初出2009/02/25 以後修正
─第4話─
主人公が表舞台に向けてアップをさせられはじめました。
──────
はっ!
い、いかん。一瞬意識が跳んでいた。
状況を整理しよう。
『ネギま』の主人公。ネギ・スプリングフィールドが女だった。
以上。
つまりTS。トランスセクシャルの略ですね。わかります。
……う、うん。わかった。うん。大丈夫。それだけだ。問題ない問題ない。
このくらいの差異で、展開が大きく変わったりはしないだろ。せいぜいラブ米がないくらいだ。
本屋ちゃんのラブがどうなってんのかはわからんが、まあ、百合とかもアリだろうから平気だろ。
アスナの子もむしろ女の子なら同室抵抗が少ないだろうし、あれ? むしろメリットのが多い?
なんだ。問題ねーじゃん。
ついでに俺のネギ同居フラグもつぶれたわけだし。悪い事全然ない。いい事ばかり。
うんうん。
一人部屋で俺が納得しようとしていると……
『こちらは放送部です。これより学園内は停電となります。学生の皆さんは極力外出を控えてください……』
『こちらは放送部です……』
校内放送が響いてきた。
……あ、あれ?
あれー!?
部屋!? ここ俺の部屋!? ここ俺の部屋だよ!
いつの間に!? いつの間に戻ってきたの!?
ネギに会った時には4時間くらい余裕があったはずなのに!
あ、ありのまま、今起こった事を話すぜ!
『俺はネギが女だという事実を突きつけられたら、いつの間にか部屋にいた』
な、なにを言っているのかわからねーと思うが、俺はどういう事かはなんとなくわかる。
頭がどうにかなったのだ。
催眠術とか超スピードとかそんなチャチャなモンじゃぁ断じてねえ。
ネギが女という事実を、俺の脳が理解する事を拒絶して思考停止におちいっただけだ。
ぶっちゃけ呆然としていただけってヤツだぜ。
やれやれだ。
会話をしたのはなんとなく覚えている。自己紹介もしたな。あの後普通に別れて部屋に戻ってきたのも思い出した。
だが、ネギ女のインパクトがでかすぎて意識が半分すっ飛んで、幼女対策まったくしてねぇぇぇぇぇぇ!!
部屋の中で俺は頭を抱え天を仰いだ。
「ケケ」
「っ!?」
部屋の外。廊下から、笑い声が聞こえた。
「ケケケケケ」
ドアがガチャガチャとなる。
「ケケケケケケケケケケ」
ドアチェーンのかかったままのドアが開き、暗い闇から伸びた人形の手が、そこに見える。
ガチャガチャチャガチャガチャ!
ドアがゆれる。
「ケケケケケ!」
人形の目が、ドアの隙間から、俺を、見ていた。
うわっ、こわっ!
そう思った瞬間。そいつに向かって、部屋にあったペットボトルを投げつけた。
キィン!
鈍い光がきらめいたと思った瞬間、ドアチェーンと一緒に、ペットボトルが真っ二つとなり床に落ちた。
水が、周囲に撒き散らされる。
「おいおい」
こりゃやばいと思い、窓へと走る。
一度距離をとらないと使う道具を考える余裕もない。
「ケケケケケケケケケケー!!」
ドアから小さな人形が1体飛びこんで来た。
あれは。
あの茶々丸を小さくしたような人形は……
チャチャゼロだ!
この時期すでに外に出られたんだっけか?
それとも停電で幼女に魔力が戻ったから一時的に外出OKになったって事か?
詳しい事はわからん。
が、俺を狙っているのは間違いない!
つーかよりにもよって幼女の分身ともいえる存在が相手かよ。もうちょっと侮ってよ。
いや、侮っているから本人じゃないのか?
どの道大ピンチだ。
今なんの対策もしてない。
つまり、俺が素の状態で道具を使ってどうにかしなきゃならん。
ど、どうにかなるのかー!?
だれか、誰か助けてぇぇぇぇぇ!!
「ケケケケケ。ニガサネーゼ」
背後から、声がする。
駄目だ、相手のが早い!
窓から逃げる暇すらねえ!!
「スグ楽ニシテヤルカラヨ!」
背後で刃が振り上げられたのがわかった。
ぞくぅ!!
背筋が凍る。
やばい、本気でやばい!!
このままじゃ──
──死!?
い……
嫌だ。
嫌だ!!
こんなところで、こんなところで、死んでたまるかぁぁぁぁぁぁ!!!!
『秘剣“電光丸”』
ぎぃぃぃいぃぃぃぃいん!!!
刃と刃のぶつかりあう音が、彼の狭い部屋の中に響き渡った。
───チャチャゼロ───
「オイオイ。オイオイオイ」
チョット待テヨ。
ナニモンダ、コイツ。
俺は今、驚かされていやがるゼ。
オウ、初めましてダナコノヤロー。俺はチャチャゼロダ。
見ヅレーだろうから、わかりやすいようひらがな混じりだがムシロ感謝シロヨ。
シカシ御主人も人がワリーぜ。こんな仕事をくれるなんてヨ。
コイツ相手に好きに暴れていいとは太っ腹ジャネーカ。
ナメテかかるなと言われたが、ソノ通りだったゼ。
最高だ。最高ダヨコイツ。
久しぶりの外デ、扉の外から脅カシタ後、無様に逃げる様はシロートそのモノだったクセに、刀ヲ抜いた後の雰囲気ガ異常ダゼ。
詐欺ニモ近い。
ナンナンダこの雰囲気。マスタークラス(達人)のプレッシャーとシロートの気配を同時に感じるジャネーカ。
シロートかと思ッテ舐メテカカッタラ大火傷ジャスマネー。
今まで御主人と戦ッタ中には存在シナカッたタイプダ。
トイウカ、そもそも達人と素人ヲ同時に感ジるトカありえネエ。
戦闘力5にも満たないゴミミテーな力しか感じネーノニ、動きは御主人クラス。俺ト同等。
どれだけフェイントをシテモ、死角から狙ッテモ、全部防ぎヤガル。完全に見切ッテヤガル。
動きハシロートナノニ、シロートじゃネエ。俺ノ動きガ見エテネエのに見えてイル。ナンダよコレ。
攻撃にイタッテハシロートの振りが達人の鋭サヲ持っているナンテ反則ダロ。
シロート同然の動きと達人の動きが混ジッテ、ソレがトンでもないフェイントになってイヤガル。
余裕と思ッテかわそうとスルと予想以上の鋭サ。
動キと太刀筋ガ合わネエから、攻撃ガ読めネエッたらありゃしネエ。
御主人クラスデモこんな芸当できヤしネエゾ。
知ラナかったら、最初ニ油断シテオ陀仏ダ。
知ってル俺デサエ致命傷ヲ受けネエので精一杯ナンダカラナ。
シロート混ゼルの止メテ完全な達人ノ動きヲしたラドンナレベルにナッチマウンダ?
すげーゼ御主人。
コイツ、化けモンだゼ。
シカモ笑ッテやガル。
コイツ、俺デ遊んでヤガル。
ヤベーナ。コレだと、停電ガ終わるマデに勝負ガつかネーカもしれネー。
ムシロ、負ケルかもしれネー。
ヤベーの相手にしちまったヨウだゼ御主人ヨ。
コイツ、『サウザンドマスター』クラスダ。
──────
死ぬ!! 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!
『秘剣“電光丸”』に振り回されながら、俺は思う。
これはレーダーと電子頭脳を搭載した刀で、たとえ目を閉じていたり、目線を相手から離していても相手の位置を探知して、振り回すだけで斬り合いが出来る。すごい道具だ。
現に今チャチャゼロの攻撃はまったく目で追えていないが、刀が勝手に防いでくれている状態だ。ただ、互角なだけで、勝ち目はまったくない。
どちらの攻撃も当たらないのでは、勝負はつかない!
モウ駄目! モウ駄目だから!
体力の限界!
人間の限界。
俺の限界!!
ポケットから他の道具出したい!
でも無理!
なぜなら、この刀を両手で振ってるから!
片手で振ったら相手のパワーに負けて絶対弾き飛ばされるって!
チャチャゼロ強いよ!
強すぎるよ!!
あは、あははははは。
笑えるね。笑うしかないね。
人間絶望的な状況になると逆に笑ってしまうってのは嘘じゃないね。
前は精神的絶望だったけど今回は肉体的絶望もだよ。
あはは。すごいね。
俺の体力がなくなって刀を手放すか、それとも停電が先に終わってくれるか。
そのどちらかのデスマラソン状態DEATH!!
絶対負けます!!
主に俺の体力、握力的な問題で。
あはは。あはははは。
あはははっはあ。
って笑ってられるかあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
くそっ!
くそくそくそくそくそ!!
こういう事になりたくなかったのに!
絶対なりたくなかったのに!!
なのに、なんでこうなってんだよ!
俺はただ平穏に生きたいだけなのに!
死にたくないだけなのに!!
はいそこ自業自得とか言わない。
くそっ!
絶対、絶対絶対絶対生き残ってやるからな!!
覚悟を決めろ。
プランはある。
命が差し迫った今、ひらめいた考えがある。
だがこれは一つの賭けだ。
失敗したら死ぬ!
しなくても死ぬ!
なら覚悟を決めろ!
次の一瞬にかけるんだ。
頭の中で、プランを組み立てる。
チャチャゼロの刃をはじきながら、タイミングを計る。
3。
俺の考えと相手の動きを読み取り『秘剣“電光丸”』がチャチャゼロを誘う!
2。
刃と刃がぶつかり合い、はじかれあう。
1!
相手と自分の距離が開いた!
ゼロ!!
その瞬間、俺は『秘剣“電光丸”』を手放した!!
「ナッ!?」
次の瞬間、レーダーを持つ『秘剣“電光丸”』のみが、チャチャゼロを追いかけ、襲いかかる!!
「シャラクセエゼ!!」
だが、数瞬の打ち合いの後、主のいない『秘剣“電光丸”』はあっさりとはじき飛ばされた!
「モラッタ!!」
いいや、それでいい。『秘剣“電光丸”』は俺の思ったとおりの仕事をした!
狭い部屋の中で、刀に押されさがったチャチャゼロと、引いた俺の距離が、もっとも遠くに離れたのだ!
この距離が非常にベネ!!
さらに、ほんの少しの時間も稼いでくれた!
これだけ距離と時間があれば!!
俺がポケットから取り出したのは、パチンコとその弾。
「ソンナモン当タルワケネーダロ!!」
刃を振り上げたチャチャゼロが、俺に襲い掛かってくる。
ああ。君みたいな人間以上の能力値を持つ存在はそう思うだろーな。
そして、思わず油断するだろうな。
だがな。これも未来道具なんだよ!!
引き絞ったゴムの力を、解放する!!
「ナッ!?」
チャチャゼロが驚愕の声を上げた。
───チャチャゼロ───
ナ、ナニガ起きたンダ……?
なにが起きたのかわからなかっタ。
刀ヲ手放シタノは明らかに『誘い』ダ。
だが、ナニガあろうとチャンスは逃せネエ。
『誘い』に乗って俺ハ斬りカカッタ。
斬りカカル俺ニ、奴が一見ナンデモないパチンコを放ツ。
ダガ、コレは当タルとマズイ。直感デそう思ッタ。
普段ナラバ笑ッテ叩き落ス。ダガ、今回バカリは、カワス事ヲ選択シタ。
カワス。
ソシテ、俺の刃ガ奴に届ク。
コレまでの経験カラ言エバ、コレで俺ノ『勝ち』ダ。
油断なんてシテネェ。
ドライバーのような弾丸ナンテ、俺ハ、完全ニ見切ッテイタ。
アンナ速度、楽勝ダッタはずダ。
完全ニ回避したハズダ。
それなのに、倒れテいるのが、俺ナノハ、ナゼなんだ!?
シカモ、ナニガ起きたかわからネエ。
ナンデ俺は、ナンデ俺は……
ナンデ俺は、五体がバラバラになって、床ニ転がっているンダ!?
混乱する俺ヲ見下ろす影ガ現れた。
奴ダ。
「オマエ、ドウヤッタ……?」
どうしてコウなったノカ、俺ハ、知りたかった……
──────
「残念だけど、それは教えられねーよ」
チャチャゼロの問いに答え、俺は、安堵のため息をついた。
あ、危なかった。
本当に、危なかった……
目論見どおり成功して本当によかった。
死ぬかと思ったよ。
あの時使ったのは、まず、チャチャゼロがバラバラになっている事からもわかるように、『分解ドライバー』。
そして、もう一つ。
それを打ち出したパチンコ。
その名も『必中パチンコ』。狙った的に必ず当てる事の出来るゴムパチンコだ。
これを使って、物体の中央に当てなくてはならない『分解ドライバー』をチャチャゼロの体の中央に当てたのだ。
回避したチャチャゼロに向かって、慣性の法則とか無視した動き。というか瞬間移動したようにかわした場所へ移動して突き刺さったのを見た時は、さすがに驚いた。
下手にはじこうとか壁を作ったりしてもホントに瞬間移動して命中とかするんじゃないかこれ?
必ず当てるという看板に偽りなしとは、さすがだよ未来道具。
本当に、助かった。
本当に賭けだった。
準備もなにもなかったから、本気で死ぬかと思った。
アドリブで道具をあそこまであつかえたのだから、自分を褒めてやりたい。
あー、つかれた。
チャチャゼロとの戦闘でぼろぼろになった部屋を片付けながら思う。
だが、これで俺の危険も終わりだ。
あとは停電が終わるのを待つだけ。
……
そう考えたら、ちょっと好奇心がわいてきた。
あの幼女はネギに負ける事が確定してるわけだし。
「オイテメー。コレカラドースンダ?」
チャチャゼロがふてくされたように聞いてくる。
「どうしようか。どうせキティはネギの方相手にしてんだろ?」
「知ッテンノカヨ」
「まーね」
「知ッテル理由ハ秘密カ?」
「そのとーり」
「俺ノトドメハ、刺サネーノカ?」
「刺さねーよ。人の家族勝手に奪っちゃ駄目だろ」
「ッ!?」
「どした?」
「ナ、ナンデモネー!」
「あっそ」
そう言いながら、胴体と手足パーツを集め、大きめのコンビニ袋へ入れてゆく。
「モウチョット優シク扱エヨ」
「やられたクセに態度のでけー奴だな」
「ケケケケケ」
「どうでもいいんだけど、お前電力戻ったらどうなんの?」
「別荘ニモドリャスグ復活デキッカラ気ニスンナ。動ケネーダケダシ」
「んじゃ気にしねー」
そのまま俺は窓を開け、コンビニ袋を持たない方の手でチャチャゼロの頭を持ち、『タケコプター』で出発。
ちなみに『タケコプター』はチャチャゼロの視界に入らないようにして。頭設置でゼロが胸ね。一応。
「? ドコ行クンダ?」
「君を届けに行くんだよ。近くに置いときゃ茶々丸とかが勝手に回収するだろ?」
つか、とりに来られても困るし。
「ついでに決着も見てきますかねー」
「ケケ。ソノ後御主人モ倒スッテワケカ。容赦ネーナ」
しねーよ。
そんな自殺志願者じゃねー。
そもそもネギが勝つ事が決まってんだ。
大体原作よりこっちへチャチャゼロまわしたりして負担増えてるだろーからより負け決定だろ。
おお、俺のバタフライ効果もいい方向に進んでるじゃねーか。さりげない主役サポート。いいね!
あとは負けた幼女にチャチャゼロを返して、もう俺にかかわるなと釘を刺して、俺は、平穏を手に入れる!!
負けた時のごたごたに乗じて約束させよう!!
あとついでに馬鹿にした事を謝ろう。
そもそもこれがはじまりだからな。
そんなわけで、俺はネギが戦っている橋の方へと出発した。
──────
決戦場である橋上空に到着した。
おー、やってるやってる。
「……コレ、ドーヤッテ浮イテンダ?」
俺の左手で胸の部分に抱かれるようになってるチャチャゼロが聞いてくる。
「きぎょー秘密です」
「ケケケ」
笑いで返事ってそれどういう意味だ?
まいっか。
橋の方は、チカチカなにか光っていた。
おー。あれが魔法の光か。すげーな。
丁度ネギVS幼女は、佳境に入ったところだった。
最後の最後の大魔法の撃ちあい。
確かネギがくしゃみして勝ちだっけ?
あー、いや、その後予定より早いタイムアップでネギの勝ちか。思い出した思い出した。
そんな事を思い出していると、魔法と魔法がぶつかりあい、拮抗し、その後大きな光を放った。
お、やっぱりネギがくしゃみで撃ち勝った。
でもネギは魔力切れで、幼女は余力ありか。全裸だけど。ちなみに凹凸のない体に興味はない。
性別が変わっていても、展開は変わっていないようでなにより。
この次とどめを刺そうとしたところで、時間切れ。
はいはいネギの勝ちネギの勝ち。
俺はそれにあわせて、橋の上に降りてゆく。
「ケケケ。御主人ノ勝チダ」
いーや。ここで茶々丸が気づくんだよー。
「!! マスター!」
ほら、気づいた。
「彼です!」
……俺の存在に。
「ふん。今ちょうど終わりだ!」
「……あれ?」
これ、俺の間抜けな声。
どかーん!!
「うわあぁぁぁぁぁぁ!」
爆発と共に、ネギが吹き飛ばされた。
「ネギ!!」
ツインテールの少女。たぶんアスナが、吹き飛ばされたネギを抱き止めるのが見える。
「気絶させただけだ。殺してしまっては血の価値が失われてしまうからな。しばらくそうしていろ神楽坂明日菜。今の貴様等に用はない」
コウモリを集めたマントを装着し、幼女が、俺の方へと向き直る。
……あれ?
ネギ、負けちゃった?
うん。負けちゃった。
ネギ、敗北?
うん。敗北。
幼女、勝利?
うん。勝利。
あるぇー?
「さて、次は貴様の番だぞ」
すごい眼光で、幼女が、俺を、見てます。
時間切れは?
幼女封印復活は?
ネギ勝利は?
「ケケケケケケ」
俺の手の中で、チャチャゼロが楽しそうに笑ってた。
ネギ、負けちゃった。
あるぇー?
─あとがき─
ネギ、負けちゃった。
普通にシリアスな感じでVSチャチャゼロバトル。たぶん今回が一番シリアス。
バトルマンガにおける初回主人公覚醒とか発動の回。彼の内面に変化があるわけじゃありませんが。
ちなみに彼はチャチャゼロが油断して本気で戦っていなかったから勝った。と思ってます。
しかしチャチャゼロは最後まで油断しておりません。
それと今回、彼は『秘剣“電光丸”』は両手でないとあつかえませんでしたが、『スーパー手袋』などの力アップ道具を装備すれば片手で振り回す事も出来るようになります。
これでマスタークラス相手に防御しつつ他の道具を使うというのが可能。
たぶん『スーパー手袋』はゴム手袋じゃなくてイかした手袋にリデザインされてるね。