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No.43878の一覧
[0] 転生魔王様の勇者譚[ジン](2022/05/14 17:39)
[1] プロローグ[ジン](2023/01/12 23:22)
[2] 勇者召還!! [ジン](2023/03/03 22:01)
[5] 新しい日常[ジン](2022/12/10 22:05)
[6] 実戦訓練[ジン](2023/02/20 19:48)
[7] 拠点強襲[ジン](2023/09/01 09:07)
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[43878] 新しい日常
Name: ジン◆14344c24 ID:d3e642ff 前を表示する / 次を表示する
Date: 2022/12/10 22:05
グロリアース王国の王城の第1野外訓練場に二人の男の姿があった。一人は、180センチ近くの鮮やかな赤毛が目立つ端整な顔立ちの16,7位の少年と、もう一方は190超えの精悍な表情の16,7位の少年だった。二人は、眼に止まらない程の速さで両手や両足を弾き合わせていた。やがて、一方が読み違いでもしたのか明らかに形勢が不利になり、一発デカイの貰ってしまった。

「だいぶステータスに慣れてきたな」
「痛てて、ステータスに慣れてきたけど誠の一撃を貰っちまったな」
「当たって当然だ。スキルの効果でMAG以外が、オール400アップしているからな」
「な!?ずりぃぞそれ」
「狡いと言われても、パッシブスキルだから手を抜けんからな」
「まあ、いいや。もう一本お願いします」
「次の一本は無しだ。みぃたちが来る」

東側の回廊から170センチ前後の美少女たちが、三人並んで姿を表した。

「誠と陸人の二人とも此方に居らしたですね」
「みぃに実咲にセラまで...三人揃ってどうした?」
「訓練が終わったから、誠と陸人を午後のティータイムに誘わないかってなってね」
「ふむ、根を詰めても良いこと無いから僕はその誘い受けるよ」
「まー君、ほんと!?陸もそれで良い?」
「あぁ~、指導役の誠が居なくなるし俺も誘いを受けるよ。でだ、何処でティーブレイクするんだ」
「サロンの予定ですが、宜しかったでしょうか?」
「良いぜ、さっそく移動しよう」

そう言って、誠と陸人が他の三人に合流しようと着いていっていた。

◆◆◆

王城の中央付近に有るサロンに辿り着くと、丸テーブルに時計回りに誠、美琴、セラ、陸人、実咲の順にテーブルに着いた。テーブルの上には、バタークッキーとチョコクッキーの2種類とまだ空のティーカップが5個並べて置かれていた。五人が席に着くと、それを待っていたかのように壁際に控えていた三人のメイド達が順番に五人のティーカップに紅茶をついで回った。それらを眺めながら、陸人が徐に口を開いた。

「う~ん、ティータイムするのは良いけどなに話す?」
「皆様の思い出話をして頂けませんか?」
「おっ、良いね。何から話そうかな」
「幼稚園の肝試しの話とかどう?」
「えっ、みぃも何でそのチョイスにしたの?」
「面白そうだから...」
「あぁ、そういえばみぃってそういう性格だった」
「誠さん、幼稚園とは何ですか?」
「幼稚園ってのは、4歳から6歳迄の子どもを預ける施設の事だよ」
「なるほど。良く分かりました」
「って、誠も幼稚園の説明しない!」
「うん?此方には無い施設だから、説明は必要だろう」
「説明は必要だけど、もっと他にも突っ込む箇所有るでしょ誠」
「うん、有るかな?」
「有るでしょ、何で疑問系なのよ」
「幼稚園で、お泊まり会があってな。その中で、肝試しがあって講堂で実咲が泣き出したんだ」
「陸、何話してるの」
実咲が恥ずかしい話をされて、顔を赤くしていた。

◆◆◆

しばらく、談笑していたら突然セラが、

「本当に四人共、仲が良いんですね」
「そうかもな。幼なじみで友達だからな」
「良いですね。私は、幼なじみも友達もいませんので」

みぃが、徐にセラを指差し次いで自分達を指さした。

「みぃ達の事を呼び捨てにしてるし、セラに関しては愛称で呼んで居るから既に友達だと思ってた」
「えっ、そうなんですか?」

その返事に対して、誠が大いに頷きながらこう返答した。

「呼び捨てにしたり、愛称で呼びあったりしたらそれはもう友達だろう」
「そうなんですか!初めて友達が出来て嬉しいです」
「そりゃ良かった」

満面の笑顔を浮かべて笑うセラを優しい笑顔を浮かべて見守る四人だった。

◆◆◆

一方、その頃職業勇者を得ていた天ケ崎 佑斗は王城の第2室内訓練所で新たなる日常になっていた訓練の最中であった。訓練の相手となっているのは、グロリアース王国最強の一角を担うレクター・フィールズ王国騎士団長その人だった。

「佑斗くん、そろそろ訓練を切り上げようか」
「……まだまだです」

レクターの言葉に対して、息が切れ切れしながら否やを返すのであった。その様子を見守っていた高宮 咲耶は呆れた様子を見せながら話し始めた。

「レクター団長は、これ以上はオーバーワークになるからここまでにしようと言ってるのよ。聞き分けなさい」
「……」
「何をそんなに焦っているのよ」
「焦ってなんか無い」
「そういうことにしとくわ」

それっきり、会話が途切れまるで何かに追い詰められ焦燥に身を焦がされた幼馴染みに言い知れぬ不安を感じながら、この新しい日常を謳歌するのであった。








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