<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


No.40486の一覧
[0] GRD(Rtype×ダライアス×グラディウス)[働くナマケモノ](2014/09/21 13:39)
[1] エイリアン[働くナマケモノ](2014/09/21 15:02)
[2] リトルパイレーツ[働くナマケモノ](2014/09/20 08:51)
[3] 汚染[働くナマケモノ](2014/09/21 13:33)
[4] 時空戦闘機[働くナマケモノ](2014/09/21 16:43)
[5] 生きた伝説[働くナマケモノ](2014/09/21 16:43)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[40486] GRD(Rtype×ダライアス×グラディウス)
Name: 働くナマケモノ◆54c373c3 ID:df0f1fb7 次を表示する
Date: 2014/09/21 13:39
 誰もが望んだ。
 誰もが願った
 誰もが欲した。

 存在するべきではなかったのだ。
 "それ"は、そう、非科学的な言葉で言えば、呪われていた。

 我々の知らない世界での話である。
 人類は外宇宙へと飛び立ち、恐るべき敵、人類種の滅亡を感じる脅威と遭遇した。
 それは不思議なことに、宇宙への進出を計る、多くの世界が経験してきた。
 あるいはバイド、あるいはベルサー、あるいはバクテリアンと名乗り、名付けた。
 人々の命は一瞬の輝きに消え、星々が死に絶えていく戦場。
 そのような中で、人類が共通の解答を持ったのは、必然か偶然か。
 
 人類は、超時空戦闘機を開発し、敵中枢へと突入させたのだ。

 それはR戦闘機。
 それはシルバーホーク。
 それはビックバイパー。

 ……明らかに人類の文明レベルを超えた超兵器群。

 彼らもしくは彼女らは戦い続けてきたのだろう。
 物理法則が破壊され、人々の魂さえも貪り食われ、非常識こそが現実の世界。
 彼ら彼女らこそが、その身を人類に捧げてきた究極の救世主たち。

 だからだろうか。
 この三つの世界が引かれあったのは、非常識の当然であったのかもしれない。

 私にはこれを分析する能力はなく、これらを受けとめ、記録することしかできない。
 この記録をどう捉えるかは、これを読む方々にお任せするとしよう。




 人類の科学技術は、ここまで来たのか。
 私は地球連合軍宇宙戦艦ムスペルヘイム級の艦橋から、惑星の死を眺めていた。
 かつて緑豊かであった惑星は、ベルサーという宇宙の盗人集団に占領され、人類は死滅した。
 そしてその惑星には、ベルサーの戦艦を建造する超大型工廠が乱立し、大地を覆った。
 それが、私の知る前情報であった。

 だが現実は違う。
 鉄とスモッグに覆われていたはずの星には、宇宙空間からでも認識できる巨大樹が何百と根を降ろしている。
 悍ましき巨大樹の蔓と根は、鉄の星を締め上げている。
 そして、惑星の大地であろうが軌道上であろうが、巨大な火炎の花、爆発の花を咲かせている。
 私は、すぐさま察した。
 バイドとベルサーが、交戦しているのだ。
 恐らく、この星は想像を絶する激戦区とかしているのだろう。

「生体反応弾に変更だ」

 惑星奪還のために派遣された艦隊の司令より、命令が下る。
 この程度の想定外など、幾らでもあったのだろう。
 使用する爆弾が変更されただけで、他のクルーに動揺など見られない。
 機械のように正確に、迅速に、効率よく働いていく。
 単なる客人である私は、軍人たちの働きざまを見守るだけだ。

 ベルサー軍には、衛星軌道上に接近する、我々の艦隊を迎え撃つ余力は残っていなかった。
 そしてそれは、バイドも同じだったのだろう。
 驚くほど簡単に、惑星へと接近できた。
 
 私は記録し続ける。

 生体反応爆弾を搭載した、R-9B1ストライダーが五十機、惑星軌道上へと突貫していく。
 説明では、生体反応弾による一撃離脱を加えるだけだそうだ。
 各機が腹の下に持つ、巨大なミサイルの弾頭がそうなのだろう。
 他の戦艦や巡洋艦は、全力射撃をもってこれを援護する。
 幾重もの大口径レーザーが、漆黒の宇宙に新たな彩りを与える。
 地球連合軍自慢の陽電子砲も、まばゆい光と共に、射線上のものを破壊し尽さんと放たれる。
 
 あぁ、なんと美しいことか。
 
 それは、単調なだけの宇宙に、確かに変化、それも生きる為の強い変化を感じさせる。
 R-9B1からの状況経過が、艦橋のメインモニターに大きく映しだされる。
 
 陽電子砲の直撃によって、無残にも粒子分解されていく、ベルサーの魚型戦艦。
 巨大樹の枝が、地上に展開しているであろう、あらゆるものを薙ぎ払う。
 大地を完全に覆い隠している、鉄の工廠。
 工廠のあらゆる通路を駆けていく、醜悪の生物たち。
 空を覆う化学ガスの雲海では、べルサー侵略艦隊とバイド汚染艦隊の死闘が繰り広げられている。
 鉄と地とガスが惑星を隠し、命の輝きは消えた。

 R-9B1各機から、無線による通信量が激増した。
 メインモニターを見ていなくても分かる。
 接敵したのだ。

『胞子の雲だ。突入する』
『イカ野郎が離れない』
『被弾した。浸食している』
『突入中止。胞子じゃない、酸だ』
『ダメだ腐食が止まらない』
『ビックコア撃破』
『バイオマインが撒かれてる』
『アウロラ隊、ミサイル発射』
『エンドラ。装備を投棄して離脱しろ』
『スクルム隊、ミサイル発射』

 次々とあがってくる、戦況の変化。
 私には、戦況がどっちに傾いているのかは分からない。
 それでも、今この瞬間にもやはり、多くの命が散っているのだろう。
 私は、それを記録するだけだ。

 バイドもベルサーも、第三勢力の殴り込みにも動じない。
 ただ、眼前の敵を撃ち滅ぼさんと、殺しあう。
 まあ、この艦隊の軍人もそれと大差ないのだが。

 惑星の巨大樹が、崩れる。
 R-9B1の生体反応弾が、バイドの肉体を破壊したのだ。
 惑星上のあらゆる生命体が、生体反応弾に内包された生物兵器が猛威を振るう。
 血液が沸騰し、肉は腐り落ち、大量のガスを発生させていく。
 そしてガスは自然発火し、惑星全土を業火が呑み込む。
 巨大樹は内側から腐り始め、重力に耐えられず折れた枝からは、大量の肉が溢れている。
 胞子が宇宙空間に撒かれ、汚らしいバイドの種子が漂う。
 艦隊はその胞子を丁寧に、丁寧に、陽電子砲で焼き払っていく。

『A級バイド反応を検知』
『視認した。ベルメイトだ』

「艦長。艦隊による支援要請です」
「許可する。A級といえど、艦砲の一斉射撃にそう、耐えられるものではない」

 巨大樹から露出したA級バイド……ベルメイトに艦隊の一斉射撃が迫る。
 惑星、星系単位でバイド汚染を広める元凶となるA級バイド。
 しかし、それほどの絶対的存在であろうとも、ひとたび本気で地球軍が艦隊を動かせば、一体や二対程度問題にはならない。
 恒星をも破壊してしまう、地球軍艦隊の一撃は、ベルメイトを粒子単位で焼き尽くす。
 とは言え、今回は運が良かったとしか言いようがない。
 ベルサーとバイドが交戦しており、地球軍にはバイドの無尽蔵にして強大なる護衛戦力とほとんどぶつからずにすんだ。
 艦隊が全滅せずにA級バイドと会戦したのは、バイドと地球軍の長い戦いの中でも、そう多くはないだろう。

 以上が、記録番号347584342の戦闘における、私見による記述である。
 記録終了。
 









2014/09/18 投稿

2014/09/21 修正 R-9B1ストラトス→R-9B1ストライダー
 


 
 


 
 


次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.026612997055054