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あけましておめでとう。コダマだよ。
久々の日本で、年末、遊びまくってたけど、飽きました。
んで今、上海にいます。
閣下には内緒の、きまぐれ旅です。
一泊して、しれっと旅順へ帰ります。
あるいは、二泊できるかな。
ゆる旅です。お正月気分を満喫しています。
日本はねぇ。
清潔だし、町並みは整然としてるし。
治安は良いし。あ昨年テロあったけど。
ゴミ臭くないし。
ワイロつーかチップつーか、何をするにも手数料要求される文化、ないし。
そういった良い面も多々あるんですけど。
ヌルい。
刺激がない。
活気が無い。
つまんない。
動物園の檻の中で、行儀よくだらだらしてれば、毎日決まった時間にエサをくれて、掃除も勝手にしてもらえる。そんな日常がアタリマエになっちゃった、動物とも呼びがたいナニモノカになっていく気分です。
支那はね。あ支那って言っちゃった。ゆるしてね。
支那はね。ワイルドなんですよ。
ありのままの人間たちがここに生きている。貧しいけれど、毎日を闘って生き抜いている。そんな活力をビシバシ感じるんです。
これ最高の魅力です。面白いんです。
新聞にもそれは、如実に表れますね。
日本へ戻って一番ストレスだったのは、情報の薄っぺらさです。
日本の家庭て、だいたい新聞一紙、毎朝きちんと届けられるのを読むだけでしょ。
面白おかしいことが、あたりさわりなく書いてある。
二紙三紙とってる人もいるでしょう。
右翼系左翼系、宗教系の新聞だってあります。
しかし私の目には、どれ読んでも同じで、実際、大差ない。
そんなの読み比べても、ああ世界てこうなんだと簡単に結論がついちゃう。
支那の新聞て、大連でも100種類近く読めるんですよ。
日刊とは限りません。むしろ月一回とかあたりまえ。不定期刊行、多し。
文字おぼえたての小学生が、とにかくあふれんばかりのリビドーをぶちまけて学級新聞書くみたいな、妙なテンションがみなぎってる。
デタラメも多いし。日帝ゆるさん!なんてのはニワカ知識人がチュートリアルで覚えるフレーズですから、大目に見ましょう。
これを理解した上で、時間ある限り、手の届く限り、読みまくる。
日本語新聞も含めて読んで、そこから自分なりの真実を見つけ出す。これが私流の、新聞の読み方であり、情報蒐集技術です。
反動で、日本にいると、脳が退化していくのを日に日に恐怖するようになるんです。そもそも日本語以外流通してないんだもの。
そんな毎日送ってたら、バカになります。バカにしかなれません。
日本へ戻るプラン、要・再検討です。
さて上海。
中国大陸は広くて、都市ごと、地方ごとの色彩がバラエティ富みまくりですけど、そんな中でも異彩を放つ、情報のメッカといえば、上海でしょう。
二度目の訪問ですけど、一人でじっくり見て回ってると、その底知れぬ文化の厚みに、心が震えます。
これを感じられるようになってきた自分にも胸アツですし、文化人としての自信がつきます。
田舎者が大都会へ出てきたばかりのような感想でスミマセン。
でも、そのくらい充実してるんですよ。今のワタシ。
本屋さんも、大連とは比べものにならない充実ぶりですけど、電器街みたいな一角を見つけたのが今日の収穫ですね。
戦後、秋葉原って電器街になるんですよね。たぶん、あんな感じのオーラです。
ラジオ作りが今の旬。アヤシイ工作具が所狭しと並んでる。
ときめきまくります。
安全な定宿を見つけておきたいけど、これは一泊二泊じゃ無理かも。
上海に住み慣れたお友達が欲しいなあ。
トーイチさんは巻き込みたくないんだよなあ、まだ。
あ、共同租界にも日本人経営の本屋さんとかあってですね。
まさに私と同じような、放浪者風なのがタムロってたんで、あとでもう一回寄ってみて、声かけてみようかなとか、考えてます。
月イチくらい、遊びに来たいものです、上海。
なんとか、閣下と特務と憲兵を誤魔化すステルス能力、編み出せないかな。
あみだしたい。