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No.43679の一覧
[0] アンダーロード[戌](2020/10/10 22:09)
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[43679] アンダーロード
Name: 戌◆4ef93f4d ID:53489171
Date: 2020/10/10 22:09


「結局の所、貴方性格が悪すぎだと思うのよね。私としては」
暗黒の世界の中で女が呟く。
白い女だった。肌も髪も目も全てが白くまるで人型を模様した光の塊。
絶世の美貌なのにあまりにも人間離れすぎて全く興味がわからない。
そんな女が俺を見ている。俺は身動きも出来ずにそれを聞いていた。
「遊びながらまだいい。使い捨てるでもいい。でも貴方は特に何もしない。何も求めない。それどころか近づくことすらも拒絶する。酷すぎるわ。弄ぶなんてものじゃない。手にしたものに一切の興味がわからないその性格は地獄そのものだわ」
何を言ってるんだこの女は?
俺は霧がかかったぼんやりした思考で考える。
ここはどこで、目の前の女が誰で、自分は一体だれなのかさえわからないのに言われてることだけは理不尽だとわかる。
考えが顔に出たのか、女は俺を見てため息をつく。
「自覚なしか。まぁ仕方ないわね。むしろ自覚がなかったからこそこんな状況になるまで他の連中も放置してたのかもしれないし」
女が手を持ち上げる。
細く長い白い指だった。白魚のようにと表現してもおかしくない指先だが、その指先はどことなく陰をまとっていた。
「一応言っておくけど私だってこんなことをしたくないのよ。沢山の同胞に恨まれるだろうし。でも今のうちになんとかしないと余計問題になるかもしれない。フォローとして幾つかの技能を魂魄に植え付けておくわ。貴方が送られる第七階層で上手く使って生きて頂戴」
白い指が振るわれる。
暗黒の世界に光が灯った。それは複雑な光輝く幾何学模様と数式によって構築された光景だった。
幾何学模様と数式に彩られた光景が凄まじい勢いで回転していく。文字や数式がすぐさま見えなくなるまで高速化し無数の光の帯となる。
白い女がバイバイと言わんばかりに手を振る。
「貴方と二度と会わないことを願ってるわ」
最後の最後まで何を言ってるんだこの女。
発光する帯の群れが俺への距離を縮め、まるで繭のようの覆いつくす。
ぼんやりした思考のまま光の繭に包まれて、俺は意識を失い



――-気づいたら青空を見上げた。
「あれ?」
ここはどこだ?


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