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No.4846の一覧
[0] マブラヴ オルタ 現実からの逃避[ryou](2012/11/22 23:06)
[1] 2話 [ryou](2009/02/17 04:52)
[2] 3話[ryou](2009/02/17 05:00)
[3] 4話[ryou](2008/11/25 21:45)
[4] 5話[ryou](2009/01/13 01:47)
[5] 6話[ryou](2009/02/17 05:01)
[6] 7話[ryou](2009/02/17 05:03)
[7] 8話[ryou](2009/02/17 05:07)
[8] 9話[ryou](2009/02/17 05:10)
[9] 10話[ryou](2009/02/17 05:12)
[10] 11話[ryou](2009/01/13 01:48)
[11] 12話[ryou](2009/01/02 22:43)
[12] 13話[ryou](2009/01/13 01:49)
[13] 14話[ryou](2009/01/04 02:33)
[14] 15話[ryou](2009/01/04 20:50)
[15] 16話[ryou](2009/01/08 21:21)
[16] 17話[ryou](2009/01/05 22:25)
[17] 18話[ryou](2009/01/08 21:20)
[18] 19話[ryou](2009/01/09 01:55)
[19] 20話[ryou](2009/01/13 01:35)
[20] 21話[ryou](2009/01/26 00:04)
[21] 22話[ryou](2009/01/30 22:53)
[22] 23話[ryou](2009/01/30 22:53)
[23] 24話[ryou](2009/01/31 02:52)
[24] 25話[ryou](2009/01/31 23:35)
[25] 26話[ryou](2009/02/04 23:19)
[26] 27話[ryou](2009/02/02 00:43)
[27] 28話[ryou](2012/11/15 21:48)
[28] 最終話 第一部 完[ryou](2009/02/02 04:40)
[29] 外伝 この眼に誓って[ryou](2009/02/03 02:00)
[30] 外伝 愛に生きる男 その名は[ryou](2012/11/15 21:48)
[31] 外伝 うたかたの夢[ryou](2009/02/12 06:56)
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[4846] 7話
Name: ryou◆7da013d0 ID:c2cbcd7e 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/02/17 05:03
 訓練の内容は自分に合わせることなく着々と進んでいった。おかげで体力強化訓練に置いては仲間の足を完全に引っ張り、座学に関しても教官に当てられれば100%腕立て腹筋など罰を与えられる結果に陥った。
 それでも文句の一つも言わずに協力してくれる仲間たちには感謝したい。ヤスや勇はもちろん柏木や涼宮はマラソンの周回遅れを取る自分に笑って頑張れと言ってくれる。ただ月詠さんは何も言ってこないものの友好的な雰囲気ではなかった……。
「戦術機は第1世代、第2世代、第3世代、そして現在の第4世代と設計思想が異なっている。第1世代の設計思想は何か? 田所、言ってみろ」
「はっ。第1世代は重装甲による防御性能の特化です」
「そうだ。では涼宮。第2世代は? なぜ防御性能から思想を切り変えた?」
「第2世代は機動力の特化です。BETAに対しては重装甲すら意味はなく、攻撃を受けたときより攻撃を受けないようにすると思想を切り変えたと考えます」
「よろしい。第3世代は反応速度の向上、そして機動力、攻撃力などを段階的に強化していった。では第4世代は一体何を思想としているか。言ってみろ日高」
「え……っと…わかりません」
「そんなにお前は腕立て伏せが大好きか。よし、100回だ」
「はっ」
 また今日もいそいそと腕立て伏せを始める。もはやこの展開はお決まりのパターンだ。みんなももう慣れたのか当たり前のように見向きもしない。
「月詠、言ってみろ。第4世代の設計思想は?」
「はっ。第4世代の設計思想は宙間行動及び低重力下での高機動戦闘を主軸としています」
「よろしい。BETAを地球上から駆逐して尚、BETAの脅威は消え去っていない。第4世代は宇宙空間で戦うことや、地球より重力の弱い月での戦闘を想定したものだ。無論地球上での機動も行う。この3つ。宙間戦闘、低重力戦闘、地上戦闘。この3つが主軸となっている。では宙間戦闘を行うのに必要な装置がある。日高! 言ってみろ! わかりませんなどと答えたら腕立て500回にしてやるぞ? 手を休めず答えろ!」
「ムア、コック、レヒテ、機関です!」
「ほう…ずいぶんと古い名前を知っているな。そうだ。ムアコックレヒテ機関、今はMLドライブと呼ばれている。昔は戦術機に搭載できるサイズではなかったが香月夕呼博士が改良、見直しを図ったおかげでサイズダウン、安定化、安全性が高められた一品だ。こいつは重力操作とエネルギー生成を行う装置だ。こいつのおかげで無重力、低重力下でも機敏な動きができる。そして重力制御を使った障壁、ラザフォード場を展開することもできる。従来はこのラザフォード場を使って重力制御を行ったが今は違う。制御域を自在に設定できる。これが香月博士が進化させた安全性、安定性だ。ラザフォード場はBETAの光線級の攻撃を無効化することができる…が、実戦でそれを証明した者はいない。これが開発されたのはBETAが地球上から消えた後の話だ。まぁ、貴様らがこれの搭載された戦術機に乗れるかは貴様らの成績次第だ。そしてMLドライブはその重力制御で生み出される膨大な電力が特徴だ。こいつのおかげで戦術機の可動時間はある意味無限となった。が、武器弾薬は有限だ。補給を疎かにするな」
 51、52、53、54、55、56、くっそー腕いてぇ……
「現在地球連合で主軸となっている戦術機は地域事に異なっている。これは国ごとに設計思想が異なることが原因となっている。日本では新しいものは蜃気楼、これは30年以上前に作られた不知火を元に作られたものだ。フランスにミラージュという戦術機があるんだが…なぜ蜃気楼という名にしたのかわからないがこの名称のせいでフランスとの折り合いが悪くてな。各国にも色々な意味で有名な機体だ。そして武御雷、これも30年以上前に作られたものだが伝送系、内部機関、各部間接、センサー機器、装甲を現在主に使われているものに換装しただけのものだ。形状は未だに変わっていない。貴様らも知っているだろうが日本でこれより有名な戦術機は他にない、日本を代表する戦術機だ。今可動している戦術機のほとんどがBETAが地球上にいたころに設計された戦術機を武御雷のように装甲と内装を変えただけのものがほとんどだ。アメリカやソ連、日本も新規開発を行っているものの難航している。既存の戦術機が全て最新鋭可されたなかでそれを凌駕する技術が中々作れないのが現状だ。理由は1つ。香月博士の開発した技術に他ならない。香月博士の開発した技術を既存の戦術機に応用してしまった。すると香月博士の技術よりも上回るものを作らなければならない。それが今の科学者には超えられない壁として存在しているのだ」
 89、90、91、92、93、くっそ……毎回毎回100回もやってらんねぇ!
「今日はここまでとする。解散!」
『『『ありがとうございました!』』』


 ここで出される食事はすでに合成なんちゃらではなくなっていた。普通においしいものばかりだ。
「祐樹! こっちだ」
 振り向くとすでに食事をもってテーブルに座っているヤス達がいた。
「おっす。みんな集まってたんだな」
「祐樹が遅いんだよ。腕立て終わってからいつまでもへばってるからだぜ?」
「うるせぇよ。100回もやったらそりゃへばるっての」
 俺が席に着くとみんな食事を始めた。俺がくるまで待ってくれていたらしい。
「日高君ってさ。今いくつなの?」
 そういったのは柏木だった。
「ん? 18だ。あ……もう誕生日過ぎてた…19歳だ」
「ええ? 誕生日っていつ?」
「1月7日」
「最近じゃん! なんで言わなかったの? そしたらお祝いしてあげたのに…」
「いや、俺も毎年忘れるんだ。それに訓練きつくてそんなの覚えてる余裕ないって……」
 柏木は口を尖らせた。そんなに祝いたかったのか不満そうな顔は治まりそうにない。
「へぇー。んじゃ祐樹って早生まれなのか。俺達も19だから同い年だな。なぁ勇?」
「ん、あぁそうだな。祐樹は何かやっていたのか? スポーツとか…はあの体力じゃないか…」
 目を勇に逸らされた。そこまで俺の体力は酷いと言うのか……
「……まぁ概ね正解。スポーツはやらなかったよ。音楽はやってたけどね。あとはパソコンいじってたり…インドアな事ばかりさ」
 そうか、と勇は言って食事を再開した。途中涼宮が音楽って何やってたのと聞いてきたがドラムだよ、と答えるとふーんと言って会話は止まってしまった。
 自分は会話がそこまで得意じゃない。大親友と呼べるような仲ならそんなことはないが別段特別な存在でもない人とは大体こうなる。
 自分から積極的に関わろうとしないおかげで今までみんなと話をしてきたが月詠さんとはあまり会話をしていなかった。俺が月詠さんに抱く印象は寡黙、まぁ自分から話しかけもしない癖にこう思うのはひどく失礼なことだがそう感じた。しかしその一方で大人の雰囲気を感じる。隊全体が少し子どもっぽいこのメンバーのなかでは好感を持てる部分だった。
 なぜ子どもっぽいか、それは涼宮と柏木の存在である事に他ならない。ヤスははしゃぎもするがどこか頼れる兄貴のようで、勇ははしゃぎこそしないものの寡黙でもない、普通に頼れる存在だ。しかし涼宮と柏木は違った。普通に子どもだ。ゲームで見知った二人の親? と比べるとあまりに幼稚っぽい。だがそれこそこの今の時代を物語っていると言えるだろう。本来このくらいの年ならこのようなものであるのがしごく当然なのだろう。だが自分はそんな二人が少し苦手だった。学校でも同じクラスの女子達とあまり会話をした覚えがないことを思い出す。
「高柳教官の奥さんってさ、すごい美人らしいよー?」
「へぇーでも高柳教官って格好いいから当然じゃない?」
「えー? 亜子って教官みたいな人がタイプなの?」
「そうじゃないけどさーどっか男らしいっていうか……なんというか」
「うわーおじさん趣味?」
「別にそんなんじゃないってー」
 二人の会話を聞いてるとどこか頭が痛くなる時がある。こういう会話は苦手だ。だからこそこの手のタイプの人間とはあまり接触をもてなかったのだ。
「日高」
「ん、何? 月詠さん」
「お前は、一体何者なんだ? こんな中途半端な時期に部隊に参加するなど異例。しかもこの横浜基地にだ。気になるだろう?」
 月詠さんから話しかけられたと思った途端にこれだ。この人は痛い所しかつかない。むしろあたり障りのない会話などこの人はしてこない。ヤスと勇も気になるのか顔を上げてこちらの話しを聞いていた。反して涼宮と柏木は興味はないようだ。
「……んー秘密、じゃダメかな? 何者って問われると何者でもないんだけど、答えづらいな」
 その返答に納得がいくわけもなく月詠さんは少し目を細めた。
「まぁ答えたくないのなら構わない。だが気になったものでな。すまない」
「いや、別にいいよ。大した理由もないけど香月博士の知り合いだった、ってだけさ」
「ほう。副指令と。なら確かに無理やりこの時期に編入できた理由も肯ける」
 また軽い沈黙が続く。ガヤガヤと回りは騒々しいにも関わらずここだけが静寂。そんな感じだ。
「そうだ祐樹。来週から戦術機訓練始まるけどついてこれるのか? 体力なきゃ戦術機だって乗れないぜ?」
 沈黙を嫌ったのかヤスが話し始めた。戦術機訓練……待て、総合戦闘技術評価演習はどこ行った?
「ヤス…総合戦闘技術評価演習は?」
「ん? なんだそれ? そんな演習聞いたことないけど?」
「…そう…か」
 総合演習がない…どういうことだ? いきなり戦術機……か。
「おい祐樹。さっさと食っちまえよ。自由時間終わるぜ?」
「ん、ああ。そうだな」
 戦術機訓練……武のように簡単にはいかないだろうな。


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