狂信と敬心・十三(完結編・下)
ゴウと『雷光の刃』が勢い良く砲弾に振り下ろされた。
バキンと真横から刃がめり込んで、そして一瞬にして砕けた。
その光景にシスター達が絶句し狼狽する。
「どうして砲弾が落ちて……」
「何が起きたというの!?」
水路に鎮座する『船』の上で彼女達が慌てふためく。
堕天使を援護すべく放った一撃の不発に半ばパニックに陥り、そこで『奇妙な音』を聞いた。
ヒュウ
ヒュルルゥ
『誰だ!?』
それは『風』にしては作為的な音で、シスター達が慌ててあたりを見渡す。
音の出処、『船の近く』から聞こえたそれに耳を澄ます
ヒュウ
ヒュルルゥ
「また……」
音は止まず響き続けた。
単調な旋律、荒いが何所か味のある『自然崇拝者』がやるような演奏。
訝しんだシスターの一人がハッと船の穂先を指した。
『女』が一人、背まで伸ばした黒髪の女がそこに立っていた。
「誰!?」
シスターは警戒の表情で詰問し、が『女』は答えない。
無視し笛を鳴らしながら、ただ答えの代わりに右手を掲げる。
『バチと稲光が走る右手』を。
「まさか……さっきのは貴様かあ!」
自白の如きそれに、シスター達の頭にカッと血が上る。
遠距離用の魔術や投擲武器を構え、が女は挑発するように動かず笛の音を響かせた。
それは更にシスター達を刺激し、怒りのままにその攻撃が放たれた。
「構わない、やれえっ!」
『おうっ!』
ズドンと火や閃光が、様々な凶器が笛を奏でる少女に飛ぶ。
ズブとその体に突き刺さり、『一滴の血も流れず』唯ゆっくりと『水飛沫となって』散った。
『な、何がっ!?』
それにシスター達が唖然とし喚くように叫ぶ。
ヒュウ
ヒュルルゥ
「ま、またっ……」
単なる人型が消え行く様にシスター達が戸惑い、そこへ再び笛の音が鳴る。
慌てて辺りを見回し、そこで『船の甲板のど真ん中に佇む女』に目を見開いた。
ヒュウ
ヒュルルゥ
「馬鹿な、いつの間に!?」
「あー、つい今しがた……『自分の都合』しか見えない狂信者じゃ気づかないかなあ?」
驚きの声に対し皮肉の言葉、初めて演奏を止めた女の、『別の神の眷属』は辛辣だった。
それを口にした少女、佐天涙子はニシシと笛を懐に仕舞って笑った。
が、その笑みも一瞬、すうとその目が鋭く細まる。
「いやあ戻れば行き成りの『SOS』、取るものも取りあえず直行で……手間掛けた分償うべきだと思うんだけど?」
「そちらこそ、このような邪魔立て……許さん!」
宣戦布告のように涙子が言い放ち、それに狂信者達が自分達を鼓舞するように言い返す。
ダッとシスターの一人が抜刀し、内心また幻ではと半信半疑ながらも斬りかかる。
スッ
ブウン
が結果は先と違い、涙子が僅かに身を引くようにして躱した。
「おっと……」
「避けた、なら……こいつは実体だ、総員仕掛けろ!」
『了解っ!』
これにニヤリと笑って彼女達は武器を構え、四方から突進を掛ける。
狭い甲板、後ろにも横にも躱せない。
涙子はハアと嘆息し、トンと軽く跳んだ。
「……やれやれ、元気にさせちゃったかあ」
「ちっ、身は軽いな……だが、離れれば『撃てる』!」
彼女達は空振りした刃を残念そうにし、直後手で合図した。
風に乗った涙子が船の真上に出て、それを見上げた女達が嗤う。
ギギと船側面の砲が動き、氷の弾丸が装填される。
「自分から上に行くか、愚か者め……砲撃用意!」
「了解、仰角合わせえっ……狙い、良し!」
『放てえっ!』
嘲笑を顔に浮かべたシスターが慌ただしく動き、皆が狂信を抱く目がギラと輝せる。
そして叫んで、ズドンと氷の砲弾が飛んだ。
(……やれやれ何と余裕が無い、これだから西洋の連中は嫌なんだ)
がこの攻撃に対し、涙子はもう一度嘆息するのみだった。
「……なら、この言葉を返そう、『愚か者』め!」
彼女は嘲笑と共にシスター達を見下ろし、スッと軽く手を払う。
すると、目に見える程に『大気』が歪む。
風が吹き、そこに壁として『留まる』、そして砲弾をその場に縫い止めた。
カンという音が虚しく響き、その傍らで『子鬼』が笑う。
『ば、馬鹿な……』
「我が風は一味違う……これは天魔に捧ごう、そして……」
更に彼女は手を払うように振るう、今度は砲弾が百八十度回転し船の方を向いた。
一気に『留めていた風』を開放、そして叫んだ。
「次は……この技を伊吹童子に捧ぐとしよう、井灘返しスーパーセル!」
『あ、ああっ!?』
ズドンッ
引っくり返った砲弾が船の甲板をぶち抜き、そこからビキビキと亀裂が広がる。
バキンと数秒持たず船が木っ端微塵になって、すかさず『すう』と涙子が息を吸い込んだ。
その呼気の音を、何故か空中に跳ね飛んだシスター達はどこまでも不吉に感じみっともなく震える。
「面倒だし一網打尽と行こう……後で『解凍』してあげるよ、すうーっ……」
「ひっ、や、止め……」
ビュオオオッ
『きゃああっ!?』
身を切るような冷気に、寒さより痛さを感じたのを最後とし狂信者の意識は途切れた。
堕天使が呆然と船の方を見た、とんと二射目の来ない様子に呆然としていた。
「……砲撃が止まった?」
「あー、御坂さんの姉妹越しに話が行ったか」
対しては神子等は『最初の雷光』に理解と共に納得し、彼女達は安堵した様子で空を見上げる。
敵に援軍はない、氷の破片が舞う空はこれ以上なくわかり易く示していた。
それで戦意が崩れたか、両翼のシスター達が天草式やローマ正教に押され、周りから助けを求める声と視線がサリエルに集まる。
だけど彼女は動かない、いや動けなかった。
「……結局、誰も……」
サリエルが力無く俯き、暫しの沈黙の後肩を震わせ始める。
その口から『無感情な笑い声』が溢れ落ちていく。
「は、はは、自分以外は信じられないか、そうだな……堕天使の身で他者を信じる等甘かったよ」
ゆっくりと彼女が顔を上げればその目は『孤独感と不信』の色で暗く染まっていた。
「間違いを認めよう、このやり方は敵を作る、そして味方すら欲で繋がる脆さだ……もう私だけで結構だ!」
「……あ、ヤバっ、そういう方向ですか、ウリエル様!?」
彼女は開き直ったように引き攣った笑みを浮かべ、それから泣けなしの信仰で拵えた体に喝を入れる。
その体自体を燃料にして、自壊させていきながらその力を全開にする。
ドンと彼女を中心に魔力が吹き上がり、助けを乞う声を無視して神子や妖夢の方を向いた。
「手持ちで十分、一戦持てばいい……突破する!」
「……キレたな、これはこれで厄介だが」
「攻めは厳しそうですね……来ます!」
ダンと魔眼を伴って堕天使が地を蹴る、助けを呼ぶ声を背にしたままで。
その罪悪感を感じないかのように、開き直った彼女が駆ける。
「……最早信じるは我が身、我が拳のみだ!」
『くっ、自棄になったか!?』
ガギィンッ
踏み込みからの拳打が神子達を跳ね飛ばした、咄嗟に刃で受けたが蹈鞴を踏んだ。
武器を構えながらも二人は体勢を崩す。
その上妖夢はビキという不吉な音を『手元』から聞く。
「不味っ……」
「数打ちの刃、そんな防御なんて!」
神子と違い特に謂れのない短刀、それは一度の接触で限界を迎え亀裂が走る。
咄嗟に予備を抜こうとした妖夢だが、それより早くサリエルが体を捻る。
ゴウと青い翼、無事な方の片翼を振り被った。
「まずは貴様だ!」
「ぐあっ……」
翼の一振りに弾き飛ばされ、妖夢が近くの壁に叩きつけられた。
衝撃に咳き込む彼女に魔眼を二体送り、それからサリエル自身は残りの魔眼二体を引き連れて神子へと走る。
「ぐっ、やってくれる……」
「二体掛かりで抑えろ……そして次は貴様だ、仙人崩れ!」
「……ちっ、来い!」
ガギィンッ
神子が反射的に正眼に構えたところに、再度堕天使の拳が叩き込まれる。
咄嗟に彼女は七星剣で攻撃を逸し、がサリエルはそこから拳打の反動で体を回転させる。
ギュオと勢い良く、逆の拳が振り抜かれた。
「もう一発、はあっ!」
「う、ぐ……」
ドゴンッ
素早く神子は刃を構え直すも、体勢悪く武器が弾かれる。
拳は止めたが刃は彼女の腕から零れ落ちた。
すかさずサリエルは体を捻る、妖夢にやったように翼を大きく振り被った。
「はあああ、沈めっ!」
「ぐあっ!?」
翼により打撃が神子の小さな体を吹き飛ばした。
ダンダンと数度地面に叩きつけられ、それから止まった彼女の体から『赤い外套が力無く滑り落ちる』。
「くっ、すまない、赤マント……」
「……器物の妖かしで受けたか、だが『まだ』だ、やれ魔眼!」
ドガガガッ
「くっ、手数が違うか」
サリエルは容赦無く追撃し、彼女の指示に従い左右の幽幻魔眼が弾幕を乱射する。
バラバラと小粒の弾幕が放たれ、神子は引き攣り顔で鞘とボロボロの外套でそれを払う。
が、そこへサリエルが拳を構え、眷属を囮に魔力を全開にした。
「……粘るな、だが足は止めたぞ!」
「大技、不味っ……」
サリエルの前にフワと魔眼が浮かぶ、彼女はそれ目掛けて拳を振り被った。
「くっ、豊聡耳さん……させるかっ!」
遠目にそれを見た妖夢が、魔眼二体に付き纏われていた彼女が反射的に小太刀を三本同時に抜く。
左右の手で一本ずつ投擲し魔眼を牽制すると、残る一本を両手で構えた。
「そこから下がれっ、断迷剣……迷津慈航斬!」
彼女は素早く霊力を練り上げて切っ先に束ね、一気に開放した。
巨大な月輪の形で霊力の刃が飛ぶ。
がそれに対し、サリエルはただ拳を横殴りにした。
ガギィンッ
「……迷いを斬るか、だがな」
血飛沫が散った、妖夢と神子が目を見開く。
腕の半ばまで三日月は食い込んで、が同時に止まっていた。
「私に、迷い等無い……いや、迷う余裕すら持てないのだよ」
ギロと睨んで、それから彼女は再び拳を構えた。
「ならばこちらだ、神光……」
今度は神子の掌中が輝く、彼女は妖夢の攻撃で結果稼げた時間で素早く迎撃に出た。
「……逆らう事なきを宗とせよ!」
カッ
ズドン
『えっ?』
針のように収束された閃光が『一歩も動かない堕天使』を貫いた。
ボロと腹が溢れ、だが彼女はそのまま拳打の体勢に移る。
「今更気にするか、どうせ長く維持出来ない故に……はああっ!」
ズドン
ズドンッ
自嘲の笑みを浮かべた彼女が二度拳を突き出す。
一体目の魔眼を神子に、そこから素早く拳を引き戻し二体目を妖夢へと撃ち出す。
轟音と共に魔眼が飛んで、神子と妖夢を鞘と小太刀の防御ごと跳ね飛ばした。
『ぐあっ!?』
「ふっ、止めを……」
二人は衝撃で高々と空を舞い、それを見たサリエルはニヤリと笑い地を蹴った。
彼女は空中で大きく体を捻り、バサリと翼を広げたそこへ四体の魔眼が飛翔した。
「……これで倒れろお、異教徒っ!」
『っ、間に合わ……』
ドゴオオッ
青い翼が魔眼達を包み、それから勢い良く遠心力を込めてぶん投げた。
一纏めになった魔眼の群れが空中の神子と妖夢に飛ぶ。
「回避は間に合わない……このタイミング、取ったあ!」
『……まだっ!』
カッと邪悪な魔力が輝き、二人の姿を飲み込もうとし、そこへ『赤』が割って入る。
『赤い衣姿の生き人形』が障壁を張る。
ガギィンッ
「サセナイ、ヨ!」
「ちっ、そういえば居たな……」
サリエルが勝利の笑みを消して一歩下がる、『仇敵の気配』に警戒の表情で彼女と幽幻魔眼が構えた。
嘗ての敵、魔界神の魔力を帯びた人形を睨む。
「神綺の手の者か?」
「『孫』カナ、アエテイウナラ……」
「……次は貴様か」
「……ウウン、『モウイイ丿』」
フルフルと小さなアリスが首を横に振り、訝しんだ堕天使の真横をチラと見る。
「……ミギ」
ボソと言ったそれに、サリエルが反射的にそちらに視線をやる。
視界の端に『人影』を見て、咄嗟に彼女は拳を振り抜く。
「ぬうっ、まだ!?」
バギンッ
彼女の拳が影を、『鋼線で編んだ形だけの人型』を砕いた。
『気が逸れた、今っ!』
二人掛かりでそれを作った神裂と建宮が誰かに叫んだ。
そして、逆側からギュオッと『拳』が風を切る音がした。
パキィンッ
「……諦めさせてやるよ、堕天使」
『黒髪に学生服の少年』が右腕を突き出し、サリエルの脇腹を、そして背の翼まで貫いていた。
「えっ……」
「……アッ、『右』ハ『私側』カラダッタ」
サリエルが崩れる体に目を見開き、それに人形がすっとぼけるような言葉を口にした。
が黒髪の少年、上条はそれに構わずゆっくりと拳を引き抜く。
「これは友人の妹の分……その子は難儀な生まれなんだが、『友達を助けたい』多分初めての我儘なんで力にやりたくてね」
訳有り少女の初めての友達、それを助けたいという初めての我儘、保護者枠を自認する彼としては本気に為らざるを得ない。
「そっちの二人はある意味囮……『追い詰めた上で』『そこからの捨て身』、その後は『一番』気が抜けるだろ?」
「……まあ、倒せるなら倒す気でしたが、片羽を落として雪辱としましょう」
ここまでの一連の連携を成功させた上条がふうと息を吐き、それに少し残念そうにしながら二人の剣士がパチと手を打った。
『……で、これで詰みだ』
そう言って、上条と神子達はトンと『横』に跳ぶ。
『最も頑張ってる姉妹』、戦いの間に静かに近づく番外個体とその姉達の射線確保の為に。
「くっ、あれはあの時の……」
「そっ、友人思い、妹思いの姉妹達……覚悟しろ、ありゃキツイぞ」
サリエルが逃げようとするも、両翼が削げ落ちた体は言うことを聞かず、またならば信徒が妨害しようとすれば他が許さない。
それまで温存していたチルノやに椛に氷華、そして天草式にローマ正教が堕天使の信奉者達を押さえ込む。
そして、ゆっくりと番外個体達が特大の砲弾に雷光を流した。
『これで……終りだっ!』
ズドンッ
打ち出された金属の礫がサリエルの胴を穿ち、更にそこからバチバチと広がる雷光がその身を焼いた。
「……馬鹿騒ぎは終いだ、堕天使」
「ば、馬鹿なああっ!?」
バチィッ
「あ、ああっ……また、駄目なのか」
最後に一度大きく火花が散って、苦悶の表情でサリエルは倒れた。
インデックスが辛そうな顔で、全身を焼かれたサリエルの元に跪く。
ダメージでもう維持出来ず、ゆっくりと消えてく彼女に言葉を掛ける
「終りです、ウリエル様」
「……そのようだな、拳を握るのも億劫だ、もう戦えぬ」
彼女は自分の体を見て顔を顰めた、その体は末端から光となって散っていっている。
「信仰による急拵えの体、あのような無茶では崩れるが道理……勿論ウリエル様の本体は残りますが」
「……現世への干渉、確かに難しくなるな」
堕天使の行動は無茶が有った、少なからず消耗していて反動が今後の活動に響くだろう。
天界への復帰は更に遠ざかる事になる、彼女は悔しそうに顔を伏せた。
「ウリエル様、『堕天使』認定こそ有れど、大天使であった貴女を信仰する者はそれなりに居るはず……」
そんな彼女に、インデックスは慰めるように、また諦めを説くように言った。
「……まだ残る信徒、それで良しとは出来ませんか?彼等と共に有る平穏を享受できないのですか?」
「……すまない、それでも私は……諦められないんだ」
気まずそうに顔を背け、だけど彼女はまだ意地を張る。
罪悪感を湛えながら、ウリエルだった存在は首を横に振るう。
「私はまた天を目指す、それが……まだ有る信徒に出来る、そして嘗て天使だった誇りでも……」
そう辛そうに言葉を零し、そこで限界に達した体が崩れ始める。
言葉は途切れ途切れで、最後に一言残した。
「既に、俗世に、毒されたらしい……やはり、諦め切れんな」
「……ウリエル様、貴女はそこまで……」
パアと彼女は光となって散って、それをにインデックスは悲しそうに手を伸ばす。
だけど掴めず手から溢れ、どうしようもない気持ちでインデックスは消える天使を見送った。
「……天使をああまでにする、我が宗教は何と罪深いのか」
「……インデックス、いやお前は良くやったよ」
空を見上げて彼女は肩を落とし、上条は慰めるように頭を左手で撫でる。
こうして堕天使は去る、その心を変えないままに。
堕天使編・エピローグ
ヒュルルゥ
「秋の夜長に響くは祭り囃子ってか……」
笛を始めとした和楽器の音が響いて、戦場の空気が晴れた街は活気に満ちた。
教会側が避難の為に流した誤情報(ガス漏れ等)の撤回と同時に、中断状態だった祭が慌ただしく再開されていく。
「臨む兵、闘う者……」
そんな賑やかな街の一角で、滔々と古の詩が諳んじられる。
それは単体ならば唯の古めかしい言葉、だけど『彼女』は修行時よりそれを口にし続けた修験者だから少しだけ極端に効果を発揮する。
心の中に深く響き、その果てに『トランス』とも言える超集中力を引き出す。
「皆、陣を列べて、前を行く……可愛がってやろう『白狼天狗』、再び覚悟!」
「わふっ、また『例の呪い』かっ!?」
涙子はボフッと極彩色の煙、妖力を加工した超密度の『呪』、『本性』を暴く超自然の霧を椛に吹きかけた。
前回同様に、子犬の姿で弄る気満々だった。
が、前回で懲りた椛も黙っては見ていない。
二度目のこの事態に素早く反応し高く跳躍する。
ダンッ
「がううっ、二度も食らうか!」
「むうっ、飛び越えただと!?」
彼女は地を蹴り、円形に広がった煙を抜ける。
そのまま涙子の目の前で着地して、低空を鉤爪を払った。
「仕返し、やあっ!」
「ええい、何のっ!?」
ガギィンッ
この反撃に涙子が呻く、咄嗟にクナイで受けたが弾けず押し合いになる。
虚しく漂う幻惑の煙を背に、加害者と被害者が睨み合う。
「受けたか、だが……『狂信者』相手では大して恐怖は食えてないだろう?」
「……読まれてるか」
「力の差は無いと見た……前回の報復をさせて貰うぞ!」
「ふふ、悪いんだけど……踏み倒すよ、そいつは!」
絶好の機会だと椛が燃えて、涙子はやや圧倒されながらも抵抗しようとする。
ギリギリと二人がクナイと鉤爪が押し込んで、そしてその背後で『イタズラ好きの妖精』が微笑んだ。
「面白そう、あたいも混ぜろおっ!」
『えっ?』
青い髪に透明な羽、チルノの乱入に涙子達がぽかんとする。
が、制止は届かず、その前にチルノが一個の氷を『二人の隣で漂う煙』に放り込んだ。
「うりゃっ!」
『あっ……』
ボフンッ
不発だったはずのそれが弾幕で爆ぜて、勢い良く広がる。
バッと四方に散って、睨み合う涙子と椛を飲み込んだ。
「きゃっ!?」
「わふ!?」
「……ようし、成功成功」
自分だけ逃げたチルノの視線の先で、二人は怪しい煙に飲まれ、その後変貌した体で現れる。
モフモフ
「わうっ!?」
再び椛は子犬の姿で(背後で美琴や氷華が目を輝かせた)、そしてもう一人も。
コトン
「あれ?」
『一本の酒瓶』がそこには有った。
『……どんだけ酒好きなの!?』
「……鬼抜きで良かった、飲まれたら一回休みだろうし」
四方からの突っ込みが『愉快犯の末路』に飛んだ。
「……何やってんだろうね、向うは」
喧騒を離れ、番外個体は苦笑気味に向うを見た。
変貌した涙子はチルノの手に握られ(流石に悪戯が過ぎると判断されたようだ)その一方椛は友人一同に可愛がられている。
弄ばれる真っ白い毛玉に番外個体の手がウズウズと疼く。
「後でミサカも触らせてもらお……でも、今は」
羨ましそうに椛(と弄り回す少女達)を見て、それから彼女は隣に立つ『友達』を見た。
「今は……アンタと話そうかな、オルソラ」
「……私も同じ気持ちです、番外個体さん」
二人は微笑み合い、同時に『今を噛み占める』ようにもする。
この後『暫く会えなくなる』から。
「……大事に成ったものね」
番外個体はリンゴ飴を、オルソラは綿飴を、並んで舐めながら二人は複雑な表情で話し始めた。
「はあ、結局……アンタは教会に戻るのか」
「仕方ないことです……堕天使が嗅ぎつけた、ならば他の魔性も来かねないし」
その事実を前に、教会の未来を左右する暗号解読の鍵であるオルソラの重要性が増してしまった。
結果各勢力が注目する中で、オルソラやそれを守る者達は決断を余儀なくされた。
「悔しいな、結局教会に任すしか無いか」
「でもある程度優遇してくれると約束してくれました……多分、貴女達に痛い目を合わされたから」
手荒に扱えば友人は黙ってない、それを教会側は理解させられて、彼女は前よりはマシな扱いになった。
だが、それは保護と同時に『軟禁』とも言える。
だけど、番外個体は止めない(止められない)、何故なら『本人』が望んだから。
「……アンタが嫌といえば攫うのに」
「ありがとう、でも……『暗号』はやはり気になりますから」
決意の表情でオルソラが首を横に振るう、ある意味彼女が望んだことが決定打だった。
例え監視の中の一生でも、オルソラは協会に戻ることを選んだ。
そして『野心的な魔術師』が残した『罠』に挑もうと決意したのだ。
「あの後、インデックスさんと少し話したのですが……」
「ああ、あの白い子ね?」
「ええ、魔術全般の知識なら彼女以上は……暗号はある種罠だと推測をお聞きしました」
今に残された意味深な暗号、だがそれは過剰なまでに『引っ掛け』のような解釈が混じる。
まるで後ろめたい者を刺激するように、俗世を騒がすような記述ばかりが書かれてるのだ。
「書の著者はある日を境に『消えました』……残されたそれの悪質さ、撹乱ではないかとインデックスさんは推測されたのです」
書の紛らわしさは全て計算の上、残された暗号で教会を動揺させる。
自分への追手を排除し、あるいは撒いた後の立て直しを妨害させない。
その為の置き土産が『書』なのだとオルソラは判断した。
「……そういう意味では見事踊らされたのでしょうね、教会も堕天使も」
だが、だからこそ彼女は協会に戻ることを選んだ。
そこに戻って危険性を訴え、安全に処理する為に。
未来に遺恨を残さない為に。
「幸い、貴女達のおかげというか、私は無碍には扱われないから……まあ丁度いいというべきでしょう」
「……でも、貧乏クジじゃないか、オルソラ」
「……必要なこと、それに後ろ暗い所が有っても教会は嫌いじゃないから」
だから戻ると、上層部に暗号解読は必要だと訴えると、オルソラは言い切った。
そんな決意の彼女に、番外個体は渋々黙りこむ。
「……ごめんなさいね、番外個体さん」
「……自分で決めたんだろ、そんな顔すんな」
済まなそうにするオルソラが頭を下げて、が番外個体は一度頭をポンと手をやってから顔を上げさせる。
「なあ、オルソラ……」
「番外個体さん?」
「戻って辛くなったら……そうだね、ネットにでもSOS書きな、最悪『暇人の四位』連れて助けに行くからさ」
「……ええ、その時はお願いします、電子機器は苦手ですが……」
番外個体と最初の友達は互いに微笑み、それからコクと頷き合う。
何か有れば助けに行く(助けを呼ぶ)とそう誓った。
「さて、今はせめて再会までの分……」
「はい、楽しみましょう、番外個体さん!」
二人は互いに手を取って、祭に湧く市街に、人と人外が騒ぐ喧騒の中に駆けていった。
再会までの支えとなる思い出にしようと。
そんなふうに別れた、そのはずだったのだが。
「お、お久しぶりです……」
「……あ、あれ?」
そんな風に散々騒いで数日後、番外個体は『下手すれば当分会えないと覚悟した友達』を前に呆然とする。
「はいご清聴……ローマ清教『学園都市支部』に『新入り』が入りましたー」
「ええと……オルソラ・アクィナスです、宜しくでしょうか?」
『待って、色々待って!?』
友人がいると聞いたらしいヴェントが気を利かせ、それによる再会に関係者一同が目を剥く。
困惑する彼等に、オルソラ自身も戸惑いながら説明する。
「え、ええと、何というか……暗号の著者、失踪した魔術師の情報が学園都市にあるらしいそうです。
……で、近くに暗号及び解読者を送って『反応』見ようと、まあ嫌がらせ半分というか……」
どうやら教会の都合、政治的事情で彼女は送られたらしい。
「それと……」
「それと?」
「今回の件で迷惑かけたから『お詫び』だそうで、友人と会える状況を作るから出奔は止めて欲しいと。
……幹部の方直々に話が来て、とりあえず学園都市の教会預かりと相成りました」
「……ふうん、教会も良いとこ有るじゃんか」
「……良かったですね、末っ子」
苦笑気味にそう説明し、番外個体等は素直に喜んだのだった。
要は裏で動いた(自棄とも言うが)黄色いシスターの奮闘の結果である。
『何でも『某暗号』……アレイスター何某が自分が居なくなった後に追手である教会その他を翻弄するブービートラップらしいじゃないか、それに乗るのも癪だろう?』
彼女は上層部にこう掛け合った、いや挑発したと言っても良い。
そうやって因縁の相手、『悪質な性悪魔術師』の好きにさせていいかという風に皆の反骨心を煽りに煽ったのだ。
無責任にそれをやって、それからヴェントは『一つの嫌がらせ』をぶち上げたのだ。
『……そして奴の死体は見つかってない、もしかしたら生きてるかもしれないから……』
ニヤリと笑って、彼女は某理事への嫌がらせ発言を口にした。
『その男が技術の粋を打ち込んだ暗号を解読してみよう、パターン為りを解読できれば……もし生きてて、且つ悪巧みしてたら『やり返せる』と思うんだけど?』
それに上層部はまず戸惑い、が男への嫌悪と恐怖から何だか魅力的にも感じた。
そして、黄のシスターの仲間である『赤』と『青』の賛同を切っ掛けに、一気にそれに乗り気に成る。
後はシンプルな流れ、イギリス側とローマ側の目が届き、且つ『例の男疑惑の有る人物』の足元に嫌がらせに送るのみ(旧悪を暴かれるのを見せつけるのだ)
『まあつまりは……ご友人と自由に会わせるので『出奔』とか止めて下さい、幹部の首が纏めて飛ぶので!』
『あらまあ、それは大変……』
土下座する勢いで、『黄のシスター』と幹部二名が頼み込んだ姿後で目撃された。
そんな経緯で学園都市に彼女はいて、そのまま『某末っ子の帰還歓迎会』に連れ出されたのだった。
『お帰り、番外個体……そして宜しく、シスター・オルソラ!』
「うん、ありがとう、皆……」
「……あ、はい、宜しくお願いします」
歓迎の言葉にそれぞれ半泣きと困惑顔で、二人は喝采を受けた。
嵐の如き戦いから数日『凪』のように学園都市は平和だった。
「……で、ヴェントさんが監視ということですか」
「……一構成員に大げさだ、私は単なる世話役、上にそう命じられたね」
が例えば美琴、『黄色いシスター』を戦場でチラと見た彼女や話を聞いた上条は微妙に疑っていた。
探るように見てくる昔馴染み達に、だがヴェントはポーカーフェイスで流す。
(まだ確信じゃない、あの時は碌に話しちゃいないし……でもやり難くなった、『切っ掛け』次第で敵に成り得るか)
芽生えた疑惑の種に、彼女は内心で嘆息したのだった。
「はああ……」
その後の歓迎会、白い超能力者は苦笑し又感心していた。
「……珍しいくらいの真人間だな、学園都市には中々居ねェ」
その視線にはどこか呆れたような物が混じる。
彼女は番外個体と楽しそうに話し、あるいはその姉妹達に話しかけられ柔和そうな笑みで挨拶する、この場で初めて会った者とも物怖じせず相手していた。
「シスター・オルソラ、番外個体が世話になったようで……感謝します」
「いえ、正直最初だけ、こちらこそですよ」
「シスター・オルソラ、末っ子と仲良くやって下さり感謝しています」
「いえいえ、寧ろ私の方が助けられて……」
「……奥ゆかしいというか、弁えてるというか」
宴の中心だった彼女は嫌でも目立ち、だけどそれに気を悪くせず会話し返杯をする。
言動の節々から善人さが漂い、番外個体を知る者は助けるのも道理だと納得した。
「宗教家も捨てたもンじゃねェな……少なくとも『どっかの巫女』よりは真人間だ」
「聞き捨てならないわね、ぶっ刺すわよ、鈴科君!?」
「……そういうとこだよ、姉貴」
奥ゆかしくない宗教家の攻撃をバックステップで躱しながら、一方通行が嘆息した。
そんな何時もの二人に、オルソラと共にいた番外個体は呆れたようにする。
「……何やってんの、一方通行?」
「世を儚んでるだけだ、気にすンな……今日び珍しい真人間、その縁は大事にしろよ」
「いや、大げさ……とは言えないか、そっちに比べたらなあ」
「扱き使われてないだけ十分マシだろ……」
何故なら一方通行は割烹姿で、紅白色の問題児(及び辺りを歩きまわるシスターズの上位存在)のオサンドンをやらされている。
今は持ち込みらしき鉄板を相手にずっと料理させられていた。
「……超能力者も形無しだね」
「宴会とはいえ、無礼講にも程がある……祭が羨ましかったみたいでな」
ジュウジュウと熱気立つ鉄板を前に、彼は半分で焼きそばを、半分で焼き鳥などの串物を仕上げている。
そして大部分は意外に健啖家な霊夢が片付けていく(時々インデックスやルーミアが混じったりもする)
「何かこういう安っぽいのが偶には食いてェと言い出してなァ」
「ああ、それで一方通行が作ってると……」
幼馴染の行き成りのリクエストに嫌々ながら(他に聞くのも居らず)彼がこうして実行する羽目になっていた。
「面倒臭ェ……ああ何本かやる、出来立てならまあまあイケる」
「ああ、ありがと……」
彼は嘆息しながら料理の工程をこなし、とりあえず串モノを数本番外個体とオルソラを手渡した。
ペコと頭を下げる二人に、彼は誰かにもそういう律儀さを見習って欲しい風な顔をした。
「……気にすンな、いや別のには気にして欲しいが」
「何か大変だねえ、一方通行……オルソラ、顔怖いけど保護者ね」
「ええと、お疲れ様でしょうか……番外個体さんのお身内の方?」
「うん、恩人かな」
番外個体に紹介され、目つきの鋭さを特に気にせずオルソラが微笑のまま一礼する。
肝が太いのか天然か、そんな彼女に一方通行も僅かに柔らかい口調で言葉を返した。
「学園都市に派遣されたオルソラと申します、宜しく」
「……おう、番外個体と仲良くしてやってくれ、それと困ったことが有れば言えよ」
「……あら、保護者らしいですわね、確かに」
「あれだなァ、『怖くない女』はマジで貴重だ」
「口に出すから巫女のお姉さんに怒られるのに……」
共通の友人を持つ二人はそうやってあっさりと(寧ろ番外個体が緊張する程で)挨拶を終えた。
見かけの割に常識的な言動だと思うオルソラの横で、一方通行も相手の常識的な言動に露骨に感動する。
そんな彼に、隣でヤキソバをふうふうと冷ます打ち止めが注意の言葉を掛ける。
が、それは少し遅くて、無数の針が白い超能力者に飛んで必死に躱した。
「一々余計よ、鈴科君!」「はっ、本音言って何が悪ィ!」
「保護者が漫才コンビじみてる件……あ、お帰りなさい、番外個体」
「うん、お姉……打ち止め、ただいま」
(流石に事情を知らない者が前で)言い直しつつ末の姉妹は挨拶を交わした。
もしかしたら難しいかもと考えていた再会に、二人は涙ぐみながら微笑み合った。
「また会えて嬉しいよ、番外個体」
「うん、ミサカも……」
「……良かったな」
『……うん』
「とりあえず、ネットワークは調整済み……特に『精査能力』上げといた、問題は姉妹で上手く片付けろ」
『うんっ!』
超能力者が見守る元で久々の再会を終え、それから打ち止めはどこかお姉さんぶった顔をオルソラに向ける。
「……彼女が世話になったんだってね、ありがとうね」
「いえ、私は別に大したことは……他の方にも言ったのですがね」
「ううん、それでも……番外個体は何というか『箱入り』でね、そっちには小さい親切でも本人には大きかったんだよ多分」
何もかもが初めての彼女にはそれは新鮮の筈で、だから友達の危機にジッとしていられなかった。
オルソラからしたら恩人でも、そもそも『先』は寧ろ向こう側だと事情を知る者は理解していた。
だから、打ち止めは姉妹を代表しオルソラに微笑みかける。
「だからミサカの家族と仲良くしてくれて有難う、それと良ければだけど……これからもお願い」
「……はいっ、こちらこそお願いします!」
オルソラは一瞬戸惑ってから微笑んで、事情の全てはわからないまでもシッカリと頷いた。
ただ特別なことはないけれど、友人とそのままに接することを静かに誓う。
「……そこで躊躇いなく言う、やっぱりお人好しだな」
「……確かに良い人ね、人徳というか」
「宗教家なら必要じゃねェのか、姉貴?」
「うっさい、徳なら有るわよ……人外にしか効果ないけど」
「いや意味有るのか、それ?」
『空気読め、そこの漫才姉弟』
マイペースに(風と針と共に)じゃれ合う白と紅白に、シリアスを維持できなかった番外個体と打ち止めが突っ込んだのだった。
何だかんだ末の姉妹は世間に揉まれ、結構成長しているらしい。
二人は意外に逞しくなって(本人達は望んでいないだろうが)前途は明るいかもしれない。
・・・狂信と敬心・完
とりあえず第五話完(飛んだ祭りシーンは番外予定)
堕天使の敗北にオルソラの扱いも決まった所で次は後処理とか・・・原作とオルソラの扱いは変わりますが交友関係とか考えればまあ無難なとこでしょう。
・・・実はクライマックスは三話有りました、が『0.5』話位書く予定の・・・『妖夢サリエルが無差別攻撃を撃ち合い周りが慌てふためく』下り抜いたらこんな感じに。
ネタ的には勿体無いけど、全体の流れはこちらが綺麗なので・・・サリエルとは大覇星祭で一区切りになるかなあ・・・
以下コメント返信
九尾様
ぶっちゃけ上司のビアージオも性格悪いけど部下達も碌でもない描写揃いで・・・結果サリエル様が矢鱈不憫です、いや理不尽な堕天の過去と合い過ぎたのもあるけど。
・・・神二柱なら言いそう、ただ代りというか同教(インデックス)と異教徒(神子様)が突っ込んで・・・最後の捨て身は寧ろこのせいかもしれません。
毛様
ええ、もみじカワイイ・・・今回は友人のサポートに終止してましたが、まあ今後もコンスタントに出る予定です。
スキマ帰り様
サリエル様は何か貧乏クジ引くというか、本人以外で細かいミス重ねてく感じがするんです、でこの有様に(割りを食うにしてもやり過ぎかと少し後悔してる)
結標は良いキャラなんですが・・・立ち位置が少し不味かった、でも暗部に置いとけば今度は出し易いので挽回できるはず・・・
バケバケ様
だ、大丈夫、彼女も空気を読むというか・・・姉妹愛に気を使って止めは譲ってくれました、口では不満言いつつも暴れたので満足したと思う。
・・・返信追加分
九尾様
いやサリエル(ウリエル)は伝説でも貧乏クジ過ぎて・・・見事に引き摺られました、でも堕天使の悲哀とか書けたかなあと。
ただ悲惨過ぎるしこれだけで終わらすつもりは流石にないです、何らかの『決着』は考えてあります・・・信徒運の無さはある意味それに繋がってるかも。
三眼様
御坂さんは自分の問題が片付いた分長女キャラを完遂、それに対し・・・佐天さんは暴れただけ、いや義憤も有りますがね、まあどっちもらしいと思う。
群青濃い目様
いや肘というより・・・観客ノリで離れた所に暴投気味に豪速球が飛んだ感じ?彼のプランには影響しないでしょうが居心地の悪さは覚えるでしょうね・・・