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嵐の前の静けさです。
ほんと、おちつかない。
12月8日、でしたよね。真珠湾奇襲。
開戦を前提に、仲間うちでシミュレーションを語り合ってるのですが。
弊社の従業員で、開戦日を自信たっぷりに言い当てた人がいます。
ハワイを攻撃するなら、現地時間で12月7日の朝だろうと。
それはなぜ?
「日曜日だから」
日曜日はみんな、お休みするからですか?
「そうです。アメリカはプロテスタントの国。必ず休みます。戦争中でない限り」
ハワイと日本の時差は19時間30分。
私の記憶している、12月8日未明は日本時間。東京が04時00分のときハワイは7日の08時30分であるはず。
宣戦布告前に奇襲開始しちゃったなんて大失態も語り継がれてますが、いつものことです。
日本は夜中に奇襲から始める。バカの一つ覚えでそれしか知らない民族です。
おそらく彼女の推論通りになります。
予言が見事に当たったら、私は驚いてみせ、彼女にご褒美をあげよう。
何が欲しいか聞いて、それを叶えるよう、努力します。
上司や経営者が、勝手に昇進だのボーナスだの、良かれと思ったものを押しつけるべきではありません。
私をそんな日本人と一緒にしないでください。日本人経営者はこんなことすらわからないから、会社を伸ばせないんだと思ってます。
はい脱線しました。
3パラグラフ、戻ります。
それにしても12月7日、日曜の朝、アメリカ人は皆ゆっくり寝ているだろうから襲おう、と考えてこのタイミングを選ぶのだとすると、存外、日本人は、あなどれないかもしれないぞ。
でも21世紀でそんな話、聞いたことないですが。偶然かな。どうなんだろう。
まあいいや。どっちみち、ゲスなことには変わりない。
地下室で、壁一面の地図を見ながら、考えます。
今年に入ってから、太平洋の島々の多くは防衛が強化され、要塞や飛行場・軍港が、整備されたり新設されたりしています。
100%、日本のせいです。
日本が仏印へ進駐したからです。
あいつら、容赦なく南下してくるぞって。
当然の帰結ですが、民間人が入手できるような地図には、軍事施設は載りません。
詳細な地図そのものが、現在は流通しません。これも当然です。
なので、古くていいから精確な地図をできるだけ多種多様に集めまくり、自分で合成させてつくるんですね。
私が必要とする、目的に沿った、地図を。
東京レアメタルは、古紙回収部門を持っています。
古新聞、古雑誌、古文書。紙ならなんでも買い取ります。
専門チームが選り分けて、私が最終チェックします。
複雑な歴史を持つ、ここハルビンは、お宝の山に溢れてます。ことさらに。
21世紀のストラテジーゲームってね。
特に、日本人による、日本人向けの、日本軍の栄光を回顧あるいは宣撫するためのゲームでは、適当にプレイしても日本軍が勝つんです。
そういう主旨でつくられてるし、そうじゃなきゃ売れないんです。
しかし、これから始まるゲームは、リアルな地勢と、気まぐれな天候と、人間同士の知力・体力・時の運が試される、足掛け五年のガチバトル。
それを私は、持てる限りのチート能力を駆使して追いかけ、分析してみるつもりです。
ほんとは、シュトラウスと、これをやりたかった。
嵐よ。
さあ来い。待ちかねたぞ。