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No.40175の一覧
[0] [チラシの裏から 恋愛要素あり]未来悟飯、幻想郷にて (原作:ドラゴンボール×東方project)[流しそーめん](2014/07/31 19:08)
[1] 未来悟飯、幻想郷にて 第二話[流しそーめん](2014/07/25 16:30)
[2] 第三話[流しそーめん](2014/07/27 12:51)
[3] 第四話[流しそーめん](2014/07/31 02:02)
[4] 第五話[流しそーめん](2014/08/02 21:45)
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[40175] [チラシの裏から 恋愛要素あり]未来悟飯、幻想郷にて (原作:ドラゴンボール×東方project)
Name: 流しそーめん◆48d4f353 ID:0041cd87 次を表示する
Date: 2014/07/31 19:08
「やったな……トランクス」

 あの世。そこから地上を見ていた人物、孫悟飯。

 彼はある絶望に命つきるまで抵抗をしたが奮闘虚しく絶望を砕けなかった若者。

 だが、そんな彼は今非常に良い顔をしていた。
 全てが終わり満足をした顔。

「……それにしても結局、お前一人に全部背負わせちゃったんだな……オレは……」

 隣で戦えなかったもどかしさ、成長した彼を直接ほめてあげられない淋しさ。
 嬉しいの後に押し寄せてきた気持ちに胸を締めつけられるとなんとなく彼は空を眺める。

「よう、悟飯! トランクスの奴、やったみてぇじゃねぇか!」

 とそんな彼のところに明るくも優しい、なぜか落ちつく不思議な空気を持つ人物が自分の肩を軽く叩き現れた。

 彼の名は孫悟空。
 かつて様々な強敵と戦い、世界を、宇宙を救い、目の前にいる息子、孫悟飯に多大な影響を与えてきた人物。
 そんな経歴を持つ彼だが奇しくも凶悪なウィルスにかかり命を落とし、ここにいる。

「お父さん……」
「なんで暗い顔してんだぁ?」

 地球は救われた。
 なのに何故か暗い顔をしている息子を見ると彼はそう思わず言葉を口にする。

 すると寂しげに彼の息子はこう口にした。

「だって、オレは結局のところ……トランクスに全てを背負わせてしまった……力になる前に死んでしまったんですよ……それがなんか悔しくて……」
「なに言ってんだ! おめぇは立派にトランクスの力になってっぞ! おめぇが師匠だから、あいつは戦ってこれたんじゃねぇか!」

 彼がそう励ますも目の前の息子はまだ落ち込んでいる。
 そんな様子に見かねた悟空は少し頭をぽりぽりと掻いた後、あることを決める。

「よし、決めた! 悟飯生き帰れ!」
「ええ!? 突然、なにを言いだすんですか父さん!?」

 父の突然の発言に目を見開いて驚く悟飯であったが、当の父本人はそんな彼のことなどお構い無しに話を続ける。

「生き返って、トランクスに会え! そんで誉めてやれ!」
「ですから、生き返るだなんてそんな」
「ほら、ナメック星のドラゴンボールがあるじゃねぇか~!」

 大丈夫、大丈夫、と何度も息子の肩を叩く悟空。
 しかし、悟飯が思う心配とはそんな事ではなく、別のことであった。

「そんな簡単に生き返るなんて……オレはダメだと思います……」
「……おめぇの言いたいことはわかる。けどな、それを言うならオラだって一度生き返ってんじゃねぇか~」

 ははは、と笑いながら息子の今の気持ちを和らげようとする悟空。
 しかし、未だに悟飯は悩んだ顔をしていた。

「父ちゃんが一度生き返ってんのに息子は生き返れねぇ。そんなのズルいだろ? だから気にすんなって!」
「お父さんの場合は事情が……」
「生き返んのに事情もくそもねぇ! じゃあ、オラ界王様のところに行ってくる!」

 そう言うと悟空は自分の額に人差し指と中指を当てる。

「待ってください! まだ心の準備が……」
「そっか、トランクスに会う前に色々と落ちつくあれも必要か! よし! それも父ちゃんに任せとけ!」

 悟飯の制止も虚しく、悟空はこの場から瞬間移動で消え、界王様のところと向かうのであった。

「相変わらずだな……あいつは……」
「ピッコロさん!?」

 父が消えたのを見送った後直ぐ。背後から聞こえた声に反応し振り返るとそこにはマントを棚引かせながら腕を組む自分の師匠、ピッコロが浮いていた。

「あきらめろ悟飯。あいつはやると言ったら止まらん」
「でも、ナメック星のドラゴンボールをオレのために……」
「オレはお前がナメック星のドラゴンボールを使うに値する奴だと思っている」

 師匠からその言葉を聞くといままで曇っていた彼の表情は少し明るくなった。

 そして、頬を指でぽりぽりと掻きながらこう聞き返す。 

「そうでしょうか?」
「ああ」

 師と弟子の間に交わされた短い言葉。
 だけど、この二人にはちゃんと互いの気持ちが伝わっている。


 それから、場所は変わり、界王星。

「界王様! オラ、下界に降りる権利を使いたいんだけど!」
「なんだ? 奥さんにでも会いに行くのか、悟空。まあ、お前さんは地球を救ったし、宇宙を救ったこともある、それぐらいかまわんか~」
「いや、オラ悟飯を生き返らせるんだけど」

 悟空のその言葉を聞くと界王様は黒い触覚を揺らしながら、恐る恐る聞き返した。

「え、お前マジなの? 死人をそう簡単に生き返らせんの?」
「固いこと言うなよ~、悟飯は生き返るの初めてじゃねぇか~」
「お前な~、この世とあの世のバランスってものがあってだな~……まぁ、孫悟飯にはお前同様経歴もあるしな~……ん~どうやら今日のワシはサングラスが黒すぎてお前のやることは見えん!」

 界王様の言葉を聞くと悟空は大きく口を開けて笑い、界王様の背中をバシンと叩く!

「さっすが! 界王様だ!」
「痛っ!? あ、後これはワシの独り言だがな~、ナメック星はあっちの方角だな~、それと占いババにはテレパシーで事を伝えといたから大丈夫だ~」
「場所まで教えてくれてサンキューな! 界王様!」

 感謝の気持ちを伝えると悟空はさっきと同じよう瞬間移動で目的地へと向かった。

「ウホッ、ウホ」
「つ~ん。バブルス君、ワシはなんも見とらん、聞いとらんよ~」
「ウホッ!」



 長い距離を一瞬で終え、ナメック星。

「ひゃー!? ピッコロそっくりだな!」
「おや……?」
「貴方は……」

 突然、現れた悟空を見つめるナメックの人々達。
 しばらくすると彼らは目を輝かせながら、側へと寄ってくる。

「貴方はもしや、フリーザを倒してくれた孫悟空さんでは!?」
「え、なんで分かったんだ?」
「いえ、もしやと思いましたが……やはりそうでしたか!」

 悟空の手を取り、深く頭を下げ感謝の意を示す、ナメック星人の長らしき人物。

 そんな相手の態度に戸惑いながらも悟空は自分の用件を口にする。

「はは……ナメック星は結局爆発しちまったけどな……ところでさ、頼みがあるんだけど」
「なんでしょうか?」
「ナメック星のドラゴンボールを使わせてくれねぇかな?」

 その言葉を聞くとナメック星人達は笑顔で頷く。

「もちろん、貴方が使うのならそれは決して邪悪なことではないしょうから」
「やったぞー! これで悟飯が生き返れる!」
「ええ!? 悟飯さん、死んでしまったんですか!?」

 ナメック星人の一人が悟飯と言う言葉に反応をすると悟空はそちらの方を向き声をかけた。

「なんだおめぇ悟飯を知ってんのか?」
「ぼく、悟飯さんと良く遊ばせてもらったデンデと申します」
「あ~、悟飯の友だちか~」

 そう言われるとこくりとデンデは頷いた。
 そして、彼は悟空に対して頭を深く下げながらお願いをする。

「お願いします! 悟飯さんを生き返らせてください!」
「いや、言われなくても生き返らせるけどよ……ナメック星のドラゴンボールを使わせてもらうんだからお願いするのはオラだよな~」

 頭をぽりぽりと掻いた後、悟空はナメック星人の長にビシッと背を伸ばして頭を勢い良く下げると力強く言葉を口にする。

「んじゃ、あらためて。悟飯を生き返らせるためにドラゴンボールを使わせてもらいます!!!」
「はい、ただいま集めさせますので少々お時間を……」


 しばらくして、ドラゴンボールが七つ集まった。

「では、さっそく……」

 長老がナメック語で何かを呟くと巨大な龍、ポルンガが現れ、辺りが暗くなった。

「最初の願いは孫悟飯さんを生き返らせることでしたね」

 長老はナメック語で孫悟飯さんを生き返らせてくれと頼む。

「分かった…………孫悟飯は生き返ったぞ」

 そうポルンガが言うとデンデはとても嬉しそうに両手を上げた。

「やったー!! 悟飯さんが生き返ったー!!」
「悟空さん、二つめの願いは何かありますかな?」
「そうだな……悟飯の奴には心の休憩が必要だと思うんだ。だからなんか楽しめるところに連れてってくれ!」

 長老はポルンガに悟空が言った通りの言葉をナメック語で伝える。
 するとポルンガは汗を垂らしながら困った顔をした。

「楽しめるところって具体的にどんなところ……?」
「うーん、とりあえず楽園って感じじゃねぇか?」

 その言葉をナメック語で伝えるとポルンガは悟空の前に顔を近づけ、問いかける。

「楽園と呼ばれる場所は見つかったが……」
「おー、じゃ、そこで」
「よろしいのですのかな?」
「ナメック星の神龍が見つけたんだ、大丈夫だろ!」

 楽観的に悟空がそう言うととりあえず長老はポルンガにそう伝えた。

「分かった………………よし、楽園に送ったぞ。三つ目の願いは……」
「三つ目の願いは別にいいや! そうポルンガに伝えてくれ!」
「あ、はい」

 長老がポルンガに願いはもういいと伝えると七つのドラゴンボールはナメック星のどこか遠くへと飛び散っていった。

「いや~、これで悟飯も大丈夫だな! 後はチチ達にでも会ってくか!」
「ところで悟空さん。最後の願いは本当によかったのですかな?」
「え、なんで?」

 長老にそう言われると悟空は疑問符を頭に浮かべた。
 自分は何か忘れているのかなと。

「いや、悟飯さんの帰ってくる方法ですが……」
「あー!!? 忘れてた!!? ま、いっか。ブルマに頼めばなんとかなんだろ」
「ご、悟飯さんの帰ってくる方法を考えてなかったのか……」




 場所は遠く変わり……。

「父さんが願ったらしいから移動したけど……ここはどこだ?」

 青々と茂る森の中に悟飯は立っていた。
 とりあえず辺りの様子をぐるっと回転し、見回す、そして深呼吸を行う。

「ここの空気は美味しいな……パオズ山を思い出す……でもパオズ山とはやはり少し違うな……」

 悟飯が森の空気を肌身に感じているとある方向の茂みがさがさと音を鳴らす。

 小動物でも来たのかと思い、そちら側を向くとそこには片方にだけ垂らした金髪のおさげを揺らしながら、リボンのついた黒い三角帽を被った少女が袋を肩に背負いながら現れた。

「ん? 幻想郷じゃあ、見ない顔だな。外来人か?」
「君は……?」
「私か? 私は魔理沙だぜ! そう言うお前は誰だ? こっちは名乗ったんだから、ちゃんと名乗れよ」

 彼女にそう言われるとと悟飯は顔の筋肉の力を抜き、表情を柔らかくすると笑顔で言葉を返す。

「オレの名前は孫悟飯だ。よろしく」
「なんか、お腹が空きそうな名前だな。と言うわけでこれをお前にやろう」

 袋に手を入れてしばらくがさごそと何かを探った後、彼女はキノコを取り出すと悟飯の眼前に差し出した。

「美味しいキノコだ。大丈夫、毒はないぜ!」
「あ、ありがとう……」

 突然、会ったばかりの少女にキノコを差し出されると戸惑いながらも悟飯はそれを受けとる。

 自分のキノコを受け取ったのを見ると魔理沙はにひっと笑顔を見せた後、悟飯に手を振りながらこの場を去っていく。

「じゃあな、気をつけろよ~! 悟飯~!」
「なんか、変わった感じのする子だなぁ……」

 少女の姿が見えなくなるまで見送った後、悟飯は自分の手に握られているキノコをじっと見る。

「……あの子、この森に手慣れてるみたいだし、大丈夫だよな……小腹もなんか空いたし」

 悟飯は口を空けるとそれをぱくっと食べる。

「うん、本当だ。美味しいやこれ」

 少女の言った通り、キノコの味が美味しかったので悟飯は大きめのキノコをあっという間に食べてしまった。

「さてと、辺りを歩いて……あれ?」

 悟飯が前に一歩足を踏み出そうとすると彼はふらつき、もたついた。

「ま、まさか……あれって……毒キノ……コ……」

 そのまま前のめりに倒れると悟飯はその意識を暗い闇の中へと落として行った。



「あら、こんなところに人が……この顔色は……仕方ない、家に運びましょうか。上海、お願いね」



 毒に倒れた悟飯。
 そして、そんな彼の前に現れた人物。
 この先、悟飯はどうなってしまうのやら……。


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