それは、本来の流れとは少し──いや、だいぶ変わった、第五次聖杯戦争の物語。
とある冬の晩、主人公に偶然召喚されたセイバークラスの英霊は、金髪アホ毛で腹ペコ怪力キャラな美少女……なのは、“元”と同じだったのですが。
「問おう……あなたが、私の博士(おとうさん)ですか?」
──性格とか表情とかが、だいぶゆるキャラ(?)っぽくなってました。
「昼間っから寝袋で寝てるんじゃなーい!」スパパーーン!!! ←強化ハリセンで叩いた音
鳥坂先輩(このよすべてのあく)化が進む衛宮士郎。
「あなたのようなオマヌケ英霊は、この聖杯戦争にふさわしくありませんわ!」
某西園寺家長女よろしくタカビーお嬢様キャラの皮をかぶった遠坂凛。
「ふっ、まぁまぁ、落ち着き給えよ、遠坂くん」
勘違いイケメンなのは以前と同じだが、チャラ度と残念度が増した間桐慎二。
「はーい、遠坂凛は桜(わたし)のおねーちゃんですぅ」
外見年齢が3つ下がった代償に、純真妹キャラ属性を得た間桐桜(ただし、精神年齢は10歳低下)。
「士郎の(家事)指導は片寄り過ぎているからな。以後、私が指導しよう」
単なる口がうるさく態度の大きいOBと化したアーチャー。
「おとうさま、あなたは堕落しました」
なぜかメドゥーサに代わってライダーとして召喚されるモーさん。
「私は……協会と教会に復讐してやるんだーーーッ!」
まったく隠れる気のない黒幕(?)、言峰綺礼。
「Oh! こうなったら、ミーのスペシャル宝具で、セイバーに思い知らせてやりマーース!」
英語混じりの片言のうえ、顔がアメコミばりに濃い金ぴか。
……え? キャスターと葛木先生? ただの新婚馬鹿ップルとして普通に深山町に出没してますけど?
──はたして、第五次聖杯戦争の行方は如何に!?