File_1944-03-001D_hmos.
ギルバート諸島を制圧した中部太平洋艦隊は、西へ向かいました。
ソロモン諸島攻略中の第3艦隊はほぼ、ラバウルの封鎖を完成させており、そちらを支援する必要もなくなったみたいです。
ギルバートからフィリピンまでの中間に、マリアナ諸島があります。
地球上で最も深い海溝を有し、陸地としてはグアム・サイパン・テニアンなどの群島が浮かぶ海域です。
その手前に、トラック諸島。
日本はWW1でドイツからこの島々の領有権を奪い、南洋庁を設置して、統治しました。
国際連盟脱退後は、基地として本格的に武装化。
太平洋戦争初期には、海軍の最大級拠点として重要な役割を担わせていたのです。
その割に、2日間で、制圧完了。
軍施設は猛爆撃によって徹底的に破壊され、再起不能。
すぐ次へ行くからと、占領も不要。上陸せず。
いさぎよい。
たまにはこんなカタルシスも、いいものですね。
そう呟きたくなるほどに、ソロモンとニューギニア方面では、ひとつひとつの手筋にひどく時間がかかっていて、もどかしいこと、この上ない。
たぶんいま、東京上空はガラ空きですよ。
対空高射砲などはそこそこ配備されているでしょうけど、ラバウルもフィリピンもすっ飛ばして、いきなり東京攻めてもらうって選択肢は、ないものかしらん。
連合軍にも、犠牲はある程度、出ましょう。
しかし
順序通り追い詰めていけば
それだけ東京へ達した時に
防御地点は一極集中します。
そうなってからとどめをさすことは、犠牲を、より大きくさせませんか。
ベルリンでは、この論法は難しいかもしれません。
内陸都市ですし、防御態勢も恐るべき強度でしょう。
遠方に上陸拠点をつくってから、陸軍が兵站を維持しながら、進んでいかなくてはならない。
幸い、英米とソ連とで挟み撃ちにできそうな地理条件です。
退路を断って、東西から包囲していく。
しかし、相当な犠牲も出る。まちがいなく。
それでも、これしかないようにも思う。
日本は、防衛戦の思考もデタラメです。近衛師団さえ外地へ出払ってるんですから。
それでもまだまだ男手を掻き集めまくって、マリアナ・フィリピン・ビルマ・長沙へ、兵力を注ぎ足し続けている。
このタイミングで
東京湾からサクッと入りこむことは
検討の余地大アリだと思うんですけど
どんなものかなあ。
イタリアでも
進駐ドイツ軍と上陸連合軍との戦闘のほか
イタリア国民が大勢
レジスタンスを組織して
地下から抵抗戦を繰り広げてるんですね。
時間をかけて首都まで攻めると、最後はそんなカオスな市街戦になります。
南京の悪夢がよみがえる。
殲滅戦ならカオス不可避でも
フラッグ戦なら
相手のすべてを奪い尽くしこちらまで血みどろになる必要は
無いでしょう。
状況に応じて、より容易に結着をつける条件さえ整えられるなら、コストを最小限に抑える戦争のやり方というのも、あるはずです。
やり方というより、終わらせ方というべきか。
ええい、まだるっこしい。
正直に、本音を言うとですね。
いま、アメリカの軍需産業は世界一、景気がいいわけです。当然ですね。
そして、日本や満洲では、空手形も多いし、よくても軍票での支払いが日常的になってきた。紙クズですよ。
この先まだまだ、これが続いた挙句に敗戦てのが、もう、耐えられんのです。
負けは決まってんだから、とっとと終わらせやがれ。
ウォール街では耳を貸してもらえない声だと思います。
だから、日本へ求めたい。
とっとと白旗あげてくれ。