ぽかーんという擬音が聞こえてきそうだった。
「……え?」
目をまん丸にしたリュカは、俺の姿を見て硬直していた。
「あれ? え? うそ? なんで、ユートが、あれ?」
リュカは混乱している。
「だって、ユートはあのとき、しんじゃって、え?」
リュカは混乱している。
「ちょっと、ユート。リュカが驚いてるでしょ。もっと早くに声をかけてあげなさいよ」
「いや、なんか雰囲気的に手を出し辛かったというか、なんというか。シリアスすぎるのは苦手というか」
「薄情なのねぇ……」
「面目ない」
混乱しているリュカの隣で、ベラと益体も無い話をする俺。
「ガウッ!」
「おお、ゲレゲレ! お前も頑張ったみたいだな。さすがは地獄の殺し屋だ」
俺の足元で千切れんばかりに尻尾を振るゲレゲレの頭を軽く撫でてやる。
「にゃおーん」
ゲレゲレは甘えた声を出すと、幸せそうに目を細めた。本当に猫だな、こいつは。
「ユートは、でも……目のまえに、でも……」
リュカはまだ混乱している。俺という存在は、相手を混乱させる魔法のメダパニ効果があるのだろうか。
「おい、いい加減に正気に戻れ」
リュカに近付き、頬をぺちんと平手で叩いてやる。
「あ、ユート……? ほん、もの?」
「混じりっ気無し、純度100パーセントの本物だぞ」
「あ、ああ……」
焦点の合っていなかったリュカの瞳が、ゆっくりと元へ戻っていく。
「い、生きてたのユート!?」
「ああ、なんとかな。ベラのおかげで奇跡の復活だ」
「うああああああああああん!!」
泣きながら俺へと向かってリュカが突撃してきた。
「おっと」
一瞬、野郎の抱擁は御免だとばかりに反射的に避けそうになってしまったが、さすがに今回ばかりは空気を読んでされるがままに任せる。
リュカは床を勢いよく蹴って俺の胸に飛び込んできた。思わずむせてしまいそうになるくらいの衝撃だったが、なんとか抱きとめてやる。
「ユート……。ぼく……」
「あー、その、泣くな? 男の子は簡単に泣いたらいけない……というのが、世間では常識らしいぞ」
「でも、でもぉ……」
俺の服を掴んだまま、わんわん泣き続けるリュカ。困った俺はどうすればいいのか分からず、視線を宙にさ迷わせる。
すると、こちらを微笑ましそうな顔で見ていたベラと視線がかち合った。
「ベラ、なんとかしてくれ」
「しょうがないわね」
ベラは苦笑しながら、リュカを優しく俺から引き離してくれた。
「ほら、ユートも言ってたでしょう? リュカも男の子なんだから。そろそろ泣き止みなさい」
「……うん」
リュカはぐしぐしと服の袖で目元をこすって涙を拭い去ると、泣き明かした真っ赤な目で、俺をじっと見据えた。
「えへへ。ユート……おかえり」
「ああ。ただいま、リュカ」
おかえりとただいま。当たり前の挨拶の応酬。
泣き笑いのリュカの顔を見て、俺は自分が再びこの世界に戻ってきたことを改めて強く感じたのだった。
「さて、と。結局リュカには加勢はいらなかったみたいだな」
「リュカったら子供なのに凄いのね。私もユートも後ろで見てるしかなかったわ」
「すごいのかなー? ぼくは、ふつうだとおもうけど」
「いや、普通じゃないと思うぞ。まぁそれはともかく」
人心地ついたので、みんなとこれからのことを考える。
「黒幕っぽい雪の女王は倒したし、後は春風のフルートを取り戻すだけかな」
「あ、そうよ、フルートよ! フルートはどこにあるの!?」
にわかに色めき立つベラ。
「うーん。ゆきのじょうおうって人はもってなかったよ?」
「なら、一体どこにあるの!?」
「ザイルが持ってるんじゃないか?」
「ザイルはどこにいるのよ!?」
「いや、俺に聞かれても困る」
俺、死んでたし。
「俺が死んでた部屋でまだ気絶でもしてるんじゃないのか?」
「死んでた部屋って……。あの部屋からは、ユートの治療中にザイルはいつの間にかいなくなってたわよ」
ふむぅ? ザイルは目を覚ました後、雪の女王が怖くなって逃げたのか?
「なぁゲレゲレ。ザイルはどこにいるか分かるか?」
駄目元で、お座りしていたゲレゲレに聞いてみる。
「ガウッ!」
ゲレゲレは返事をするように、元気よく鳴いた。その後、小走りで館の奥へと駆けていく。
「ユート! ゲレゲレはザイルのいる場所知ってるんだって! あっちだよ!」
ゲレゲレの言葉を翻訳してくれたリュカに、何故理解できるのかなど色々とツッコミたい衝動に駆られたが我慢。
俺とベラは一瞬だけ顔を見合わせると、ゲレゲレの後を慌てて追う。
ゲレゲレは普段の躾の賜物か、俺達が追いついてこれるように時々立ち止まりながら進んでくれたおかげで見失う心配はなかった。
やがて、館の最奥部らしき小部屋の前でゲレゲレは立ち止まると、こちらへと振り返った。
「ここにザイルがいるのか?」
「ガウッ!」
ゲレゲレがそうだと言わんばかりに、一際高い声で鳴いた。どうやら、ここで間違いないようだ。
「では、行くか。みんな、気を付けろよ」
俺達は一番戦闘能力の高いリュカを先頭に、ゆっくりと部屋の中へと進んだ。
一度倒して和解した相手だろうと万が一のこともある。やっぱり気が変わったなどと言われて、再度襲われた場合はたまらない。
「お、なんか少し変わった部屋だな」
俺は辺りを見回しながらそう思った。
館内の他の部屋と同じように、床の全面には氷が敷き詰められている。だが、一箇所だけこれまでとは違う点があった。部屋の中央に大きな石台が置かれており、その上には一際目を引く煌びやかな宝箱。
そして、宝箱を守るような位置取りでローブを身に纏った小柄な人影の姿も見えた。間違いない、お目当ての人物だ。というか、目の部分だけ出した頭巾に、全身ローブ装備という、あんな特徴的な姿は間違えようが無い。
「あ、ザイルだ! ザイル、ぶじだったんだね~!」
ザイルを視界に入れたリュカは、その名を呼びながら躊躇のない足取りで石台へと近寄っていく。それに気が付いたのか、俯いて下を向いていたザイルが顔を上げた。
「おい、ちょっと待……。あーあ、行っちまった。気を付けろって最初に言ったのに」
俺の制止の声はリュカの耳には届かなかったようだ。ちょっとは警戒しようよ、リュカ君。
「ユートは心配性ね。子供の内からそんなに悩んでばっかりだと、大人になって苦労するわよ」
隣に視線を滑らせると、ベラがやれやれといった表情で首を振っていた。
「ベラは楽観的すぎるんじゃないか?」
「いいの。リュカならそんなに気にしなくても、きっと大丈夫よ」
「なんでそう思うんだ?」
「女の勘よ」
「女のって……。プッ」
俺はとりあえず鼻で笑ってやった。そういう台詞は、もうちょっと女らしい身体になってから言えと。具体的には、酒場のバニーさん並に。ベラさんったら、凹凸のほとんどない胸で偉そうに。
「ちょっとユート! なんで笑ってるのよ!?」
「いやいや他意はないですよ。ちょっと笑いたい気分になっただけで」
「なんだか馬鹿にされてる気がするわね……」
「断固として気のせいです」
「気のせいには見えないけど……。あら、リュカ?」
「ん、リュカ……と、ザイルも?」
俺とベラが馬鹿話をしている間に、リュカとザイルの話は終わっていたらしく、いつの間にか二人は俺達の前に来ていた。どうやら、当初の心配は杞憂だったらしく、本当に何事もなかったようだ。
「ねぇ、ユートのおはなしはおわった?」
「お前ら、話が長いな」
若干呆れたような目で、小柄な二人組が俺達を見ていた。
「えーと……。二人とも、話は終わったのか?」
「うん、おわったよ。ザイルはちゃんとわかってくれたよ」
「そうなのか?」
リュカの言葉に、俺はザイルに目を向ける。
「まぁな。リュカから全部話は聞いたよ。雪の女王様って悪いやつだったんだな。俺、騙されてたみたいだなぁ……」
「きちんと反省してるんなら、許してあげないこともないわよ?」
「……まぁ、なんだ。その、悪かったな」
ベラに向かって若干の不満を眼に添えながらも、ザイルは素直に謝った。
「うむ。これにて一件落着ってか」
「ユート、いっけんらくちゃちゃ……ってどういういみ?」
リュカが訝しげに問い返してくる。
「落着な。全部終わったって意味だよ」
「うーん? なるほど?」
疑問系で納得するな。お前、本当は分かってないだろ。せっかく締めようと思ったのに、ままならないなぁ。
「あ~~~~ッ!?」
突如、何の前触れもなくザイルが咆哮した。館内に反響した声が、ぐわんぐわんと木霊する。
「急にうるさいわよ!」
「痛えッ!?」
ベラに拳骨で頭を叩かれたザイルが涙目で悲鳴を上げる。ザイルの頭からは、かなりいい音がしたので会心の一撃だったかもしれない。肉体派エルフ、ここに在り。
「ベラ、拳骨はやりすぎじゃないのか?」
「いいの! 急に耳元で叫んだこいつが悪いの! ぐすッ……す、すっごくびっくりしたわよ!!」
何故かベラまで涙声で怒っていた。
「なんでそんなに怒ってるんだ? あと、泣いてるのか?」
「エルフの耳は繊細なの! それに……な、泣いてないわよ!!」
相変わらずの涙声でベラが怒鳴る。
「エルフの耳……?」
ベラの耳は、特徴的な大きな尖った耳。
……あー、なるほど。耳が大きいだけあって、拾う音も大きいのか。高性能なのも考え物だな。
高性能な耳といえば、ゲレゲレも獣っ子なだけに高性能なんじゃないか? そう思った俺は、ゲレゲレは大丈夫なのかと姿を探してみたが、いつもは足元に控えている姿が見えない。
はて、どこへ消えたと思い辺りを見回してみると、部屋の隅の方で丸くなってあくびをしているのを発見。話が長くなったから暇だったのだろうか。
まぁ、無事ならいいか。話を戻そう。
「んで、結局ザイルはどうして大声出したんだ?」
「……あ、そうだった。そうだった!」
殴られた箇所を痛そうに押さえていたザイルが、はっとした声で言う。
「ままま、まずい、まずいぞ! 絶対じいちゃんに叱られる! は、早く帰らないと!」
顔全体を隠した頭巾のせいで表情は分からないが、震える声から察するにザイルは今、きっと青い顔をしているんだろう。
「俺はもう帰るから!」
そう言って慌ててその場を去ろうとするザイルだったが、ベラが待ったをかけた。
「ちょっと! フルートはどうしたのよ!?」
「春風のフルートなら、そこの宝箱に入ってるぜ! ちゃんと返したからな。じゃあな!」
ザイルは自分の背後の宝箱を指差すと、それで用は済んだとばかりに脱兎のごとく走り去ってしまった。
誰も、止める間もなかった。後に残された俺達は、所在無く佇むのみ。しばらくの間、呆然とした空気が辺りに漂っていたが、
「これにて、いっけんらちゃらく!」
リュカが胸を張りながら自信に溢れた表情で、そう宣言した。
「だから落着な」
俺が呟いた訂正の言葉は、氷の館の冷気に混じって消えていった。
◇
膝に乗せた小さな笛に一瞬目をやった後、ポワンは静かな声で俺達に語りかけた。
「──確かに。これぞ、我らがエルフの宝、春風のフルート」
フルートを取り戻した俺達は、妖精の村にある城の玉座でポワンに謁見していた。
「ベラ、ユート、リュカ。それに──魔物の子はゲレゲレでしたね。みな、ご苦労様でした」
「わ、私はただ当たり前のことをしただけです!」
ポワンの言葉に、照れているのかベラが慌てふためいている。
「フフ……。ベラはもう少し自分に自信を持ったほうがいいかもしれませんね。あなたはそれだけの大事を成し遂げたのですから」
「わわわ、私などのためにそのようなお言葉を……」
ポワンは、あわあわ言ってるベラを見ながら、涼やかな顔のまま口元に微笑を浮かべていた。
「ユート、リュカ。二人の小さな戦士様。あなた方には子供の身でありながら、世話をかけてしまいましたね」
「どうも」
俺は短く返事をするだけに返したが、
「ううん。ぼくはただ……」
リュカは言葉を区切り、わずかに顔を伏せる。だが、すぐに顔を上げて言葉を続けた。
「ポワンさま。どうか、みんなでなかよくできるようにがんばってください」
リュカの言葉に、ポワンは驚いたのか目を見開いた。
「ちょ、ちょっとリュカ、急にどうしたのよ?」
「いいのですよ、ベラ。リュカの話を最後まで聞きましょう」
「……分かりました」
ふてくされた顔で、ベラが黙る。
「リュカ。あなたはどうしてそう思ったのですか?」
「えっと、そとでベラがほかの人とけんかしてるのを見て、でも、ぼくはゲレゲレとはなかよしだし、ザイルとだってお話したらなかよくなれたし、ベラもいい人だし、えっと、だから、えっと、その……」
リュカは頭から湯気が出そうな顔をしながら、舌っ足らずな言葉で話す。
「えっと、とにかく、みんななかよくできるはずだから、がんばってください!」
そして、そのまま強引に話を完結させた。
「リュカ。あなたは優しい子ですね」
ポワンはリュカの話を理解したのか、優しく微笑んだ。リュカの想いは伝わったようだ。
「非才な身なれど、私はこの国の女王。私の命が続く限り、みなが仲良く暮らせるようにがんばりましょう」
「うん!」
「もう。リュカは仕方がないわね」
女王を相手でも物怖じしないリュカに、ベラが苦笑している。
「さてと、フルートは戻ったことだし……。そろそろ二人は元の世界に帰らないとね」
「あ、そうだった! お父さんとサンチョがしんぱいしてるかも!?」
ベラに言われて、初めて気付いたのかリュカが慌てだした。
「あの、帰る前にポワン様に一つ聞きたいことがあるんですが」
俺はふと、思いついた疑問があったので聞いてみることにした。
「あら、なんでしょうかユート?」
「俺って、魔法は使えないんでしょうか?」
「魔法……ですか?」
このドラクエ世界に来てから、ずっと悶々と悩んでいた疑問だ。レベルもさっぱり上がらないし、そろそろ魔法が使えるかの有無をはっきりさせておきたい。
「ふむ……」
ポワンは目を細めると、俺の中の何かを見通すようにじっとこちらを凝視した。絶世の美女であるポワンの整った顔が、俺へと向けられている。
……美人にそんな風に見つめられると、正直ちょっと照れる。
「あの、どうでしょう?」
「そうですね……」
やがて、ポワンは少し言い辛そうに口を開いた。
「残念ながら、今のあなたには魔法力はないようですね」
「あ、そうですか」
魔法力はマジックパワー。略してMP。それが俺にはない。つまり、俺はどう頑張っても魔法が使えないということだ。
あぁ、やっぱりなー。薄々は分かっていたが、はっきり聞くとちょっとショックだ。必死になって呪文の名を連呼していた過去の俺はなんだったのだろう。アホの子?
「はぁ……」
うな垂れる俺だったが、
「魔法は使えないかもしれませんが、ユートには何か他の者とは違う何かがあるように感じます」
「何か、ですか?」
「はい。それが何なのかは分かりませんが」
何かと言われても、曖昧すぎてどうすればいいのやら。まぁ、確かに普通とは違う身の上なのは間違いないのだが。
「わざわざすいませんでした」
「いえ。こちらこそ期待を裏切ってしまってごめんなさいね、ユート」
「あ、いや、その……」
なんだか、こちらが悪いような、申し訳ない気分になってくる。
「なんだ。ユートったら、魔法が使えないことを悩んでたの?」
「俺も使えたら嬉しいなー、みたいな?」
「魔法が使えなくったって、ユートはユートでしょう?」
「そんなもんかな」
「そんなもんよ」
気休めみたいなやり取りだったが、ベラの言葉は自然と俺の胸に入って気持ちを楽にさせた。
「──ポワン様、そろそろ」
玉座の傍らに控えていた侍女らしきエルフが、そっとポワンに耳打ちをする。
「今度こそ時間のようですね。ユート、リュカ。もしもいつの日か、何か困ったことができたならば、再びこの村を訪ねていらっしゃい。私の名に誓って、必ずや力になりましょう」
「ユート、リュカ! あなた達のことは絶対忘れないわ! だからあなた達も、私のことを忘れたりしないようにね! 絶対よ、絶対!」
「ぼくはわすれたりしないよ! ユートだってそうだよね?」
「おう、もちろんだ」
「ゲレゲレもわすれないよね?」
「ガウッ!」
あ、ゲレゲレ。お前もいたのか。相変わらず、大人しくしてると影が薄いね、君。
「さぁ、名残惜しいですが、お別れの時です」
ポワンは膝の上から春風のフルートを手に取ると、そっと唇に当てた。
フルートからは、澄んだ音色がゆっくりと紡がれてくる。その音色は、まるで雪を溶かす春の訪れのように儚く、そして優しかった。
「あ……」
リュカが何かに気付いたように顔を上げた。俺も釣られるように視線を宙にやると──。
「これは……桜か……?」
巨大な切り株をくり抜いて作った妖精の城。枯れ果てた枝葉の束しか見えなかった外周からは、いつの間にか青々しい若葉が芽吹き、あっという間に大きくなった先端の薄桃色の蕾は辺り一面に満開の花を咲かせていた。
春風のフルートに呼応したのだろう。妖精の国には、今まさに春がやって来たのだ。
「うわぁ、すごいや……」
「そうだな……」
首が痛くなるのも忘れて、頭上を仰ぎ見る俺とリュカ。目に映るのはどこまでも続くような桜の乱舞。風に吹かれ、目の前に花びらがはらりと落ちる。幻想的な光景がそこにはあった。
「わッ!?」
「なんだ!?」
一瞬、風が強くなり、俺とリュカは目を閉じる。
「あれ?」
次に俺達が目を開けると、そこはすでにサンタローズの自宅にある地下室だった。地下室特有の湿り気のある空気と、カビの臭いが鼻をついてくる。
「もどってきたんだね、ユート」
「ああ、そうだな」
「ガウッ!」
あ、ゲレゲレもちゃんと戻ってたのね。
「さて、怒られないうちにパパスさんに顔を見せないと。行くぞ、リュカ」
「あ、ユート、おいてかないでよ~!」
こうして、色々あったが妖精の国での冒険は終わりを迎えた。
──俺の胸に、覚悟という名の僅かな疼きを残して。