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No.4096の一覧
[0] 紅き鳥 ~天空からの希望の翼~[架空の存在](2008/09/13 13:39)
[1] FIRST STORY[架空の存在](2008/09/06 13:21)
[2] SECOND STORY[架空の存在](2008/09/07 12:46)
[3] THIRD STORY[架空の存在](2008/09/11 18:38)
[4] FOURTH STORY[架空の存在](2008/09/13 13:40)
[5] FIFTH STORY[架空の存在](2008/10/05 15:57)
[6] SIXTH STORY[架空の存在](2008/09/24 17:47)
[7] SIXTH STORY PART SECOND[架空の存在](2008/10/05 15:56)
[8] SEVENTH STORY[架空の存在](2008/10/08 19:01)
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[4096] 紅き鳥 ~天空からの希望の翼~
Name: 架空の存在◆3ec7be7d ID:a3056ee7 次を表示する
Date: 2008/09/13 13:39
「はぁ~っ。今日も一日だるかったぁ~」


などと学校が終わって脱力しきった声音で独り言をしている俺。そんなことを言っても何が変わるというわけでもないのにとりあえず言ってみた。


「さてと……帰るか」


教室では主に女子が占領していてどうでもいいようなことを駄弁っている。こうなると男子の俺は邪魔者扱いだ。

俺は鞄を肩に提げていそいそと教室から退場。そして速足で廊下を突っ切って靴箱に到着。そして靴箱から靴を取り出し、すぐさま自転車に駆け寄って開錠する。

途中途中で友達と会うたびにじゃあな、と別れの挨拶を済ませながら自転車を動かす。

ちなみに俺は帰宅部だ。教師からは何かしなさいとうるさく言われて続けているから、これといってやりたいことは無いので遠慮しておきます。とこちらも言い訳を続けている。いつになったら諦めてくれるのやら


「まぁそんなことを考えてもしょうがないか……」


自転車にまたがって思い切りペダルを踏む。と、それに答えるように速度がどんどん上がっていく。

通いなれた道のりを、風に吹かれながら進んでいく。今は梅雨明けなので風が上昇した俺の体温を下げてくれている。


(なんていうか……気持ちぃ~)


青々とした晴天の中自転車で走るというのは、家でクーラー浴びるよりもずっと快適だ。

上り坂も下り坂も無く、道が舗道されているので足も疲れることが無い。でも今は少し違和感を覚えていた。いつもなら農作業をしている農家の爺婆が姿を見せないのだ。帰宅部の友達も今日は全員こっち方面には近づこうともしないし……

まぁどうでもいいやとまた風の心地よさに浸る。すると森が見えてきた。

普通の道でも通えることは通えるのだが、いかんせん森を通ったほうが5分も短縮できる。慣れた今ではここが通学路として定着している。

最初は足場が悪くてまともに進めなかったほどのこの道だが、何度も挑戦しているうちにコツを掴んだせいか、もうすいすい進めるようになっている。


「何だ……あれ!?」


周囲を見回していると、遠くにチラッと赤いものが見えた。少なくともこの森にあるものではないことぐらいはわかった。

やめておけばいいのに、好奇心をそそられた俺はすぐさま自転車を止め、さっき見えたものを探し始める。

ぼうぼうに生えた雑草などが邪魔をして、徒歩ではなかなか進みづらい。それでも懸命に足を動かしながら前に行き続ける。

そしてようやくさっき見えた所に辿り着き、探索を始める。そして探し物はすぐに見つかった。


「なっ!」


俺は‘それ’を見た途端、二・三歩下がって尻餅をつく。


「ぁ…………ぁっ!」


目の前の状況が自分でも理解できなかった。頭が真っ白になるというのはこのことを指すのだろう。

逃げ出したくなったが、立ち上がりたくても腰が抜けているので立てない。声すらも失っている。

誰かに助けを求めたかったが、運悪くここには誰もいない。こんなことは初めてなのでどうすればいいのかなんてわかるわけが無い。



____________そこには‘少女’が血まみれになって倒れていたのだ__________



うっ……と彼女がうめき声を上げているのでまだ生きているのはわかる。だがもう虫の息だ。

そしてその少女の周りには彼女を囲むように火柱が8本も立っている。さっき目に映ったのはこれだったのだ。

(そ…そうだ。救急車! 救急車を呼ばないとっ!)

鞄をがさごそと漁り始める。しかし焦りというのは怖いもので、いつまでたっても携帯電話を見つけられない。

そうこうしているうちにいきなり少女から声が聞こえた。いや、声を感じたといったほうがいいかもしれない。


「(貴方の…生命力…をわけて…下さい)」

「えっ!?」


突然意味のわからないことをいわれて当の俺は困惑した。生命力!? つまり生きる力ってことか!? そんなのをやって大丈夫なのか!?

俺の頭はもうこれ以上に無いぐらいに荒れていた。するとさっきの声がもう一度響く


「(おね…がい……します)」


俺はこれ以上こんな苦しそうな声を聞いていたくなかった。しかし、こんなときだからこそ自分の命の心配もしなくてはいけないということが冷静に判断できた。

この声に従うか、それとも無視して走り去るか。俺はそのことで頭が一杯になり、自暴自棄になりそうになる。

そうしているうちに彼女は今度は耳に聞こえる声で再度苦しそうにうめき声をあげる。もうそこで俺の気持ちは決まったも同然だった。


「わかった。俺の生命力を分けてやる」

「(ありがとう……ございます)」


初めて彼女の笑顔が見られた。その言葉では言い表せないような心を動かされる笑顔を見ただけで、たとえ自分が死ぬことになっても満足できた。

その後はあまり覚えてはいない。体の力が抜けたと思った途端に気絶してしまったのだ。そして最後に交わした彼女との言葉がこれだった。






「私は朱雀といいます。席は不死鳥。あなたは?」

「俺は高篠 拓馬だ」
















__________________これが俺達の出会いだった____________________















__________________________________________________________

はじめまして。架空の存在です。

ファンタジー好きの自分が書いた小説です。



一応言っておきますがこれは普通の小説と比べて説明文があまり無いです。
それに内容がそこまで詳しくありません。本当にすいません。


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