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No.42107の一覧
[0] (TVアニメシャーロット)Charlotte SS 乙坂有宇の記憶力がずば抜けていたら[ 幸せな二次創作](2021/08/31 05:41)
[1]  プロローグ 異常な記憶力、異質な力 [訂正版][ 幸せな二次創作。](2018/02/01 19:43)
[2]  第一回 僕が正義だ。[ 幸せな二次創作。](2016/08/27 13:55)
[3]  第二回 幸せになるための努力[ 幸せな二次創作。](2016/08/16 06:46)
[4]  第三回 断裁予告[ 幸せな二次創作。](2016/11/13 00:24)
[5]  第四回 この世は金だ![ 幸せな二次創作。](2016/11/13 01:24)
[6]  第五回 情報と憶測[ 幸せな二次創作。](2016/11/13 01:30)
[7]  第六回 その為ならプライドだって捨てられる[ 幸せな二次創作。](2016/11/13 01:28)
[8]  第七回 星ノ海学園[ 幸せな二次創作。](2016/11/13 01:50)
[9]  第八回 神になることもできる[ 幸せな二次創作。](2016/11/13 01:59)
[10]  セカンドプロローグ なにがなんだか分からない.....。[ 幸せな二次創作。](2016/11/13 02:02)
[11]  第一回 誰かの声[ 幸せな二次創作。](2016/08/16 05:37)
[12]  第二回 違う過去の世界[ 幸せな二次創作。](2016/08/16 05:58)
[13]  第三回 さようなら、白柳さん。[ 幸せな二次創作。](2016/08/16 06:25)
[16]  第四回 万有引力の法則[ 幸せな二次創作。](2017/02/01 08:08)
[17]  第五回 他人の不幸と自分の幸せ[ 幸せな二次創作。](2018/11/20 05:16)
[18]  第六回 Re[ 幸せな二次創作。](2018/11/20 05:39)
[19]  第七回 くそ、ぶん殴ってやりたい。[ 幸せな二次創作](2018/11/20 05:49)
[20]  第八回 怒りのアッパーあァァアアァアァァ![ 幸せな二次創作。](2016/08/20 13:13)
[21]  第九回 よし、悪は燃そう!。[ 幸せな二次創作。](2016/09/24 08:05)
[22]  第十回 プロデューサー私はてめぇを殺したい。[ 幸せな二次創作。](2016/08/20 13:40)
[23]  第十一回 あ、赤い....[ 幸せな二次創作。](2016/08/20 13:42)
[24]  第十二回 知らぬ能力 [訂正版][ 幸せな二次創作。](2016/09/17 08:15)
[25]  サードプロローグ テロリストの少女[幸せな二次創作](2016/10/20 00:37)
[26]  第一回 助け船だと思った? 残念! それ泥舟ですー![ 幸せな二次創作。](2016/10/20 01:02)
[27]  第二回 視線 [訂正][幸せな二次創作。](2016/10/20 01:14)
[28]  第三回 とある任務という名の襲来 [ 幸せな二次創作。](2016/10/23 02:49)
[30]  番外編 迷子のテロリストの少女と黒髪のターゲット[ 幸せな二次創作。](2016/09/02 13:56)
[31]  第四回 テスト勉強と一時の恥[ 幸せな二次創作。](2016/10/23 03:09)
[32]  第五回 クソッ! 舐めていた! 僕は学園創設者のことを完全に侮っていた。[ 幸せな二次創作。](2016/11/01 09:17)
[33]  第六回 詰んでいた現状 [訂正版][ 幸せな二次創作。](2016/10/23 04:04)
[34]  第七回 コードカンニング 反逆の乙坂 [ 幸せな二次創作。](2016/10/30 02:47)
[35]  第八回 期末テスト[ 幸せな二次創作。](2016/10/24 02:50)
[36]  第九回 成り行きに任せる[ 幸せな二次創作。](2016/10/24 03:13)
[37]  第十回 誰かに認めてもらいたくて[ 幸せな二次創作。](2016/10/29 11:18)
[38]  番外編 佐藤美保の監視報告[ 幸せな二次創作。](2016/11/04 03:32)
[39]  乙坂隼翼(学園創設者様)の困惑[ 幸せな二次創作。](2016/11/04 02:56)
[41]  第十一回 惨めになってたまるかぁ !!![ 幸せな二次創作。](2016/11/22 03:23)
[42]  第十二回 プロ入り間違いなしの高校球児だと[ 幸せな二次創作。](2016/11/17 12:25)
[43]  第十三回 誰にでも投げられるナックルの魔法[ 幸せな二次創作。](2016/11/17 12:42)
[44]  第十四回 試合開始[ 幸せな二次創作。](2016/11/24 15:45)
[45]  第十五回 刹那的スイング[ 幸せな二次創作。](2016/11/28 15:30)
[46]  第十六回 2[ 幸せな二次創作。](2016/12/01 02:35)
[47] 第十七回 今どんな気分だ?[幸せな二次創作](2021/09/28 02:38)
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[42107]  第三回 さようなら、白柳さん。
Name:  幸せな二次創作。◆0adc3949 ID:159db371 前を表示する / 次を表示する
Date: 2016/08/16 06:25
 頭の芯が重い気がする、昨日は結局一睡もできなかった。さらに、過去の世界に飛ばされたという非現実的な現状と、死ぬはずの人間と会話をしたこと、そして、殺してしまった人間、白柳さんがこの過去では生きていたことに驚き、混乱し、恐怖に侵されたせいで精神的にも疲労困憊だ。

 僕は隣の布団で寝ている歩未を起こさないように自分の布団からでると水を飲みに台所へと行く。水を飲んだついでに家の外に出て外の空気に当たる。空を見上げると明るくなり始めている。

 「本当にいきているのか......」

 白柳さんが生きているのか僕にはあってみるまではわからない。だが、生きているのだというのであれば、この世界の乙坂有宇、僕は白柳さんをあの自作自演の事故から救ったことになるのか。さらに事故が起きた日付から少し日付がたっているところをみるとこの世界の僕は白柳さんと恩人と救われた人の関係を持っていたと考えるのが妥当だろう。そうすれば歩未の手伝いをしていなかったことも、あのあと確認したが株をしていなかったことにも説明がつく。僕が歩未の手伝いや株を始めたのは元を辿れば白柳弓という一人の少女を殺してしまったからなのだから。

 僕はスマートフォンの電源を入れ、メールの一覧や、SNSの白柳さんとのやり取りを見ていく、少し、状況の整理ができたからか、あれだけ怯えていた存在からのメールを見ることをしても気分が悪くなる事はなかった。

 メール、SNSのやり取りはほとんど白柳さんとのものが大半だ。白柳さんにこっちから連絡することはあまりなかったようだ。相手の方から連絡がくるのを待ってから返信や、返事を返している。そしてSNSの最後の僕の返事は生徒会室に呼び出された時間帯に書き込んだものが最後のものになっている。
 
 その返事の後、僕は生徒会室にて僕は再テストを受けさせられたはずだ。そこまではいい、問題はその後からだ。

 昨日のあの白柳弓が生きているという衝撃的な事実を知ったメールに書いてあった内容、僕が必死な表情で校門から逃げたというもの。逃げていたなら、それは生徒会のあいつらからだろう。友利も僕が逃げたから高城に瞬間移動をつかわせたらしい。

 だが、腑に落ちないのは僕が何故、生徒会の連中から逃げる必要があったかだ。逃げた末路が高城からの瞬間移動による空中浮遊だったということなんだろう。でもそうなるわけがない。

 僕は生徒会室で問題を全て解き、あの場の不自然さを生徒会長に追及し、遠回しに脅してやった。その結果、生徒会長は逃走。事を能力を使って見ていた友利が姿を表し、僕に真っ向から向かってきた。白柳さんを殺してしまった時の事故現場の動画と乗り移っている瞬間の動画を見せつけて、さらにその能力が科学者に気取られれば人体実験の実験台にされる、だから星ノ海学園に転入しろと脅しと忠告をしてきた。僕はそれを受け入れ、利用するだけ利用して、証拠もろとも奴を消すことを決めた。

 これが僕の記憶、世界の昨日の出来事だ。だが、この世界は僕の知っている歴史とは異なっている。死なせてしまった人間も生きていて、起きなかった出来事も起こっている。友利の言葉と生徒会室に呼ばれた後、逃げ出したという白柳さんの目撃と、僕のこの身で体験した高城にぶっ飛ばされたことが証拠だ。しかし、逃げ出す必要も理由もないはずなのに、一体何故.......。

 普通に考えればカンニングの瞬間を友利に撮されて証拠を突きつけられたということだが、別に逃げる必要はない。その場で問題を解いて、カンニングなんかしていません。何かの間違いだとか、しらをきれ通せばいいし、白柳さんが死んでいないなら友利の言葉にも耳を傾け、冷静な対応をしたはずだ。

 そもそも、同じ実力テストなら一度見たら全て覚えているのだから、カンニング何てする必要はなかったはず........。なら何故逃げた?。いや、逃げる必要があった。

 .......全てが異なっている世界。知っているのとは違う世界。

 「この世界の僕のスペックも異なっていた? 」

 一応辻褄は合いそうだ。そう、たとえばこの世界の僕の記憶力が並みのものだったとしたら........。オムライスも失敗したし、肉体のステータス、器用さや筋力値も違うのかもしれない。そうすれば肺活量が減っていると思ったのも筋は通る。いや、だが待て、その考えでは僕が今だに見たものも聞いたものを、鮮明に思い出すことのできる記憶力はどう説明するんだ。今の考えだと僕より劣化する乙坂有宇に憑依したということだろ。なら、肉体面だけではなく脳もそうでなければならないはず、今だ機能しているぞ.......。脳の中身が書き換えられたのか?。.........だめだ、憶測にしかならない。だが、肉体的ステータスが違ったことは間違いないと思う。

 この世界の自分がしたこと、今の状況を推理しているうちに、あっという間に時間は過ぎていた。もう日が上り始めている。僕は朝日を見た後、直ぐに家のなかへと入り陽野森高校の制服へ着替える。

 今日は引っ越しの用意があるし高校は休んでも問題ないのだが、やはり、白柳さんが生きているのかを確認はしておきたい。あと、白柳さんが持ってるという鞄を取りに行かないと.......。そしたら直ぐに帰ろう。

 歩未と一緒に朝食を作り、一緒に食べ終える。その頃には何時も陽野森高校へ登校していた時間になっていた。

 「じゃあ歩未、体調も良いし、予定通り、僕は先生方に挨拶をしに行くよ、あと、鞄を白柳さんから受け取らないと。引っ越しの用意は帰ってきてから手伝うから、それまでちょっと頑張ってくれるか」

 「了解なのですぅ。有宇お兄ちゃん、無理はしないでね..... 」

 「嗚呼.....分かってる、行ってくよ 」

 こうして僕は陽野森高校へと向かった。歩未にはああいったけど体調がいいというのは嘘だ。白柳さんに会いに行くと考えるとあの事故の映像が頭の中に流れ気分が悪くなる。歩未に嘘をついたことに何となく罪悪感を覚えた。

 陽野森高校まで後少し、だが、学校に近づくにつれ、僕は内心おかしくなりそうだった。その感覚は道を前に進むにつれて激しくなっていく。白柳さんは本当に生きているのだろうか、実はこの世界でも死んでいて、僕に殺された恨み晴らすために、墓からゾンビのように起き上がって僕を呼び出したんじゃないのだろうか。この世の中は非現実だらけの世界だ。墓から起き上がるのもあり得るのかもしれない。そんな妄想染みた事を僕はそうかもしれないと根拠も無いのに信じはじめていた。........この世界ならと。まさに疑心暗鬼の状態だ。

 だけど、僕は足を止めない。止めてはならない。白柳さんが生きているとこの目で確認しなければならない。僕はそうしないときっと白柳さんの死んだあの時の事が永遠に頭にちらつき眠ることもできないだろう。前の世界ではあんたの分まで生きて幸せになることで赦されるなんて思っていたのに、今、頭の中では、そんな身勝手な事で赦される訳がないと思っていて不安になっている。その身勝手な行いを恨んだ白柳さんが僕を殺すかもしれないと怯えている。

 そんなことあるはずがないと僕は頭を左右にふる。だってそれはこの世界の事ではないんだ。殺していないから大丈夫なんだ。メールもSNSでの会話もあの事故後彼女が生きていると証明している。

 「大丈夫だ.......彼女は前の世界のことを知らないはずさ......大丈夫」

 そう口のしたときには、僕は陽野森高校の校門前に立っていた。色々と考えていたら、いつの間にか着いたらしい。

 辺りを見渡すと校門の近くのの壁が砕けたている後があった。トラックが突っ込んだ時に出来たものだろう。だが、警察の姿は見えないし、道路に血液が付いていることもない。事故はあっても死人は出ていない証拠だ。僕の世界ではあのあと一週間近く警察がこの現場にいたらしい。そうニュースでいっていたことを記憶している。人が死んでいたなら同じように警察がいてもおかしくない。でもいないということは誰も死んでいないということだろう。

 僕は校門をくぐり抜け、白柳さんを探す。そういえば学校で渡すとは書かれていたけど場所指定が無かった。何処で鞄を渡すつもりなんだろう。普通に考えれば教室か?。だけどそうとは限らないし......。

 校門の近くの木々が並ぶの下のベンチに腰を下ろし、どこで白柳さんが鞄を渡すかを考える。だが、僕は彼女のことを全く知らない。この世界の僕は会話や、一緒に帰る仲だったようだけど、僕は姿は見たことはあっても、最後の最後まで話した事もないのだ。

 「ッ! 」赤いアートが刻まれる瞬間が目の前に広がった。僕は直ぐに目を制服の袖で擦る。するとただの校門近くの場所に戻った。.......不味いな、ついには幻覚まで見えた始めたぞ。もう鞄も白柳さんの生きている姿も確認しないで今すぐ帰るべきなんじゃないか?。鞄はメールで送ってくれると助かるとでも書いけば、宅配で送ってくれるかもしれない。それくらいのことをしてくれるくらいの仲にはメールとSNSのやり取りからは窺えた。

 「.......もう、いいか」

 僕は椅子から立ち上がり、家に帰ろうとする。歩未も一人じゃ大変だろうし、手伝わないと。そんな言い訳をしながら僕はすぐ近くのの校門へと向かう。

 そうだ。帰ろう。ここにいたら頭がおかしくなりそうだ。僕はゆっくり出口である校門へふらふらしそうな体に言うこと聞けと体にむちうって、歩く。顔はうつ向けいているが歩く。そしてもう少しで校門から出るという所で誰かから声をかけられた。

 「お、乙坂くん.....」

 動かしていた足を思わず止める。声は遠くから聞いたことがあった。けど、こんなに近くで聞いたのは初めてだ。僕はうつ向いていた顔を上げる。

 そこには.......僕が殺してしまった。血にまみれ、髪も何もかもが赤く染まった少女がいた。そして一本の腕は肘の辺りから引きちぎられている。千切れていないもう片方の手には僕の鞄と白柳さん自身の鞄を提げていた。一瞬、頭の中が真っ白になる。あり得ない、死体が動いている!!!。幻覚だ.......幻覚でなければなんだと言うのだ。僕は制服の袖で目元を擦り、もう一度目の前にいるであろう少女を見た。

 「乙坂.....くん? 大丈夫ですか顔色が......」

 そう心配そうに僕を見るのは先程とは違ってちゃんとした人間だ。少し垂れ目気味の大きな瞳。その他のパーツが完璧に配置された美少女といってもいい整った容姿に、メリハリの効いたボディーライン。風に吹かれて彼女の鮮やかな黒髪がさわわさと靡いた。細い足には包帯が巻かれている。事故の時の怪我なのだろう。それにチクリと胸が痛むが、よかったやっぱり僕の幻覚だった...。あそこまでリアルな幻覚を見たのは僕の記憶力せいなのだろうか。しかし、記憶力云々以前に幻覚を見せるまで追い詰められていた僕の柔な精神力の脆さにうんざりする。

 「......大丈夫。ちょっと、寝不足なんんだ。おはよう......白柳さん」

 僕は無理やりの笑みを浮かべて心配そうに僕を見る白柳さんにそう返事を返した。


                     2 


 校門から少し離れたところにある、人気がないテーブルとベンチ、昼になるとこの場所に人は結構集まるのだがこの時間はあまり人はいない。朝の部活だったり、授業の準備だったりがあるからだ。

 そのテーブルを挟んで僕と白柳さんは対面していた。僕の膝の上には鞄が置かれている。白柳さんから返してもらったのだ。その後、昨日何があったかを訊きたいと言われたのでお昼時何時も使っていたこの場所へ白柳さんを連れてきた。彼女は人前では話しにくい事なのだろうと察し、黙ってついてきた。

 「昨日、あのあと何があったんですか?」

 白柳さんは僕をしっかりと見ながら僕に訊いてくる。僕は少し俯く。白柳さとを正面から向き合いたくなかったから。いや、この世界とは別の世界の過去で彼女を自分の私利私欲の為に殺してしまったことに対する罪悪感からか、今、こうして生きて話をしている彼女の顔を見るのが躊躇われた。だが、こういつまでもうつ向いている訳にもいかない。訊かれた質問にはある程度、答えられる範囲で答えたいと思っている。だが、その前に、あのあととは何かを、確認しないといけない。僕は何があったか知らない。そもそもたどっているものが違う世界のだ。今、こうして白柳さんが生きていて僕と少し仲がよかったというのも僕の世界とは全くもって違う。だから僕が考えている憶測と白柳さんのいうあの事が同じであるとは限らないのだ。

 「あの、後って僕が生徒会室に呼び出された後のことかな」

 「はい....。乙坂くん必死な表情で走って、私の手を握って何かから逃げようとしていたように見えました。私は脚に怪我をしていたので転んでしまって......」

 白柳さんの話を聞いた限りで想像する絵図は、この世界の僕が星ノ海学園の生徒会から逃げ、一緒に下校しようと約束をしていた白柳さんをつれて逃げ出そうとした。だが、白柳さんは脚に怪我をおっていて直ぐに転んでしまった。その後、足手まといだと判断し必死に逃走。

 僕は白柳さんの話からしたこの世界の乙坂有宇の人物像を想像し、内心呆れ返る。白柳さんに悪印象をあたえてどうするんだ......せめて、先にどこかに行っててくれとでもSNSで連絡しておけば、逃走後合流出来たかもしれないのに。僕は白柳さんに頭を下げる。

 「白柳さん。君が脚を怪我していることも分かってたはずなのにあんな酷いことをしてごめん......僕のした事は最低なことだ......君を待たせていたのは僕で.....」

 「いえ、大丈夫です.....!! 乙坂くんにも何か事情が、あったんですよね....」

 白柳さんは事情があって、僕があんなこと、怪我を気にしないで引っ張ったと思っているのか僕を咎めない。昨日のメールの返事をしなかったにも関わらず.....。だけど、彼女が求めるその何かの事情は、彼女が聞いたらいや、誰が聞いても、きっと、あまりにもしょうもない、事だろう。いや、カッコ悪いことだ。自分がまいた種を他人に拾われ突きつけられて、うまい言い訳も思い付かずただ逃げるという愚作を取っただけ。自業自得としか言いようがない。

 白柳さんは僕がその事情を言うのを待っているようだ。何か凄い事情があったに違いないと、自分の中にあるトラックに引かれそうな所を勇気を持って助けてくれたそんな恩人、そんな人だからこそ必ず自分が赦せるような事情があったんだと、悪い方に考えたくなくてそう思っている。確認をしたい。そう安心をしたいのだ。だから、カンニングがばれて逃げ出したなんてことを白柳さん言えば幻滅することはまちがいない。

 「事情は......確かにあった。けど......」

 「...........」

 僕に白柳さんは事情を教えてくれと目で訴える。きっと彼女は今、自分には教えてくれないのだろうか。そこまで信用されていないのだろうか。仲がいいと思っていたのは自分だけなのだろうかというような不安が飛び交っているに違いない。

 さて、どうするか。ここで正直にカンニングをして周りからちやほやされたくて成績トップをとっていたことがばれて逃げ出した。と言えば彼女との関係は確実に破壊される。白柳さんは話していて優しそうで温厚そうな印象を受けたが多分根は強い人間だ。きっと僕のやったことは間違いだった反省してこれからは真面目に生きてください。あなたのことは恩人としては覚えておきますと一方的に振られたように言われて僕だけがダメージを受けることになる。故に、言うメリットは何もない。

 だが、嘘を言って、この関係を持続させたいとは僕自身全く思っていない。少し前なら、自分がこの手で白柳さんを殺してしまったあとの数日間なら考えていたことかもしれないが、今、その殺した白柳さんを目の前にしている僕は思っていない。この関係を断つべきだと考えている。いや、断つべきなのだ。

 白柳さんを危ない目に遭わせて、命を救われた恩人というある意味重く最悪の記憶を植え付けた。そして、その好意にこの世界の僕は付け込んで来たはずだ。僕だったらそうしている。自作自演の演出。トラックの運転手の不幸など知らぬ存ぜぬ。職を失って牢に入った経歴もついたのだ。雇い入れてくれる場所はもうないかもしれない。

 白柳さんには死んでいたかもしれないという恐怖を刻んでしまった。嘘で作られた関係だとも知らずに......好意を覚えさせた。だが、それが僕で、私利私欲を満たすためだけに起こした事の結果だ。この世界の僕は自分の計画通りにできたからよかったんだ。僕のように事を起こし、結果、白柳さんを殺してしまうこともあったかもしれないかったのに。僕は僕と同じ気持ちを味会わなかった、この世界の自分に嫉妬した。だからこそ、今のこの状況は気に入らない!。

 問おう。人を殺したことがあり。その殺してしまった本人に過去に戻ったことで逢えました。はたして、のんのんと仲良くしたいでしょうか?。する権利はあるのだろうか?。したとして相手は自分は、はたして満たされるのだろうか?。
 
      答えは全て否だ!。

 僕は今、生きているこの白柳さんを見ているだけでも殺してしまった罪悪に飲まれそうだ。僕の起こした事の結果、偽物の好意を植え付けられ自由を縛っていることにも罪悪を覚え、うまくやった僕自身に嫉妬と嫌悪を覚える!。なんでお前は上手くやれたんだって。

 あんなに勝手にあんたの分まで生きようだの幸せになろうだのと、自分は幸せになっても、死んでしまった人は絶対に幸せにはなりやしないことを口にして、その死んでしまった人の時間は絶対に動くかないのに、幸せにはなれないのに。

 散々な事をしていながら、生きている白柳さんを見て今ごろになって罪悪感を覚えて、本当に僕は何処までも自己満足を得たいだけ。

 殺してしまった白柳さんには、いくら僕が幸せになろうがその幸せを分けてやる事もくれやることも幸せにしてやることもできないのだ。死人の時間は感情は思考はどんなことをしようと何も感じないし動かないんのだから。

 それなのに、僕は他人の分まで幸せになるといい自分だけが幸せになっていた。その努力さえすれば自分のやったことは間違ってないと、赦されるんだと勝手に納得して、他人の幸せを奪って、自分だけが幸せになっていた。

 皆、必死に毎日を生きている。幸せになるための努力をしている。道を探している。そして白柳さんもこの世界で生きている一人なんだ!。別の世界でも生きていた。

 でも僕は、他人の人生を、幸せを終わらせる可能性のあることを自分の為に平然とやった。白柳さんの学園のマドンナというステータスがほしかったから。そして僕は失敗した。

 この世界の僕!、お前は成功し、白柳さんに近づくことをやってのけた!。嗚呼、羨ましいとも!、嫉妬するとも!。だが、それは偽物でしかない。最低の行為だ。クズやろうだ。その時間を楽しんでいたことが、超気に入らない!。僕は自分が不幸なのは嫌だ。僕じゃない誰かが、僕を差し置いて、幸せそうにしているのも気に入らない。それほどまでに身勝手で無差別な嫉妬を持っていて、幸せを感じてるそいつらの不幸を求めてる、それが僕だ。

 どうだ僕、この世界あんたと合わせてダブルクズだろ!。だからダブルクズである僕らはクズらしい最後を迎えてやろうか! 。

 罪悪感とか負い目は所詮、自分を赦すために覚えるものだ。自分を卑下にすることで周りに反省していますよ、頑張っていますよ、罪悪感を抱いてますよとアピールして、勝手に赦されようと思う狡い奴の考えだ!。偽善者だ! だから、僕は覚えない。罪悪感も負い目も。僕は僕の為に生きるということを間違いだとはいわない。寧ろ誇ろう! そしてその誇りを貫く!。 最底辺の悪役クズになってやろう!。恨まれよう、憎まれよう!。そうして、睨んできた奴を腹を抱えて笑おう!。ザマァってさ。

     たとえ、それが間違いであっても、乙坂有宇は死ぬまで、クズでいい!。


 僕は覚悟を決めながらく閉じていた口を開いた。

 「えっと、実は星ノ海学園に転校することになって......」

 要領を得ない言葉だからか白柳さんが困惑の表情をする。さらに突然の転校だ当然の反応だろう。

 「急にどうして....」

 「色々とあってさ........ごめん」

 このごめんは前払いのごめんなさいと事情を教えないごめんだ。

 「白柳さんの方から合いに来てくれたらうれしいなぁ.......」

 「だって、あまり遠すぎます!。せめて週に代わりばんこでとか......」

 僕の無茶な言葉に提案をだす白柳さん。しかしながらそれはできない。僕は監視のな居場所への移動は慎まないといけないのだ。つまり、ここへは能力が消えるまでは絶対にとはいわないがよっぽどのことがなければ来ることはないというか二度と来ない。

 「すまない。それもできないんだ。僕からはここへこれない」

 「どうして?」と当然の疑問をぶつける白柳さん。

 「.......どうしても言われても.....僕にはどうしようもなくて」

 僕は敢えてあやふやな言葉しか言わない。だがこれでいい。条件はクリア、白柳さんは僕の受けた印象では、芯が強い人間。つまりこんな風にハッキリと理由も言わない一方的すぎる願いは聞かないはずだ。さらに僕の頼みは言ってしまえば白柳さんだけに僕の住む所に来るようにいっているのだ。僕は行かない。そう、この図は一方的に白柳さんが僕に会いに行くようなもの、受け入れたらただのストーカーだ!。故に白柳さんに残された選択肢は少ない。
 
 「あなたには感謝しています。その気持ちは揺るぎません。でも、あなたとはまだ交際していません。その去るあなたを一方的に追いかけるなんてまるでストーカーのようじゃないですか」

 「それは、悪いと思っているでも僕からは会いに行けないんだ......」

 少しの間の沈黙が続くがその沈黙を白柳さんが破った。その声は何かを踏ん切ったような声と表情だ。

 「分かりました。これからはお互いの道をそれぞれ進んでいきましょう」

 「.......」
 
 「私は貴方を命の恩人としてその思いは何時までも忘れずに過ごしていきます。それだけです。」

 白柳さんはそういうとベンチから立ち上がり、僕を見下ろす。そして機械的に言葉を並べた。

 「助けてもらいありがとうございます。本当に感謝しています。でもここで貴方とはさよならです。どうかお元気で」

 その言葉を残し、白柳さんはこの場を離れようとする。だが、白柳! 僕に一方的なダメージを残してこのままフェイドアウトしようなんて考えじゃなないだろうな?。そんな身勝手な女を僕は赦さないし、何より僕だけが不幸になるのはおかしい! それがこの僕を形成する概念なんだよ!。
 
 「あーあ、何て身勝手な物言いなんだろうか? 相手に言えない事情があるのは今の会話から分かったことだろうに、まさか一方的にダメージを与えて離脱とは思わなかったよ。やれやれ、今度は学園のマドンナこと白柳さんの友人だか親友だかのあの赤毛の少女に手をだすしかないか」

 態々大きな声で言ったんんだ聞こえない訳がない。ピタリ、と白柳さんの足が止まった。ふん、食い付いたな。白柳さんが振り替えって僕を見る。その顔は困惑と動揺が表になっていた。

 「どういう.......」

 「は、まだ気づかないの?! 僕は、君の事なんて最初から何とも思っていなかったんだ。助けたのは学年トップで優等生の僕が人を救った事がある、という事実が欲しかっただけだけ。まさか助けたのが、あの学園のマドンナ的な存在の白柳さんだったのは嬉しい誤算だったよ。これを気に、君に近づいてそのステータスを手にすれば僕はある意味完璧なステータスじゃないか! だから僕は君を手に入れるために、誰とも付き合わなかった遊びにいったり、一緒の下校したりしたんだよ。それにさっきの私と貴方はまだ交際していません?。 なにそれ遠回しな告白かい。可愛いね。そんなに、いい仲だと自分で思っていたりしたのかな?。だとしたら、僕はお腹抱えて君の自意識過剰っぷりを笑ってあげるよ! ハハハッ」

 白柳さんはうつ向き悔しいのか拳を握りしめている。肩も怒りに震えているようだ。白柳さんはこっちにゆっくり戻ってくる。

 「まぁ、僕は君の親友のとか、いや、君に関係なくとも高いステータスになりそうな女子なら、君との時間でやったことを同じように誰にでもするよ。僕のSNSも教えるし、一緒に下校とか。あ、そうだね、SNSには今後入って来ないでよ。今度は君の近くにいるあの赤毛ちゃんを狙ってるから迂闊に君と友好すぎる関係が続いている何て思われたら攻めにくいんだよ。関係を断ったとでもいっておいてくれ、もうすでに仕込みは終わっているんだ」

 勿論嘘八百だ!!!。寧ろ嘘しかない! 仕込み何てやってないし、赤毛さんにも話しかけた記憶すらない寧ろ気まずい関係だったしな。この世界の乙坂有宇も白柳さんに夢中だっただろうから話す機会はあまりなかっただろう。

 気がつくと白柳さんは僕座る椅子の前にたっていた。

 「ッ!!」

 五本の華奢な指が風を切る。そして、バシーーーーンッ!!!。僕の頬をぶった。白柳さんが。
 
 「......痛いんだけど、だけど、あんたの手も痛そうだし相子だな。ざまぁみろクソ女」

 「最低ですね。さっきの言葉は一部撤回します。もう私は貴方を恩人としては見れなくなりました.....」

 そう言うと今度こそ、白柳さんはこの場からさった。丁度、その時、八時の鐘がなる。

 白柳は遅刻と。ふ、これで精神的なダメージも相子だ.....。我ながらクズい。クズの極みだ!。でも完璧だ!。

 白柳さんを助けたのは人を助けたというステータス欲しさのため。交流関係はただ近づいてステータスを手にかったから、高いステータスの女なら誰にでも同じ事をする。それが僕だというのが彼女の認識になったはずだ。 でも実際その通りだしな!

 これで、彼女中で恩人として僕が生きることは、もう、ない。楽しい思い出も仕方なく僕がしていたということも知った。

 誰にでも必要とあらば同じことを同じようにやる。認識しろ特別ではなく利用されようとしていたんだと。助けたのもステータスのためなのだとこれで、期待も、偽物の淡い感情も関係と同時に彼女の中から排除した。

 でも、これでいい。これが彼女が本当に自分で幸せを探せるようになるための方法なんだ。僕なんかのクズから解放されたんだ......。恩人も楽しい思い出も全て僕の自作自演の作った、偽物の関係と時間なんだから早く忘れてしまった方がいい。ついでにこの世界でうまくやった僕のことも気に入らなかったし完璧な結末だ!。ほんと、ざまぁだよ。

 勝手に巻き込んで、勝手にやめて、結局、僕は、ただ自分が納得したいだけ。でも今回のこれは偽善をしてきた自分へのけじめでもある。まぁ、勝手に初めて勝手に止めたのだからただの自己満足なのだろう。死んだ白柳さんへの罪滅ぼしにもならないし、もういない、この世界でうまくやった僕への嫌がらせにもなりやしない。でもさ、少なくとも、別の世界で自分を殺した相手がまんまと自分を騙してイチャイチャする所なんて見たくないと思ったんだ......どう?。

 ふと、椅子に座ったまま、空を見上げる。何処までも続く青い空に自己主張の激しい太陽。今日は布団を干すには理想の晴れ日和。自己満足に浸るのも、昼寝するのもいいかもしれない。

 「さようなら、白柳さん.......」

 僕は鞄を持って立ち上がると出口の校門を目指し、校門を出ると家路へつく。道中、一度、陽野森高校の校舎を見るとポツリと呟いた。

               ― 生きててくれてありがとう。どうか、お幸せに.......。


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