<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


No.3960の一覧
[0] これはひどいオルタネイティヴ(ぶち壊し注意)[Shinji](2008/08/24 12:52)
[1] これはひどいオルタネイティヴ2[Shinji](2008/08/25 11:13)
[2] これはひどいオルタネイティヴ3[Shinji](2008/08/25 11:11)
[3] これはひどいオルタネイティヴ4[Shinji](2008/08/26 04:35)
[4] これはひどいオルタネイティヴ5[Shinji](2008/08/26 23:24)
[5] これはひどいオルタネイティヴ6[Shinji](2008/08/27 20:54)
[6] これはひどいオルタネイティヴ7[Shinji](2008/08/28 16:19)
[7] これはひどいオルタネイティヴ8[Shinji](2008/08/29 20:22)
[8] これはひどいオルタネイティヴ9[Shinji](2008/08/30 23:24)
[9] これはひどいオルタネイティヴ10[Shinji](2008/08/31 22:48)
[10] これはひどいオルタネイティヴ11[Shinji](2008/09/01 21:59)
[11] これはひどいオルタネイティヴ12[Shinji](2008/09/03 08:21)
[12] これはひどいオルタネイティヴ13[Shinji](2008/09/05 10:13)
[13] これはひどいオルタネイティヴ14(+用語ver1)[Shinji](2008/09/07 08:57)
[14] これはひどいオルタネイティヴ15(+伊隅戦乙女隊ver1)[Shinji](2022/04/20 02:22)
[15] これはひどいオルタネイティヴ16[Shinji](2008/09/11 14:52)
[16] これはひどいオルタネイティヴ17[Shinji](2008/09/13 17:38)
[17] これはひどいオルタネイティヴ18(+伊隅戦乙女隊ver2)[Shinji](2008/09/16 23:33)
[18] これはひどいオルタネイティヴ19[Shinji](2008/09/19 22:36)
[19] これはひどいオルタネイティヴ20[Shinji](2008/09/23 02:45)
[20] これはひどいオルタネイティヴ21(+用語ver2)[Shinji](2008/09/26 21:20)
[21] これはひどいオルタネイティヴ22(+第207衛士訓練部隊)[Shinji](2008/10/02 22:28)
[22] これはひどいオルタネイティヴ23[Shinji](2008/10/09 19:42)
[23] これはひどいオルタネイティヴ24[Shinji](2008/10/23 01:55)
[24] これはひどいオルタネイティヴ25[Shinji](2008/10/31 02:49)
[25] これはひどいオルタネイティヴ26[Shinji](2008/11/22 04:34)
[26] これはひどいオルタネイティヴ27[Shinji](2008/11/25 18:05)
[27] これはひどいオルタネイティヴ28[Shinji](2008/12/14 03:54)
[28] これはひどいオルタネイティヴ29[Shinji](2009/01/11 03:35)
[29] これはひどいオルタネイティヴ30(前編)[Shinji](2009/01/17 04:11)
[30] これはひどいオルタネイティヴ30(中編)[Shinji](2009/01/21 01:11)
[31] これはひどいオルタネイティヴ30(後編)[Shinji](2009/01/28 12:16)
[32] これはひどいオルタネイティヴ31 2009/02/08 00:31[Shinji](2009/05/17 17:57)
[33] これはひどいオルタネイティヴ32[Shinji](2009/02/19 03:33)
[34] これはひどいオルタネイティヴ33[Shinji](2009/04/10 04:03)
[35] これはひどいオルタネイティヴ34[Shinji](2009/03/26 08:07)
[36] これはひどいオルタネイティヴ35[Shinji](2009/03/30 03:38)
[37] これはひどいオルタネイティヴ36(前編)[Shinji](2009/04/08 22:44)
[38] これはひどいオルタネイティヴ36(後編) 2009/04/14 04:28[Shinji](2009/05/17 17:53)
[39] これはひどいオルタネイティヴ37 2009/04/24 06:26[Shinji](2009/05/25 00:10)
[40] これはひどいオルタネイティヴ38[Shinji](2009/05/10 00:10)
[41] これはひどいオルタネイティヴ39(前編)[Shinji](2009/05/12 20:01)
[42] これはひどいオルタネイティヴ39(中編)[Shinji](2009/05/14 23:55)
[43] これはひどいオルタネイティヴ39(後編)①[Shinji](2009/05/17 05:05)
[44] これはひどいオルタネイティヴ39(後編)②[Shinji](2009/05/25 02:35)
[45] これはひどいオルタネイティヴ40①[Shinji](2009/06/01 01:54)
[46] これはひどいオルタネイティヴ40②[Shinji](2009/06/05 02:47)
[47] これはひどいオルタネイティヴ40③[Shinji](2009/06/11 02:49)
[48] これはひどいオルタネイティヴ40④[Shinji](2009/06/14 06:03)
[49] これはひどいオルタネイティヴ40⑤[Shinji](2009/07/02 03:10)
[50] これはひどいオルタネイティヴ41(前編)[Shinji](2009/07/13 01:30)
[51] これはひどいオルタネイティヴ41(中編)[Shinji](2009/07/28 19:03)
[52] これはひどいオルタネイティヴ41(後編)[Shinji](2009/08/16 04:00)
[53] これはひどいオルタネイティヴ42[Shinji](2009/08/27 00:58)
[54] これはひどいオルタネイティヴ43(前編)[Shinji](2009/09/10 23:51)
[55] これはひどいオルタネイティヴ43(中編)[Shinji](2009/09/20 09:43)
[56] これはひどいオルタネイティヴ43(後編)①[Shinji](2009/10/07 07:49)
[57] これはひどいオルタネイティヴ43(後編)②[Shinji](2009/10/10 22:26)
[58] これはひどいオルタネイティヴ44(前編)[Shinji](2009/11/11 20:38)
[59] これはひどいオルタネイティヴ44(後編)[Shinji](2009/11/17 03:24)
[60] これはひどいオルタネイティヴ45[Shinji](2009/12/04 11:35)
[61] これはひどいオルタネイティヴ46(前編)[Shinji](2009/12/07 06:52)
[62] これはひどいオルタネイティヴ46(後編)[Shinji](2009/12/20 00:54)
[63] これはひどいオルタネイティヴ47(前編)[Shinji](2010/01/26 07:13)
[64] これはひどいオルタネイティヴ47(後編)[Shinji](2010/01/29 14:19)
[65] これはひどいオルタネイティヴ48(前編) 2010/02/20 03:44[Shinji](2010/02/23 04:16)
[66] これはひどいオルタネイティヴ48(後編)[Shinji](2010/03/04 12:24)
[67] これはひどいオルタネイティヴ48.5[Shinji](2010/03/06 20:21)
[68] キャラクター注目度ランキング(~2010年03月09日)[Shinji](2010/03/09 18:23)
[69] これはひどいオルタネイティヴ49 2010/03/14 07:03[Shinji](2010/03/15 12:47)
[70] これはひどいオルタネイティヴ50 2010/04/08 07:58[Shinji](2010/04/10 03:15)
[71] これはひどいオルタネイティヴ51(前編)[Shinji](2010/04/18 14:51)
[72] これはひどいオルタネイティヴ51(中編)[Shinji](2010/05/25 05:31)
[73] これはひどいオルタネイティヴ51(後編)[Shinji](2010/06/26 00:51)
[74] これはひどいオルタネイティヴ52[Shinji](2010/07/27 04:27)
[75] これはひどいオルタネイティヴ53[Shinji](2010/10/06 05:34)
[76] これはひどいオルタネイティヴ54[Shinji](2011/03/29 08:19)
[77] これはひどいオルタネイティヴ55[Shinji](2011/04/02 07:48)
[78] これはひどいオルタネイティヴ56[Shinji](2011/05/16 11:26)
[79] これはひどいオルタネイティヴ57[Shinji](2012/08/02 01:56)
[80] これはひどいオルタネイティヴ58[Shinji](2012/09/01 14:35)
[81] これはひどいオルタネイティヴ59 2012/10/29 15:03[Shinji](2012/11/03 14:33)
[82] これはひどいオルタネイティヴ60 2012/11/02 17:30[Shinji](2012/11/03 14:34)
[83] これはひどいオルタネイティヴ61[Shinji](2012/11/07 21:35)
[84] これはひどいオルタネイティヴ62[Shinji](2013/02/17 10:44)
[85] これはひどいオルタネイティヴ番外編[Shinji](2009/04/14 02:45)
[86] これはひどいオルタネイティヴ番外編②[Shinji](2009/10/15 18:11)
[87] これはひどいオルタネイティヴ番外編③[Shinji](2010/11/04 17:45)
[88] これはひどいオルタネイティヴ(登場人物+用語)[Shinji](2010/10/10 03:07)
[89] これはひどいオルタネイティヴⅡ(原案)[Shinji](2022/03/24 21:32)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[3960] これはひどいオルタネイティヴ55
Name: Shinji◆9fccc648 ID:1391bf9d 前を表示する / 次を表示する
Date: 2011/04/02 07:48
これはひどいオルタネイティヴ55




2001年12月16日 午前


――――横浜基地 地下19階・執務室。


≪ガシューーーーッ≫


「どうも~、おはようございます」

「おはよ。昨日は良く寝れたの?」

「御陰様でグッスリでしたよ」

「そう」

「ゆーこさんは……やっぱ寝てる暇は無いってヤツですか?」

「当たり前よ。鑑を"ああしてくれた"以上オチオチ休んでなんてられないわ」

「ですよねー☆」

「……とは言っても以前までとは違って"良い意味"で……だけどね」

「ふぅむ」

「あら? 今回は"寝た方が良い"とか言わないの?」

「いや~、流石に現段階での俺が言えた立場じゃないですからね(……霞に心配を掛けた的な意味で)」

「ふ~ん(やっぱり無理してるって自覚は有ったのね……でも鑑が復活した事で素直に休む事にした?)」


……今朝 目が覚めた時……ベッドの中には霞は居らず、室外に唯依・イリーナちゃん・七瀬の姿も無かった。

何故なら後者の3人は昨日の電話で"起きたら再び執務室に行くから先に訓練していて欲しい"と指示したから。

でも霞が来なかった理由は分からず、昨日の遣り取りを考えるに俺にユックリ休んで欲しかったのかもしれない。

また純夏が起こしに来るという可能性は今日は無けれど、意識が戻れば高確率で有ると思うので先が心配だ。

何せ彼女と俺は(一応)相思相愛と言う事になっている。故に仲間として俺を気遣う為に訪問してくれる3人。

そして純夏 復活の為の一環として俺のベッドに侵入して来る霞の存在を純夏は快く思ってはくれないだろう。

よって彼女が起こしに来ると思う前日に誤解の無い様に言って置くなど、メンタル管理には最新の注意を払おう。

いや……霞ダケは純夏が復活した事により侵入して来なくなるので大丈夫か? ちょっと残念な気もするけどね。

さて置き。俺は支度を済ませて何時もの軍服に着替えると、再び執務室に赴いて ゆーこさんと面会していた。


「ところで」

「なによ?」

「霞は今 何をしてるんですか? 一応 2~3分前に脳内で"もう少しで着くぞ~"って言って置いたんスけど」

「……その所為ね」

「へぇあ?」

「さっき迄 あたしの手伝いで此処に居たんだけど、急に"鑑の様子を見に行く"とか言って行っちゃったわ」

「何故にッ」

「自分の胸に手を当てて聞いてみなさい(……何だか顔を合わせるのが恥ずかしいみたいだったし)」

「お胸さん・お胸さん? どうして霞が急に純夏の様子を見に――――」

「だから あたしの胸に聞いて ど~すんのよ?」

「サーセン」

「ふん。許して欲しけりゃコーヒー淹れなさい」

「了解です」




――――閑話休題。




「砂糖は2本ね?」

「スイーツ(笑)」

「すいーつ?」

「こっちの話です……ではどうぞ」

「ありがと」

「……ってか、普通にスミマセンでした。霞に関しては何だか邪魔しちゃったみたいで」

「今日の社は早起きだったから別に問題無いわ」

「早起きって?」

「丁度 区切りが良かったって事。そうじゃ無かったら出て行こうとしても引き止めてたわよ」

「成る程」

「それで……まだ色々と整理したい事が有るんでしょ?」

「すんません」

「気にする必要は無いわ。あたしもアンタに部隊くらいは任せて貰えないと体が持たないから」

「それじゃあ、もう一度 榊達の武御雷(黒)5機についてなんですけど――――」


……こんな流れて互いにコーヒー(俺は遠慮して砂糖ナシ)を啜る中、ゆーこさんとの今後の整理を行ってゆく。

とりあえず昨日 彼女と武御雷(黒)について話した事を箇条書きしてみよう。(昨日の段階でメモっている事だ)


1:搬入される武御雷(黒)は5機で、到着次第F型(頭部バルカン砲 仕様)に改造して元B分隊に支給する。

2:迷彩は国連軍の機体と分かる様にブルーのラインを入れて、隊長(千鶴)機にはブレード・アンテナを付ける。

3:部隊の名称は"快速反応部隊"で決定しており、正史の様にA-01には組み込まれず独立の部隊なる。


以上の内容が昨日ゆーこさんと話した事だが、昨日の今日で新たに追加されたらしい情報が幾つか有る。

先ずは武御雷(黒)が搬入される時期なんだけど……何と明日の午前には到着する様で、良い仕事してますね。

よって俺には明日その武御雷(黒)を元B分隊に紹介して欲しいらしく、コレに関しては引き受けるしかなかった。

しかしながら。千鶴達は伊隅に講義を受けている真っ最中だったので急遽 別の人材が必要になってしまう。

ソレは武御雷と言う機体の使い勝手を知る人間で有り、流石に巌谷さんや唯依に講師を任せる事は難しい。

其処で ゆーこさんは真那さんに伊隅とタッチする事を依頼したのだが、始めは良い顔をされなかったらしい。

何故なら中に冥夜が居る事から上官として当たるのが躊躇われた様で……彼女の忠義を考えれば仕方ないか?

でも武御雷(黒)を提供した斯衛として対等に近い形で講義すると言うのを条件に真那さんは快く承諾したとの事。

加えて斯衛トリオも支援に当たる事となり、暫く元B分隊は驚きつつ必死で武御雷(黒)での訓練を続けるだろう。

そして地味に重要なオペレーターに置いては……恐らく千鶴達は突撃機動部隊の補佐に当たる予定なので、
セレナ中尉かテレサ中尉のどちらかに管制を任せる予定らしい。また状況によりA-01の裏で動くとの話も。


「榊達についてはコレくらいね」

「大体把握しました」

「まぁ……あの堅物になら任せても"使える"レベルにはしてくれそうね」

「さり気なく酷ッ!? でも月詠中尉 程の衛士なんて、そうは居ないと思うんで榊達も幸せモンですねェ」

「…………」

「あァ。伊隅大尉が上官な時点で十分 恵まれてるかな?」

「アンタが言うと嫌味にも聞こえるわね」

「それほどでもない」

「褒めてないわよッ」

「では続きまして俺の部隊についてなんスけど」


既に全世界の衛士の皆様が知りつつ有ると言う突撃機動部隊なのだが、俺としては まだまだ未完成といえる。

何せ俺・まりもちゃん・唯依はともかく、他の6人の仲間は新しい概念を知って間もないって段階だからな……

"飲み込み"は唯依による電話での報告によると凄い早いらしいんだけど、まだ俺が指導した期間は非常に短い。

よって今後の俺の予定としては突撃機動部隊のスキルアップを最優先にするという事で同意してくれました。

だけど併用して純夏との触れ合いもハイヴ攻略には絶対に外せないんだけど、ソレは後で説明する事にします。

ちなみに今更だが……突撃機動部隊のポジショニングも非常に重要で、暇な時間で考えた結果こうなっている。


アルカディア01 強襲制圧
白銀 武(少佐) 不知火SⅡ型

アルカディア02 突撃前衛
篁 唯依(中尉)

アルカディア03 突撃前衛
神宮司 まりも(中尉)

アルカディア04 砲撃支援
イルマ・テスレフ(少尉)

アルカディア05 突撃前衛
ライト・ラーニング(少尉) 

アルカディア06 強襲掃討
フレア・フレイドル(少尉)

アルカディア07 強襲掃討
ブリザ・スリーブス(少尉)

アルカディア08 制圧後衛
七瀬 凛(少尉)

アルカディア09 制圧後衛
伊隅 あきら(少尉)


……この通りバズーカを持っているのは俺・七瀬・伊隅(妹)であり、イルマ機には当然ライフルを持たせている。

また俺の機体だけカイゼル・カラーの不知火SⅡ型であり、主に中央の最前線で敵を釣りつつ指示を出す感じ。

その背中を突撃前衛のライト機が追い……バズーカを撃った時とかは彼女の機体の後ろに隠れて遣り過ごす予定。

更に後ろ(電卓の2の位置)にはイルマ機が配置され、左右の正面には それぞれ唯依機とまりもちゃん号を設置。

そんな2人の中尉の背後……電卓の4の位置にフレア少尉・6の位置にブリザ少尉が弾幕を張る事で前衛を支援。

最後にフレア・ブリザの後ろに七瀬・伊隅(妹)が それぞれ支援突撃砲で最低限のフォローをする事で奥を目指す。

ちなみに拡散突撃砲やら不知火・カスタムやらハンド・グレネイドやらの本格的な実戦投入は佐渡島以降の模様。

なワケで。突撃機動部隊は"こんな感じの編成"で訓練を行っているのであり、頑張れば余裕で攻略できるだろう。

でも目標達成には ともかくトレーニングが欠かせない。故に時間が必要なので正史以上の猶予の増加は有り難い。


「言った通り突撃機動部隊については、全部アンタに任せるからセレナとテレサを旨く使いなさい」

「そうさせて頂きます(……そうしないと俺ダケじゃ無理だし!)」

「じゃあ、次の作戦の予定に置いても大まかに説明して置く必要が有りそうね」

「お願いします」

「大体 予想できてたと思うけど、当然目標は佐渡島ハイヴ。近いウチに"甲21号作戦"が発令されるわ」

「それは何時ですか?」

「鑑の"不安定さ"を考えれば今月の25日か26日辺りが妥当だと思ったんだけど」

「なんか旨くいっちゃいましたからねェ」

「えぇ……だから、そうね……1週間後には部隊を万全に整えて置きなさい」

「了解です」

「同時にアンタには鑑の相手も任せるわ……ソレが あの娘にとって一番良い薬に成りそうなのは間違いないから」

「承知の上ッすよ」

「その鑑は伊隅達と作戦を共にする予定よ。でもアンタも知っての通り訓練は必要最低限で済むから心配無いわ」

「純夏は脳に限ってはスーパー・ウルトラ・グレード・デリシャス・ワンダフル・ブレインですからね」

「……否定できないのが鑑の凄さよ?」

「把握済みです。それで……今の純夏のカラダはどんな感じなんですか?」

「そうね……未だに目を覚ましてないけど社が"見る"限り相変わらず安定してるらしいわ」

「ほむ」

「だから2~3日もしないウチに目を覚ます筈よ」

「そうですか。その時は遠慮なく呼んで貰って構わないんで御願いしま~す」

「元よりそのつもりよ」

「じゃあ纏めますと……先ずは元B分隊は月詠中尉達に任せて、俺は突撃機動部隊のスキルアップに集中する。
 そして純夏が目を覚ましたら、周囲にも気を遣いつつ出来るダケ一緒に居る事にすれば良い感じですかね?」

「肯定よ」

「じゃあ暫くはその方向でって事で……早速まりもちゃん達の訓練に混ざる事にしますよ」

「でも白銀」

「へぇあ?」

「午前中の間は休んで置きなさい。コレは命令よ(……社がさっきから"言って"って頼んで来てるのよね)」

「えっ? 俺的には十分に休んだんですけど――――」

「同じ事を2度言わせるつもり?」

「わ、分かりましたよ……それじゃ~失礼しました~っ!」


≪ガシューーーーッ≫


成る程……佐渡島への侵攻はクリスマス辺りだったと思ったけど、一週間後と言う事は23日辺りなのかな?

正史を考えれば其処まで短縮は出来なかったみたいだが……7日も訓練に打ち込めると言うのは有り難いZE。

本来もっと余裕が無かった筈だからな。でも作戦が早まる可能性を考えて5日間くらいを目安にして置くか?

さて置き。流石に ゆーこさんの時間を取り過ぎてしまったか、何処かしら彼女は機嫌が悪そうな感じがした。

故に逃げる様に執務室を去った俺は素直に自室を目指したのだが……部屋に戻った時 意外な人物が待っていた。


「……白銀さん」

「へっ!? 霞?」

「ま、待っていました」

「何で霞が此処に――――」

「あの……香月博士に……部屋で休まれる様に言われましたか?」

「んっ? 言われたけど?」

「でしたら……いま此処で横になるんですよね?」

「あァ。(怖かったから)御言葉に甘えて……って昼迄の間だけど?」

「だったら……あ、あのッ」

「???? 何なんだ?」

「す、少しだけ一緒に寝ても……構いませんか?」

「なん……だと!?」


―――― 予想外の人物とはウサギッ娘。そんな彼女の言葉に俺が首を縦に振ったのは言うまでも無かったんだ☆


「(鑑さん……すみません……もう少しだけ"お兄さん"と……一緒に寝かせて下さい……)」

「(か、可愛過ぎるだろ常識的に考えてッ! でも後少しで打ち止めに成るんだよなァ~)」




……




…………




2001年12月16日 午後


――――数時間後。シミュレータールームにて。


「あッ。武く~ん!」

「ども、テレサ中尉」


霞と一緒に昼寝と洒落込んだ俺は、再び ゆーこさんを手伝うらしい彼女と別れると唯依達の場へと足を運んだ。

それにしても……霞と寝るのをOKした直後、イキナリ服を脱ぎ始めた時は普通に襲いそうだったよマジで!!

しかし我慢したのかは聞くだけ野暮。よって俺は軍服の上着ダケを脱ぐのみに留め、とにかく寝る事に集中する。

何故なら俺も脱衣という行為をしたり、睡眠を意識するのを怠ったりすると"その気"になっちまいそうだから。

でも霞は普通に(多分)兄的存在な俺と一緒に寝たいダケだと思うので自重するしか無く今に至っているのである。

さて置き。どうやら唯依達はヴォールク・データの真っ最中の様であり、セレナ中尉のオペの元 下層を攻略中。

だったら邪魔は出来ないな~……とか思ってるとテレサ中尉が俺に気付いたので、彼女の所まで歩くと横に並ぶ。

どうやらテレサ中尉は見学中らしく、皆の訓練の様子を手持ちのボードにメモとかを取りながら眺めていたのだ。


「もう御用は済んだんですか?」

「えぇ。コレで暫くは俺を含めた突撃機動部隊のスキルアップに集中できそうですよ」

「そうなんですかァ。だったら早くヴォールク・データを全員無事で攻略したい所です」

「当面はそれが課題ですねェ……それで、今はどんな感じですか?」

「え~っと……最初は みんな唯依と神宮司中尉の動きに付いて行けずに半分も進めてませんでしたけど、
 何度も何度も繰り返していくウチに、まれ~にイルマや凛が反応炉まで何とかたどり着けていますね」

「えっ? 凄いじゃないですか」

「でも現段階じゃ武くん達みたいに味方の支援は勿論、敵が沸いても冷静で居る事は難しいみたいです」

「……って事は……」

「どうもBETAに囲まれ過ぎると、鑑賞してた従来の対応通りには出来ず無駄に重火器を使用するのは勿論、
 乱用したフォールディング・バズーカの弾が尽きれば凛とアキラは今は無理と自爆に走るケースが多いです」

「成る程~ッ」


テレサ中尉とそんな話をしながらモニターを眺めていると……現在ハイヴの下層で生き残っているのは4名。

それは唯依・まりもちゃん・七瀬・ブリザ少尉であり、他の4人は途中で脱落してしまったのは言うまでも無い。

どうやらテレサ中尉の話によると、先ずはライト機とフレア機がバズーカ持ちの2人を庇う様に敵を釣って自爆。

そしてイルマ機も機体の性能で切り抜けれる沸きで諦めて自爆し、伊隅(妹)も七瀬を庇って要塞級の餌食となる。

でも別の攻略では伊隅(妹)やイルマが生き残るのは勿論の事……死因が爆風の破片など、様々な結果が有る模様。

う~む。此処で疑問に思うのは、やはり途中で諦めて自爆を多様している事だな……俺は正直な所 真似できない。

何故なら俺が"個人的に詰んだ状況"に直面した場合、必死で抗ってテンパった結果 自爆する前に死ぬと思うから。

だから何度も実感してるけど、まりもちゃんと言い彼女達と言い自分の命を投げ出す事なんて朝飯前なんですね。


≪はい……お願いしますッ! 次は間違っても自決など考えません!!≫(13話 参照)


けど俺の大切な仲間達なんだし元軍曹と同様、簡単に諦めて自爆すると言う事は金輪際 止めて欲しいよな~。

一つの命と戦術機で数百のBETAを木っ端微塵に出来るのは確かに凄いけど、バズーカの方が安いのだから。

だけど志は買えるし何て言えば納得してくれるのかなァ? ……そう考えてモニターを見ている事 更に数分後。

どうやらヴォールク・データは何とかと言った感じで前述の4人が生き残ったらしく、各々が筺体から出てくる。


「お疲れ様でした。神宮司中尉」

「其方こそ、篁中尉(戦果は徐々に上がって来ている……でも腑に落ちないわ……)」

「いやあ、下層は難関でしたね」

「(ミストさん!?)」

「……ぇっ……た、武くん?(急に怖い顔をッ)」


――――此処で難しい顔をしている まりもちゃんの横を歩いていたイルマ少尉の言葉が俺の表情を強張らせた。


「でもさあイルマ。今回は"4人"も残ったのよ?」

「そうだねライト。ちょっとダケ私達が脱落するのが早かった気がしたけど」

「けど……2人とも以前より多くのBETAを道連れに出来たし……良かったと思うな……」

「七瀬さん。あの時は弾が切れてたボクの方が囮になって正解だったよね?(自爆の前に殺られちゃったけど)」

「そうね。アレからも何度かバズーカの弾が残ってないと無理そうな場面も有ったから」


「じゃあ、今度はもっと良い場所で果てる事を考えなくっちゃ!!」

「私も"あの程度"なら いずれは何とか出来る様な技術を身に付けたいわ」

「アンタ達だけには格好良い思いはさせないぜ? ライト・イルマッ!」

「えっと……でも……出来るだけ全員で、反応炉まで行く事も……考えないとダメなのかな……?」

「ですけどブリザ少尉。今のボク達の実力じゃ厳しいですから、自決の事は常に考えて置かないとダメですよ~」

「篁中尉と神宮司中尉に比べれば遥かに及ばない技術を考えると……途中で足を引っ張る事は出来ませんからね」


「(ち、ちょっと姉さん……これって何かヤバい気がするんだけど……?)」

「(少し不味いかもしれないわね。イリーナから聞いた話によると、武さんは仲間をコレ以上……)」

「(でも……此処で黙ってる方がイルマ達の為なんだよね……?)」

「(そうね。彼の部下となる以上は、命の大切さを痛感して貰わないと)」


――――そして今の会話を耳にした事で、つい肖りたくなったので俺は自重せず言った。(大体イルマ少尉の所為)








「こんなに俺と みんなで、意識の差が有るとは思わなかった……!!」








「!?!?(し、白銀さん!?)」

「……あッ……け、敬礼っ!!」


≪――――ザザッ≫


今の俺の名台詞で特に驚いたのが まりもちゃんであり、唯依は慌てて号令を掛けると皆が俺に敬礼してくれた。

しかしながら。肖り中だった為、敬礼に何も反応を示さず先程の台詞について先ずは伊隅(妹)に問い質してみる。

問うべきは自爆・自決を否定すると言う事であり、既に納得して貰う事が前提と言う事をかなぐり捨ててます☆


「伊隅」

「は、はい?」

「君は何故 追い込まれたら自決する事を考えるんだ?」

「えッ? ……えっと……無理だと思ったら無駄死にするよりは、多くの敵を巻き込んだ方が良いと思って……」

「でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。重要な事じゃない」

「!? ど、どう言う意味ですか?」

「BETAの物量は圧倒的なんだ。タカが100匹や200匹倒した所で結局は無駄死に にしかならないぞ?」

「あうッ」


「では七瀬。中尉達が足を引っ張る事を理由に、君が自決して喜ぶとでも思っているのか?」

「!? た、確かに喜んだりはしないと思いますけど……ソレで作戦が失敗しては元も子も有りませんから……」

「それは根本的な理由には成らないよな?」

「……ぅッ……で、ですが今の私にはアレ程のBETAを捌き切る技量は有りませんので……」

「でもソレも質問の答えには成らないよな?」

「で、では白銀少佐……私達は何か悪かったのでしょうか?」

「そんな事も分からないのか? これじゃ、俺……皆と訓練したくなくなっちまうよ……」

「!?!?」








「今はBETAに劣勢で絶対的に衛士が不足している……それなのに最近の衛士と来たら……!!
 囲まれたら直ぐに責任を放棄して自殺する事を選ぶなんて、こんなの普通じゃ考えられないッ!」








「あっ!(分かったかもしれないッ)」

「ど、どうしたのよ? ブリザ」

「それよりも大将が……(凄く怒ってる?)」

「た、武さん……(最初から不味いとは思ったけど、予想以上に……)」

「(……最悪のタイミング……何もかも、私の浅はかさが原因だわッ)」








「まともな衛士なんて……世界には数える程しか居ないんだよ……」








「――――タケルさんッ!」

『ブリザ(少尉)!?』

「……どうしたんです?」

「あ、あのッ! タケルさんは……私達が自決を選ばざるを得ない技量しかない事に怒っているんじゃ無い……
 シミュレーターでは例え敵を巻き込めずに散ろうと……最後まで抗い続ける事を考えるべきなんですね?」

「…………」

「つまり、直ぐに諦めてしまって自決を選んでしまっては……何時まで経っても技術は進歩しないと言う事……
 よって人類に残された時間・そして衛士が限りなく少ない今の現状では……そうしないとBETAに勝てない」

「あァっ!?」

「(ようやくライト達も気付き始めたみたいね~? 姉さん)」

「(でも少し惜しかったわ。後は神宮司中尉や唯依の機転に期待しましょう)」

「今のタケルさんの言葉で分かりましたッ! ですから……改めて私達を鍛え直しては頂けませんか!?」


イルマ少尉の所為(決め付け)でミストさんを肖ってしまった俺は、取り返しのつかない事を言ってる気がする。

だがブリーザ様(違うって)が俺の言いたい事を"100%"理解してくれた様で、彼女の鋭い洞察力に感謝した。

故に素直に彼女の言葉に頷く事で午後の訓練を始めれば、後は俺が旨く指導する事で戦死者ゼロが狙えたが……








「訓練するなら勝手にやってくれッ! 俺は部屋に戻る!!」

『!?!?』








俺はどうしても"この台詞"を言いたくて踵を返してシミュレータールームを出て行く選択をしちゃったんだ☆

貴方って本当に最低の屑だわ!! ……いや、自分で言ってどうする? そんなの普通じゃ考えられない……!!

さて置き仏頂面で自室に戻った直後。俺は頭を抱えると、以前(25話)と同様 枕を涙で濡らしたのでした。

こんな上官に従う価値なんて無いッ! 私達はもう白銀少佐の下で戦いたくない! ……って絶対思われたよ!?


「た、武さん……いけないッ!」

「待って下さい、篁中尉!!」

「神宮司中尉!?」

「すみませんが……此処は私に任せてくれませんか?」

「で、ですが――――」

「今の白銀さんの"怒り"の責任は私に有るんです……どうか……」

「……クッ……分かりました、御任せします。それでは、やはり武さんは……?」

「はい。白銀さんは一人で戦う事を決めていた中 折角 私達を大切な"仲間"と認識し始めてくれたと言うのに……
 "以前の私の考え"を思えば何処かでライト少尉たちの考えも否定する事が出来ず、仲間として失格でしたね」

「……って事は七瀬さん……ボク達は、さっきから見当違いの攻略をしてたんじゃ……?」

「きっと攻略できる・できないかの"結果"では無くて先ずは諦めるか・諦めないかの"気持ち"の問題だったのね」

「ふ、フレア~? ……それじゃあ……」

「あァ……大将が怒ったのもムリも無かったって事だよ……」

「それにタケルさんは……私達が思っている以上に……険しい道を進んでいるんだと思う……」

「な、何だか……目から鱗ね」←自覚は無いが元凶の人。

「ともかく今は武くんと神宮司中尉が戻るのを待つしかないわね~」

「では時間が勿体無いので、直ちに別視点で鑑賞を行い戦術の検証を行いましょう」

『了解!』×7

「(まァ……姉さんは何時もの如く履いて無いんだけど)」




……




…………




……部屋に戻ってから数分後。


「霧が濃くなってきたな……」


≪――――コンコンッ≫


『あの、白銀さん……私ですが……いらっしゃいますか?』

「えっ!? ちょ、ちょっと待って下さい」


様々なフラグをバキ折った事を後悔し軽く泣いた後、ベッドに寝転がりながら現実逃避していると突然の来客。

声からして まりもちゃんであり、俺は勢い良く起き上がると瞬時に鏡をチェックして何時もの表情でドアを開く。

すると現れた彼女は何時もの凛々しさが抜けていて、むしろ可愛い感じだったんで思わず見惚れてしまったが……

俺と目が合うと直ぐ様に瞳の色を改め、勢い良く頭を下げると同時に叫ぶように予想外の事を言ってくれた。


「白銀さんッ! 先程は本当に申し訳ありませんでした!!」

「うわっ、びっくりした……って、ど~して謝るんですか?」

「白銀さんは誰よりも仲間を大切にする人だと言うのに、私は彼女達の行いを咎める事をしなかった為です!!」

「行い……って、自爆を多様してた事ですか?」

「はいッ! 私がもっと早く皆に指摘していれば、白銀さんが"過去"を思い出してしまう事も無かったのに……」

「……過去……ですか……」


はてさて。呟く様にオウム返しを しちまったが、白銀の"過去"の話なんて まりもちゃんにした事 有ったっけ?

全く覚えていないので(無表情で)彼女を見下ろしながら思い出そうとしてるんだが、どうも記憶に見当たらない。

よって、そのまま まりもちゃんと睨めっこしていると……何故か徐々に彼女の表情が"不安"を表して来ていた。

そして妙に可愛い。だけど、ちょっと魅力的な人が居ても暴走鎮圧は下着姿の霞の侵入時代で慣れてますッ!!

とは言え……そもそも何で謝られているかが分からないので、何をどう答えて良いのかサッパリ分からないZE。

ならば謝られた事は普通に許すに限るな~。むしろ悪いのは肖る為ダケに気違った事をホザいた俺なのだから。

故に上手く交渉して先程の発言を無かった事にするしか有るまい。そう考えを纏めると俺は彼女に一歩近づいた。


≪――――ザッ≫


「し、白銀さん?」

「俺の過去の事は どうでも良いんです。重要な事じゃない」(キリッ)

「でも――――」

「ですから気にしないで下さい。だから俺の先程の発言は忘れてくれませんか? 少し悪く言い過ぎました」

「……と言う事は……"私達"を許して頂けるんですかッ?」

「許すも何も悪いのは俺の方です。むしろ恥ずかしい位でしたよアレは」

「!?(つまり白銀さんは最初から気にしていなかった? ……だとすれば……)」

「そんなワケで俺は戻ろうと思いますんで、シミュレーターを本格的に始めましょう!」

「……("以前"私が自決を選んだ直後の時の様に……今回も"突発的な何か"だったのかしら?)」

「……って、聞いてます? まりもちゃん」

「えっ!? あッ……はい。此方こそ改めて宜しく御願いしますッ、白銀さん!」

「(良かった……気乗りしてないのかと思ったぜ……)」


俺は当然だが思ったよりアッサリまりもちゃんの方も許してくれて助かったな……やっぱり志の方が勝ったのね。

ともかく。彼女に加えて唯依も許してくれるのなら、後は結果を残せれば他の娘達も自然と付いて来てくれる筈。

其処は"白銀大佐"に任せれば大丈夫だろうし勝手にポジティブ思考になってた為か、俺は少し調子に乗っていた。

こんな気持ちの切り替えの早さ……普通じゃ考えられない……!! ……って何時まで覆ってんだ俺の視界の霧は。


「……ッ……」

「あれ? どうかしました?」

「え、えっと……白銀さん」

「はい?」

「まだまだ力不足かもしれませんけど……私達は"仲間"なのですから、遠慮なく頼ってくれて良いですからね?」

「そりゃ勿論です」

「ほ、ホントですか?」

「そりゃもう。支えてくれる人が傍に居れば俺だって成長しますよ、まりもちゃん!」

「!? そ、それを聞いて安心しました……では私は一足先に訓練再開の旨を皆に伝えて置きますね?」

「お願いしま~す」

「そ、それでは!(許してくれるどころか"そんな事"を言ってくれるなんて……本当に反省しないとね……)」


≪――――バタンッ≫


「ミストさんの迷言で話が上手く締まるなんて、普通じゃ考えられない……!!」(いい加減にしろ)


こうして安心したっぽい まりもちゃんは、その通りな表情で此方に敬礼して下さると俺の部屋から出て行った。

しかし今回の肖りも違う意味で本当にヤバかったな……最近は性欲の抑制に必死で他を疎かにしてしまっている。

よって俺は金輪際 無駄な肖りをしない事に決め、仲間達と全ての任務で生還する事を深く胸に誓うのであった。

そうなれば今後 俺は多くのフラグを回収して、ヒロイン達とキャッキャウフフしまくる事は確定的に明らか。

故に此処で俺の新たな人生を語るのは嫉妬される前に終了とさせて貰うが、全ては丸く収まったと言って置こう。

さて置き。これで最後になるが、俺はトイレを済ませるとまりもちゃんを追うべく部屋を出る前に一言 呟いた。








「なワケ無ェだろ!?」








――――分かってたと思うけど当然 依然として俺の物語は続き、肖りの自重も止まる事を知らないんだ☆








●戯言●
皆様の感想が嬉しかったので無理矢理 更新しました。流石にエイプリルフールには間に合いませんでしたけど。


前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.029916048049927