<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


No.4709の一覧
[0] ナルト異伝 第1話 [丸与](2015/04/19 01:10)
[1] ナルト異伝 第2話[丸与](2010/01/03 00:05)
[2] ナルト異伝 第3話[丸与](2010/01/03 00:06)
[3] ナルト異伝 第4話[丸与](2010/01/03 00:06)
[4] ナルト異伝 第5話[丸与](2010/01/03 00:06)
[5] ナルト異伝 第6話[丸与](2010/01/03 00:07)
[6] ナルト異伝 第7話[丸与](2010/01/03 00:07)
[7] ナルト異伝 第8話[丸与](2010/01/03 00:07)
[8] ナルト異伝 第9話[丸与](2010/01/03 00:08)
[9] ナルト異伝 第10話[丸与](2010/01/03 00:08)
[10] ナルト異伝 第11話[丸与](2010/01/03 00:08)
[11] ナルト異伝 第12話[丸与](2010/01/03 00:09)
[12] ナルト異伝 第13話[丸与](2010/01/03 00:09)
[13] ナルト異伝 第14話[丸与](2010/01/03 00:10)
[14] ナルト異伝 第15話[丸与](2010/01/03 00:10)
[15] ナルト異伝 第16話[丸与](2010/01/03 00:10)
[16] ナルト異伝 第17話[丸与](2010/01/03 00:11)
[17] ナルト異伝 第18話[丸与](2010/01/03 00:11)
[18] ナルト異伝 第19話[丸与](2010/01/03 00:11)
[19] ナルト異伝 第20話[丸与](2010/01/03 00:12)
[20] ナルト異伝 第21話[丸与](2010/01/03 00:12)
[21] ナルト異伝 第22話[丸与](2010/01/03 00:12)
[22] ナルト異伝 第23話[丸与](2010/01/03 00:13)
[23] ナルト異伝 第24話[丸与](2010/01/03 00:13)
[24] ナルト異伝 第25話[丸与](2010/01/03 00:13)
[26] ナルト異伝 第26話[丸与](2010/01/03 00:14)
[27] ナルト異伝 第27話 (改訂版)[丸与](2010/01/03 00:14)
[28] ナルト異伝 第28話[丸与](2010/03/10 23:54)
[29] ナルト異伝 第29話[丸与](2010/01/03 00:14)
[30] ナルト異伝 第30話  (増記改訂版)[丸与](2010/03/23 01:46)
[31] ナルト異伝 31話[丸与](2010/04/14 23:54)
[32] ナルト異伝 最終話[丸与](2010/04/14 23:58)
[33] ナルト異伝 外伝[丸与](2010/06/19 00:01)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[4709] ナルト異伝 第23話
Name: 丸与◆90a9f496 ID:984f6b55 前を表示する / 次を表示する
Date: 2010/01/03 00:13
中忍試験本選当日、受験生達は皆、遅れる事無く会場にやって来ていた。

既に、各国の大名家や忍頭、更には大地主などあらゆる方面から来賓者が来ていた。
その中でもっとも目立っていたのは・・・。

デカデカと{目指せ!ダーリン!!中忍突破!!}と書かれた大弾幕を作り掲げている
雪の国の一行達であった、しかも、その中心には、雪忍に囲まれ何故か、風雲姫の衣装を身に着けた
小雪の姿があった。

その光景には、受験生のみならず、他の観客も唖然と見ていた。
ただ、一人だけ恥かしげに地面に視線を落としている者が居た。
それは、他の誰でもないサスケであった。

そのサスケに、ナルトは肩に手を置いた。

「よかったな、サスケ。嫁さんも見学に来てて、これじゃ無様な戦いは、見せられんな」

そして、反対の肩にも手を置かれた。

「ええ、ここで負けたら雪の国で末代まで語り継がれてしまいますよ。
まぁ、もっとも美談に作り変えられるかも知れませんが」

そう言ったのは、白であった。

「おっ・・・お前ら・・・人事だと思って!!」

そのサスケの言葉に、2人は笑顔で答えた。

「「うん、他人事だし」」

サスケは、俯いてた顔を上に上げて、観客席を見ると
何故か、小雪と目が合い、満面の笑顔を向けられた。
それを見たサスケは、顔を赤くしながら思った。


―――確かに・・・この一戦負けられんかも知れん・・・。



サスケが思いを新たにしている時、ナルトに声がかかった。

「ナルト・・・」

その声を聞いたナルトは、笑顔で振り返った。
振り返った先には、ナルトの予想通り我愛羅の姿があった。

「やっ・・・我愛羅・・・調子はどう?」

「まぁまぁと言ったところだ・・・それよりも、後で話がある」

「話?」

「ああ・・・時間は取らせない・・・だから、少し付き合って欲しい」

「わかった・・・開会宣言が終った後でな」

「それで構わない・・・」

そう答えると我愛羅は、テマリ達の方へと歩いていった。
それを見送ったナルトは、テマリと目が合い手を振った。
テマリは、それを受けて、控えめに手を振り返した。

明らかに、元気の無いテマリに、ナルトは疑問に思った。

―――テマリちゃん・・・元気無さそうだけど・・・どうしたのかな?



そう思っていると試験管がやってきた。

「俺は、今日本選の試験管をする不知火ゲンマだ・・・・よろしくな。
早速で悪いが、組み合わせの変更が有ったから、紹介しておく」

そういうとゲンマは、紙に書かれた対戦表を受験生達に配った。
そこには、1人の棄権者の名前が載っていた。
音隠れドス・キヌタとあった。

以下が新しい対戦表である。

1回戦 日向ネジ 対 うちはサスケ

2回戦 うずまきナルト 対 白

3回戦 奈良シカマル 対 テマリ

4回戦 カンクロウ 対 油女シノ

5回戦 我愛羅 対 1回戦の勝者(引き分けた場合2回戦の勝者)

と、書かれていた。
シノは、新しい組み合わせに不満はなかったが、シカマルだけは不満であった。

「おいおい、俺の相手、また女かよ」

そこに同じく変更されたシノから声がかかった。

「諦めろ、シカマル。何故なら、もう変更は出来ないからだ」

「いや・・・そうだろうけどよ・・・何でまた女なんだよ」

そして、ナルトからも声がかかった。

「シカマル、お前の対戦相手テマリちゃんは強いから、気をつけろ」

「わかってるよ、あの風遁忍術は厄介だからな」



それを機にゲンマから、声がかかった。

「さて、1回戦の2人を残して、残りは出場者用の物見の方に移れ」

その言葉に、サスケとネジを残して、姿を消した。

ちょうど、その頃、今回一番の来賓である砂隠れの長、風影が姿を現した。
その風影を、火影は出迎えた。

「おお、風影殿・・・遠路遥々ご苦労」

「いえ、この度の試験、木の葉でよかったと思います。
今の火影殿には、長旅はお辛いでしょうから」

「ハハハッ・・・そう、年寄り扱いせんでくれ、これでもまだ若いつもりなんじゃ」

「そうですね、これは失礼」

そして、風影が席に付いた所で、火影の脇に控えていた玉藻が声をかけた。

「お久しぶりです、風影様」

そう笑顔で挨拶をしたのだが、風影から帰って来た言葉は、意外なものであった。

「はて・・・何処かでお会いしましたか?」

「えっ!?あっ・・・いえ、覚えてらっしゃらないならいいのです」

「そうですか、貴方の様な美しい方を忘れる事は珍しい事なのですが
最近急務が多くて、申し訳ない」

「いえ、気になさらないでください」

そういうと玉藻は、一緒に火影の護衛についている玉藻班の元へ戻ったが
疑問ばかりが思いつく。

―――どういう事?風影殿が私を覚えていない・・・

あの事件の出来事を砂隠れに住む者であれば、忘れる事は稀であろう。
その事に、疑問を持った。

そして、全ての準備が整い、火影が会場に挨拶をした。

「ええ、お集まりの皆様、この度は、遠路遥々お越しくださいまして
ありがとうございます、今回も優秀な下忍が集まり、全力で戦いを見せてくれるでしょう。
では、これで開会宣言の言葉と返させてもらい、1回戦を始めさせてもらいます」





刻一刻と戦いの時間が、迫る中、会場のとある場所で、ナルトと我愛羅は、向き合っていた。



「どうした、我愛羅」

「すまない・・・だが、どうしてもこれだけは、言っておきたい」

「うん?」

「これから先、俺は、お前に多大な迷惑をかけるかも知れん・・・。
だから、まずは謝っておく、詫びてどうなる事でもないが」

我愛羅は、本当に済まなそうに詫びの言葉を口にしたが
聞いたナルトには、心当たりが無い。

「我愛羅、急に謝られても訳わかんないよ」

我愛羅は、それはそうだと頷いてから、矢継ぎ早に話をした。

「確かにそうだ・・・ただ、もう一つ、言わせて欲しい」

「・・・」

「もし・・・これから先、俺も忍びとして生きる以上死が付きまとう。
俺やカンクロウにもしもの事があったら・・・テマリの事を頼む。
アイツは、俺達の前では頼れる姉と言うスタンスを崩さないが、いつでも何処でも
お前の事を想っている・・・、俺は不甲斐ない弟として、それだけは叶えてやりたい。
お前がこの先、誰を伴侶にするのでも構わない、だが、愛人でも何でも良いから
テマリも側に置いてやってほしい」

我愛羅の突然の申し出に、驚きの表情を見せるナルト。
それはそうであろう、自分の姉を貰ってくれと言っているのだから。

「えっ!?」

「突然の事だ、混乱するのも仕方あるまい・・・。だが、その言葉を覚えておいてくれ。
後は、お前に任せる・・・ナルト・・・俺は・・・お前に会えてよかった」

そう言い残し我愛羅は、早々に立ち去って行った。
残されたナルトは、唖然としてしまった。




我愛羅の行く先に、カンクロウが立っていて出迎えた。

「どうだった、我愛羅?」

「ああ・・・あいつの事だ、きっと受け入れてくれる・・・これで心残りは無い」

我愛羅は、カンクロウの問いに答えた。

「そうか、だが、驚いていたみたいじゃん」

カンクロウは、遠くで見ていたナルトの表情について言った。

「ああ」

それは、間近に居た我愛羅も強く感じていた。

「まぁ、そりゃそうじゃん。あの歳で、嫁でも愛人でも良いからテマリを側に置いてくれ何て
言われたらよ」

「確かにそうだが、アイツは俺の意図を理解してくれる。
それに、ナルトにはそれだけの器量も持っている。
心配はしていない」

「そうだな・・・俺やお前と違って、女に好かれているみたいだからな」

「・・・・・・」

「何でそこで黙る?」

「俺とお前を一緒にするな、俺は、既に数度デートと言う物をした事がある」

「なあに!?そっ・・・そんなの初耳じゃん!!」

弟に色んな意味で先を越された事に、驚きの表情をするカンクロウ。

「こんな事お前に言う事じゃないだろう」

「だけどよ、俺もお前もモテナイブラザーズとして砂の里で鳴り響いて」

それを聞いた我愛羅は、淡々と事実を言った。

「戯け、俺はお前と違って、ラブレターまで貰っている。
俺は知っているぞ、お前が未だに一通も貰っていない事を」

「何故、そのトップシークレットを・・・」

「守鶴の力を嘗めるな・・・」

「いや・・・それは、力の使い間違えじゃん!!」

2人は、お互い馬鹿な話をしていると思い話を打ち切った。
そして、カンクロウが言った。

「これで、テマリは・・・」

「ああ・・・大丈夫だ・・・後は、俺とお前が主犯格と知れればそれで良い」

「そうだな」



そう言って、2人は、物見に戻って行った。




一方、そう言われたナルトは、固まっていた。
それはそうであろう、15歳と言う年齢で愛人をゲットしたのだから。
いやいや、問題は、そこではない。

―――テマリちゃんの事は、置いておいて。
急に、どうしたんだ、我愛羅の奴?

ナルトの疑問は、尽きないが、この我愛羅の言葉の意味がわかるまで
既に数時間もなかった。



ナルトが考えながら、物見まで来ると既にサスケとネジの試合が始る寸前であった。



ナルトの姿を見た白が、声をかける。

「あっ・・・何処に行ってたんですか?サスケ君の試合が始りますよ」

「えっ!?ああ、ちょっと野暮用でね」

「そうですか・・・」

ナルトも白の横でサスケの試合を見詰た。




そのサスケは、対戦相手のネジを見詰ていた。

「うちはサスケ・・・」

「何だ?」

「お前も我日向家との確執は知っているだろうが、俺は今日そんな事を考えず
一個人として、この場に立っている」

「何だ、そんな事か。うちは一族はもう俺しかいないんだ、その俺は、日向に何の含みも無い。
何せ、同級生にはヒナタが居たんだからな、その確執とやらも俺の前の代で終わりだ」

「そうか、それを聞けてよかった。
俺達、日向家も最早その事は考えていない、いや、今を生きる俺達には
何の関係も無い話だ、すまんな、つまらない話をした」

「いや・・・」

「では、改めてうちはサスケ。良い試合をしよう。
お互いに、全力を尽くし戦う事を俺は、ここに宣言する」

「ああ・・・眼に物見せてやる・・・覚悟はいいな、日向ネジ!!」

「望む所だ!!」

それを聞いていたゲンマは、密かに笑い、戦いの説明をした。

「いいか、お前ら。試合のルールは、予選と同じだ。
俺が始めと言ってから始める事だ、
そして、全力を尽す事、これだけだ・・・では、第1回戦始め!!」




ここに柵の取れたうちはと日向との戦いが始る。

今回来ている大名達もこの一戦を楽しみに来たと言っても過言ではない。
木の葉に名高い、名家同士の戦いなのだから。
もっとも、そんな事を知らなくても、熱狂的な声援も聞こえてくる。

それは、間違いなく雪の国が陣取っている席の方向からである。

「風雲姫が命じます!!サスケ、その者を倒しなさい!!」

風雲姫がスッと立ち上がると、手にしていた扇子を前に突き出して言い放ち。
控えていた応援団が、一斉に声を上げる。

「「「「若様!!!!!」」」

「「「「雪の国に栄光を!!」」」」


まさに、熱狂的である。
しかも、既に雪の国では、サスケも国家の一員と見なされているようだ。
それも小雪の旦那として・・・。



ネジに攻撃を仕掛けようとした、サスケだが、その言葉につい反応してしまう。
だが、それはネジも同じだったらしく、サスケに言った。

「お前・・・その歳で既に・・・」

「いや、何か勘違いをしているだろ!!俺はまだ、籍すら入れては居ない!!」

「そういうのを予定結婚と言うのだ、覚えておけ」



そういうとネジは、構えを見せた。
対するサスケも気分を取り戻して、向き直った。

「行くぞ!!ネジ!!」

「来い!!」

サスケとネジの攻防が開始された、双方の動きはもはや、下忍とは言い難く
中忍と言っても過言ではなかった。
サスケは、ネジの攻撃に対して余裕を持って対応を見せる。

そのサスケの瞳には、写輪眼が既に開眼されていた。

「それが噂に名高い、写輪眼・・・だが、俺の白眼も負けては居ない!!」

そういうとネジは、白眼を発動させると視界が開ける。
それによって、サスケのあらゆる角度からの攻撃を避ける。


サスケは、攻めあぐねる現状を打破するべく、印を組んだ。

「火遁!!豪火球の術!!」

1ヶ月前とは、比べ物になら無い程の威力と熱量を秘めた火球がネジに迫る。
だが、そのネジは、冷静だった。

「柔拳奥義!!回転!!」

ネジは、回転によってサスケの火球を弾き飛ばす。
だが、サスケは、ヒナタとの試合を見て、そこに隙が生まれる事を知っていた。

サスケは、更に攻撃を続けた。

「操風車三ノ太刀!!」

ワイヤーの付いた手裏剣をネジに向かって放った。
回転を終了したネジは、それを一瞬にして避けるが、まるでヨーヨーの原理で
背後にある木を軸に、手裏剣がネジの背後から迫る。

だが、白眼を開眼させているネジには、ハッキリと見えている。
そして、体を左右に捻る事で後ろから来た、手裏剣を避けるが
サスケの攻撃は、それで終わりではなかった。

「そう来るだろうと思ったぜ!!火遁!!龍火の術!!」

手裏剣より、一瞬遅れてワイヤー伝いに炎がネジに迫る。
しかし、サスケの攻撃は、それだけに留まらなかった。

「火遁!!豪火球の術!!」

龍火の術と豪火球の術での挟み撃ちである。
それを見たネジは、驚愕の表情をする。

―――こいつ!!下忍1年目の癖に、戦い慣れしてやがる!!
これは、回転で防ぐしかない!!

この時ネジは、自分の置かれている状況を理解した。
それは、まさに防戦一方である事に。

「回転!!」

ネジは、咄嗟に回転を使用して、二つの術を弾き飛ばした。
そして、回転終了後すぐさま、次の攻撃に備えるが、サスケの姿が見えない。

「何処に・・・、白眼!!」

すると、自分の後方でとてつもない量のチャクラを練りこんでいるサスケの姿が映った。
ネジに気がつかれた事を察したサスケは、言った。

「「丁度良いタイミングだ、この術は、少し時間がかかるんでな・・・」」

だが、サスケの言葉は、ネジの後方からだけでなく、右側からも聞こえて来た。

「何!!どちらが、本物だ!!」

ネジは、咄嗟に分身の術だと思ったが、おかしな事がある。

―――分身は、術など使えない・・・と言う事は・・・実態を持った分身、つまり・・・。

サスケは、この1ヶ月間で影分身を取得していたのだ。
それを理解した、ネジは、目を見開いた。

「まさか、影分身!!」

「ああ、その通りだ。内の班にこれを使う奴がいてな、便利そうなんでコピーさせてもらっていたんだよ」

「しかし、あれは禁術指定の業の筈」

「そうだ、だがな、これ位しないと、あの2人には勝てそうになかったんでな」

「・・・・・・」

「「さて、この術の準備も済んだ・・・日向ネジ・・・俺はお前に圧勝する事で、更にあの2人に近づける。
その為の糧となってもらう・・・」」

2人のサスケから、同じ言葉を言われたネジ。
それと同時に、2人のサスケが右と後方から、右手にチャクラを作り出して迫ってくる。

その光景を見てネジは、冷や汗をかかざる終えない。

―――予選の時も只者ではないと思ったが、この俺を圧倒するとは・・・だが、俺にも日向一族としての
誇りがある!!この様な所で負ける訳には行かない!!この回転で弾き飛ばす!!
そして、その時こそ、柔拳の餌食だ!!

そして、ネジは、予備動作と共に回転に入った。

「柔拳奥義!!回転!!」

「「雷遁!!千鳥!!」」



ネジの回転とサスケの二つの千鳥が、激突した。

会場中を激震が、襲う。
そして、漸く揺れが収まり、会場を見ると土煙が上がっている。


暫くすると、土煙も消えてそこが露となる。

そこには、衣服をボロボロにしたサスケが立っていた。

「ハァ・・・ハァ・・・危なかった・・・千鳥が一発だったら負けてた・・・」

そして、サスケの脇には、上を向いて倒れているネジが居た。

「・・・俺は、負けたのか・・・」

「ああ・・・だが、圧勝には程遠かったぜ」

「言ってくれる、俺が防戦一方に周るとは・・・回転の連発でチャクラを使い果たした・・・
どの道、俺では勝てなかった・・・うちはサスケ、お前の言う2人とは・・・」

「うん?・・・ああ、2回戦の2人だよ・・・」

「なるほど・・・うずまきナルトと白か・・・」

「そうだ、俺が越えなきゃならない壁だ」

その様子を見ていたゲンマが、終了の合図を出した。

「まぁ、いい試合だったぜ。勝者うちはサスケ!!」

サスケは、ネジに手を差し出した。
それをネジも素直に取り、立ち上がった
その光景を見て、観客からは拍手が巻き起こった。

雪の国の観客席からは・・・。

「キャァー!!ダーリン、カッコいい!!」

「若様、最高!!」

「雪の国の栄光ここに有り!!」

その言葉に、サスケは顔を赤くする。
それを見たネジは・・・。

「お前も苦労をする・・・」

「うぅ・・・わかってくれるか、俺の辛さが・・・良い奴だ」

と、サスケとネジの間で変な友情が芽生えていた。




一方で、一般の観客席からは、イノやサクラが観戦をしていた。

そのイノが言った。

「いよいよね、サクラ」

「うん・・・でも、どうしよう・・・」

「何がよ?」

「だって、どっちを応援したらいいのか・・・」

「なるほどね、じゃ・・・聞くけど、アンタが好きなのはどっち?」

「そりゃ・・・ナルトだけど・・・でも、白さんにはこれまでたくさん迷惑をかけたし」

「いいんじゃないの、こんな時くらい、好きな人を応援したってさ。
まぁ、サクラがそうなら、私は遠慮無くナルトを応援するから」

「わっ・・・私だって、ナルトを応援するわよ!!イノには、負けないんだから!!」

サクラがいつもの調子を取り戻した事に、イノは笑みを見せた。





観衆の視線を集めている二人は、戦いの合図を待ちわびていた。

「いよいよですよ、ナルト君」

「そうだな・・・お前が何処まで強くなったのか楽しみだ」

「ええ、トコトン見せ付けてやります。そして君には悪いですけど、勝たせてもらいます」

「俺も負ける訳には行かない・・・」


そして、ゲンマが声をかけた。

「うっし、じゃ・・・2回戦始めるぞ・・・では、始め!!」

その言葉と共に、ナルトと白の眼光が鋭くなる。
数分前まで、親しく話していた者達とは到底思えない。
その2人の気迫に、会場中が飲み込まれ静まり返る。


始めに動いたのは、白であった。

手に隠し持っていた数本の千本を投げはなった。
それをナルトは、事も無げに避ける。
だが、その時既に、白の姿はなかった。

それを見たナルトは、一瞬動きを止めて気配を読む。
すると、背後から迫る気配があった。
白は、そのナルトの背後から、強烈な蹴りを仕掛けていた。

だが、ナルトは、後ろを見ずに手だけでそれを受け止め、力任せに
足を掴み、投げはなった。
その結果、白は、だいぶ距離を置いて着地した。

「まさか、読まれているとは・・・思いませんでしたね」

「だろうな、1ヶ月前の俺なら、喰らってた」

「ナルト君も修行を積まれたのですね・・・」

「ああ・・・かなり辛い物だったが・・・白よ、俺が今からその成果を見せてやる。
もっとも、それを見れば、お前は終るかも知れないがな・・・」

「そうですか、でも、僕も簡単には終りませんよ」

そういうとナルトは、数個の種をポーチから取り出して、地面に蒔く。
そして、素早く印を組んだ。

「秘術!!樹妖追草捕縛!!」

すると、種は一気に成長を始め、ナルトの周りを数本の蔦が覆う様に怪しく蠢く。
だが、それを見た白は、目を見開いた。

何故なら、ナルトの生み出した植物が1ヶ月前とは桁違いに、大きい物になっていたからだ。
以前は、細く頼りない感じを受けたが、今目の前にあるのは、人間の胴回り以上に太い物であった。
そして、準備が整うとナルトは言った。

「行くぞ、白!!」

その言葉を皮切りに、ナルトの生み出した蔦が尋常でない速さで白に迫った。
だが、白も事も無げに避けている様にも見えるのだが、本心では必死であった。

―――速い!!あれだけの大きさなのに・・・!!

目標を逃した蔦は、更に白を追い掛け回す。

それを見ていたナルトは、白に言った。

「時間をかければかけるほど、厄介になるぞ」

ナルトの言葉通り、次から次へと地面を突き破り蔦が生えて来て、白に襲い掛かる。
数本でしかなかったそれが、今では、無数と言う言葉が相応しく、会場全体を暴れまわっている。
それには、試験管のゲンマも回避せざる終えなかった。

「おいおい・・・これが下忍の戦いかよ・・・」

まさに規格外の戦いに愚痴を零すしか出来なかった。
その白も、ただ逃げ回るだけではなかった。
その蔦に対して、攻撃を仕掛けたのだ。

「氷遁!!千殺水翔!!」

氷で出来た無数の千本が、数本の植物を地面へと磔にするが、その程度で動きを抑えられるほど
甘くは無かった。
それを見ていたナルトは、更に言った。

「無闇矢鱈に攻撃を仕掛ける物ではない・・・植物にも感情がある・・・。
そいつらを怒らせると・・・無事では済まない・・・」

そのナルトの言葉の通り、蔦の群れは、更に動きを激しい物に変えて白に襲い掛かる。
この光景を見れば、誰しもが思う、まさに圧倒的な強さ。
そして、遂に白は、蔦によって体を捕らえられてしまう。

「しまった!!」

一度絡みついた、蔦は、自ら細い蔦を生やして白の体を覆っていく。
そして、残りの蔦達も次々と覆い重なる様に白を包み、拘束していく。

無数にあった蔦が、全て白を包み込んでしまった時、会場からは、どよめきが起こる。
その圧倒的な力に。

誰が見ても、もはや白は抜け出せないと思った。
それは、試験官のゲンマも同じで、ナルトもそう思い言った。

「もう少し粘ると思ったが・・・案外呆気無かったな・・・」



だが、この戦い簡単には終らなかった。




白を拘束していた蔦は、蠢いていたのだが、それが次第に動きを止めていったのだ。
そして、その現象が起こると直に、眼にわかるほどの変化が起こっていた。

それは、蔦が急速に凍り付き始めたのだ。
それが、瞬く間に進み、蔦の群れは、完全に動かなくなった。

その光景を驚きの表情でナルトは、見ていた。

「何!?・・・・・・」

そして、次の瞬間、凍り付いた植物をぶち割って中から白が、出て来たのだ。
その白を静かに見据えるナルト。

「まさか・・・これを破られるとは・・・」

「ええ、紙一重でしたけどね・・・。1ヶ月前の僕なら、もう負けていました」

「なるほど・・・そっちも一筋縄では行かないと言う事か・・・」

「そうです、この日の為に、氷遁を磨きましたから・・・。
今の僕に、凍らせられない物は、少ないですよ」

「そうか・・・ならば、戦い方を変えねばならんな・・・」

「そうした方がいいですよ、ただし、今度は、僕から仕掛けさせてもらいます」

そういうと白は、両手で素早く印を組み、ナルトに言った。

「雪の国での任務、僕にとっては、本当に都合のいい物でした。
そのおかげで、この術も使える様になったのですから・・・。
氷遁!!氷狼轟咆覇!!」


白が印を組み終わると、地面から次々と氷で出来た狼の群れがナルトに襲い掛かって来た。
それを見たナルトは、頷いて見せた。

「なるほど・・・ならば・・・」

ナルトも負けじと印を組み始めた。

「水遁!!散々水狐!!」

ナルトが作り出したのは、水で出来た狐の群れであった。
両者の中央で、氷狼と水狐が激しい争いを始めたが、その争いは、氷狼に軍配が上がった。
しかし、氷狼の数も残り僅かとなってしまった、それを見たナルトは、新たな印を組んだ。

「サクラちゃんの術を使わせてもらおう・・・水遁・・・散水破弾!!」

水を圧縮した無数の弾丸が、次々と氷狼を貫いていき、その余波は、白にまで達するも、事も無げに避けていく。

だが、ナルトは氷狼と水狐の戦いを見て、考えていた。

―――氷遁は、水遁と風遁その両方の特性を持つ・・・然るに、どちらか一つずつしか使えない俺は、
その分不利となる、ならば、威力を高めるか、術に妖気を流し込むしか方法は無い・・・。

そのナルトに対して、白は、次の印を組んでいた。

「行きます!!氷遁!!燕吹雪の術!!」

白の使った術は、ナルトも見た事がある。
雪の国の任務で、雪忍の女が使用して来た術だが、白のアレンジも付け加えられていたのだ。
氷で出来たツバメだけでなく、強烈な吹雪を伴ってナルトに迫る。
それを静観していたナルトは、一瞬眼だけで辺りを見回し、白を見据えて静かに印を組んだ。

「風遁秘術・・・風魔円舞陣!!」

その印に呼応するかのように、蔦が暴れた影響で散らばった無数の木の葉が舞い上がり、猛烈な爆風を伴って
白の燕吹雪と激突する、その威力は、会場全体がまるで台風の暴風域に達したが如く、揺れに揺れた。

このナルトの術は、風遁の爆風と妖術の植物を操る力を融合させた物である。
先ほどの、水狐の様に力負けする事は無く、双方の中間で相殺された。

それを見ていた白がナルトに言った。

「やりますね・・・流石に、僕の方もそろそろネタが尽きそうですよ。
それに、僕のチャクラも残り僅か、そこでナルト君に提案です」

白は、ナルトに提案を持ちかけた。
これは、同班同士ならではの戦いと言える、これが普通であれば、こんな悠長な事を話してはいられない。

「ああ、構わない。ただし、1次試験の様な物は、勘弁しくれ」

「クスッ・・・君に勝つには、その方法も有ったんですね。
ですが、残念な事に問題など用意はしていません。
僕の提案とは、肉弾戦にしませんかと言う物です」

「そうだな・・・これ以上、会場をメチャクチャには出来ん」

ナルトと白の戦いが始ってから、数多くの術が暴れ回った影響で、会場は見るも無残で
改修せざる終えないまでになってしまっていた。
だが、それを例え、ゲンマが会場中の観客に説明する事になったとしても、不満は出ないであろう。
これだけの戦いを見れたのだから、お釣りが来る。


そして、白は、ナルトの答えに頷いて得意の片手印で印を組み、右腕に氷の刃を作り出した。

「氷遁・・・樹氷の剣・・・、これが正真正銘最後の術です・・・」

それを見たナルトは、ポーチに手を伸ばして植物の種を手にして、こちらも印を組んだ。

「ハァァ!!秘術・・・樹妖・・・妖斬剣」

ナルトの右手に、細い蔦が幾つも巻き付いて鋭い、刃を形勢していった。
それを見ていた白は、感慨深げに言った。

「やれやれ・・・つい、半年前までは、僕の圧勝に近かったのに・・・。
いつの間にやら、君には追い抜かれてしまった・・・。
それに僕の見立てが正しければ、君はまだまだ余力を十分に残している」

それを聞いたナルトは、観念したかのように答えた。

「なんだ・・・わかっていたのか・・・」

「ええ、何となくですけど・・・。それがどの様な仕掛けがしてあるのかは
わかりませんけど、恐らく予選のリー君の様に枷を着けて戦っているのでしょうね」

「お前の洞察力には、頭が下る・・・。お前の言う通り、俺は枷付きで戦っている。
これは、別段お前を侮っているのではなく、本当に不味い状況になるまで外すなとの
お達しでな・・・、それに一度外すとまた付けるのに時間がかかるらしい。
お前にとっては、不満があるかも知れんが・・・」

「いえ、不満があるわけではありません・・・。ただ、君の本気と戦ってみたいと言う思いは
有るのは、事実ですけど。それは、また次の機会にします・・・」

「そう言ってくれると助かる・・・白・・・」

「何です?」

「そろそろ・・・決着を着けよう・・・、会場の様を見る限り改修にはだいぶ時間がかかりそうだ。
それを態々俺達が引き伸ばす事も無い・・・」

「そうしましょう、後ろもまだまだ詰っていますしね・・・」



2人の会話は、戦闘中の物とは思えぬほどである。
だが、その雰囲気も一瞬で霧散する。

白が話し終えた瞬間、掻き消えたのだ。
それは対するナルトも同じであり、観客の目から2人の姿が消え去った。
だが、会場中からは明らかに金属がぶつかり合う音があちらこちらから聞こえてくる。
それを見ていた試験官のゲンマは・・・。

「おいおい・・・なんて速度だよ・・・上忍の俺でなけりゃ・・・とてもじゃないが見えん。
大方、一般の観客達で見えているのは、皆無だな・・・。
忍びの連中でも見えているかどうか・・・」

ゲンマの言葉通り、一般の観客達には全く見えていない。
それどころか、同じ忍びであっても中忍クラスですら、ハッキリと見えている者は少なく
下忍達では、線が二本動いているのがわかる程度でしかない。




それは1回戦で戦ったサスケやネジも同じであった。
2人は、隣同士でこの一戦を見ていたのだが、自分達の戦いとは桁外れな
戦いに、驚いてばかりであり、終盤に差し掛かった今の状況を見る事は出来なかった。

しかも、2人は、それぞれ写輪眼と白眼を開眼しているのにも関わらずだ。

先に口を開いたのは、サスケだった。
そのサスケは、眼を普通に戻してから言った。

「フゥ・・・写輪眼ですら、見えねぇ・・・」

「俺の白眼でも無理だ・・・何なんだ、あれは?あれが、俺達と同じ下忍なのか?
いや、それよりもうちはサスケ、お前はあの2人に勝とうと言うのか?」

「日向ネジ、あの2人は、間違いなく下忍だ。
でっ、俺はこの化け物共に勝とうとしているが、何か?」

「お前は、馬鹿か?こんな連中に勝てると思っているのか、規格外にも程がある」

「まぁ、俺もそうは思うけどな、だが、目標は高ければ高いほど良い・・・」

「高い?上限など見えん・・・」

「確かにな・・・」



一方、サクラとイノも2人の戦いが始ってから、声援を送っているのだが
この状況になってから、口数がメッキリ減り、真剣に動きを追うが・・・。


開口一番にサクラが呟いた。

「フゥゥ・・・ダメ、全然見えない!!」

「・・・」

別段、サクラもイノからの反応を期待したものではなかったが
少しぐらい反応しても良いのではと声をかける。

「ちょっと、イノ?あんたは、どうなのよ」

「煩いわね!!気を抜くと見えなくなるでしょ!!」

そのサクラの言葉に、イラついたように言葉を返した。

「何よ、見えているんなら実況してくれてもいいでしょ!!」

自分がわからない戦況を知っている風に話すイノに、サクラは実況を要求した。

「だから、気が散ると見えないのよ!!」

しかし、イノからは同じくイラついた言葉が返ってきた。

「いいじゃないのよ、少しくらい・・・」

「・・・もう・・・しょうがないわね・・・。
いい、二人とも剣技の競り合いをしているのよ!!わかった」

サクラの要求に答えてイノは言ったが、
そのイノの言葉に、サクラはジト眼で見た。

「なっ・・・なによ・・・その眼は?」

「本当に見えてんの!?」

「しっ・・・失礼ね!!見えているわよ!!」

「じゃ・・・今、どっちが優勢なのよ?」

「そっ・・・それは・・・」

「それは?」

イノは、見えていなかった訳ではない。
ただ、見るのに必死でどっちが優勢なのか判断をつけるまでには
いかなかったのだ。

ただ、サクラが更に聞こうとした時、猛烈な打撃音が聞こえて来た。
会場に眼をやると、ナルトの膝蹴りが白の腹部に突き刺さっていたのだ。

「ガハッ!!」

そのナルトは、更に両腕を組んで振り上げ、白の背中に打ち下ろした。
白は、その勢いに呑まれ、地面に叩き付けられた。
叩き付けられた箇所は、蜘蛛の巣状に痕をつけていた。

ナルトが地面に、着地して白を見据えた。
白は、全身に痛みが走り、既に動けない状態となっていた。
その白に、ナルトは言った。

「白・・・俺の勝ちだな?」

「・・・ええ・・・君の方が実力が上だった・・・、
ですが、次は・・・必ず・・・勝って見せます」

「そうだな・・・楽しみにしている・・・」

そのナルトの言葉と共に、試験官ゲンマが姿を現した。

「お前ら、暴れ過ぎだぜ。全く、見ろよ会場の様を・・・。
まぁ、とりあえず、2回戦勝者うずまきナルト!!」

ゲンマの終了宣言によって、ナルトの勝利が確定した瞬間
会場中が揺れた。
まさに圧巻とも言える戦いを見せてくれた二人に、拍手が送られたのだ。
だが、ここでゲンマから案の定な言葉が発せられる。

「ええ・・・会場のみなさん、これから1時間ほど会場整備に入ります。
理由は、言わなくてもお分かりになると思いますが。
それに伴って、会場外に設けられた店舗をどうぞご利用ください。
飲食物から土産物まで取り揃えていますので、では、1時間お待ちください」

そのゲンマの言葉に従い、1時間の休憩となったわけだが、すぐに席を立つ者は
いなかった、今だ戦いの余韻が残っているのだ。
それを見せてくれたナルトと白は、ナルトが白の肩を持って立ち去るまで
拍手は鳴り止まなかった。




しかし、この休憩1時間も経たずに終わりを迎える。
それも強制的に終らせざる負えなかった。


ナルトと白が、戦いを繰り広げていた最中、木の葉の外では、怪しげな連中が蠢いていた。

「準備は?」

「ハッ・・・着実に進んでおります、後半時ほどで実行に移せます」

「そうか・・・わかった。準備が整い次第直に進攻を開始する、奴らにもそう伝えろ」

「御意!!」

「木の葉・・・何も恨みはないが・・・潰させてもらう!!」

隊長格の人間が、里の方向を見据えて言った。
しかも、その隊長の額当てには砂隠れの模様が有った。


また、別の場所でも同じ事が進められていた。
そこには、巨大な魔方陣が作り上げられ、その周りを複数の術者が取り巻き
必死に呪文を唱えている。
ただ、彼らの額当てには、音隠れの証が記されている。




この里の外で起こっている事に今だ、誰も気が付いてはいなかった・・・。








前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.03554105758667