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No.4464の一覧
[0] 【全編完結】俺の名は高町なのは。職業、魔王。 (転生 リリカルなのは)[かんかんかん](2010/08/07 21:21)
[1] 目次[かんかんかん](2010/05/18 19:49)
[2] 一話[かんかんかん](2009/02/02 16:18)
[3] 二話[かんかんかん](2008/10/18 22:20)
[4] 三話[かんかんかん](2008/10/21 06:58)
[5] 四話[かんかんかん](2008/10/27 11:58)
[6] 五話[かんかんかん](2008/11/01 17:45)
[7] 六話[かんかんかん](2008/11/04 22:09)
[8] 七話[かんかんかん](2009/02/02 16:20)
[9] 八話[かんかんかん](2008/12/25 18:38)
[10] 九話[かんかんかん](2008/11/15 13:26)
[11] 十話[かんかんかん](2008/11/19 10:18)
[12] 十一話[かんかんかん](2008/11/22 12:17)
[13] 十二話[かんかんかん](2008/11/25 14:48)
[14] 十三話[かんかんかん](2008/11/29 18:30)
[15] 十四話[かんかんかん](2008/12/02 02:18)
[16] 十五話[かんかんかん](2008/12/09 11:38)
[17] 十六話[かんかんかん](2009/01/20 03:10)
[18] 十七話[かんかんかん](2008/12/12 13:55)
[19] 十八話[かんかんかん](2008/12/30 16:47)
[20] 十九話[かんかんかん](2008/12/18 13:42)
[21] 二十話[かんかんかん](2009/02/20 16:29)
[22] 外伝1:オーリス・ゲイズ、葛藤する[かんかんかん](2008/12/25 18:31)
[23] 外伝2:ある陸士大隊隊長のつぶやき[かんかんかん](2009/01/09 16:15)
[24] 外伝3:ユーノ・スクライアの想い出[かんかんかん](2009/01/09 16:16)
[25] 外伝4:闇の中で ~ジェイル・スカリエッティ~[かんかんかん](2009/01/07 16:59)
[26] 外伝5:8年越しの言葉 ~アリサ・バニングス~[かんかんかん](2009/01/14 13:01)
[27] 外伝6:命題「クロノ・ハラオウンは、あまりにお人好しすぎるか否か」[かんかんかん](2009/02/02 16:22)
[28] 外伝7:高町美由希のコーヒー[かんかんかん](2009/01/17 13:27)
[29] 二十一話[かんかんかん](2009/01/20 03:14)
[30] 二十二話[かんかんかん](2009/02/23 12:45)
[31] 幕間1:ハヤテ・Y・グラシア[かんかんかん](2009/02/02 15:55)
[32] 幕間2:ミゼット・クローベル [かんかんかん](2009/02/06 11:57)
[33] 二十三話[かんかんかん](2009/02/12 21:44)
[34] 二十四話[かんかんかん](2009/02/23 12:46)
[35] 二十五話[かんかんかん](2009/03/05 06:21)
[36] 番外小話:フェイトさんの(ある意味)平凡な一日[かんかんかん](2009/03/12 09:07)
[37] 幕間3:ティアナ・ランスター[かんかんかん](2009/03/27 13:26)
[38] 二十六話[かんかんかん](2009/04/15 17:07)
[39] 幕間4:3ヶ月(前)[かんかんかん](2009/04/05 18:55)
[40] 幕間5:3ヶ月(後)[かんかんかん](2009/04/15 17:03)
[41] 二十七話[かんかんかん](2009/04/24 01:49)
[42] 幕間6:その時、地上本部[かんかんかん](2009/05/04 09:40)
[43] 二十八話[かんかんかん](2009/07/03 19:20)
[44] 幕間7:チンク[かんかんかん](2009/07/03 19:15)
[45] 二十九話[かんかんかん](2009/07/24 12:03)
[46] 三十話[かんかんかん](2009/08/15 10:47)
[47] 幕間8:クラナガン攻防戦、そして伸ばす手 [かんかんかん](2009/08/25 12:39)
[48] 三十一話[かんかんかん](2009/11/11 12:18)
[49] 三十二話[かんかんかん](2009/10/22 11:15)
[50] 幕間9:会議で踊る者達[かんかんかん](2009/11/01 10:33)
[51] 三十三話[かんかんかん](2009/11/11 12:13)
[52] 外伝8:正義のためのその果てに ~時空管理局最高評議会~[かんかんかん](2009/11/22 13:27)
[53] 外伝9:新暦75年9月から新暦76年3月にかけて交わされた幾つかの会話[かんかんかん](2009/12/11 00:45)
[54] 継承編  三十四話[かんかんかん](2009/12/18 09:54)
[55] 三十五話[かんかんかん](2010/01/05 07:26)
[56] 三十六話[かんかんかん](2010/01/13 15:18)
[57] 最終話[かんかんかん](2010/01/31 09:50)
[58] <ネタバレ注意・読まなくても支障ない、ウンチク的な設定集① 原作関連・組織オリ設定>[かんかんかん](2009/10/23 16:18)
[59] <ネタバレ注意・読まなくても支障ない、ウンチク的な設定集② 神話伝承関連解説>[かんかんかん](2009/12/07 19:40)
[60] <ネタバレ注意・読まなくても支障ない、ウンチク的な設定集③ 軍事関連解説>[かんかんかん](2009/10/23 16:19)
[61] 歴史的補講[かんかんかん](2010/08/07 22:13)
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[4464] <ネタバレ注意・読まなくても支障ない、ウンチク的な設定集③ 軍事関連解説>
Name: かんかんかん◆70e5cdb8 ID:d667eea5 前を表示する / 次を表示する
Date: 2009/10/23 16:19
<読まなくても支障ない、ウンチク的な設定集③ 軍事関連解説>






<一話>

「クラウゼヴィッツの「戦争論」」
……18世紀プロイセン王国の軍人にして軍事学者であるクラウゼヴィッツが書いた、「孫子」と並ぶ軍事理論書の古典だそうな。バイ・Wikipedia。戦争はそれ単体で意味をもつ行動ではなく、「他の手段でする政治の継続である」と定義し、また、戦略と戦術を、その目的と内容によって明確に区別した。当時の西欧では革命と言って良く、現在の軍事学の源流の一つと言っていい本。
 よく比較される同時代の軍事学者ジョミニも「戦争概論」を書いているが、うちのなのはさんは、現実への対応に追われて目的を忘れがちな連中が嫌いなこともあって、目的を明確にし、その達成のための手段を体系的に論じた「戦争論」の方が好き。彼女の軍事理論のバイブルである。


<十八話>

「戦域管制」
……この単語でYAHOO検索したら、上位20件の半数以上が、マヴラヴ・オルタ絡みのページだったのには爆笑。実は正式な軍事用語じゃないのか? 
 管制官はオペレーターと訳される。つまり、戦場で、部隊が円滑に作戦行動が取れるように指示や情報を与える業務と解釈してよかろ。但し、自分より上位指揮権を持つ人間がいる場合は、指揮官の職権を冒さないよう、行動は情報提供のみに留まるんじゃないかと思う。十八話の出撃では、オーリス嬢が部隊長代行として、最上位指揮権をもっていたので指示と情報提供の双方を行なっても指揮系統の混乱などはなかった。
 ピンと来ない方は、マヴラヴ・オルタの涼宮遥中尉のお仕事を思い浮かべてください。
 ちなみにヘカントンケイレスがおこなうのも「戦域管制」と言える(これ重要)。ので、ヘカトンケイレスが指揮官に配備された前線では、指揮能力が跳ね上がり、部隊全体の戦闘力が引き上げられることになる。
 ※関連語:「戦術データ・リンク」(外伝六話登場)

「パッシブ・アクティブ」
……パッシブは、相手の出す音や電波などから相手の情報を取得し、アクティブはこちらから電波や音波などを発信して、反射して帰ってきた音や電波などから情報を取得する。レーダーや、船・潜水艦のソナーの種類として、聞いたことがある人は多いと思う。

「サーモグラフィ」
……物体は存在してるだけで赤外線を放射してるのだが、その赤外線を拾って、画像に映し出す技術。機械の精度によるが、理論的には絶対零度でない限り、物体は赤外線を出すので、探知方法としては最も優れてるんじゃないかと思う。でも、現在の地球の科学力では、長距離で精密な探知はできないっぽい。空気や水蒸気などで、赤外線は吸光・散乱・屈折してしまうので、困難なのだとか。また、探知機器に対し強力な赤外線を放射して詳細な情報取得を妨げる技術や、赤外線探知からの隠蔽性能(どれくらいのレベルか不明だが)を持つバラクーダ・ネット、といった対応策も実用化しているようだ。効果は不明だが。
 このSSでは、魔法技術の使用により、赤外線探知とその解析能力は極めて高いのだ、と設定して、衛星軌道から地上の監視が可能ということにしている。ちなみに、現在の光学偵察衛星の解像度は30cm以下らしいので、天照の赤外線探知の解像度もこれに準じるつもり。多分、使う機会はないが。

「対魔力波ステルス」
……ステルスというのは、発見されないための技術。現代地球ではレーダーに映らない技術の意味が強いが、実は決してそれだけではない。ちなみに、レーダーというのは、発信した電磁波の反射を受信するか相手の発信してる電磁波を受信して情報を得る(「パッシブ・アクティブ」の項参照)ので、ステルスには、表面に細かな凹凸を入れて電磁波を乱反射させたり、電磁波を吸収するような素材を使ったりするのが基本。
 リリカル世界での魔力サーチって、つまりは魔力波でレーダーみたいなことをすんだろー、と思ったので、対抗策として対魔力波のステルスも研究されてるだろうと推測した。でも、現実のステルスも、破る方法はいろいろ考えられてるし実践もされてるので、魔力波ステルスもいろいろと、サーチ技術とのイタチごっこをしてると思う。


<外伝2>

「デブリーフィング」
……非常にしばしば「デブリ」と略称される。語源から意味が変化して、通常は、任務や作戦後の報告・会議、を指す。ちなみに作戦前の会議は「ブリーフィング」。最近は、一般企業でも仕事後の打ち合わせを、デブリと呼んだりすることがあるらしい。

「先任」
……「先」にその「任」に就いた人。つまりは先輩。「任」は階級を指す。同階級なら、先任の方が上位指揮権をもつのが慣習。


<外伝6>

「戦術データ・リンク」
……軍隊の作戦行動に用いられる情報を、伝達・配信・共有するための、データ通信システムの総称。情報交換装置又は情報共有化機器又は通信情報機器(ターミナル)と言われる端末と、その通信仕様(プロトコル)から成る。音声データ、位置情報、光学画像、赤外線画像、レーダー画像、目標情報、自機データ等を一括して送受信できる。
 これにより、作戦参加の全将兵間で情報の共有化が容易になり、使用する組織においては効率的な指揮管理能力が得られる。
 磐長媛命と各ヘカトンケイレスの相互情報のやりとり、及びヘカトンケイレス使用者と部下各員の情報のやりとりは、これの一種といえなくもない。もっとも、特に念話でのやりとりでは、原作のレベルだと情報の数値化がなく主観交じりになって客観性が低いので、劣化コピーの域をでないだろうけど。
 なのはが、全武装隊と陸士隊に対し、行き交う情報を、一局員まで共有化しやすいように、通信・念話のマニュアルの改善(内容の数値化・同一規格化など)・作成とその採用を働きかけたお陰で、別組織である空・陸間での情報伝達がスムーズになり且つ連絡内容の曖昧さでの勘違いなどが避けられるようになり、連携行動の精度が上がった。しかし現状、特に前線では念話が中心なために、主観交じりの情報交換になりがちなのは、改善点として、なのはの心のメモに書き留められている。多分、そのうち、改善策が描写される。と思う。

「エア・ランド・バトル方式」
……意味としては、和訳のまんま。空軍と陸軍を統合運用して戦う戦争方式のこと。細かく言えば、空軍が敵の拠点、指揮所・通信所・補給所・橋梁・戦闘車両などを一斉にピン・ポイント攻撃、戦闘力の基幹の破壊と攪乱を行い。次いで、陸軍の戦車・自動車化歩兵の諸兵科連合部隊が、敵の陣地に突撃、制圧する。原作では出てこなかったが、空戦魔導師と陸戦魔導師が連携して作戦行動をとるなら、これに近いものになるだろうと考えたりする。
 現代戦では、爆撃に代わってミサイル攻撃が、破壊対象に工場や政府施設などが加わる。イラク戦争が一つの例。


<第二十二話>

「部隊の輸送隊」
……軍事用語でない気もするが一応。ヴァイスの兄貴が所属してるのが、ロングアーチ内の輸送隊(漫画版より)。二十一話本文の一覧に「輸送隊」が書いてないのは、隊長の名前がわからなかったから。アイナさんとか食堂のおばちゃんとか総務とかその他独立部隊にないとおかしいような部署名が書いてないのも、同じ理由です。お見逃しあれ。

「デフコン」
……Defense Readiness Conditionの略。元は、戦争の準備態勢を5段階に分けたアメリカ国防総省の規定を指すらしいが、いまではだいぶ定義がばらついている様子。このSSでは、「出動準備態勢」の意味で使っている。デフコン1は緊急出動態勢ということでよろしく。日本では、1がもっとも警戒レベルが低いらしいが気にしない。アメリカでは、逆に1が最高度警戒態勢らしいし。

「アラート」
……警報のこと。まんまである。空自では「警戒待機」の意味もあるらしいが、このSSでは警報で通す。サイレンが鳴ったり赤色灯が点灯したり放送がかかったりして、緊急事態を知らせる。ちなみに、デフコンのレベルによって、アラート音の鳴り方・点灯機の光り方も変わるという脳内設定。多分描写することはないだろうが。

「走査」
……測定対象を針や電子線のような細いもので一次元的になぞったり、照射する電磁波の周波数を連続的に変えたりするなどし、それに伴い対象物の情報を得ること(Wikipedia)。要は、探索・調査方法の一つ、くらいの意味で理解しとけばいーだろーと思ふ。
 空中から地上に向けてこれをやれば、地上にあるモノの形や大きさはかなりの精度で把握できるので、索敵や危険物などの発見に役立つ、だろう。

「Yes,Ma'am」
……英語を使う国の陸空軍では、階級+名前以外の呼び方では、男性の上位者には「Sir」、女性の上位者には「Ma'am」が一般的らしい。海軍では女性にもSirを用いる事例もあるとか。Ma'amは、Madamの略。Madamって、「奥さん」のイメージが強かったんだけど、改めて調べたら、「ご婦人、奥様、お嬢さん」の意味で、女性全般に対する丁寧な呼びかけでした。
※2/23以前の内容は完全な誤りであり、tackさんの指摘により全面書き換えしました。ご指摘ありがとうございます。

「原隊」
……元々所属していた部隊。出向してきた人なんかの出向元を指すのに使われることが多い。原作で言えば、六課合流後のギンガが、「私の原隊は陸士108大隊です」とか言う感じ。


<幕間1>

「戦場に立ったときには、既に勝敗が決まっている」
……誰の言葉か忘れた。多分、自由惑星同盟の楊文李ではなかったかと思うが、彼がさらに実在叉は架空の人物の言葉を引用していた可能性は否定できない。でも、戦術的勝利で戦略的優位を覆すのは、不可能と言えなくとも非常に困難なのは、クラウゼヴィッツ以来の定説なので、間違った言葉ではないと思う。ちなみに、不可能と断言しなかったのは、ベトナム戦争という実例があるため。
 3/12追記:坂の上様より、大元の原典は孫子の兵法書形篇「勝兵は先ず勝ちて而る後に戦い、敗兵は先ず戦いて而る後に勝を求む」ではないかとのご指摘をいただきましたので追記します。ありがとうございます。

「準備八割」
……別に軍事用語ではないが、その一環として出てきたので一応。言い方はいろいろあって、どれが正式なのか、誰がいいはじめたのかは知らない。普通は仕事の分野で使われる。例:会議に割く労力は、準備に八割、会議に二割。「労力」「会議」「準備」を別の言葉に入れ替えた、似た意味の言葉を聞いたことのある人は多いはず。ちなみに、7:3という話は聞いたことはあるが、9:1の割合は聞いたことがない。なんで8:2なんだろ。語呂か?
 3/12追記:坂の上様より、「8対2はパレートの法則と、その応用や誤用が広まったものと考えられています。9対1はスタージョンの法則があります」とのご指摘をいただきましたので追記します。ありがとうございます。

「コンバット・プルーフ」
……戦闘証明。実戦で使って、確かに使えますね、壊れませんね、一応効果もありますね、と確認すること。武器・装備・戦術等の分野で、新しいモノが出てくれば、これを行なうことが要求されるのが普通(だと思う)。マヴラヴ・オルタのSSで、衛士からXM3が懐疑的な目で見られるパターンが多いのは、これが行なわれてないのがパターンの大抵を占めてると思う。
 まあ、戦場で、地面に落としただけで銃が使えなくなったり、雨に濡れただけで飛行機が飛ばなくなったりしたら、シャレにならないので、これが重視されるのはよく判る。


<二十三話>

「機動部隊が攻勢防御でなく、拠点にしばりつけられての防衛戦に引きずり込まれる」
……機動部隊というのは、地球では、機動力を生かして、電撃的に敵を制圧したり、味方の崩れかかったところを素早く支えたりする。防衛戦にしても、積極的に打って出て、敵の侵攻自体を潰す攻勢防御に使われやすい。ともかく、機動力が最大の武器なのである。
 そんな部隊が足を止めての防衛戦なぞ、クシャナ殿下の言葉を借りれば「拠点防衛にはもっとも不向きな兵種をむざむざと……!」ということになる。ちなみに漫画版。何巻かは忘れた。
 ともかく、守らなければいけない場所が決められて、しかもこちらから仕掛けられないとなると、機動部隊の最大の武器である機動力は、封じられたも同然である。なのはさんは、スカリエッティがわざわざ仕掛けてくる以上、その程度の状況をつくりだしてくるだろうと、自分の軍事的常識に照らし合わせ、その状況の現出を前提として考えた。はっきり言って、買いかぶりじゃないかと思う。
 もっとも、六課の人員を考えれば、機動力が最大の武器というのはアレだが、想定される部隊運用方針やその規模・錬度を考えると、拠点防衛に不向きであるのは間違いない。今更ながら、原作で六課が、アグスタの警備に狩り出された経緯が謎である。AMF対応の専門家っつっても、ガジェットが出た時点で出動しても構わんだろ、機動部隊なんだし。やっぱ、嫌がらせか?

「ジャミング」
……通信やレーダーを妨害する行為。
 この回のように、通信を妨害するなら、その通信が使う周波数帯域に、ノイズ=無意味な電波(念話の場合は、魔力波だろうか)を、正規の通信より強い出力で流すのが一般的だが、その周波数帯域がわからなければ、可能な範囲の全周波数帯域に対し、ノイズを流しまくることもあるらしい。凄い無駄が多い上に、自軍も困ると思うんだが、ホントの話なんだろうか。
 もちろん、高出力になればなるほど、発信する周波数帯域が広くなればなるほど、ジャミング波を発信する機械の発するエネルギーは大きくなり、機械は見つけられやすくなる。無駄に強力な機械を使うのは逆効果なのである。その辺をつい忘れて機能の向上のみにこだわってしまうのは、技術者がけっこうやるポカ。詳しい説明はしてないが、スカリエッティも今話では見事に、やらかしてくれたようだ。
 ちなみに、A'sでシャマルさんが、念話も電波も赤外線も完全に遮断する魔法(結界?)を展開していたが、それを使ったらガジェットの操作ができんだろう、ということで、このSSでは、類似の魔法は使用されないだろう。

「状況、マニュアルのC「隊舎襲撃」のケース3」
……原作では描写がなかったが、仮にも治安活動と軍事活動をおこなう陸士部隊が、隊舎が襲撃されるような事態を含んだ状況想定マニュアルを作成・訓練していないとは考えにくい。まあ、もししてなかったとしても、うちのなのはさんなら、プロジェクトのときの情報収集で把握して、即作成させるだろうけど。捜査対象が、武装した多数の兵器群と関連が深い六課なら、なおさらである。
 ちなみに、適当に考えついた状況をあげれば、Aが攻勢出動、Bが守勢出動、Cが隊舎襲撃、Dが近隣部隊襲撃、Eが本部襲撃、Xが緊急非常事態(次元災害発生とか本局襲撃とか)といったところか。……蛇足だが、Cのケース3は、「電子的分野での隊舎襲撃」である。前後の文脈で想像つくと思うが、一応。


<二十四話>

「戦訓検討会」
……戦訓とは、実際におこなわれた戦闘から得られる教訓、と考えてそれほど間違いではない。戦訓検討会は、その戦訓を見つけ出すための、反省会にして意見交換会。
 戦闘開始のタイミング、戦闘場所の選択、戦闘前の準備(装備などの出来を含む)、戦闘中の各員の行動、連携の状態、攻撃の有効性、防御の有効性、敵方の情報分析、今後ありうる戦闘の予測とそのための準備案 etc.etc。ともかく、行なわれた戦闘に関するありとあらゆることが俎上に上がり、良い点悪い点、改善すべき点とその優先順位、改善までの応急的対応などが話し合われ、決定される。司会がしっかりしてないと、多分何時間かかっても終わらないんじゃなかろうか。

「警告と逮捕宣告」
……軍事用語ではないが一応。実は、これで名前は正しいのか、ちょっとびくびくな作者。
 日本の警察では、現行犯逮捕のとき、逮捕日時と罪状名を宣言するのだとか。というか、しなければならないと法律で定められている。
 警告は原作から。一応、武装解除とか投降の警告を、無印ではやってましたし。ただ、問答無用の襲撃者にそれをしなければならないのかと言うと、うーん、どうなんでしょ。フェイト、なのはを襲ったヴィータやシグナムにしてたっけ? まあ、そんな場合でも警告しなければならないなんて法律で定められてたら、かなり現場の手足を縛るとは思うけど。交戦宣言(エンゲージ)くらいはしたほうがいい気もする。相手、というか指揮官か指令所に。原作ではなかったように思うけど。今話では、戦闘開始前に場面を切ったので描写はなかったが、今後、機会があれば、やらせるかも。つか、けっこうそれやるゲームとか小説ってありますよね?

「ベレッタM8357 INOX」
……ベレッタ社のM92FSは、米軍の制式拳銃に採用されるほど高い性能と耐久性、信頼性をもっており、映画や漫画などでもよく使われる(「ブラック・ラグーン」のレヴィとか)。その会社が製造したセミ・オート式軍用拳銃。「より大口径の弾丸を発射できるコンパクトな拳銃」という開発コンセプトの、いわゆる「クーガー」シリーズの1つ。全長180mm、装弾数11発。
 なのは使用のデバイスは、弾丸の代わりにカートリッジが装填され、引金を引くとカートリッジの魔力が解放され、その全てが魔力弾の推力に使われる機構になっている。(20話参照) 銃身内に刻まれた魔法陣により魔力弾が生成されるため、原作のティアナのように、銃口前に魔法陣が浮かび上がることは、特殊な魔法行使時以外ない。
 「INOX」とはステンレスモデルのこと。写真で見たが、鈍い銀色の輝きと要所を引き締める黒が綺麗だった。M8357だとヒット数が少ないので、同型であるM8000で検索してモデルガンででも写真を見るのをお勧めしたい。キリッとした顔の目付きの鋭いなのはさんが、それを持ってる場面を妄想すると、別にガンオタでない作者も「カッコいいかも」とか思ってしまう。


<二十五話>

「特例昇格」
……昇任は階級が上がること。昇格は、階級はそのままで責任だけ増えること。普通は、試験に合格することで昇格するが、何らかの必要がある或いは、特殊な能力を持っていると見なされる場合、特例として無試験で昇格できることがある。前者は、原作の教官試験や指揮官試験、後者は、自衛隊のレンジャー過程修了者や救命技能保持者など。
 普通の軍隊や公務員では、内規に特例昇格の条件が明記されているので、今話のように、適当に理由付けして、特例昇格をあてはめるというのは無理。ので、管理局の内規がどうだか不明だが、なのはさんは何らかの理由捏造でのごり押しか規則の抜け穴使用をするつもりだろう。もっとも、一般の会社などでは、リーダー格が足りない時など、部門長級の判断のみで特例昇格を行なう場合もあるので、断定はできない。
 ここでのティアナに適用するなら、「班」の指揮官資格を特例で与えるということになるだろう。

「陸曹待遇」
……例えば、准尉は下士官だが、士官待遇とされる。つまり、身分は下士官だが、責任は士官並という地位。旧日本陸軍には伍長勤務上等兵という扱いもあったとか。ので、二士の身分のまま下士官の役目につかせるには、下士官の最下級である「曹」の待遇を与えることになるかな、と考えてこのような表現を使った。作者の創作である。
 特例昇格で班指揮官資格を与えることに、身分的裏づけをするための処置といえる。

「班長」
……一般の軍組織では、4~6名からなる集団が班。班長(班指揮官)は、伍長(陸曹/空曹)か一等兵(一士)。原作では、なのはが教導隊第5班所属、として班という名称がでてきたので、管理局の「班」やその階級は特殊と思われるが、このSSでは、教導隊以外の一般部隊は通常の軍組織に準じるものとした。

「部下の管理不行き届きにつき、戒告処分。始末書を提出しろ」
……感想でもつっこみを頂いたが、実戦で部下が誤射未遂をやらかし、その戦闘の戦訓検討会で注意するよう釘を刺されたにも関わらず、その部下の暴走を止められなかった管理者に対して適切な処分かと言われれば、自信を持って頷くことはできない。
 原作では、このSSのハヤテの位置にいるなのはさんに、処罰が与えられた描写は無かった。ただ、このSSでも誤射未遂をおこしたティアナへの処分の描写は省いているし、原作でもティアナ及びなのはさんへの処分の描写を省略した可能性は否定できない。
描写してくれたら、どのくらいの処分が管理局で妥当なのか判断材料になったので、SSを書く身としては残念なことである。
 ちなみに、ここでの処罰の判断基準としては、①一連の行為はあくまで訓練の一環として扱う②ティアナの暴走への指導の権限は、武装隊の教官担当が持っている③訓練で病室に運ばれることになっても、指導者・被指導者ともに処罰の対象ではない④但し、全体の流れを見るに、事前に釘を刺されていたにも関わらず、管理職は適切な管理を行なえていなかったと判断する⑤以上により、管理職に口頭で注意を促し、再発防止のため、今回の反省と今後の対策を検討させ書面で提出させる。
という感じ。
 時空管理局の軍規やその運用の情報がまったくないため、完全な想像で組み立てられている。地球の軍隊や警察の内規やその運用についても、現実的な資料が見つけられなかったため、参考にはしていない。


<幕間4>

「主任」
……原作で、シャーリー1等陸士が六課の技術主任、漫画版でラッド・カルタス二尉が108大隊(ゲンヤさんとこ)の捜査主任。
 ここからわかるように、階級ではなく、役職である。日本の会社で考えると、係長の下、班長の上、くらいかな? まあ、現場の取りまとめ役くらいで考えていいんじゃないかと思ふ。
 ティアナは班長なので主任クラスというと語弊があるが、現場の取りまとめ役、という意味では合っているので、フェイトさんは情報開示の対象と判断した。でも普通、そういう判断や話は直属の上司がやるもんじゃないかな? 作者の偏見のせいで、執務官は命令系統とか部署意識とかに鈍いことになってる。だって、仕事的にめちゃくちゃ組織横断系じゃん。鈍くなると思うよ。皺寄せを食ったフェイトさんがちょっと可哀想。(でも書き直したりはしない)


<幕間5>

「反応炸裂効果」
……軍事関連と言っていいものかどうか。Nanoha wiki で、射撃魔法「ストレイトバスター」がこの効果を持っており、一撃で10数体のガジェットを破壊した、という解説があったので、空間制圧系の武器である迫撃砲の砲弾に適した効果だと思って採用した。ただし、Yahooでは”反応炸裂”という言葉は、なのは関係以外でのHITはなかった。造語の可能性が高く、効果や原理も不明。描写の必要があればオリ設定の出番である。
 たまたまこの記述を見つけるまでは、圧縮されていた魔力を解放することによるエネルギー爆発とその衝撃波で制圧する設定だった。

「.357sig弾」
……自動拳銃用マグナム弾というべき、シグ社製の弾丸。(マグナム弾の説明はいいですよね? いるようなら言ってください) 発射時の保持エネルギーは、約98kgm。1kgのものが、地上10mから落ちてきて地面に激突したときの衝撃に相当する。
 ちなみに、357マグナム弾で約7.6m、44マグナム弾で約10.2m、もっとも一般的な自動拳銃用弾丸である9mm弾なら、4.8mの高さから、1kgのものが落ちて来たときの力に相当。
※弱くない?と思った人。対象に当るとき、その力は全て弾頭にかかるわけです。9mm弾なら直径9mmの円の広さに。厳密には弾頭は丸くなってるから違うけど、大雑把には。1円玉(直径20mm)の半分以下の広さへ、2階建ての屋根から落ちて来た1kgの衝撃が(汗)。
 形状が、ライフル弾のように先端に向かって傾斜し尖っているので、貫通力は高い。なのはは、弾丸のなかで最も高硬度とされる銀製の弾丸を使用しているのでなおさら。
 ちなみに、使用する拳銃によっては、初速は423m/sに達するというデータがあった。

「炸裂弾」
……炸裂火薬を充填し信管を備えた弾頭をもつ弾丸。ここでは着発SQ式信管(着弾から0.0001~0.001秒で激発するタイプ)を使用、対象の体内に侵入して爆発する。英語の頭文字をとって、HE弾と表記されることもある。ちなみに、これの大砲用の弾が榴弾。

「銀弾頭仕様」
……退魔としての銀は、西洋由来のものが有名だが、中国のミャオ族の風習やインド由来の密教の一部でも、魔除けとして銀を用いている。陰陽術関係では、五行の一つ、金(こん)を表す色として銀が用いられることがある。(ちなみに、金の方位は西、一般にあてはまる色は白、全てを改革して収束する力の象徴) これは、古来は、銀を「しろがね」と呼び、白を表す金属としていたことが関わりがあるんではないかと思うが、調べきれなかった。
 また、現代日本では、かなり広い範囲で「退魔としての銀」が認識されており、西洋由来以外の人外相手でも呪によって類感呪術(第4話後書き参照)を成立させ、ダメージを与えることが可能だと思われる。また、銀が「無垢」「純粋」を示すという認識もかなりの共有が見られることから、術の媒介として用いることも可能と考えられる。
 これらを踏まえ、なのはの前世では、銃の弾丸に銀を用いることが多かったという設定。
 ちなみに、Wikipediaによれば、銀の弾丸は高価だが高硬度であるため、実用的な意味でも最高級の弾丸であるという。アクセでは純銀って、柔らかいので傷つきやすい、って注意されるんだが、その辺、どうなんだろ。

「コンバットナイフ」
……俗称であって、正式なナイフの種類を示す言葉ではないようである。あえて言えば、戦闘用のナイフは全てコンバットナイフ叉はファイティングナイフと呼ばれる。
 格闘戦を想定し、鞘(シースと呼ぶ)付きで堅牢なタイプが多い。大きさは一概には言えないが、調べた限りだと、全長30~40cm、刃渡り18~25cm程度のものが中心のよう。なのはさんは、軍用に製造された全長約32cm、刃渡り約19cm(肉厚5mm)で、ハイカーボンスチール製の刃にポリマー樹脂のグリップを付け、全体にブラックコーティング(艶消しの黒色で、摩擦係数を下げ、耐久性を増す特殊な塗料らしい)を施した鍔の無いシロモノを愛用している。ちなみに‘スペシャルフォース’の名で(多分模型だが)売られている実在のナイフである。
 術を使う補助にはあまり向いていないが、そもそも術と相性がいいような刀剣のたぐいは少ないし、普通の刀剣を浄める技術も、なのはは高くないため、そちら方面での刃物は標以外にはない。前世の彼女の能力的に、怪異との刃物での近接戦はきつかったということもある。(おかげで、代わりに銃を使ったりして、白眼視されたわけだが。)

「ケブラー」
……防弾用繊維の定番。多分みなさん、どこかで目にしたり、名前を聞いたことが一度くらいはあるんじゃなかろうか。正確には、ポリアミド系樹脂ポリパラフェニレンテレフタルアミドの、デュポン社の登録商標名である。OSと言えばウィンドウズってことで、ウィンドウズをOS一般を指す単語と思い込んでしまうようなもんである。ちなみに「vu」が正しい発音で「pu」はよくある誤記なのだそうな。(Wikipediaより)
 実際のところ、すべてケブラーで編んだ衣服でも、防弾性能はそれほど高くないらしい。拳銃弾は防げるが、それ以外の銃弾はダメだとか。ナイフとか刃物系の武器にも弱いらしい。ついでに樹脂で固めないと紫外線ですぐ劣化するので、ごわごわするわ通気性はないわ、着心地はさぞや悪いだろう。
 なのはさんも、0.01%でも生存率が上がるなら、って感じで前世から使ってる程度で、邪魔と思えば躊躇なく捨てるし、これ以外の材料や特殊処理(呪的なもの含む)をしたものを着ることも多かった、という裏設定あり。


<二十七話>

「C4ISR」
……外伝2の本文で出てきたが一応。「C3Iってのは、指揮官が作戦を指揮統制するための情報伝達・処理のシステムだ。指揮(Command)、統制(Control)、通信(Communication)、インテリジェンス(Intelligence)の頭文字をとってそう呼ばれてる。地上本部ビルなんかでは、コンピュータ(Computers)、監視(Surveilance)、偵察(Reconnaissance)を加えて、C4ISRなんて呼ばれるシステムが出来てる。なんか小難しそうな内容だが、要は、①部隊への指揮伝達と統制系統の確立②情報の収集手段・集約系統の確立③それらを迅速・確実に実施できる通信・情報処理システムの確立、ってことだ」 以上、外伝2の該当部から。Nanoha wiki によれば、地上本部がC4ISRを備えていたのはホントらしい。クアットロにあっさり落とされたが。


<幕間6>

「CQB」
……近接距離(約25m以内)での軍隊式戦闘技術。Close Quarters Battle の頭文字から取られている。徒手格闘、短剣格闘、銃剣格闘、直接照準射撃を総合的に組み合わせた戦闘技術。なのはの場合、前世の絡みで、これに術具や呪術、呪符の使用が混ざる。また、徒手格闘技術も日本古来の武術の影響が色濃い。実際のCQBで、合気道がとりいれられてるかは知らない作者である。
 ちなみによく似た言葉にCQC(Close Quarters Combat)というのがあり、相手と身体が触れ合うくらいの距離での軍隊式戦闘技術を指す。銃剣術や徒手格闘、ナイフや打撃武器、紐などありあわせの道具を利用した技術に重点が置かれる。
 ちなみに、CQCの交戦距離での戦闘を「近接戦闘」と呼ぶため、このSSでも同様にしており、CQBの交戦距離は「接近」と表記している。細かい話だが、まあ、理解しといてもらえると、戦闘時のイメージがつかみやすいかと。

「指先のカメラ・アイ」
……セインの固有兵装(つまりは彼女専用にスカさんが開発した装備)で、ペリスコープ・アイという名がある。両手の人差し指の先についていて、普通の目と変わらない機能と、電子錠・魔力錠を開錠する信号を発信できる。
 ちなみに、ナンバーズのほとんどはISとは別に固有兵装をもっているが、全部書くと「一覧」が「詳細」になってしまうので、まあ、描写の機会も少ないしいーだろ、ってことで、「ナンバーズ一覧」には載せていなかったりする。

「シャット・ゲージ」
……作者の創作魔法。簡単な説明にまとめられなかったので、本文中での説明をあきらめ、こちらに。
 大元は、A'sで猫姉妹がなのはたちを閉じ込めた四角錐の結界「クリスタル・ゲージ」である。ヴィータとの模擬戦で何度かアイゼンゲホイル(閃光と大音響を発する魔法)を食らい、任務で質量兵器の爆発や閃光・大音響が、意外に効果があることに気づいたなのはがハヤテに相談し、共同、というより、ほとんどハヤテと教会技術陣とで改良した魔法。すでに原型は、その形状と音の遮断効果がある、ということくらいしかとどめていない。
 設定としては、結界障壁を二重にし、その間を真空にして音を遮断。内側の障壁を分厚くし組成を弄ることで光が屈折・乱反射して結界外部に漏れないようにしてあるって感じ。強度的には、注いだ魔力に応じて、障壁の組成の密度や分厚さを増し、なのはがその気で魔力を注げば、並みの榴弾や爆発物の爆圧ではびくともしない。その分、大きさを削ったので元の魔法に比べて非常に小さく、人の膝を越える程度の高さしかない。術式の強度は増したが。爆発物の着弾位置とタイミングにあわせて発動させなければならないので、使いこなすのは地味に高難度である。
 名前の由来は、元の魔法名の後ろ半分と、「遮断」を意味する英語の組み合わせ。実は、もっといい原型になりそうな結界が原作でないか探したが、見つからなかったので妥協した経緯がある。だって、「クリスタル」ってねえ……強度上げるのにハヤテ達、相当苦労したと思う。うん、ごめん。

「徹甲弾」
……弾丸の芯にタングステンなどの高硬度の材料を使用、貫通力を上げた弾丸。英語の頭文字をとって「AP弾」とも表記される。
 クーガーの放つ魔力弾が「フェイク」と冠しているのは、硬度で貫くのではなく、速度で貫く方向性をとっているから。まあ、魔力をどれくらい圧縮したら、どれくらいの強度になるのか、わからんしね。でも設定上は、それなりに圧縮して強度をあげてることになってる。気になる人は、19話の、クーガー初登場の場面でマリーさんが語ってるので、確認してみてください。


<29話>

「魔道師の「ノーブリス・オブリージュ」」
……作者の創作。「力あるものは、その力に応じて高貴なる義務を果たすべきだ」という思想は、力を持つ者への特別視や特別扱いとしばしば一体化して現れる考え方なので、魔法が社会の中心になっている世界ではありうる考えだと思った。ちなみに、こういうタイプは悪い人ではないんだが、「力ない存在」と決めた相手をナチュラルに差別的に扱うので、反感は買いやすい。


「魔力を意識して体内に留めて全身に回すようにして、魔法発動の準備」
……オリ設定。原作での、対AMF戦の手法の一つ、体内で魔力を生成、近接で魔法を叩き込む、その準備。ところで、ほかのSSでもこのSSでも、けっこう魔法での肉体強化ってやってるけど、公式じゃないよね? 多分、元はfateだと思うけど。
 まあ、魔力で骨格と筋繊維を覆うだけで、けっこう強化になるんじゃないかと思うので、気にせず使わせてるけど。


「動作の「起こり」」
……武道なんかで言われる言葉。動作をおこすための重心移動やそのための足や腰、上半身の動き。またはその予兆。目線や気配などにも出るらしいが、そっちはよくわからない。ちなみに、「起こり」が読めてもそのあとに飛んで来る攻撃に反応できるかは別の話である。
 そういう意味では、起こりの直前に攻撃できたなのはさんの身体能力と観察力はきわめて高い。……10年荒事専門の仕事してれば、そうにもなるか。ちなみに「起こり」の直前とは、「起こり」を生じさせるための筋肉や気配の緊張、動き始めるための反動をつける微かな動き、などで、それなりの腕の持ち主から見れば、素人やそれに毛が生えた程度の相手はけっこう見抜けるという話である。


<30話>


「ダブルタップ」
……2発連続で同一箇所に銃弾を撃ちこむこと。確実に止めを刺す技術。

「スタームルガー・ス-パー・レッドホーク」
……アメリカのスタームルガー社(ドイツのルガー社も有名だが、それとは別会社)が開発したリボルバー。高威力の弾丸発射用に開発された拳銃「レッドホーク」のスーパー版。よって、使用想定弾丸の威力とか銃の頑丈さとかは、推して知るべし。45コルト、.44マグナム、.454カスールに対応した各モデルがある。
 全長330mm、重量約1.5kg、装弾数6発。銃身にライフリング(銃身内部に刻む螺旋)を刻んで命中精度を上げている。

「デザートイーグル」
……市場流通している拳銃用弾丸のなかでは最大である.50AE弾に対応した仕様があり、かつ銃本体も巨大で無骨な外観をしていることから、最強拳銃の名が高い。.50AE弾対応仕様で、全長269mm、全高149mm、重量2053g。しかし、発射時の弾丸の保持エネルギーだけでみると、.454カスール弾を下回る(無論、銃にもよる)。いろんな要素が絡むので、対象への破壊力で言えばどうかわからんが。
 「女子供どころか、鍛えてない成人男性でも、撃てば骨や筋を痛める」「銃の構造が優れているので衝撃は吸収され、子供でも扱える」と2つの情報があって、どっちが正しいかは判らなかった。まあ、重量と四角に近くて隠しにくい形状的に、うちのなのはさんが携帯するには向かないと判断。
 ちなみに「ネギま」の龍宮隊長の愛銃だそうな。こいつを二丁同時に操る隊長は凄え。

「.454カスール弾」
……拳銃用の弾丸のなかで、カタログスペック的には、最高クラスの破壊力をもつ弾丸。コイツをまともに扱うのは、専用銃使っても訓練してない成人男性では無理だろうと思う。だって、内蔵する火薬の爆発が叩き出す弾丸の初速は、580m/s超えるんですよ? 
 ちなみに、発射時の保持エネルギーは約260kgm。1kgを約26.5mの高さから落とした衝撃。多分、一発当れば、人間の手足くらいはふっとばす。ちなみに、一時期最強と騒がれた.44マグナム弾で、約102kgmの保持エネルギー。その倍を超える破壊力ってどんなよ? まあ、フィクションだし身体強化してるし、いっか、ということで。でも、撃ったら手がしびれる描写を入れるあたり、チキンな作者。
 アーカードの拳銃「ジャッカル」は、この弾丸専用(コミック2巻)。この弾丸の高破壊力がよくわかる逸話である。

「ホローポイント」
……弾頭が凹レンズのように窪んでいる弾丸(普通の弾丸は半球形)。命中すると先端が変形し、弾丸の持つ運動エネルギーを効率よく目標に伝える。貫通力より破壊力に重点をおいた弾丸。
 .357sig弾で機人たちのボディを貫通できなかった場合を考えて、.454カスール弾とスーパーレッドホークを持ってきていたなのはさんは、.357sigで突破できないような防御なら、それを貫通することに力を入れるより、防御の上からの衝撃で内部にダメージを与えるほうが有効と考えて、カスール弾をこの仕様にしていた。


<幕間8>

「L90と呼ばれる自走高射機関砲」
……詳細は本文にあるとおり。書かれてない部分を付け足すと、砲身長は3150mm、口径35mm。スイスのエリコン社製で、「KDA35mm高射機関砲」とも呼ばれる。自衛隊の調達は81年度で終了し、後継の93式近SAM(地対空ミサイル)の配備が進み、逐次退役している。つまり、安い中古品を入手しやすい状態にあった、とか考えてみた。あと、車両が展開した状態の写真がweb上にあったのも大きい。正直、文字だけだと使ってる様子がピンとこなかったから。


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