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No.39962の一覧
[0] キョン子の誕生日[ばけねこ](2014/05/21 06:22)
[1] キョン子のウエディングドレス[ばけねこ](2014/05/23 02:42)
[2] キョン子の宇宙うおーず[ばけねこ](2014/05/24 13:33)
[3] キョン子の記憶喪失[ばけねこ](2014/05/27 06:55)
[4] キョン子とハルヒ[ばけねこ](2014/08/30 16:05)
[5] キョン子のリピート(if世界の物語)[ばけねこ](2014/09/17 18:56)
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[39962] キョン子の誕生日
Name: ばけねこ◆d48ed01e ID:d436600d 次を表示する
Date: 2014/05/21 06:22
えー前回は涼宮ハルヒの世界観を壊さないように、ストーリーやエピソード

セリフ(歌詞にもなってるしね)をできるだけそのまま残しました。

今回は、その世界観前提での創作です。


◆ プロローグ――

 また今年もこの季節が終わった。あたしの心は毎年ウキウキする。あの人に会えたのだから。
 しかし、今年は、とんでもない事になっていたそうだ。
 そうだと言うのは、あたしのあずかり知らない所で起きた事だったからである。



 あれは先週のことだった。

 最近、SOS団内の雰囲気が悪い、あたしに対してだけ・・・。あたしが掃除当番で送れて到着、部室前でノックをする。

「ちょっと待って下さい」

 朝比奈さんだ、今日も着替え遅いな?でも、部室内でバタバタ音がしている。

「どうぞ」

 あたしは、「こんちわ」と言いながら入ると、既に四人+一人揃っていた。+一人とは、朝比奈さんの親友、鶴屋先輩だ。

 掴み所ない性格、あのハルヒコも一目置いている。

 あたしが部室に入ると同時に、鶴屋先輩は、

「今日も邪魔したねー」

 と、帰っていく。なんかあたし避けられてる?

 あたしが部室に行くと、最近こんな感じである。古泉もあまり話かけてこないし、長門も本から目を離さない。

 あー居心地悪、そんなことを考えているとハルヒコがいきなり言い放つ。

「キョン子、お前さ三日ほど、部活出なくていいぞ」

 あっけにとられた、あたしは、考えた。最近あたしに対して雰囲気悪い、古泉いるってことは、着替えじゃない、鶴屋先輩が頻繁にやってくる。

 あたしの結論:一般人であるあたしの代わりに鶴屋先輩をSOS団に入れたいのだ。

「わかった、世話になったね」

 と言って、あたしは部室を出ていった。やっと肩の荷がおりたね。楽しかったけど、寂しいな。

 でも、三日後は、あの人がやって来る。あの人には笑顔を見せないとね。落ち込んだ気持ちを立ち直らせないとね。

 あたしは、その日家まで帰った記憶がなかった。



◆ 第一章――

~~~~~~~~~

 あたしが出て行った部室。

古泉  「涼宮くん、いいのですか?あんな言い方して」

ハルヒコ「しょうがないだろ、間に合いそうもねぇんだから」

ハルヒコ「いいから、続きやるぞ」

 先ほど隠した物を取り出し、なにやら作業を始める四人、下校時刻まで作業は続いた。

~~~~~~~~~

 翌日から、ハルヒコとの会話はほとんどなかった、朝はギリギリ、休み時間、昼休みにも教室を飛び出していく。

 今日も放課後HRを待たずにいなくなった。

「キョン子、とうとう涼宮と別れたみたいだね。でも最高新記録よ、これ」

 と、谷口が声をかけてくる。部活のないあたしは、谷口と国木田と一緒に帰っている。

「あたしとハルヒコは付き合ってない!」

 と、抗議するものの、今まで毎日通っていた部室にいかず、まっすぐ帰っているのだから変に思われてもしかたないな。

「最近、ほとんど会話もしないしね。なんかあったの?」

 国木田が聞く

「多分、飽きられたんじゃないかな?あたし、普通人だし」

「あー、あんた以外のメンバ、みんな個性強いよね、イケメン美女揃いだよね」

 谷口、最後は余計だ。あたしは、鶴屋先輩が頻繁に部室に通っていたと言った。

「なに、そのハーレム!。わたし、キョン子の代わりに入っていい?」

 ハルヒコに交渉してみれば?できるなら。と谷口に勧めてみたら天を仰いだ。

「でもいきなりだよね。そんな感じには見えなかったのに」

 国木田は首を傾げている。

「ハルヒコの行動は、いつも突然だからね」

 あたしは、特に疑問を持たなかった。

 そして運命の三日後が来た。



 嫌がらせのような登校の坂道を、苦労して登るあたし、でも今日はなぜか足が軽い。待ちに待った日だったから。

 教室に行くと、ハルヒコが三日ぶりに話しかけてきた。

「お、キョン子、元気だったか?」

「おはよ、元気も元気、今日は楽しみ」

 あたしは、笑顔で答えた。今日はハルヒコを見ても笑顔でいられる。克服したぞ。

「え?・・・」

 なんか、ハルヒコの様子がおかしい。苦笑い?

「なら、いいだけどな」

 ばつが悪そうに言ったハルヒコは、それ以上声をかけてこなかった。

 なんか変だったが、あたしにとって、今日はそれどころじゃないのさ。放課後まで待ちどおしい。

 わくわくしすぎて、授業の内容なんか頭に入ってない。

 放課後、ハルヒコは今日もHRを待たずにいなくなった。

 あたしは、谷口と国木田に大事な用があると一人、下校の坂道を走って帰った。



◆ 第二章――

~~~~~~~~~

 ハルヒコが部室に入ったところ、なぜか長門は、すでにいた。

「お、ゆうき、早いな、いい心がけだ」

 長門は、ハルヒコの登場に困惑した。

「彼女は?」

「HR受けてる」

「それでな、今日の事バレてたみたいだ」

「朝、話かけたら『今日は楽しみ』だって言いやがった」

「誰だばらしたのは」

「そう」

 飾り付けされた部室のホワイトボードには、『キョン子ちゃん、誕生日おめでとう』と描かれていた。

~~~~~~~~~

 家につくやいなや、あたしは軽くシャワーを浴び、今日の為、あらかじめ用意した私服に着替える。

 弟に行ってくると宣言し、パンプスに履き替え家を出る。

 やっと会える、急ぎ足で駅前の待ち合わせ場所に行く。時計を見るとまだ余裕だ。でも早く会いたい。

 駅前に約束の三十分前に着く。でも居た。片手をあげあたしを見つめる。あたしは躊躇いもせずに胸に飛び込む。

 周りの視線なんか関係ない。約束の日、一年ぶりに、あたしの初恋の人に抱き着いていた。

「やっと会えたー」

「ははは、レディーがはしたないな」

 あたしの身体をなんなく受け止める。がっしりした体格。あたしの命の恩人。

「久しぶりだ、顔を見せてくれ」

 あたしは、抱き着いた手を離して、一歩下がる。彼は身を屈めて、あたしの顔を見つめる。

「よーし、順調に美人になってるな」

 笑顔を見せていた、あたしだったが、これって、キスしてるように見えるんじゃと気付き赤くなる。

「おじさん、ちょっと顔近い・・・」

 あたしは顔をそらした。そう目の前にいるナイスガイは、母さんの弟である。

 小さな頃から、あたしはおじさんになついていた。子供心ながら恋をしていた。小学時代はおじさんと結婚するんだと言い続け。

 おじさんと姪は日本では結婚できないんだよと言われ泣き続けた日々もあった。そして小学六年の時、あたしは難しい病気で入院した。

 治療費が保険対象外で高額になると言われ、金策をしてくれたのがおじさんだ。その代り、おじさんは、外国へお金を稼ぎに行ってしまった。

 入院中、おじさんがお見舞いに来ないと泣き、顔を見たいと泣き、そして、あたしの為に外国に行ったんだと聞いて泣いた。

 病気は無事に完治し、退院はしたがあたしはおじさんに会えなくなり塞ぎ込んでいた。

 翌年のあたしの誕生日、おじさんは帰って来た。あたしはそれまでに溜まっていた気持ちを全てぶつけた。

 もう、泣きながら何を言ってるのかわかないはずなのに、おじさんは黙って聞いてくれた。そして約束してくれた毎年、誕生日に会いに来てくれると。

 あたしは、感動の再開をはたし、おじさんと腕を組み、歩き出そうとしていた所で、奴はやってきた。

「キョン子、誰だそいつは!」

~~~~~~~~~

 部室で待っている、ハルヒコと長門、やがて朝比奈さんと鶴屋先輩、古泉も来た。

 ハルヒコの姿を見つけると、

古泉  「キョン子ちゃんは?」

 ハルヒコは長門に説明した内容を話した。全員がクラッカーを持ち、あたしが入ってくるのを待つ。

 しかし、いくら待ってもあたしは来なかった。

長門  「彼女は下校した」

 あわてた表情で長門が立ち上がった。

 部室内に緊張が走る。ハルヒコと古泉は即座に携帯をかける。しかし、電源が切られている。

ハルヒコ「おい、誰かがバラしたんじゃねぇのか」

 ハルヒコが叫ぶ、全員が顔を見合わせたが、誰も心当たりがない。

ハルヒコ「あのバカ」

 と言い、ハルヒコは部室を出ていった。

鶴屋先輩「ありゃりゃ、失敗」

 鶴屋先輩も追いかける。

 古泉は機関に確認の電話、長門は、探索を行った。朝比奈さんは、上空を見つめる。

古泉  「家に向かってるそうです」

長門  「確認した。後、二分三十六秒で自宅に到着」

朝比奈 「家を出た後、駅前で知人と合流するそうです」

朝比奈 「でも、この相手は・・・古泉さん、涼宮くんだけで駅前に急ぐように言って下さい。あと決して逃げないように」

 古泉はハルヒコへ携帯をかける。『家から駅前に行くそうです。団長だったら逃げるなだそうです』と伝えた。

 鶴屋先輩には朝比奈さんが連絡『今日は無理そうなんで、後は、涼宮くんにまかせましょう』

 ハルヒコは駅前に走る。下校の生徒を追い抜きながら、全速力で。

 駅前に着いた、北高生の制服姿も多い、しかし、あたしは見つからない。

 十五分程度経過したところで、なにやらアベックが抱き合ってる。

 私服の女の顔が見える。驚愕したハルヒコ、あたしは、ハルヒコに見つかった。

古泉  「くっ、巨大な閉鎖空間が発生しました」

古泉  「えっ?、3・・・4・・・5カ所!、こんなの対応できない!」

 古泉の携帯は、鳴りだした。

 おい、キョン子・・・何してやがる・・・そいつ誰だ・・・ハルヒコは逃げ出したくなる気持ちと戦っていた。

 今逃げたら、一生後悔するとなぜか解ってしまったから。意を決してあたしに歩み寄るハルヒコ。

ハルヒコ「キョン子、誰だそいつは!」

~~~~~~~~~

 ハルヒコが、不安と焦燥の表情でありながら、目だけは怒りの色を湛えて近づいてきた。

「おや、キョン子の彼氏かな?」

 おじさんは、落ち着いた様子でハルヒコを見る。

「か、彼氏なんかじゃないから」

 あたしは、あわてて否定した。睨んでいるハルヒコに

「この人は、あたしのおじさん、あたしの命の恩人だよ」

 鳩が豆鉄砲を喰らったような顔・・・てのを初めて見た。

「それに、もう、あんたには関係ないじゃない」

 そう、SOS団は、もう鶴屋先輩と交代するんでしょ。

「おじさん・・・恩人・・・えっうそ?」

 ハルヒコは混乱している。そしてあたしを見て

「おい、関係ないってなんだ。お前は団員その1だぞ」

 あたしが言い返そうとしたところ、おじさんが片手で制した。

「いやー、キョン子も青春してるんだなー」

「それで、君は誰でキョン子のなにかな?」

 おじさんの大人の言葉を受けて、ハルヒコは姿勢を正した。

「はい、自分は、涼宮ハルヒコと言います」

「キョン子さんとはクラスメートです。同じ部活仲間でもあります」

 おいおい、本名言ってくれハルヒコ。おじさんはハルヒコの顔を見ながら

「キョン子の友達か。さっきの会話、お互い勘違いがあるみたいだね。」

「よかったら、そこの喫茶店で詳しい話をしないか?、キョン子に心配事を残したくないんでね」

「はい、お願いします」

 なんか、ハルヒコがハルヒコじゃない。三人で駅前の喫茶店に向かう。くそーこれから、おじさんと食事だったのに。

 喫茶店に入ると、四人掛けのテーブルに付いた。もちろん、あたしはおじさんの隣さ。

 店員が水を持ってくる。おじさんは好きなものを頼めといい、自分はアイスコーヒーを頼んだ。

 ハルヒコとあたしは、アイスティを頼んだ。店員が下がる。

「さて、簡単に自己紹介をしておこう。俺は、キョン子の叔父。キョン子の母親の弟だ」

「訳けあって今は外国で暮らしている。年に一回キョン子に会いに帰ってきてる。それが今日だ」

「君が心配しているような関係じゃない」

「ただね、俺の目がねにかなった奴じゃなければキョン子は任せられない」

 店員が飲み物を持ってきた。おじさんはシロップを入れ掻き混ぜミルクを投入した。ミルクを完全に掻き混ぜないこだわりがあるそうだ。

 ハルヒコは緊張の面持ちで、運ばれたアイスティを口に含む。姿勢を正したまま。

「さて、まず双方の食い違いから行こうか」

「キョン子、同じ部活仲間に関係ないってどう言うことだ?」

 あたしは、あたしの考えを言った。あたしの受けた仕打ちも。

「さて、君には言い訳してもらおう。正直にね。変に取り繕うとまた誤解を生むよ」

「はい、実は」

 ハルヒコは丁寧に説明した。あたしの誕生日にサプライズパーティを企画していた事、あたしにばれないように部室から遠ざけていた事。

 鶴屋先輩は、話を聞いてぜひ参加したいと言ってきた事。そして今日、あたしの言動から企画がバレたと思った事。

「どうだ、キョン子。ここまでは納得いったか?」

 あたしは、頷いた。ここまではね。

「君、まだ部室に残ってる部員いるかもしれないから連絡しておきなさい」

 ハルヒコは「失礼します」を言って、席を離れ携帯で連絡をしにいった。

 ハルヒコが帰ってきたあと、おじさんは、何がいけなかったのかをハルヒコに説明した。

 1、第一に本人の予定確認は必ずしないといけない。

 2.部室から遠ざける為、疎外にしていたこと

   別の部員一人とペアで、他の部の手伝いとかで外に出すか、他の部から頼まれたと部室でそのまま作業するのが一般的。

   仲間外れはとんでもない誤解を生む。

 3.当日本人の確保は必須。ここでも誰かを本人と行動させるべきだと。

 実際、ティーン雑誌などで紹介されている方法は九割嘘だと話していた。恋愛の駆け引きなども同様で売る為にそれらしく奇抜な記事にしている。

 例えば、健康法で、早寝早起き、腹八分なんて書いても売れない。だからリンゴダイエットだとかそれらしい記事をでっち上げんだと。

 だんだん打ち解けてきたハルヒコは、SOS団を立ち上げ、不思議探ししてるとまで、話してしまった。

 まあ、あたしのおじさんは、すんなり受け入れ、自分の体験を語った。

「宇宙人らしき存在とは遭遇したことがある」

 おどろいた、長門の仲間は外国にもいるのか。見た目は完全に人間だったと。ただ魔法としか思えない事を次々と行ったり、行動や言動がちぐはぐで、

 どこか抜けてたりしてたと語っていた。やっぱり長門の仲間なんだな。

「で、下手に証拠掴むと、家族や知り合いにも危険が及ぶんだよ」

 目を輝かせていたハルヒコにクギを刺していた。面白半分だと危険すぎると。

 あまりにも時間がかかったので、ここで簡単な食事もとることにした。あたしのディナー返せ。

 別れ際、ハルヒコは

「今日は、ありがとうございました」

 と常識人のふりを貫き通した。

「キョン子に悪い虫が着かないように頼むぞ」

 と、おじさんはハルヒコに余計な事をいいやがった。おじさんとその夜は自宅で語り明かした。弟が乱入してきたけれども満足な一日だった。



◆ エピローグ――

 翌朝、むりやり早起きをしたあたしは、おじさんを送り出し、忍耐の坂道を寝不足のまま登校した。教室に入るとハルヒコが既にいた。

「ハルヒコ、おは」

「キョン子、おす」

「なあ、キョン子、もしかして、おじさんが理想のタイプだったりしてるか?」

「その通りだよ。初恋の人だからな」

 あたしは、恥ずかしくなかった。ハルヒコは目を開いて、まじか、理想高すぎるぞと嘆いていた。

 今日の放課後、一日遅れのパーティするぞと言い、他のメンバへ連絡しに行った。

 

 放課後、部室で、ささやかなパーティが開かれた。ハルヒコは、自分のことのように、おじさんとの話をしている。

 あたしの理想だと言うキーワードが出た時、全員があたしを囲み、質問責めにあった。

 でもあたしは、よくぞ聞いてくれたと、自分の思いや体験を話した。おじさんの話は自慢なんだよ。

 古泉や朝比奈さん、長門、鶴屋先輩まで、来年は自分も会いたいとか言い出す始末。

 でも、長門・・・絶対バレるぞ。まあ、おじさんなら受け入れるけどね。

 パーティが終わった後、古泉から今回は本当に危機的状況だったと聞いた。死を覚悟したと。

 閉鎖空間がかってに消滅したときは涙が出てきたんだと。

 そんなこんなで、あたしの慌ただしい誕生日は終わったわけだ。


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