File_1944-06-001D_hmos.
D-デイ。
こんな時期でしたっけ。
映画で観た印象的なその場面は、たしかにいつも、生暖かそうな、曇り空だった。
史上最大の作戦。
1944年6月6日。
連合軍、大挙して、フランス本土へ上陸開始。
これもまた、英米紙がインタビュー合戦です。
成功してよかった。
2年の準備が報われた。
初日だけで数万の連合軍兵士が亡くなった。
かれらに名誉と祝福を。
黙禱。
ドイツは裏を掻かれたようです。
連合軍が上陸の機会を狙い続けていることは、わかっていた。
アメリカは大量の揚陸艇を建造し続けている。それをどこで、いつ、使うつもりか。
2年前のディエップでは完全に蹴散らしたが、同じだけの防衛線を張る余裕など、ドイツには、もはや無い。
上陸最適地として、ドーバー対岸のカレーが本命視されていたようです。
しかし最終的に選ばれたのは、400kmも離れた、ノルマンディー。
この付近の防衛を指揮していたのが名将ロンメルというのがまた、皮肉。
新月の夜は特に警戒されていた。
だが悪天候で波も高く、上陸はあるまいと判断され、ロンメルは報告のため本国へ戻っていたそうです。
その情報も、漏れていたのかもしれません。
激戦区オマハ・ビーチを含む5ヶ所の揚陸点に、連合軍が殺到。
ドイツ陣地の背後にも、パラシュート部隊を投入。
ロンメル軍団は果敢な抵抗を繰り広げますが、押し切られる。
上陸拠点は確保されました。
ドイツにとってはとうとう本格的な二正面作戦が始まります。
スターリンは、アングロサクソンがようやく約束を守ったと、得意満面。
ドイツと日本のコメントは極めて似ています。
「かかったな。さあさあ我が領土へどんどん入ってくるがいい。いくらでも送りこんでくるがよい。そのうち退路をちょん切るぞ。袋のネズミは悶えて死ぬのだ。うわーっはっはっ」
意訳です。どう読んでも負けフラグ全開の悪党台詞。
対ソ戦では立場が逆だったので、同じイメージが浮かんでも書けなかったでしょうね。
構成作家さんの溜飲も、少しは下がったかな。
綺麗事に満ち満ちた、正義漢じみた台詞ばかり書いてちゃ、さすがに飽きますものね。
考えたら
こんな大作戦を準備してたんだから
太平洋への補充が後回しにされてても
しょうがなかったかもしれない。
これからは、どうかな。
上陸用船艇は余剰分が回されてくるかな。マッカーサーが欲しがってるし。
航空機はどこでもあるだけ欲しいでしょうが、ヨーロッパでは陸上基地が主体だろうから、空母に搭載できる小型サイズは太平洋へ回してもらえるかなとか。
そんな開発合戦も、今がタケナワかと思います。
連合国の軍需産業は、日特よりよっぽど働きがいがありそうだよ、サノくん。