<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


No.4247の一覧
[0] There is no angel (リリカルなのはsts×Fate R15)[ゆきほたる](2012/03/25 16:02)
[1] prologue そして始まりを (前編)[ゆきほたる](2009/09/11 03:01)
[2] prologue そして始まりを (後編)[ゆきほたる](2009/07/05 00:19)
[3] 第01話  届かぬ夢[ゆきほたる](2011/02/09 02:37)
[4] 第02話  エース・オブ・エース[ゆきほたる](2011/02/09 00:35)
[5] 日常編part01 (注:日常編を飛ばすと本編が分からなくなります) 短編×3+没ネタ×1[ゆきほたる](2011/04/16 12:08)
[6] 第03話  帰路~迷い子2人~[ゆきほたる](2011/02/09 00:38)
[7] 日常編part02 短編×2[ゆきほたる](2011/04/16 12:07)
[8] 第04話  運命の悪戯・1/4 ~魔導士殺し~[ゆきほたる](2011/02/09 00:44)
[9] 第05話  運命の悪戯・2/4 ~交差~[ゆきほたる](2011/02/09 00:45)
[10] 第06話  運命の悪戯・3/4 ~白い悪魔vs死神見習い~[ゆきほたる](2011/02/09 00:46)
[11] 第07話  運命の悪戯・4/4 ~運命の悪戯~[ゆきほたる](2011/02/09 00:47)
[12] 日常編part03 短編×2[ゆきほたる](2011/04/16 12:09)
[13] 日常編part04 短編×1[ゆきほたる](2011/04/16 12:09)
[14] 日常編part05 本当の依頼[ゆきほたる](2011/04/16 12:09)
[15] 日常編part06 守るべきもの [ゆきほたる](2012/03/25 15:57)
[16] 第08話  羽を捥がれた騎士VS剣を持つ銃使い[ゆきほたる](2012/03/25 15:50)
[17] 第09話  螺旋回廊  [ゆきほたる](2012/03/25 15:53)
[18] 第10話  不協和音[ゆきほたる](2011/04/16 14:39)
[19] 設定・時系列、等[ゆきほたる](2011/04/16 12:43)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[4247] 第06話  運命の悪戯・3/4 ~白い悪魔vs死神見習い~
Name: ゆきほたる◆56193382 ID:ff5a7143 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/02/09 00:46





この4ヶ月、目まぐるしい日々だった。

あの事件以降、なのはの生活は激変した。

六課の教導から、本局の連続失踪及び殺人事件の対策チームに移動。

そこでは、戦術面での考案や対策チームでの指南や失踪者の捜索がなのはの仕事だ。

現在の失踪者は、既に死んだ人も合わしたら100人以上に上っている。

始めの50人から膨れあがった理由は、失踪者と認定されていなかったケースや、ペースこそ落ちているものの、未だに失踪事件が続いているため。

対策を取っているのにも関わらず、手がかりも残さず忽然と消えていく。

空が必死に、それこそ次元規模で探しているのに失踪者も犯人も未だ見つからない。



反面、対策チームの仕上がりは悪くない。

かなり優秀な人材が選ばれていて、そもそも技術面に置いては、なのはが教える必要など無い人たちがほとんど。

連携もスムーズに取れるようになり、仕上がりとしては順調すぎると言ってもいいだろう。



しかし、なのはの仕事はそれだけではなかった。



対策チームの機動部隊のリーダーとして、会議に次ぐ会議に参加させられている。

本当に実のある内容ならばそれも良いのだが、ほとんどの場合責任の擦り付けなどの不毛な論争に発展し、時間だけが経過して、成果をなしていない。

内容も、同じことをなんども繰り返していることが多く、非効率的すぎたり、関係ない他の議題にまで参加しなければならないことも多々ある。

しかも、無い事実まで捏造するのだから始末に負えない。

特に、なのはが紅い男との戦闘の結果が、公式では、なのはが紅い男を逃がしただけとなって、『負けたという事実』はもみ消されてしまったことがある。

なのはとしては、あの男の強さを強調させるためにも事実を公表するべき思ったのだが、エース・オブ・エースが負けたとならば、管理局全体を不安にさせるということで結局そうなってしまったのだ。

それをいいことに、対外的な会議にもかり出され、若きリーダー、その抜群の容姿に加え、実力も伴った空の顔として、この事件で旗色が悪くなった地上本部との交渉ごとや、空のアピールのため民間人などにむけたインタビューの代表などにも頻繁に駆り出されるようになった。

それに加えて、会議に参加させるため、特例で試験もなしに佐官にあげられるなどもされてしまう。

ハッキリ言ってピエロの気分だが、上が決定したことに逆らえるわけもなく、またそれを覆せるだけの発言力や政治力は今のなのはにはない。

こんな老獪達がいる世界で、彼女の親友である八神はやては戦っているのかと思うと、あらためてそのすごさを思い知る。


休みは、週休一日程度。それも、突然佐官になった分の知識の埋め合わせのため消え、睡眠時間も今までよりもさらに減り、たまの休みもほとんど、眠って疲れを取るだけに終わってしまう。

六課に戻る暇などなく、始めは必要な荷物だけをフェイトに送ってもらった始末だ。


肉体的な疲れは少ない、だが精神的にかなりまいっていた。


犯人(もしくはその一味)だろう紅い男を逃がしたせいで、多くの人を危険にさらしているという事実。

なのはが負けた事実を知らないで、純粋に尊敬の目を魅せる、若い世代のその眼差し。

捕まえたい、紅い男を捕まえようと思っているのに、管理局という巨大な渦に飲み込まれ、遠回りをせざるえないという現状。


そのどれもがなのはの心に突き刺ささっていた。


彼女の親友のフェイトとほんとにたまに互いに都合がついた時だけできる電話と、六課との橋渡し作業で本局にくるはやてと話すことが、数少ない安らぎだった。



逸る心、動かない現実。



高町なのはは、そんな4ヶ月を過ごしていたのだった。











【第06話 運命の悪戯・3/4 ~白い悪魔vs死神見習い~】









先ほどの規格外の漆黒の鎧を身につけた男には劣るものの、この世界では最高クラスの2人の勝負は、息をも付かせぬほどの攻防戦。


になるかと思われた。

だが、あっけなく幕は閉じることとなる。


まず男に放たれた20もの誘導弾、それを男は黄色い槍で弾こうとし………何故か突然投げ捨てた。

この前の双剣を思い出し警戒するなのはだったが、軌道から考えてもそれはない。

そして、身体能力で誘導弾を交わそうとするその動きもおかしかった。先ほどの攻撃からすると明らかに違和感がでるほど、スピードが衰えていたのだ。

誘導弾を捌き切ることができず、男は何発もの攻撃を食らってしまう。


…………あれほどの動きをしていた男であるのに、いったいどうしたのだろうか?


結論から言うと、要するにこの男、まともに戦える状態では無かったのだ。


先ほどの黒い騎士との戦闘で、なのは以上に力と魔力を使い果たしていたのだろう。

あの黒い騎士との打ち合いだけで、燃費の悪い彼は優に成熟した魔導士数人分もの魔力を消費し、さらに数十になる剣の投影。それに加え、壊れる幻想の威力を高める為に出来る限りの魔力を注ぎ込んだのがから、魔力はほんの一滴しか残っていなかった。

魔力が無ければ身体能力も激減する。あのレベルの身体能力を保つには、実際かなりの魔力が必要なのだ。

あの黒い男から傷つけられたダメージも合わせたら、それこそ、平均的な陸戦魔導士程度までに低下していた。

当然、魔力が無ければ、剣を取り出すこともできない。


それでは、空のエース・オブ・エースを前に勝ことはおろか、善戦することすらできはしない。


確かに、対するなのはも、体もあちらこちらに異常がある。

だが、そもそも高町なのはは、中、長距離型の空戦魔導士だ。
移動するのも、防御するのも、攻撃するのも、体の動きが鈍かろうが、ほとんど支障はない。

体の痛みで影響が大きいのは近接戦闘ぐらいのものだが、そもそも先ほどの光景を見たら、ドッグファイトでこの男と戦うなんて選択肢などあり得ない。


故に、いくら男の戦術がすごかろうが、そんな状態では、高町なのはにとって、脅威ですらありえなかった。


逃がさない程度の距離を保ち、なのはが同時に放った20の誘導弾を、身体能力の落ちた男は捌き切れず、何発もくらってしまい、なのはの優勢のまま、ワンサイドゲームとなったのだった。






今は、男は数発の誘導弾をもらい気絶している。


正直、連続殺人事件の重要参考人であるにせよ、自分より負傷している相手に勝つというのはあまりいい気分では無い……公務でそんなことを言ってはならないのだが。


「…………殺人未遂容疑の罪であなたを拘束します」


もう動けない相手にその言葉を告げた。

静かに男の方を見下ろす。

なのはには分からなかった。


確かに、言動からは性格がねじ曲がっていることが分かるし、ただ相対しているだけで、なにか気持ち悪い、ムカムカした気分がこみ上げてくるものはあった。


しかし、先ほどの剣舞を思い出す。


剣の心得の少ないなのはには、あれがどんなものなのかは分からない。しかし、黒い男に対しては力足らずだったとはいえ、あの幻想的ともいえる剣舞を見せたこの男が、例の殺人犯だとは俄かに結びつかないのだ。

少なくともあの剣舞が、ただの身体能力任せの剣技であるはずがない。

どんなに才能がある人だろうと、血の滲む努力をしてきたであろうことは分かるのだ。そんな人間が、あんなことをするなんて………

この男があんなことをしたのは何故?
この世の者と思えない凄惨な光景を作り出した根元は?


(考えられるのは、反管理局団体の過激派の一員………恨み……かな。でも、考えてもしかたないか……)


そんなことを考えながら、この男がどんな顔なのか。その面を外そうとそっと男の仮面に手を置こうとしたまさにその時だった。




ヒュン、ヒュン、ヒュン


と何かが空気を裂く音を聞きつけ、迫りくる気配を寸での所で察知したなのはは、ぐるっと体を捻ってその方向を振り向く。

「!!!!!!!!」

視覚できた限りで弾丸が3つ。ギリギリのところでそれをバリアで防ぐ。


(しまった。仲間がいた!!!)


魔力弾に続いて、走ってくる1人の魔導士がいた。

背丈はなのはよりも低く、性別は女。男と同じく仮面をしたその女性は、漆黒の衣をまといながら、二丁拳銃でなのはを狙ってくる。

そして、そのままなのはに向かって威嚇射撃を続けながら、真っ直ぐに男の救済に向かっていった。

対するなのはも、残り少ない魔力で阻止せんと攻撃を加える。


先ほどの剣舞が原始の戦いの象徴と言うのならば、今度の女2人の攻防はまさに、現代を象徴する魔法合戦。


赤とオレンジの弾丸がお互いを行き交い、まるでそれ自体が生きているかのように相手の弾丸にぶつかり合う。


相手の少女は、狙いなど無視した即効性重視の魔弾と、命中や威力を重視した攻撃を絶妙に織り交ぜ、ビルなどの建物をうまく利用して移動し、戦いの主導権を握るのに長けた攻撃をする。


(強い……とうよりも、うまい)


相手の女性は、命中精度、威力は甘いものの、戦い全体を見通した効率の良い戦いをし、時に不意を打つようなパターンを見せつつ戦いの主導権を自分のものにしている。

管理局張りのよく訓練された動きに加え、フリーの魔導士独特の動きがうまく調和をとり、絶妙のバランスを飾っていた。


対するなのはは横綱相撲のそれ。落ちついて相手の攻撃を対処し、どのような敵なのかをまず、ゆっくり見極める。


(強い……けど、発展途上かな。まだまだ、隙が多いし、基礎も完全じゃない。それに魔力量も少なそうだから、一発逆転も無さそう。断言するのは危険だけど)


なのはの戦闘技術は、もともと超一級品の才能をさらに10年もの歳月を掛けて磨き上げたものだ。

例え、残り魔力が少ない現状での大技を使えない戦いだろうが、そうそう破られるものでは無い。


その証拠に、互角だった戦いは次第になのはの優勢に傾いてきた。


その戦況を受け止めて、このままでは不味いと思ったのか。このままで良しとしなかった相手は突然その銃口をなのはの上のほうに向け、十数個の弾丸を無造作にビルに向けて打ち込んだ。

続いて、他のビルの方にも次々と攻撃を繰り出す。


(なに???)


どこを狙っているのか?だが、すぐに狙いは分かった。


魔法弾による攻撃で、次々とビルが崩壊していき、なのはの上に襲い掛かる。


同時に、辺りには、崩れ落ちる瓦礫と粉塵が舞い散って、極端に視界が狭くなり、お互いの位置が確認できなくなった。


「目晦まし!?」


そう思ったのも束の間。いきなりその中から魔力弾が飛んできた。しかし、視界が悪かったからだろうか。その攻撃はなのはのだいぶ横を通り過ぎる。


(次は………どこ?)


次の攻撃を待ち構えるなのはに対し、突如後方からの気配が現れた。


(後ろ?……!!!!!!!!え????紅い男!!!!????)


そこには本来倒れているはずの男がまさになのはを仕留めようと向かってきた


(しまった、男の方も気がついたんだ!!!!)


もはや間に合わない。この男に、この距離に入られてはほぼ勝ち目など無い。

だから、初撃に全ての力を込める。1撃なら、なのはに分があるはずだ。故に、1合で全てを終わらせる気で叩きこんだ。

交錯する、剣と杖。

だが、

パリン

という音と共に剣のみならず、その男の姿までもが崩れ去った。

「フェイクシルエット!!?」

叩いたのは、幻術で作り上げた幻影だった。

(……本物は!?)

咄嗟に、男が元いた場所へ疾風のように急ぐ。

(まさか)

いやな予感がし、危険を覚悟で視界に入るまで近づいた。

「いない。逃げられた!!?」


あの魔導師は、なのはと対戦しつつ、うまい具合に男を助けることの出来る位置まで移動していたのだ。

そして、幻影になのはが気を取られている僅かな時間で男を連れ去った。

焦る気持ちの中、視界の完全に開けた所まで飛び、ぐるっと周囲を見回しながら、さっきよりも更に晴れた視界の中、逃げた2人を探す。


(でも、そんなすぐに逃げられないはず)


「いた!!!」


幸運にも、逃げた2人の姿が見えた。ちょうどビルの角を曲がろうとしているところだった。あと少しでも見つけるのが遅れていたら逃がす可能性が高かったかもしれない。恐らく、気絶している男を抱えているから速く動けなかったんだろう。


「逃がさない!!!!」


それに向かおうと爆発するが如く、なのはは飛んで行った。










(interlude    side ???)



(うまくいった!!!)


誘導弾による牽制と、士郎の幻術を模したものに完全に気を取られている隙に、士郎を担ぎだし、少しだけその場所から離れた後、そのまま幻術で自分と士郎を透明化する。


そして、なのはが、士郎がいないのを確認し、視界の開けた所にいこうとした。


それを確認したティアナは、フェイクシルエットを利用できる限界ギリギリの場所に自分と士郎をわざと見える所に出現させる。なのはが見て幻影がすぐビルを曲がったのは、極力魔力の消費を押さえるためだ。


そして、その反対方向に逃げようとする。


(私は移動速度も遅い……これは部の悪い賭け……なのはさんに見つかるまでに地下にいければなんとかなるかな……それか士郎さんが気が付いてくれるか、か)


まったく、馬鹿げている。こんな真正面から、高町なのはと敵対することになるなんて。


そして、駆けつけたばかりで詳細は知らないが、士郎が負けたということにチリッと胸が痛む。

そして、高町なのはの英雄像に磨きがかかる。


しかし、ここにきてティアナには自分が成長したという確かな実感があった。


以前ならば、例え相手が連戦であっても、一対一でまともにやりあうこともできなかっただろうし、とっくにティアナは捕まっていたはずだ。


それが、大人をかかえて逃げ切る可能性が少なからず見えるのだ。これは大きな進歩だろう。


(なのはさんが完全にあっちに向かって行ったら、全速力で逃げよう)


そう、考えた時だった。


何故だか、なのはがティアナの方向に向かってくる。


いや、少し違うか。あのシルエットを出した場所へ行くために、たまたまティアナのそばを通ろうとしているだけだ。


透明化しているティアナは見えていないはず。


別に何の心配も無い。


迫りくるなのは。視界は完全に幻影があった方。


(隙だらけ………)


まさしく、自分の真横を通り過ぎるだろうなのはは全くこっちを見ていない、これ以上ないだろう絶好の位置取り。


ここで、ガラ空きの所に、攻撃を叩きこめば………


(なのはさんに勝てる?)


別に卑怯なことは何一つしていない。この視界の悪さを作り上げたのも、フェイクシルエットで標的を作ったのもティアナ。


つまり、ここで決めることができれば、ハンデがあったとはいえ、あの高町なのはを倒すことができる。戦術で、あの超天才を倒せるかもしれない。


欲がでる


ただの思いつきが頭の中で正当化されていく。


別に殺すつもりは毛頭ない。少しの間、倒れててもらうだけ。


(ここで倒せば、逃げることも十分できる!!!!!!)


それと同時に、デバイスを、ダガーモードに変化させる。


そして、あのエース・オブ・エースが目の前に、まったくこっちを向いていない状態の、ガラ空きの隙が目の前に現れた。


飛び出す。


その体をめがけ、確実に決められるようダガーモードでがら空きの胴に叩き込んだ。


完全に取ったはずのその間合い。


しかし、










“side なのは“



「………残念だったね」


完全に不意を突いたはずの攻撃は

なのはのバリア越しに止められていた

いや、完全に止めたと言ったらそうでもない。完全には受け止めきれなかったのか、手からは多少血が流れている。しかし、その程度は問題など無い。

相手には、戦慄が走る。これ以上ないタイミングで放った奇襲を完全に止められたのだから当然だ。


(あぶなかった。本当に、戦い方がうまい。でも、)


「私、前に1度、見えない敵からの不意打ちでやられちゃったことがあってね。姿を消してくる攻撃はいつも意識してるんだよ。たとえどんな状況でもね」


意識していると言うよりは、意識してしまう。例え、体への負担が根本的な原因だったとしても。
それだけ、あの事件がなのはに与えた影響というのは大きいのだ。

仮面に隠れその表情は見えないが、今までとは打って変わったような乱暴な返し方衛なんとかその刃を返し、離脱しようとするが時既に遅し。


「!!!!」


相手を逃がさないよう、その両腕、両足をバインドで捉えていた。


「捕まえた」


同時に念のため倒れている男の方も拘束する。


「欲が出たね、あのまま逃げたら、逃げられたかもしれないのに」


本当に危なかった、サーチャーが使えない現状では、逃げられたらおしまいだった。


目の前の女性は必死に拘束を外そうとするが、そんなすぐに破られるほど、なのはのバインドは軟では無い。


「まずは、あなたの顔を見せてもらおうかな」


そう言って、相手の変装を解除する。


その仮面がパリンと弾け、その素顔をさらした。


「………え………」


何かの間違いだと思い、もう一度目を閉じてから相手の方を見返す。だが、そこにある光景は変わらなかった。


「ティ……ア……ナ?」


そこには、あるはずのない、なのはのよく知る、顔が出てきたのだった。




















////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////










士郎が簡単に負けたことに対して、おかしいと思われる方もいるかもしれません。

しかし、私は、どんな人間でも状況によれば簡単に負ける、というのがこの作品の価値観です。


士郎なら戦術で勝てるはず、どんな状況にも勝機を見つけることができるはずと思われる方、不快に思われる方も多いのでしょうが、それが私の作品であるので、申し訳ありませんがこのまま通すことにします。


加えて、私が思うのは、士郎は絶望的な状況下で勝っていたのは、あくまで『悪』が相手だったから、『守らなければならないもの』があったからだと考えています。

しかし、今度は法の使者。この世界においては絶対的な正義である管理局員。

負けたことにより、失われるものは、士郎にとって最もどうでもいい存在である士郎自身の自由のみ

故に、士郎に強い動機が無いために、簡単に負けても不思議じゃない。と考えました。






士郎の魔力量に関しての考察。

士郎の魔力は300程(凛を500)

ランス戦:身体能力で70程消費(セイバーがバーサーカー戦で200,ランサーで50消費ということを踏まえてこれぐらいかな?士郎は燃費悪いと考えて)
投影(5)×30で、150消費
カラドボルクの威力拡大のために50の魔力を追加
計270程度消費

ヴィータ、シグナム、セイン戦:計30程。

で、すっからかん。って感じにしました。



・身体能力向上で魔力を多く消費(私的な見解です)

この作品においては、魔術師もやはりサーヴァントと同様に人間を超える動きをする時は魔力を消費すると考えます。
士郎は肉体を持っているとはいえ、魔力が無ければ、精々強い動物、ライオン程度?であり、それを超える動きをするには魔力を消費していくって感じです。
サーヴァントは、ランオンまでの動きをするのにも魔力を消費しますが、それは彼らの本気の戦闘のことを考えると微々たるもの。ランオン程度の動きは、彼等の戦闘時の一割にも満たない魔力消費ですむと考えてください。

もちろん、たくさん魔力があれば身体能力が高いわけではありません。
魔力は車で言う石油と捉えてもらえばいいかと思います。
例えば、凛と本作の士郎では、凛の方が魔力が多いですが、あくまで石油が多いだけということ。凛の肉体スペックを一般的な車、士郎がフェラーリと例えば、士郎の車には石油はあんまり入っていませんが、それが切れるまでは圧倒的に速いっていう感じです。

サーヴァントと違い、士郎は、魔力が切れたら元の身体能力に戻るだけって感じです。





ガジェットドローンIV型
なのはを襲ったらしいんですが、コレになのはが致命傷をもらったというなら、多分ヴィータの時と同様に姿を消していたはず、と思いました。(公式は詳細な状況は書いてませんよね???)






前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.02692699432373