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No.6790の一覧
[0] とことんリリカルを引っ掻き回してみた・リリカルオリ主多重クロス[4CZG4OGLX+BS](2009/07/18 18:33)
[1] 1.りーいんかーねいしょん[4CZG4OGLX+BS](2009/06/06 12:57)
[2] 2.海鳴の街の眠れない夜[4CZG4OGLX+BS](2009/03/13 12:54)
[3] 3.空飛ぶ魔法少女の不思議な毎日[4CZG4OGLX+BS](2009/02/25 19:15)
[4] 4.幸せは儚き少女の為に[4CZG4OGLX+BS](2009/05/24 19:22)
[5] 5.夜天の主は彼女なのか?[4CZG4OGLX+BS](2009/03/02 11:12)
[6] 6.オリエンタルスターフライト・前編[4CZG4OGLX+BS](2009/03/06 17:21)
[7] 6.オリエンタルスターフライト・後編[4CZG4OGLX+BS](2009/03/06 17:26)
[8] 7.スノーホワイトケージ[4CZG4OGLX+BS](2009/03/07 12:21)
[9] 8.悲しみは散り、夢は幻想に[4CZG4OGLX+BS](2009/06/06 12:58)
[10] 9.海鳴温泉館 一つ目[4CZG4OGLX+BS](2009/06/05 18:32)
[11] 9.海鳴温泉館 二つ目[4CZG4OGLX+BS](2009/06/05 18:35)
[12] 9.海鳴温泉館 三つ目[4CZG4OGLX+BS](2009/03/13 12:56)
[13] 10.明治十七年の温泉アリス[4CZG4OGLX+BS](2009/06/05 18:36)
[14] 11.管理局が見ている[4CZG4OGLX+BS](2009/03/14 09:01)
[15] 12.星色マスターブレイカー[4CZG4OGLX+BS](2009/03/16 10:55)
[16] 13.Retrospective of Mid-childa[4CZG4OGLX+BS](2009/06/13 04:44)
[17] 14.サクリファイスドール[4CZG4OGLX+BS](2009/03/19 08:02)
[18] 15.夏色脇路[4CZG4OGLX+BS](2009/06/13 04:45)
[19] 16.ボーダーオブライフ[4CZG4OGLX+BS](2009/03/27 14:26)
[20] 17.ボーダーオブライン 前編[4CZG4OGLX+BS](2009/07/10 19:35)
[21] 17.ボーダーオブライン 中編(微グロ表現あり・選択肢あり)[4CZG4OGLX+BS](2009/03/28 22:42)
[22] ↑の選択肢解説特番。もしくは、作者のお遊び。[4CZG4OGLX+BS](2009/05/24 20:05)
[23] 17.ボーダーオブライン 後編 ライン……[4CZG4OGLX+BS](2009/05/24 19:18)
[24] L18.人間と機人の境界 前編[4CZG4OGLX+BS](2009/06/13 04:46)
[25] L18.人間と機人の境界 後編[4CZG4OGLX+BS](2009/03/30 21:29)
[26] L19.インペリシャブルシューターガール[4CZG4OGLX+BS](2009/05/20 18:30)
[27] L20.人生遊戯 -ライフゲーム-[4CZG4OGLX+BS](2009/05/24 19:19)
[28] L21.空を飛ぶ不可思議な魔女[4CZG4OGLX+BS](2009/05/22 21:08)
[29] L22.ブレイジングシューティングスター[4CZG4OGLX+BS](2009/05/23 04:07)
[30] L23.プリズムコンチェルト ミッド編[4CZG4OGLX+BS](2009/05/24 02:45)
[31] L23.プリズムコンチェルト 海鳴編[4CZG4OGLX+BS](2009/05/24 19:19)
[32] L24.マジカルガールズウォー リリカルサイド+α[4CZG4OGLX+BS](2009/06/05 18:38)
[33] L24.マジカルガールズウォー オリジナルサイド[4CZG4OGLX+BS](2009/05/24 20:07)
[34] L25.新難題ロストロギア 出発編[4CZG4OGLX+BS](2009/05/25 19:58)
[35] L25.新難題ロストロギア 一日目前半[4CZG4OGLX+BS](2009/05/25 20:07)
[36] L25.新難題ロストロギア 一日目中盤『アリサ』[4CZG4OGLX+BS](2009/06/05 18:39)
[37] L25.新難題ロストロギア 一日目中盤『すずか』[4CZG4OGLX+BS](2009/05/26 01:03)
[38] L25.新難題ロストロギア 一日目後半[4CZG4OGLX+BS](2009/06/06 12:59)
[39] L25.新難題ロストロギア 二日目朝~昼[4CZG4OGLX+BS](2009/05/26 19:43)
[40] L25.新難題ロストロギア 二日目昼~夕方『刹那』[4CZG4OGLX+BS](2009/05/27 00:10)
[41] L25.新難題ロストロギア 二日目夕方~夜『はやて』[4CZG4OGLX+BS](2009/05/29 19:34)
[42] L25.新難題ロストロギア 三日目前編[4CZG4OGLX+BS](2009/05/29 19:44)
[43] L25.新難題ロストロギア 三日目後編『なのは』[4CZG4OGLX+BS](2009/05/29 23:01)
[44] L25.新難題ロストロギア 四日目朝の風景[4CZG4OGLX+BS](2009/05/30 17:49)
[45] L25.新難題ロストロギア 四日目昼の風景『フェイト』[4CZG4OGLX+BS](2009/06/05 18:40)
[46] L25.新難題ロストロギア 四日目夜の風景『最終試練・せつな』[4CZG4OGLX+BS](2009/05/30 20:35)
[47] L25.新難題ロストロギア 五日目リザルト[4CZG4OGLX+BS](2009/05/30 23:24)
[48] L25.新難題ロストロギア 五日目説明・表[4CZG4OGLX+BS](2009/06/06 13:01)
[49] L25.新難題ロストロギア 五日目説明・裏[4CZG4OGLX+BS](2009/06/06 13:02)
[50] L25.新難題ロストロギア 五日目おまけ[4CZG4OGLX+BS](2009/06/05 19:35)
[51] L25.新難題ロストロギア 六日目後日談ミッド編[4CZG4OGLX+BS](2009/07/10 19:36)
[52] L25.新難題ロストロギア 六日目後日談海鳴編[4CZG4OGLX+BS](2009/06/05 23:44)
[53] L26.百万鬼夜行 夜の行軍[4CZG4OGLX+BS](2009/06/06 13:18)
[54] L26.百万鬼夜行 午前の任務[4CZG4OGLX+BS](2009/06/13 01:04)
[55] L26.百万鬼夜行 午後の策謀[4CZG4OGLX+BS](2009/07/10 19:36)
[56] 現在、更新が乱れております(謝罪と説明という名の言い訳)[4CZG4OGLX+BS](2009/06/20 19:14)
[57] L27.大魔導師の死 史実の死[4CZG4OGLX+BS](2009/06/13 01:15)
[58] L27.大魔導師の死 希望のための死[4CZG4OGLX+BS](2009/06/13 04:41)
[59] L28.トリップパラノイア アジトにて[4CZG4OGLX+BS](2009/06/20 22:46)
[60] L28.トリップパラノイア 外にて[4CZG4OGLX+BS](2009/06/20 22:47)
[61] L29.ミス・フォーチュンズホイール 曰く『地上本部の人攫い』[4CZG4OGLX+BS](2009/07/03 22:51)
[62] L29.ミス・フォーチュンズホイール 曰く『特務隊の銀狐』[4CZG4OGLX+BS](2009/06/25 23:07)
[63] L29EX.シューティングスターレヴァリエ[4CZG4OGLX+BS](2009/06/25 23:05)
[64] L30.奇跡降臨の道しるべ[4CZG4OGLX+BS](2009/07/03 23:12)
[65] L31-1.風を喚ぶ奇跡の儀式 せつなと祐一と雪の街[4CZG4OGLX+BS](2009/07/10 19:43)
[66] L31-2.風を喚ぶ奇跡の儀式 せつなと祐一と新しい生活[4CZG4OGLX+BS](2009/07/18 18:37)
[67] L31-3.風を喚ぶ奇跡の儀式 せつなと祐一と初登校の再会 前[4CZG4OGLX+BS](2009/07/21 12:04)
[68] L31-3.風を喚ぶ奇跡の儀式 せつなと祐一と初登校の再会 後[4CZG4OGLX+BS](2009/07/21 12:16)
[69] L31-4.風を喚ぶ奇跡の儀式 せつなと祐一と夜の学校[4CZG4OGLX+BS](2009/07/23 14:35)
[70] L31-5.風を喚ぶ奇跡の儀式 せつなと祐一と迷子の子狐[4CZG4OGLX+BS](2009/07/25 10:28)
[71] L31-6.風を喚ぶ奇跡の儀式 せつなと舞と素敵なお母さん[4CZG4OGLX+BS](2010/05/05 13:20)
[72] L31-6EX.彷徨える命題[4CZG4OGLX+BS](2010/05/12 18:04)
[73] L31-7.風を喚ぶ奇跡の儀式 せつなとなのはと休日のデート 前[4CZG4OGLX+BS](2010/05/12 18:13)
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[6790] L25.新難題ロストロギア 一日目後半
Name: 4CZG4OGLX+BS◆7c404254 ID:9ee4ff7a 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/06/06 12:59
 <フェイト>

 ……えっと、せつな、

「お、おかえりなさい、せつな」

「……」

 ……ま、またドア閉められた……

「フェイトちゃん。大丈夫、あの子照れてるだけだから」

「そ、そうでしょうか? な、なんか、凄く、あれな顔してましたけど……」

 まるで、何故お前がここにいるー……とか、その格好(メイド服)は引くわぁ……みたいな。

「ふふふー。じゃあ、次は私の番だね?」

 ……ふ、私でドア閉められたのに、貴女で反応なんかしない。せつなは、私の姿に照れただけだ。

「あ、お帰りなさ……えええええええ!?」

 ほら、やっぱり貴女じゃ駄目だ。
 同じようにドアを閉めてしまった。

「もう、あの子も大概照れ屋ね。クロノみたい……だけど、クロノより甲斐性あるのよね~」

「ほっといてくれ」

「ううう、せつなさーん……どうしてー……」

 きっと、あなたが見るに耐えなかったからに違いない。
 今度こそ、私を見て綺麗だねって。

「……ふぅ。た、ただいま、母さん」

「あら、お帰り。……どうやってベランダから侵入できるのよ?」

「……あ、そういやすまん、ツヴァイ。飛行魔法ご苦労様。―――の家に送らなきゃいけないんだっけ?」

「むぅ。念話もシャットアウト状態なので、しばらく家出ですぅ! ぷんぷんです!」

「あら、可愛い。……せつなってば本当にモテモテね?」

「……あのメイド二人は母さんの差し金だな? おら、二人とも、さっさと着替えて帰れ」

 へ、あ、あの?
 せつな?

「せ、せつなさん? 今なんて……」

「……帰れ」

「せつなさんが意地悪だぁあぁぁぁぁ!!」

 ……うう。そんなぁ。

「て、フェイトは何故泣く!?」

「だ、だって、わ、私、こ、こんなかっこ、して、待ってたのに、酷い……よぅ……」

「てぇ! フェイトちゃん泣き落とし禁止ぃ! それ卑怯だよ!」

「だぁぁでぇえっぇぇ」

 本当に悲しいんだよぉぉぉぉ。
 せつなが、せつなが私に冷たくするなんて……悲しいんだよぉぉ。

「……せつな?」

「へいへい。……あれか? ―――と同じ事すればいいのか?」

「あれは止めたほうが……と言うかですね? せつなさんはキス魔じゃなかったですよ?」

「むぅ。……どうせ、俺、ここの世界の人間じゃねえしな~。……まあ、さっきと同じで」

 ……あ、せつなが、また、抱いてくれてる。

「にゃにゃにゃぁぁぁぁぁぁぁ!! フェイトちゃんずるい!」

「叫ぶななのは! ……じゃあ、なのはは、これでいいか?」

 ……ああ!? 頭撫でてもらってる!!
 なんて幸せそうな……

「にゃぁぁぁ……せつなさん、気持ちいい……」

 き、気持ちいいの!?

「ぬことワンコだなこれ……あ? どうしたフェイト?」

 え、えっと。

「わ、私も、撫でて?」

「……母さんか!?」

「私何もしてないわよ~?」

「く……エリオ? 俺みたいな情けない男にはなるなよ……必ず、女で失敗するからな!」

 何の話だろ?
 あ、撫でてくれてる。
 ……うう、確かに気持ちいい。
 はぅああああああ。

「……お兄ちゃん。かっこいい」

「いや、エリオ。本気で待て。あれの兄として忠告するが、お前はああなるな」

「今回はクロノ兄さんが正しい……くそう、何でこんなフラグ乱立してそのままなんだ俺……」

 はぁぁぁぁぁぁぁ……





 あ、溶けてた。
 えっと、何でこんな事態になったかというと。

「……私、高町なのは。あなたは?」

 あの喫茶店でなのはと名乗る女の子に、絡まれまして。
 どうも、なのはもせつなに気がある……いえ、これは気があるどころじゃなく、好感度マックスというやつです。せつな的に。
 
「私は、フェイト・テスタロッサ。……せつなの幼馴染だよ」

 まずは牽制。
 アリシア曰く、幼馴染はどの属性よりも、強い。
 ……らしい。

「むぅ! な、なるほど……私は、せつなさんに助けてもらったことあるよ!」

「それなら私もある。……貴女とは、付き合ってきた年月が違う」

 そして母さん曰く、敵とみなしたら、即座に黒焦げ……もとい、切り倒せと。

「……わ、私、せつなさんにセミヌード見られたことあるもん!」

「私は、せつなに、ぜぜぜ全部みらられたよ?」

 子供のときだけど。

「子供のときでしょ!? 私最近だもん!」

 な、なにぃ!? ……あれ? カウンターの奥でお皿の割れる音が?

「で、でも、貴女が誘惑しただけじゃないの?」

「え? ……あ、あなたがいうの? わざとらしく泣きまねなんかして!」

 な、あ、さっきの!?

「あれは、本当に悲しくなって……それで……」

「えええ!? ちょ、本当に泣かないで……えっと、ごめん」

「あ、うん、ごめん。……せつな、私の事、覚えてないって……」

「……うん。私の事も、あまり覚えてないみたいだね……」

 ……せつな、どうしちゃったのかな?
 私の事も、この子の事も、みんな忘れちゃったのかな……
 どうして、こんなことに……

「……よし、フェイトちゃん!」

 ? 何か、決心した目で、私を見つめてる。

「せつなさんに、思い出してもらおう! 私達の事!」

「……でも、どうやって……」

「勿論、一緒に居て、私達の事を思い出してもらうの! 丁度今日から連休だから、一緒に居られるよね?」

 ……あ、そうだ。
 その手があった。
 ……この子、凄い。なんて前向きなんだろう……
 泣いてばかりの私とは、大違いだ。
 
「それで……最初に思い出してもらったほうが、せつなさんの恋人ってことで勝負だよ!」

 勝負? ……そう、そうだね。
 勝負なら……負けられない!

「その勝負、乗ったよ……後悔しないよね?」

「勿論なの……お母さん! しばらく帰らないから!」

「な、なのは! お父さんははん「はい、いってらっしゃい。二人とも、頑張ってね?」も、桃子さん!?」

 よし! そうと決まれば!

「じゃあ、お先に」

「ぬけがけ!? く、じゃあ、お母さん、あとお願い!」

「待てなのは! 兄はゆ「はい、頑張って~」た、高町母! それでも親か!」

 誰かを踏みつけたような音がしたけど、気にしないで置こう。
 まずは、せつなの家で待って居れば!



 ……と、言うことがありまして。

「……せつなの記憶を取り戻す為に、女の子二人の熱いご奉仕合戦! ……なら、戦闘服は、メイド服で決まりでしょ?」

「……クロノ兄さん。この母は埋めたほうがいいのか、それとも調教か?」

「……どっちでもいいが、後者はせめて家の外でやれ」

「野外プレイか。兄は鬼畜だな……エイミィさんとやったの?」

「よし、じゃあお前を埋めることにしよう」

「……エリオ~~~。息子二人が虐める~~~~」

「えっと、その……どう答えていいのか分かりません」

 齢五歳にしてそのスルースキル。
 この子、できる……!
 まあ、とにかく。

「せつなさん! お母さんにするなら、まず私が!」

「せつな? 私なら、何されても平気だから」

 絶対に負けない!

「……まず、プレシアさん呼んだ方が早いか……兄さん。高町家調べて電話。恭也さん呼び出して」

「そうだな」

「「見捨てないで~~~~!!」」

 そして本当にせつなは記憶失っているの?
 やり取りは、いつもどおりなのに……


 


 <せつな>

 ……え? これなんてエロゲ?
 帰ったら恋人候補二人?
 メイド姿でお出迎え?
 聞くと、俺の無くした記憶を思い出してもらうために、四六時中一緒に居るらしい。
 で、最初に思い出してもらったほうの恋人と……
 おいおい。
 その恋人候補その壱。

「えっと、あーんしてください?」

 高町なのは。通称『エースオブエース』『管理局の白い悪魔』『魔王』
 ……だが、この世界では、俺のクラスメイトで、数年前からずっと同じクラス。
 先日、彼女の貞操の危機を俺が救ったことで、徐々に上がってた好感度がいきなりマックス。
 今回の件に乗り出したという……必殺技。無垢な笑顔。

 恋人候補その弐。

「あ、ご飯粒ついてるよ? ……ふふ、もう、しょうがないなぁ」

 フェイト・テスタロッサ。通称『エリート執務官』『死神』『露出狂』
 ……だが、この世界では、俺の幼馴染。クラスも同じらしい。
 彼女の幼少時に、俺が尽力して、彼女の家庭を整えたのに好感度が急上昇。
 今回の件に尽力する模様……必殺技。泣き落とし。

「……ふぇ~。せつな君やるねぇ~? エイミィさんびっくりだ」

「はっはっは。俺自身びっくりデスよ義姉さん……悪いけど、二人ともそっち送っていい? 寝る場所」

「「駄目」」

 お前らが駄目言うな。

「……母さん?」

「あら? 私はいいわよ? 久々に甘える?」

 俺が母親の部屋に行けと?
 そして嬉しそうにするな、母。

「エリオ、母さんの胸揉み倒してやれ。俺が許す」

「弟を性犯罪者にするな!」

「え、えっと、遠慮します」

「母さん振られた~」

「うううう。息子たちが酷い!」

 ……みんなノリいいな~。俺じゃなくてフェイトの入ったハラオウン家じゃ、こんな会話しねえんだろうな~。

「あ、せつなさん?」

 あいあい、なんざんしょ、なのはさん?

「後で一緒にお風呂入ろうね?」

 ……はい?
 いや、そんな、頬赤らめて言わんでも、さらに直球で。

「……なのは? 勿論、私も一緒に入るんだよ?」

 フェイトさん?
 何でそんな対抗するんですか?

「そうだね、二人で一緒に入ろうか」

「うん、二人でね」

 ……ああ、なるほど。

「じゃあ、俺はその後で「「せつな(さん)も、一緒だから」」……ハラオウン家の良識様。判定どうぞ」

 クロノ兄さん、良識ある教育的指導を。

「……ふ、ノットギルティ。女に溺れて溺死しろ」

「何であんたがその言い回し知ってやがる……くそう。エイミィさん。後で兄さんの隅々まで洗ってやれ! 搾り取るほどに!」

「あいあいさー! ふふふ、クロノ君覚悟してよん?」

「く、貴様……」

「ふふふ。孫の顔は早く見られそうねー?」

「……」

「エリオー? 言いたいことがあったら言ってやれー? ……ね? リンディおば」

 !? さ、殺気!?

「……せつな? ちょっと、お話する?」

「……申し訳有りませんサー」

「マムよ」

 こ、殺されるかと思ったんだよもん。

「駄目だよ、せつな。女の人にそんな失礼なこと言っちゃあ」

「そうそう。『義母さん』は大切にしないとだよ?」

 ……何ちゃっかり嫁の立場に立ってやがるこの栗毛ぬこ……
 
「……せつなさん。大変ですね~?」

「……お前だけだよ、俺の苦労わかってくれるの……」

 うう、ツヴァイに癒される、俺って一体……




 食事の後は風呂。
 ……そして。

「ツヴァイ! 『凍てつく足枷』! ドア固めろ!」

「はいです! ……どうでもいいですけど、ツヴァイはいいですか?」

「あんな凶悪なボデー二人も見てたら、俺、三分持たずに犯罪者確定だよ……あ、俺ロリコンじゃないから、ツヴァイは平気」

「……なんか納得いかないです」

 ちょっと氷でヒンヤリするが、性犯罪者になるよりかましだ。……明日、はやてに頼み込んで、しばらくツヴァイ貸してもらうか……

「……せつなさん、綺麗な体ですね?」

「そうか? ……筋肉付きにくいんだよな~」

 この頃の俺って、こんなに細かったんだ。
 ……うん、そうだな。
 すずかの言ってた、俺がもともと二十歳男性説は少し納得。
 で、あれか……

「……やっぱり、ショックですか? せつなさんの本当の家族が……その」

「まあね? ……んで、記憶が無いのがさらにショックだ……」

 アリサ曰く、俺が一番記憶の欠落が酷いらしい。
 二人が言うに、俺がみんなの中心で、八歳の頃から魔法を使いだし、夏には管理局に入局。さまざまなイベントをこなして、自分の部隊まで準備したという。
 ……で、修学旅行初日に、ロストロギアを起動させてしまい、ここに放り込まれたそうだ……
 二重トリップとは、やってくれるじゃないか。

「じゃあ、俺のデバイスって、どこにあるんだろ?」

「……せつなさん。ツヴァイとユニゾンしてみるですか?」

 ……はい?
 て、唐突だな。

「多分できると思うです。……危なかったら、直ぐに離れるです」

 ……ほむ。面白そうだな。

「よし、やってみるか」

「じゃあ、いくですよ?」

 裸のツヴァイが俺の胸元に飛んでくる。
 ……ちょっとドキドキ。
 
「いくですよ~? ユニゾン・イン!」

 ……ツヴァイが俺の中に溶け込んでいく……あ、あったかい。
 ふむ? 今のところ、危険は無いな……

「どうだ?」

『……び、びっくりです。せつなさん、ユニゾン一発成功の上、私との相性バッチリですよ?』

 ほう。それは凄い。
 ……おお、髪と瞳の色まで変わっている。
 蒼銀か。こりゃ、かっこいい。

『……し、しばらくこのままでいいですか? せつなさんの中、暖かいです』

「そ、それは構わんが……台詞がエロいぞツヴァイ……」

 意図して言ったわけじゃないだろうが。しかも、俺、女側~。
 後、さっきからどんどんうるさいな。
 すりガラスの向こうに、明らかに分かる栗毛と金髪。
 ……しかも、バスタオル装備。
 そんなロマン。もったいないけど、俺が許さん!

「そろそろ上がるか?」

『はいです~』

 すげえ溶けてるなツヴァイ。
 さて、と。
 ツヴァイとユニゾンしてるから、術式の構成は分かる……よし。
 
「氷結破砕!」

 ドアにへばりついてた氷が、次々に砕けていく。
 ……よしよし。
 ドアを開くと……お、おう。
 フェイト肌白いな~。そ、そしてその凶悪なバスト……
 なのはもその、とっても谷間が……酷くエロイです。 

「あ、せつなさん酷い~~~~。締め出しす、る、ななな?」

「せつな……髪、どうしたの?」

 ……ほむ。

「ああん? 染めたんだけどどうよ? イカしてね?」

 どこの不良だ。
 言ってて恥ずかしくないんだろうかこの不良言葉。

「「せ、せつな(さん)がグレた!」」

「へ。俺の気持ちなんか誰もわかっちゃくれね~んだよ~」

 二人をスルーして、さっさと部屋へ。
 ……あいつらの目の前で着替えられるか。
 恥ずかしい。

『ちゃんと、羞恥心はあるんですね? ……すずかちゃんにはあんな凄いのしたのにです』

「言うな。……てか、あそこでワンモアとか言われるとは思わんかった……」

 それでやっちゃう俺はド外道。
 


 寝巻きに着替えて、ベッドイン。
 ……と、言うか。

「……ツヴァイ~? ユニゾンしたままだけど、このまま寝て大丈夫か? 起きたら融合してましたとか、死んでましたとかは嫌だぞ?」

『それはないですが、確かにちょっと怖いですね。じゃあ、ユニゾン・アウト!』

 離れていく感覚。
 ……うん、元の俺だ。
 て、ツヴァイさんや?

「……服、なかったのか?」

「は!? はわわわわわ。……せ、せつなさんのエッチです」

「俺のせいか……ちょっと待ってろ」

 ハンカチ二枚でツヴァイを包み、ちょいちょいちょいっと。

「これで寒くないか?」

「……ふあ、可愛いです~」

 布二枚でできる簡易ドレス。あまり激しく動くとチラリズムの極致。
 大きいお友達に大絶賛間違いなしである。

「……むう、ツヴァイも可愛いな……元の記憶戻ったら、ユニゾンユニットの研究でもしてみるか……」

 どこまで知ってるか分からないけどね!
 マリエル・アテンザ技師と知り合いらしいから、そっち方面から攻めていこう。

「せ、せつなさん、ツヴァイ可愛いですか?」

「ん? おう。可愛いぞ?」

「え、えへへ~。せつなさん大好きです~」

 むう、飛びつかれてほっぺたすりすりされてる。
 ……ひょっとして、俺こんな風に無意識にフラグ立ててたのか?
 ……それ、なんて北の国の奇跡持ち。
 ヒロインも丁度五人だしね! そして、何の話か?

「じゃあ、寝るぞ~?」

「は~いです~」

 さて、寝るか~~~。

 ん? ぬことワンコ?
 そう言えばこないな。まだ風呂入ってんのかな?
 ……むぅ。ちょっと気になる。
 が、気にしたらつけ上がる。
 ここは心を鬼にして、無視を決め込む。
 おやすみなさー…………
 ……

「……」

「……」

 ……あー、ツヴァイ? あのベランダにいる二人は何だと思う?

「多分、ベランダから侵入しようとしたところ、鍵が掛かってて入れなくて、戻るに戻れないネコさんといぬさんです」

 だよなぁ。
 ……なあ、ツヴァイ?

「俺がもし、暴走したら、氷付けにしておいてくれ」

「……分かりましたです」

 やれやれ。

「うら、お前ら。風邪引くから中入れ」

「「せつな(さ~~ん)……」」

 仲いいんじゃないか? お前ら……
 二人を部屋に入れ、窓を閉める。

「……お前らの目的は、添い寝か?」

 二人して首を縦に振る。
 ……二人とも、風呂上りで直ぐに外に出たようで、とっても寒そうにがたがた震えてる。
 しかもパジャマ一枚。……フェイトは家から持ってきたんだろうけど、なのははそれ義姉さんの?
 ……はぁ。

「一応聞いておくが、貞操を失う覚悟できてるんだろうな?」

 あ、固まった。
 ……が、同時に解凍。
 二人して顔を真っ赤にし、首を縦に高速で振る。
 ……ドンだけフラグ立てればこんなに懐かれるんだ俺……

「はあ……ほれ。寒かろ? 先、フェイト」

 掛け布団を上げると、飛び込んでくる金髪ワンコ。
 その隣に入り、

「ほれ、なのは」

 呼ぶと俺を挟む形で栗毛のぬこが入る。

 ……で、最後に。

「ツヴァイ、消灯。……おやすみ」

「「「おやすみ」」なさ~いです……やっぱり、せつなさん鬼畜です」

 どやかましい。





 ……もちろん、右腕にフェイト、左腕になのはが絡んで、暴走寸前。
 どうせ、俺を好いてるアニメキャラ、やっちゃえやっちゃえ~……できるかーーーー!!
 俺が立てたフラグならまだしも、いつの間にか立ってたフラグなんか回収する気にもならんわ!
 後、よく考えれ?
 こいつら、まだ十四歳!
 軽く淫行罪で捕まってしまう。流石にそれはまずい。
 この世界では、クロノ兄は警察官だそうだ。
 身内に手錠かけられるわけにはいかない!
 ……ふふふふふ。あすか~姉さん~……俺を助けて~。





 [一日目終了]




 <???>

 ……あはは。物凄いフラグ乱立だよね?
 でも、ここはロストロギアの中。そのフラグは、彼女たちが勝手に立てたもの。
 今までの記憶を代償に、代換えの記憶を作り、その記憶を頼りに動いている。
 ……それは、依存率が高ければ高いほど強くなる……
 この二人は、よっぽど強かったんだね?

 ……けど、おかしいな。
 彼の記憶を穿り返したら、普通、フェイトとはやてになるはず……
 何で、なのはは彼に依存しているんだろう?
 変なの……
 もう一度、調べてみよう。
 彼女の記憶も一緒に調べれば、何か分かるかな……?



*導入部はともかく、一話が長すぎる件について。作者です。
最近はネットカフェにて投稿しているので、家で書いたストックを大量放出しているわけです。
この話は三期開始一年前までのストーリーは出来てます。
多次元・ゼロ魔の方は夏休み(トリスタニアの休日)に入ってます。
多次元本編にストックはありません。
……一気に放出しない、作者のチキンをどうか許してください。

さて。キャラ崩壊の激しいこの話ですが。
受け付けられなかった人はごめんなさい。
主人公の人格も、少しだけ変わっていますが、理由はあるんです。
もう少し待ってくれたら、皆様の知ってるせつなが戻ってくる……はず。
言い訳しすぎですね、はい。
作者でした。


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