で、終わってたらよかったんだが、パートⅡ。「じゃあ、皆、今日は私の家に泊まりなさいな。もう時間も時間だし」「あ、いえ、ここでいいです」「て、おいおい。個室だぞここ。床なんかに眠らせられるか」 女の子なんだから。 布団持ってくるわけにもいくまい。ここ病院。「……寝かすわけ、ないじゃない」 ……アリサさん? なんか怖いっスよ?「なのは? あんた、せつなのDドライブ、全部移したって言ってたわよね? ……て、ことは、あの、え、エッチな画像も……」 ぎぃっくうぅ!! ま、まさかそんな!! 嘘だと言ってよなのはさん!「えっと……レイジングハート? 『リリカルなのは・H』のフォルダ。開いて表示」『……yes master』 いやぁぁぁぁぁぁぁ!! や~~~め~~~て~~~!!「うわぁ~~~~。これ、なのはちゃん? ……え、えっちぃなぁ」「絵柄はばらばらね……あ、これフェイト? ……うわ、エグ」「あ、アリサちゃんだ……ちょっと、酷いね、これ……」「わ、私と、なのはの多い……あ、あう……」「せつなちゃん? ちょぉぉぉぉぉぉぉと! 砲撃しようか?」 砲撃って言った!? まてまてまて!「し、仕方ないだろう! 向こうでお前らが実際にいるなんて知らなかったんだから! こ、これぐらい、お、男なら、ふ、普通だと思うんだよもん……」 健全な男の子だからね! ……あ、あれ? あのフォルダは!?「どれどれ~? 『リンディさんドキドキ個人授業』?」 く、クラウン! それをあけるな後生だから!「せっかくだからこの怪しいフォルダをあけるわよ!」 開けんな! 後、シャドウゲイト自重! ああああああああああ!!「……同人誌やんなぁ、これ。……しかも、リンディさんオンリー十八禁」「わあ、リンディさん……凄い……」 鑑賞会すんなぁぁぁぁ!「……せつな……?」 ひ、ひぃぃぃぃ!? や、夜叉が降臨なさっていらっしゃる!?「……あなたたち? 今日は帰ってくれる……?」「「「「「い、いえっさー!!」」」」」 え!? 嘘!? 皆俺を見捨てる気かよ!? クラウンまで出て行くな! うわ、はや! せ、せめて援護くらい~~~!!「……せつな……」「うわぁはい!」 顔を上げると……あ、あう、泣いてるし……「私はね? クライドさんが死んでから、仕事と子育てに一生懸命生活して、誠心誠意、清廉潔白に生きてきたのよ? それなのに、あんな破廉恥な真似、私がすると思ってるの!?」「だ、だから、あれはフィクションであり、実在の人物にまったく関係は」「言い訳しない!」「ごめんなさい!」 泣きながら説教とか、原因がエロ同人誌だとか、前世の記録を何でこっちに持ってこれるんじゃとかは、言い訳にならないんだろうなぁ、この人には! 俺が泣きたいわちきしょう!「大体、あなたは女の子でしょ?」「あの、心っつーか精神は男なんで、それを突っ込まれるのは、心苦しいんですが……」「女の子なら、男の人と恋愛して、結婚するのは、当たり前で普通の事よね?」「俺自身普通じゃないので、それは当てはまらないと思いますが……」「だというのに、あなたときたら、女の子に手を出すなんて……おまけに、母親の破廉恥な妄想まで!」「あれの作者は俺じゃないわ! ええい、だんだんムカついてきたぞ……実は俺の話、ぜんぜん信じてないだろあんた!」「信じてるわよ! でも、それとこれは別よ!」「一緒じゃぁぁぁぁぁ!!」 わぁぁぁん! この世で女でも、心は男なんです~~~! 前世の業を持ち越してるんです~~~~! 後、平行世界のエロ同人誌を咎められても困るんです~~~~!! ええい、この恨みはやはり実行犯のなのはにぶつけるのが筋か!?「確かに前世は男の人かもしれないけど、この世じゃ女の子なのよ? 同性愛なんて、非生産的よ? あなたの思考や考えに、背いているんじゃないの?」「えっと、確かに、非生産的は認めるけど、愛情はそれすらも凌駕すると、せつなは力強く進言します」 愛さえあれば性別の差など!「世の中が否定するわ。あなたは、あなたの性癖は、間違ってる。お願いだから、母さんのお願い聞いて?」「く、ならば仕方ない!」 ……【刹那】 性別転換して男の姿へ。「……ふふふ、こっちの姿なら文句ないだろ? こっちで残りの人生暮らしたる。文句ある?」「ちょ、待ってせつな! そしたら、あなた、この姿でスカートはくつもり!?」「男と付き合うくらいなら、女装も覚悟の上じゃぁぁぁ!!」「それはそれで変態さんだからやめてぇぇえっぇぇ!!」 俺だって止めたいわい。「じゃあ、どうしろと!? 本当なら、こっちのほうが俺にとっては自然なんですけど!?」「……うう、お母さんを虐めないでぇ……」 いや、そんなぼろぼろ泣かれても……「虐めてるつもりはないから、泣かないで、母さん……」「うぅぅぅ……」 とりあえず、ベッドに座らせる。 ちゃんと、相互理解は必要だから、説得する方向で……「母さんは俺をどうしたいの? 俺、本当に男の人とは、付き合えないんだけど……」「……どうしてなの?」 そりゃ。ねぇ? 「男性意識をまだ持っている身としてはね? それこそ、同性愛の範疇になるんだ。男の肉質、汗の匂い、逞しい筋肉、そして、そそり立つ……それを、受け入れろと? 男の意識、人格を持つ俺が? 言うだけで吐きそうだよ、俺」 今の俺は性同一性障害そのまんまだからな。 女性の体に疑問は持たんが、男性を好きになる概念自体が違うと認識できる。「反対に、女性には普通に恋愛感情は持てる。柔らかい肌、女性特有の匂い、ふくよかな胸に、その仕草、表情……まあ、男として、普通に反応するね。ドキドキする」 ふふふ。自制しないと息子が反応してしまう。 クラウンいい仕事しすぎだ。貴様はドクターか。「……わ、私にも、ドキドキする?」「する。……あ、やべ、言っちゃった」 リンディさん好きなんですよ~~~!! 前世では、ストライカーズ版なのはの次に好きでした。 の、割には子供時代酷くツンデレだったが。「……こ、子供のときは、私にその、冷たかったけど?」「あれは、俺だけじゃなく、せつなの女性意識もあったから……女性意識のほうは、リンディさん苦手だったし」 今でも苦手らしい。 あの意地っ張り。「カグヤさんね……カグヤさんは、ちゃんと男の人を?」「いや、あいつは男嫌い。……前世の俺の記憶見ちゃって、トラウマ持ちに……それに、十一年間俺と一緒だったせいか、思考が男っぽく……」 一番好きな人はと聞いて、悩みまくった挙句『せつな姉さん』とつぶやいた剛の人。 それって擬似ナルシストちゃうんかーーーー!! まあ、可愛かったから許すけど。「……どっちにしろ、普通の性癖にはならないのね……」「本人普通じゃないからね~? ……こんな能力も手に入れて、だんだん化け物に……」 恭也さんクラスの戦闘能力手に入れたら、本気で人外確定です。 今でも充分人外だが!「……せつな? その……私も、頭堅かったわね……ごめんなさい」 おお!? 分かってくれた!「でもね? あなたはよくても、他の子の迷惑は考えて? ……あの子たちまで、その、同性愛者って言われたら……」「あぐ、それがあったか……それの対策は、この体で……やるしかないんだろうなぁ……」 ユニゾンして、髪の色変えるか? 目の色も変わるし、外にデートするときは、これしかないだろう…… クラウン同伴ってのが、あれだけど。「まあ、そういう性的接触は、人目のあるところではやらないよ。……てか、女性意識なくなってからは、人がいるところではしなくなったし」 小学生のときのような、あんな無茶、もうできません。 は、恥ずかしいんだよ! 悪いか!「……後、それと、私に、性的な目を向けない……て、無理かしら」 おい。何故断定する?「……」 無言で指差すその先に……うは。 テント出現。 いつの間に。「お、男の体だからな、その、えっと、あう……」「……せつなのスケベ」「おふぅ!? ……そ、それは勘弁……凄く可愛かった……」 真っ赤な顔して上目遣いで言うんだぞ、この母親。 養子とはいえ、母親に萌えたら終わりだよね人として! ……義母はありなんだっけ? どっちにしても禁断だよね~。 もう手遅れだけど(←カグヤと絡み済)「く、クロノは、こんなことなかったのに……あなただけなのかしら?」「いや、実の母親に反応したら人としておしまいですぜ。……大体、俺は八歳の頃から、既に成人男性と同じ論理感持ってたからな。……いまだに、母さんを母親と認めてるけど、女性として見ない事はできん」「胸張って言わない。……じゃあ、ずっと私で、その、……してたの?」 何をかな? 後、聞くなよそういうこと!「してません。……女性の体と、男性の体じゃ、感覚違うから……その、してません」「……これからはするの?」「しません! 元々女の体! こっちはその、き、緊急時の攻撃力増加とか、もしくは、その、なのは達と付き合うときの姿ってことで……通常は、女性体で暮らしますから!」「……なんか……可愛い」 て、おいおい。 リンディさん? 誰が可愛いって?「んふふ~♪ 若いツバメ囲う人の気持ち、ちょっとわかるわ~」「ちょ、母さん、抱きつかないで! 今、男~~~~!!」「……嬉しいくせに」「いや、嬉しいけどさ!? 今、母親でエロイこと考えんなっつったばっかじゃん! 貴女!」「ふふふ。……なんか、クロノとはまた違った息子みたい。……子供ばかり増えるわね、私」 そーだね。 エリオも成長すれば、また兄さんとも、俺とも違う反応が見られますよ。 「まあ、リンディさん。最強の母親だからね~……性格も容姿もスタイルも」「あら? 嬉しいことをいってくれるわね? ……て、名前で呼ばない!」「ん? ああ、つい」 て、何故顔赤らめる? ……えっと?「リンディさん?」「だ、だから、止めなさいって……」 ? 何故うろたえ……あれ? そう言えば、俺の声、さらに低くなったな…… この声誰の声だ? 「……リンディ」「あ、う、く、クライドさん……」 !? ああ!? そうか、勇者王か! 声質似てるわ、うんうん。「ふふふ、リンディさんすげぇ可愛い……」「そ、そんな……せつな、怒るわよ……」 ……駄目、もう限界。 大体、試練中ずっと我慢してたんじゃ! 添い寝とか添い寝とか添い寝とか! 「……て、ホントに待て、俺……せめて、愛でるだけにしろ。特攻かましたら、ただの馬鹿じゃん。リンディさんに嫌われたくないんじゃ。ええい、マジでおちつ……て、女性体に戻ればいいだけか!」 性別転換! 【せつな】「せ、せつな……?」「あ、危なかった……くそ、男性体だと、欲望が暴走しやすいな……注意しないと……」 えっと、精神は肉体に引っ張られるだっけ? 丁度、二次成長期で、男性の体だったら……うわ、お猿さんじゃん。 こ、これは、なのは達の前でも、あまり男性体使えんな…… 我慢できません。「……えっと、本当に、せつなは苦労するわね……不憫な……」「ふふ、もう、不幸としか言いようがないですよね~……母さんごめん。嫌な思いさせた」「いいわよ、もう。……私に嫌われたくないって、ホント?」 うぐ、聞こえてたか。「本当です……打算的な事も勿論ですけど、やっぱり、母さんとしても、リンディさんとしても、好きですから……」「……もう、可愛いわね、ホントに」 だから、抱きつかないでください。 くそう、こうなったのもなのはのせいじゃ。 後で苛めちゃる。『せつなちゃんの意地悪~~~~!!』 電波なんぞ知らん!*連投失礼。作者です。出先のネカフェ、この作品の投稿中に落ちやがった。うぬれ。……とりあえず、五日目を最後まで終わらせておきます。後、せつなの二重TS。受け入れられたようでほっとしております。絶対やりすぎたと思ったし。次回は後日談。それが終わればようやく次のイベントです……深夜にもう一回更新かもしれない。作者でした。