「クリームを絞ってその後にスポンジをかぶせてくれ」
「あいあいさー!」
調理場を借り三雲はケーキを21人分、否25人分作り上げる。
ねじれと環の手伝いもあって少し短い時間で終わった。
「これが私のケーキ!?やった~、いただきまーす!」
「…いただきます」
二人がケーキを食べる。その間、三雲はせっせと21人分のケーキを二つの
箱に詰めた。もう一個は小さな箱に入れる。
「…美味しい…こんな綺麗なものを食べてしまったら 罰が当たる…」
「何が罰だよ。一個作るのにそんな手間暇かけてねえ、ほとんど感覚だ」
「でも、こんなに器用なんだね。ねぇねぇもっと見せてよ!」
「うるせぇ!太っても知らねえからな」
不服そうな顔をしている三雲だが内心笑みを浮かべていた。孤立していた
自分はいつの間にかここに馴染んでいた。