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10月25日。漢口に、旭日旗が揚がったそうです。
私の読みも当てになりませんね。兜を脱ぎます。
日本、強い。
このままだと、本気で中国大陸を征服してしまうかもしれません。
そのあとソ連がおいしくいただいちゃうかどうかは別問題ですが。
北平あらため北京。天津。青島。上海。南京。広州。漢口。
中華を代表する七大都市がすべて占領されました。
香港も大都市ですが、英国領なので圏外です。
とくに広州占領で驚きました。
日本が上陸用舟艇を大量発注してるって噂は満洲中で知れ渡ってたんですが。
台湾から出発して、三個師団を奇襲上陸させたらしい。
広州湾にカレーやノルマンディーのような要塞はないはずなので、実際ほとんど侵略側には損害なく、広州は陥ちました。
兵站能力はハナから考えてないでしょうし、それのせいで私も苦い思いを味わいましたが、「現地で奪え」をデフォルト思考にすれば、たしかに、攻撃力だけで作戦は迅速に立案も遂行もできちゃうんですよね。
モラルを捨てちゃえば、怖いものなんてなくなる。
そして実際それは、国府軍や中国共産党も、昔から自国の同朋に対してずっとやってきた方法論だったという、残酷な事実。
南京が陥落したあと、ドイツは満洲国を承認し、国民政府への軍事顧問派遣契約を破棄して、中国から引き揚げさせてます。
もう、先が無いと見られているのでしょう。商売でも、よくあることです。
チャイナは一度、消滅するかもしれない。
日本の栄光が永遠に続かないことは今も確信してますけど、それでも、このまま日本は、アジアを本当に征服してしまうかもしれない。
それでも、チャイナの民にとっては、大清帝国や国民政府が統一してた時代と、それほど大した違いはないのかもしれない。
やりきれないディストピアですが、そんな未来が実現する可能性も、見えてきました。
日本内地でも、好景気がバブルってます。
上海、南京への観光ツアーが予約待ちで大渋滞。
最近は満洲旅行の新鮮味が薄れて、大連や新京のホテル街が客室埋まらなくて殺気立ってる。
私は、昭和20年までやり過ごせば、という人生プランを立ててたんですが、歴史が変わってしまうなら、今から商売替えすべき?
なんてね。言ってみただけです。
17号でね、奴隷以下の人たち見てると、こんなことさせてる国が正しいわけないと思いますし、そんな国は滅びてしまえって理性を取り戻すんです。
我に返って、迷いを断ち切ります。
しかし、憂鬱だ。ここまで狂った世界が、いつまで続くんだろう。
東亜はこんな感じですけど、西洋はどうか。
いま勢いのあるのは、ドイツです。ヒトラーの、ナチス・ドイツ。
WW1による敗北で多額の賠償責任を課せられ、荒廃した大地から20年かけて不死鳥のごとく甦ったドイツ帝国。
ドイツ人が勤勉であることに異論はありませんが、この奇跡的復興はドイツ人だけの力で成しえたものではありません。
戦勝国である英仏米伊その他は、終戦後まっ先にドイツへ投資をしてるんですよ。
復興すべき土地には、いくらでも儲け話が生まれます。仕事が山のようにあり、敗戦国民は自分たちの戦犯世代を呪いながら、安い賃金でも文句言わず働く。
その圧力がドイツに集中した結果、たったの20年でドイツは強国の一角として再生できたのです。
賠償金を満額受取っても、まだまだ儲けが出ているうちは、諸外国からの投資は潤沢に続けられます。
その頃にはドイツに、自分たちが生まれる直前まで国土とされていた外地への憧憬を抱く、若い世代が溢れかえる。
そんなベビーブーマーたちが、エネルギーの捌け口を求めるという必然的状況は、因果律として理解できる。
来年でしたっけ。
そろそろ、なんですよね。