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9月7日。
陸軍の大々々人事異動が発令されました。
17号基地には、広いレクリエーションルームがあるんですが、そこで皆で大盛り上がり。
ケータリング追加しましょうか?
お酒あるかって?
ありますよ、こっそりね。
何から話しましょう。
関東軍の幕僚連中は総入れ替えです。
辻も、南京へ転出です。
牢屋じゃないのかよ。二度と表へ出しちゃダメだろ。
内示が出た直後、辻、17号へ来てたんですが。
反省のカケラもありませんでした。
コダマは意気地なしの臆病者だから一週間で尻尾まいて逃げ帰ったけど俺はずっと前線で指揮していたのだ。どうだ偉いだろう。
そんな風に、鼻息を荒げて。
今回の懲罰人事への不満を吠え立てます。
「我方の被害も甚大であったが!
我等はその何倍もの敵を駆逐し、一歩も退かず、徒手空拳でもひるまず、戦い抜いてきた。
しかし!
中央はまともな支援もせず、弾薬も糧食も送ってこず。
それでも我々は夏が過ぎいよいよ反撃の好機到来と一大攻勢を予定していたところに突然、撤退せよとの大命。
戦場には尚幾千の屍が眠っているのに収容さえも許さぬという。
敵は共匪ではない!血も通わぬ中央の御意見番どもである!
あまりにも無念!
断腸切々たる思いである!」
はいはい。出かける前に石原の爪でもしゃぶってこい。サヨナラ。
そして。
須見さんが、生きてました。
しばらく、関東軍付として養生するみたいです。
粛清人事の対象ではない。
落ち着いたら居場所を確認して、会いに行きましょう。
とっておきのお酒、準備しておかなくちゃ。
到一さんは、内地へ戻ります。
第10師団長として。姫路ですね。
ちょっと複雑なんですが、10師は武漢方面へ出征してました。今回、帰還します。
その長に到一さんが就いて、一緒に日本へ。
何はともあれ、しばらく戦線からは離れられますね。
よくわからない人事としては、石原。
第16師団長。
こちらは京都なので、姫路とは近い。
それより、なんで長なんですか。
もはや事変は起こさないでしょうけど、資料室か下足番でいいじゃないですか。
到一さんと並べるなよ。ぷんすかぷん。
中島ケサゴ中将は、先に内地へ戻ってます。東京にいるはず。
到一さんとケサゴさんには、会いに行きましょう。
んー板垣征四郎の名前も見えますけど。
支那派遣軍総参謀長?
陸相辞めたんですかね。
それはいいとして、遠藤三郎。
関東軍参謀副長になるそうです。はー。
2・26以来、会ってませんが。
ま、挨拶だけ、しに行きますか。
そんな感じです!
おちなし。