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近衛フミマロってほんと、わかりやすすぎる、クズですよね。
本日、2600年9月27日。日独伊三国同盟が調印されます。
明日の日本語新聞を読むまでもありません。
日本のインテリジェンスはダダ漏れなので、経緯まで含めて全部知れ渡ってます。
ドイツとイタリアは軍事同盟を結んでおり、6月のフランス降伏に乗じてイタリアも対英戦に参加。
ドイツがグレートブリテンを屈伏させるまでの間に、イタリアも地中海とアフリカにローマ帝国を再来させようと、バーゲンラッシュさながらに精鋭師団を送りこんでいます。
これに日本も乗っかろう、というのが今回の三国同盟。
日本側にはメリットが大きく、ドイツがロンドンを占領した暁には、アジア地域の英国領土へ押しかける口実を得られる。
現地軍を武装解除させ財産を没収。行政なども掌握して、好き放題するつもりですね。
日本からヨーロッパへ軍隊を送る余裕は無いので、直接の参戦まではしないでしょうが、ドイツにとっては非常に目障りなアメリカも、日本の持ったカードによって太平洋側の戦力を削れないとなると、イギリスへの支援を充分に行えなくなります。
というわけで独伊にとっても、一応、メリットのある提携です。
アメリカは、日本への圧力を徐々に強めてきました。
戦略物資の輸入を止められた日本は、南洋の国々から、それらを調達しようと考えます。
鉄に石油に、食糧まで。
米内内閣でも、陸軍と海軍のコンビネーションは鮮やかでしたが、近衛内閣では、これに更なる援軍が加えられます。
外務大臣・松岡洋右。
強引に相手を追い詰める舌鋒は健在のようです。
なんでも外相就任直後、各国に駐在している大使・公使を一斉に交代させ、中央の命令に即時右ならえする人材だけで、固めたとか。
日独伊三国同盟に先んじて、在フランス大使を脅しつけ、仏領インドシナの空港を日本が自由に使えるようにさせたりしたことも、タイムズやトリビューン読んでれば常識。
実に仕事のできる男だよ、まったく。
アメリカはチャイナの国民政府へ追加支援を表明しましたが、その声明の中に、
「日本によるインティミデイション」
という、見慣れない単語が出てきました。
辞書によると、脅迫とか恫喝。
松岡はいったい米国にどのような言葉で挨拶をしてるんだろうかって、不安になります。
もちろんフランスにも中国にも、もしかするとドイツにさえ、インティミデイトしてるかもしれない。
ちなみにドイツ語だとアインシュヒタンです。
この流れの先に、来年暮れ、日米開戦がやって来るのか。
早朝、ハワイを奇襲。そのあと宣戦布告を通達するはず。
ドレスコードも知らない蛮族ニッポンからの、事はじめ。
見たくもないけど、もはや、どう変えようもないからなあ。
仮に、変えるとしても。
日本がこれまで中国に流させてきただけの血を、日本人にも、流させてからでないと、釣り合わない。
見届けましょう、釣り合うまで。