうとしても色町には行けないし正直キツイッス。
例えるならクラスの三分の二が女子の高校の教室みたいな感じです。
あれリアルにきついですよ。
男の肩身かなり狭いです。
と言うか何で女子ってあんなに息が合うんだろう?
何か特殊はテレパシーでも飛んでいるのだろうか。
そんなに溜まっているなら風とヤッテしまえって?
いや風のあの獲物を見つめる獣の目を見たときに走った恐怖感。
あと、あの見た目が俺の欲望に歯止めを掛けているわけですよ。
話しがずれましたね。
え~と、この子はとりあえず雇うことにしました。
だって孔融さんのお墨付きだって貰っているし、きっと優秀なはずです。
「・・そんな簡単に決めるべきではない」
「う~ん。でも孔融さんからの推薦状を貰ってるから問題ないと思うのだけど」
「私が偽物を所持している可能性も考慮すべき」
「何というか勘ですよ。優秀な感じはしますし、何より嘘を言う人は嘘を付いている可能性を指摘しないと思うし」
「・・・勘という概念は理解できない。でもあなたの言うことは理解した。」
「んじゃ、明日仕事の説明して貰うからよろしくな~」
徐庶はコクっと頷き、
「私の真名は咲」
21話
ここで少し暗い話題だが、太史慈隊の創設から今までの殉職者は五二人。
戦闘による行方不明は七四人にのぼる。
激戦をくぐり抜けてこの数は信じられないほど低い物だ。
太史慈隊の強さは部下とその後に残る者達に対する誠実な態度であろう。
戦死をした家族に直接訃報を伝え、この家族に対し遺族年金と二階級特進による殉職手立てを行い、率先してその家族の働き口やすむ場所を世話をする。
もし孤児が出た場合は太史慈自ら預かり、商会などの手伝いをさせて生きていくのに困らないよう手配をした。
この時代であればあり得ないことであった。
戦に出て死ねば死体も帰ってこず、手足を失えば軍から放り出される。
軍人になるのはこの時代であれば一種の口減らしの意味さえあった。
太史慈からすれば
「『死ぬ気で戦え』って言って死んだら『じゃぁ、さよならは』人としてどうよ?」
と言う考えから遺族などの面倒を見ることになった。
戦えなくなった者も何かと仕事を紹介し面倒をみた。
兵の中には女性も、もちろんいるため、もし結婚し子供が出来ても大丈夫なように託児所を設け、育児休暇も多く取らせ、退職も認めている。
このあり得ないほどの厚遇が太史慈への忠誠心を抱かせることになった。
太史慈隊はもし太史慈に死ねと命令されれば喜んで死地に向かう、相手がどこの誰であろうと太史慈に仇なす存在は例え皇帝であろうとも殺す覚悟が出来てしまっている。
だから先日の呉の態度は太史慈隊のとってけして許せる物ではなかった。
しかし彼らは太史慈に対して忠誠心からの暴走をすることはなかった。
自分たちは太史慈の剣であり盾である。
勝手に動く剣や盾はいかな名作であろうと使えない。
彼らはそのことを知っているため太史慈の命令なしには勝手な行動はしない。
太史慈は「人は石垣、人は城」の考えで太史慈隊を作った。
どんなに優れた城壁も城もそこを守ろうとする人がいなければ何の役にも立たない。
人こそが最高の城塞であり、剣でもあるのだ。
あとがき
何か久しぶりです。
相変わらずの駄文ですがよろしくお願いします