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慎重すぎやしないか、米軍。
6月末の華々しい上陸作戦で度肝を抜かれましたが、その後、動きが停滞。
日々激しい航空戦が繰り広げられてるのは、承知してます。
倒すより、倒されるな。
深追いせず、敵を消耗させろ。
それはわかるんですが。
進展無くて、フラストレーションがたまり始めちゃいます。
レンドーヴァ島はあっさり陥落したのですが、お隣のニュージョージア島では、日本兵がジャングルに潜り始めた。
ガダルカナルの二の舞を恐れる連合軍は、防衛線を緩められないみたい。
日本の基本戦術がこれ一辺倒ならば、ひたすら、厭な相手だ。
爆撃では人間は吹っ飛ばせても、ゴキブリは殺せない。
まさに、そんな感じ。
心の中の悪魔が
毒ガス使っちゃえよと囁きますが
日本軍が敵に使うことはあっても
連合軍はジュネーヴ議定書を遵守しますから。
してください。
お願いします。
小林も、くれぐれも、使うなよ。
研究だけにとどめておけよ。
ガ島では、日本軍からとりあげたヘンダーソン飛行場の隣に新たな爆撃機用滑走路をつくって、今や300機以上の航空機がひしめいているみたいですよ。
それでいて、ラバウルまでにあと幾つの島があるのか。
一歩一歩進めていくと、東京へ到達するまでに100年はかかりそう。
新たなるドクトリンが求められますね。
日本も、ガダルカナルの反省からか、今回、早めの撤収を心掛けているようです。
諸島中の各部隊が、続々とラバウルへ戻されてる。
耕作地では人手が充分まかなえて、内地よりも食糧事情は豊か。
とくに食用カタツムリの繁殖がめざましく、蛋白質には事欠かない。
兵たちの士気は開戦当初よりも旺盛で、異様な熱気に満ち満ちているとか。
しかしさすがに、畑で兵器と弾薬はつくれない。
内地から急造で送り届けられてるみたいですが、零戦も艦爆も、連日未帰還機を出し続けている。
兵站って重要なのかも。なんて、そろそろ、気付き始めたかな。まだかな。
大陸では。
7月、日本の傀儡である、自由インド臨時政府がシンガポールに誕生。
8月にはビルマ国の独立が宣言され、パーモー代表が意気揚々と、英米への宣戦を布告。
重慶・南京では特に進展無し。
蒋とスティルウェル、あいかわらず、仲良く喧嘩してます。
一点だけ、ふたりの意見に一致が見られます。太平洋での連合軍の活躍が、面白くないみたい。
南方側から日本を爆撃できるようになると、中国内の戦略飛行場の存在意義が無くなってしまうじゃないか。
だから進撃をそこでやめて物資を大陸へ回してほしいと、切実に叫んでいます。
このときだけは相手を妨害しません。なんとも、ほほえましい。
南京といえば、辻がまた戻ってきます。大佐に昇進して。
支那派遣軍参謀だってさ。次は何をやらかすつもりかな。
満洲では、山下大将が、ハバロフスク攻略のためにソ連軍警備艇のニセモノをつくらせてるらしい。
と、現地の業者から聞きました。
特務の入れ知恵みたいですが、奇襲作戦の域を出てないよなあ。
イタリアでは、ムッソリーニ首相が辞任。いよいよ、降伏も間近いかな。
こんな平和なひとときのあとには、きっと、ドカンと大ニュースがくるものでしょう。
お手柔らかに、願いますぞ。