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内閣が、チェンジしました。
ふだん政治には興味ない。つーか主たる情報源がほぼマスコミしかない時点で、私にとっては議論の俎上に載せる材料が揃わない。それこそ芸能人のゴシップと同一線上のモノでしかないのです政治なんてね。
そんな明白な信条をもって、避けて通ってきたわけですけれども。
今回に限っては、いろいろと語りたい。
まず、沈没した前内閣ですが、首相はワカツキレイジローといいます。大蔵省出身ですね。それが金融政策で退陣というのだから、しれたもんだわ。
外務大臣、シデハラキジューロー。悪名高きシデハラ。対英米協調路線とか言ってますが、日和見を決め込み誰にでも愛想振りまきいい顔したがるお坊ちゃんです。日本では周期的にこーゆーヤツ出てきますよね。
先月の南京事件での犠牲者ヒトリモ居ラズはさすがに今でも信じられない思いですが、そこまでするヤツです。
未だにあの発言撤回してませんからね?案外、肝ッ玉はズ太いんでしょう。
軍隊ギライな人たちからは、一定の支持もあるようです。
さてワカツキ内閣、金融恐慌で破綻しました。
アメリカの株価暴落で企業倒産ドミノ倒しが世界中に吹き荒れてるようなんですが、日本にもその波が押し寄せ、大蔵大臣が予算委員会席上で
「ただいま東京渡辺銀行が破産したそうです」
と最新ニュースを読み上げたところ、それは誤報で、東京中の窓口に預金を引き揚げようとする顧客が殺到し、まだ余命あった銀行を政府が息の根止めてしまった格好になり。
それを機密費やら国庫やらでどーにかして救済できないかと画策したけど、枢密院からダメって言われて詰んだと。
最低最悪じゃないですか。
あまりにも。
宇垣陸相も三期、大臣勤めてたけど、これでお払い箱ですよ。間を置かず朝鮮総督府へ出向だそうです。朝鮮かあ。
さて、こんなデタラメで崩壊してからのチェンジとなる、新内閣の顔ぶれはというと。
首相、田中義一。
もと陸軍大将、かつ立憲政友会という与党の総裁でもあります。長州閥ってことで、陸軍の古参にもツブシが利くとか。どう転んだって前のより悪くはならないんだから楽勝ですね。外相も兼任。
陸相は白川義則。この人はよく知りません。
とりあえず最優先課題は金融の安定化ってことで、蔵相には高橋是清。
タカハシコレキヨ?なんか聞いたことある名前ですが。そっちは専門外なので。どうぞよろしく。
外交ねえ。
シデハラが3年間かけてさんざんダメにした日本の軟弱外交は今後、どうなるんでしょうか。
首相が外相を兼任。て大役を任せられる人材が手配できなかった、てことでしょ?
そこに一抹の不安を感じます。
じゃあ誰ならいいのかって私に尋ねられても、答えられようはずもなく。
シデハラでなければ誰でも、みたいなありがちな逃げ口上もカッコ悪いと思うので。
これについては、時間をください。私なりの候補者が見つかったら、推薦します。
さて、日本の内閣の話はこのくらいで。
そんなことより私の目下の関心事は、支那の行く末なのですが。
これがもう、途方に暮れるほど、わからない。
日本の新聞、まるでダメ。
手に入る全紙かきあつめて、何月何日何々が発生、みたいなタイムラインを作っても、いや作れば作るだけ、ありえないストーリーができあがる。
蒋介石が率いている国民政府。それがあれもこれもどれもそれもいろんなことをやっている。
書いててさすがに辻褄が合わなくなると、どこの陣営だろうが支那軍とか支那兵で誤魔化す。
支那軍ってなんだよ。
マジ何なんだよ。
存在しないんだよそんな軍隊。
そして記事の最後には必ずしたり顔で、支那ナルハ魑魅魍魎ナリとかなんとかのオチ。
引き裂きたくなります。
トーイチさんのような、アナリストが必要だ。
もう一度、トーイチさんに会えないか。
今も支那を駆け回っておられるはずですが。北京ですら身の危険にさらされ続けてると言われたし。
そうだ。
外相、トーイチさんはいかがでしょう。
国府軍が北伐を完成させた暁には、陸軍からトーイチさんを引き抜いて、外務大臣になっていただき、蒋介石とがっちり組んで、国民政府内の共産派を根絶させる。これができるのは彼以外に、ありえなくないですか。
日本と、左派を排除した国民政府とが組めば、英米そしてソ連への強固な防衛線もできあがります。
どうですか。どうでしょう。
どうなんだ?完全解のような気がするけど、そんな簡単なものかな政治って。
ともあれ、トーイチさんから、教えてもらいたいこと、まだまだ、あります。
南京で私が見てきたことも、伝えたい。革命軍の中にはまだまだ、匪賊も混じってますよとか。
いつか再会が叶うなら。
その日を夢見て、臥薪嘗胆。