ユナイテッドサンクチュアリ、神聖国家だ。
第一正規軍「ロイヤルパラディン」
巨大企業「オラクルシンクタンク」
影の騎士団「シャドウパラディン」
第二正規軍「ゴールドパラディン」
医療部隊「エンジェルフェザー」
複合企業体「ジェネシス」
この6つのクランが存在する。
その国にユニは足を踏み入れた。
「貴方は…もしかしてユニ様では」
ユニは顔を上げた。ロイヤルパラディンに所属する騎士アルトマイル。
彼はユニを見て目を丸くしていた。クレイエレメンタルの精霊は
滅多に姿を現さない。最近こそ目撃したという話が幾つか上がって
いるが見ることは少ない。そんな種族の女王が一人でフラフラしている
ことに驚かないはずがない。
「こんなところを一人で出歩いていて良いのですか。貴方は
この惑星に住むユニットたちにとっては大切な存在なのですよ」
「わ、分かってるよ!でもしっかり許可は貰って外に出てきてるし…
ここなら安全だなって思ったから最初にここに来たの」
少し呆れたような笑みをアルトマイルは浮かべた。
「珍客の正体は精霊の女王だったか」
「アシュレイ!」
精鋭部隊「宝石騎士団」の団長、アシュレイと副団長サロメの二人は
ロイヤルパラディンの統率者アルフレッドより珍客の正体を調べよと
命令されて来たらしい。
「怪しい者でない、加えてユニ様なら皆が歓迎してくれるでしょう。
それに…アルトマイルがいるのなら心配はほとんど要らないかと」
サロメは少し茶化すように言った。満面の笑みを浮かべるサロメに
対してアルトマイルは苦笑した。