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相澤三郎、殺人罪により死刑。
磯部浅一・村中孝次・香田清貞・安藤輝三・栗原安秀、叛乱の首魁として死刑。
7月12日までに第一次判決が言い渡され、数日後には十何名かが処刑執行されたそうです。
今度の裁判は完全に非公開で、軍隊内ですべてが完結。
新聞で意味のある情報は、この結果のみ。
あとは便乗系有識者が感想文書いて紙数を埋め日銭を稼いでるだけです。
多分に、粛清というか、見せしめの色が濃い。
相澤裁判なんかより2・26の方がよっぽど世間にも後世にも正しく調べて伝え遺すべき教訓になると思うのだけど。
死刑になった志士たちは、ちゃんと自分たちの愚かさに納得してから、それだけの罪をしでかしたことを反省した上で、国家に殺されたのかしら?
迷わせると成仏できないよ?七代先まで祟られちゃうよ?
ちゃんとやったのかな裁いた側の皆さん。
だったらきちんと公開しようよ。
それをしないと、まだまだ同じ事する奴が現れるよ。
やさぐれコダマは、悶々しちゃってます。
呆れるのにも飽きました。呆き飽きです。
サノおよび、ハルさんが石原閣下その他から聞いている話などをまとめるとですね。
山口さん。ええ、あの山口一太郎大尉も、叛乱幇助の罪ということで、拘禁され、審理中なのだそうです。
前から色々やらかしてた前科もあった方のようで。うわあめっさ気になる。
さすがに幇助で銃殺刑はないと思うので、出所したら祝賀会やりましょう。
いろんなお話、うかがいたい。
実際のところ、内地では、皇道派と呼ばれていた尊皇革新主義勢力は、完全にその牙をもがれてしまったようです。
荒木・眞崎・小畑・山岡・秦といった頭目クラスは予備役へ、もしくは大幅に権限を剥奪されて降格。
あまり目立ってなかった者たちは一斉に転向宣言。組織の一員として今後は決して上には逆らいません、統帥と秩序を何よりも重んじますという。そんな同調圧力が陸軍内を支配している雰囲気です。
それもどうなんだかって思います。
根本的解決にはなってないでしょ。
これは仙台時代の石原からの受け売りですが、派閥人事ってのが、そもそもよろしくない。
与党のワッペンつけてれば仕事もらえるよっていうんなら誰でもその場でワッペンだけ付け替えます。そんな制度を野放しにしてたら、ノンポリの日和見主義者を増やすだけです。
要は、バカしか生まれない。
転向するなら、ちゃんとしろ。肚を割って議論して、自分の言葉で宣言できるようになった上で主義を枉げろ。
ハルさん。山本春彦さんが、極左政治家から、石原の同志へと転向したのにも、そんなドラマがあったそうです。
敵を味方に変えるには、心の底から変えるには、それだけのガチバトルが、魂の殴り合いが、必要みたい。
男の子の世界ですね。いいですね。
自分のことはおいといて、純粋に、あこがれます。
だから、臭いモノに蓋をする的な、ゴミだけ片付けときました的な、今度の粛清人事を見て、ただひたすら気持ち悪くなります。
皇道派を一掃?陸軍首脳の大英断?冗談でしょ。
あとに残るは、表情を持たない、案山子ばかり。
破滅へのピースが、また一つ、揃っちゃったな。
このバケモノの急所がどこなのかわかれば、一撃でトドメをさしたいんですけどね。
まだ、わかりません。どこだろう。