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冬が近づいてまいりました。
昔は家にこもって、勉強に専念できる、いい季節だったんですが、今は移動にもいちいち時間を取られ、何をするにも気忙しい。
憂鬱さも、増すばかり。
ドイツ語、覚えたいんですけどね。現実的に、いろいろ、無理ですねん。
ドイツ。そろそろ、キナ臭くなってきました。
ヒトラー首相が反対派をどんどん粛清し、大統領まで兼務するようになったのが、8月です。
日本語や中国語の報道ではお話にならないので、今のところ、英字系の新聞に頼ってるんですが、どうもヨーロッパ人同士だと近すぎて利害関係も忖度も出てきちゃうんですね。
あと、共通認識な部分が省略されるのでさっぱり踏み込めない。
アメリカの記事がかろうじて説明を付加してくれるので、なんとか補ってるけど、それでもわからなさすぎることが山ほど。
日本語だけで中国を知るのも、中国語だけで日本を知るのも大間違い。
筋の通った理解に達することは難しい。
それと同じです。だからドイツ語、わかりたい。
同じ理由でロシア語もフランス語も必要と思ってます。無茶なのはわかってるので、優先順位でドイツ。
ヨーロッパ戦線の方が早いんですよ、日米開戦より。数年くらい。
もう、秒読みなんです。カウントダウンは始まってるんです。
WW2開戦以前のヒトラーはドイツ国内だけでなく日本でも、英米からさえもヒーロー扱いだった。というのは知ってましたし、実際おおむねその通りです。
新時代の若き英雄。これが彼に自信をつけさせ、野心を増長させてしまったのか。
日本は誰からも褒められてないけどエコーチェンバーで自家発電して同じ道に邁進してる。
ね。憂鬱にもなるでしょ。
ヒトラーは開戦後、あっという間にポーランド、フランスを占領。そこまではまだ、それでも支持者の方が多かったのかな。追従者も含めて。
続けてイギリスを攻めようとしたけど失敗して。
先にソ連を倒そうとして、冬将軍で壊滅的な損害を蒙り。
アメリカが参戦してからはひたすら負け続けて。
降伏するしかなくなったところまできて、ベルリンの地下壕で、エヴァ・ブラウンと共に自殺。
戦後は人類史上最大級の悪党として永遠の有名人となれり。
ざっくり、こんなもんですか。
くやしくてミリオタも名乗れねえ。ユンカースとかフォッケウルフとか、ヘッツァーとかポルシェティーガーとか、ビスマルクとかV2とか、そんなのばっかり知っててもダメじゃん。ねえ。
コウベヲウナダレフカクハヂイリマス。
ヨーロッパ戦線に日本が出向くことはないはずですが、なんとか太平洋戦争だけでも回避したい。
しかし何をどうすれば歴史を変えられるのか。
すでに相当変わってるはずですが。
それより先に満洲国も取り戻したい。
転生者が関わっていてもなくても、史実が史実どおり進むとは考えまい。
この世界の片隅で、何度叫んできたことだろう。
今もまた、叫んでいます。いつまでも叫んでる。
ああ、もどかしいったらありゃしない。
シュトラウスぅ、たすけてよ。
ゲオポリティク。日本語訳すると、地政学。ドイツにはこんな名前の、硬派な雑誌が存在します。
地理と政治を一体に扱う、主に軍事的な考察をする学問です。この専門誌に、RSという署名でコラムを連載している人がいます。
オリジナルのドイツ語では読んでないです。でも内容がきわめて高度かつ比類ないものなので、ひと月遅れで英訳を転載する雑誌もあるんですね。私はそれの愛読者なんです。
満洲事変当時と満洲国成立以後とで中心人物が完全に入れ替わり、日本の戦略も前後で大きく転換した。RS氏がこれをしっかり見抜いた上で分析していたことが、注目のきっかけでした。
その後も、満洲国とソ連が戦うとしたらどこが戦場になるかとか、国民政府と共産党はどこでどんな戦い方をしているのかとか、私の知りたいことを毎月毎月、ド直球で分析してくれてます。
どれだけ助けられてきたかしれません。
今まで私が話してきたことにも受け売りけっこうあります。てへぺろ。
私はRS氏を勝手にシュトラウスと名付けて信奉してるのですが、最近どうもですね、おそらく赴任地が東京へ移ったようです。中国本土ネタが減ってきて、日本内地の政治・軍事ネタが増えてきた。しかもこれ、絶対、現地にいなけりゃ調べられないレベルの内容です。
日本の新聞屋が一千人、束になってかかっても、シュトラウスの取材能力には叶わない。
まあそんなもんでしょジャパーニッシュのレベルなんて。せめて二ヶ月遅れでもいいから日本語訳出せよ。ああ出せないか。けっこう痛いとこビシバシ突かれてますからね。知らない方が幸せかもね。
シュトラウスレベルで、ドイツ事情のレポートが読みたいんですけどねえ。これは英訳も見つからないんですよ。
ていうか、シュトラウス級ってのがすでに要求水準高すぎるのか。
はあああ。もどかしい。