聖炎、氷華が狙う炎だ。
特殊過ぎる故、詳細は分からないが限られた人物が少しだけ
知っている。
虎丸も一度だけそれを教えてもらったことがある。自身の祖父は
火滅隊研究部にいた。
「聖炎?なんじゃそりゃ」
「聖炎は他の炎よりも澄んだ炎。他の炎人よりも細かな操作が可能だ。
…それ以外は私からは話せない、すまないな」
美月の炎は真っ白だった。炎とは言い難い、純白の炎。
翌日、美月は虎丸に呼び出しを喰らった。
不味い、叱られることに関して心当たりがありすぎる。
「そう緊張するな。先の事はよくぞ、と思っている。俺がお前を
呼び出したのはお前の炎についてだ」
白い炎について美月自身も周りとは違うということを理解していた。
「これから1部隊の元に行く。そこでしっかりその炎の性質を理解しろ」
美月は頷いた。
1部隊、最高位の部隊と言われている。
彼らなら聖炎に関して色々知っているかもしれない。
戦闘経験が足りない7部隊に比べ、彼らは戦闘経験が豊富だ。