これはひどいオルタネイティヴ272001年11月24日 早朝「白銀さん、白銀さん」「ん~っ?」≪ゆさゆさゆさ≫「起きて下さい」「ふぁあ……もう朝か」「おはようございます」「あぁ、おはよ~霞ィ」昨日 霞は御存知の通り来なかったが、今日は何時もの様に起こしてくれた様だ。無表情ながらも大きな瞳が覗き込んでおり、俺は意識を覚醒させながら視線を霞に合わせ挨拶する。"ゴッツンコ"を避ける為カラダはまだ起こしておらず、彼女が引くのを待っていると……「――――ッ」「(あれっ?)」「……白銀さん?」「いや、何でもないよ」"何時も"と違って霞は俺から視線を逸らしてから、"素早く"姿勢を元に戻したのだ。普段なら もっとノンビリとした動作だったハズなんだが……何か有ったのだろうか?でも勘繰り過ぎだよな、日に日に霞が俺のカラダを揺らす回数が増えてるのを気にする位に。だから深く考えない事にして、上半身を起こして伸びをすると、霞がまだベットの側に立っていた。「あの」「どした?」「…………」「右?」……用が有るのかな? 多分そうだろう。 言いたい事が無ければ、既に彼女は部屋を出るべく動いている筈。 よってソレが気になった直後、霞は二文字ダケ言葉を漏らすと無言で首を軽くドアの方へと捻った。釣られて俺も視線を移すと……其処には何とッ! 室内には"第三者"の姿が有ったのだ。「あっ」「篁?」――――霞と一緒に入室していたのか篁がドアの前に立っており、俺と視線が合うと敬礼の姿勢をとる。「お、お早う御座います白銀少佐ッ!」「あぁ おはよ~。 ……って何で篁が其処に居るんだ?」「あっ、あの……それはそのッ……」「……私が誘いました」「霞が?」「や、社ッ!」「はい。 今日も お部屋の前で会ったので"一緒に起こしましょう"と」「そうだったのか~(実際 起こしてくれたのは霞ダケみたいだけど)」「い、いけなかったでしょうか?」「別に構わないよ、むしろ朝から篁の顔を見れて嬉しいさ」「!? ……ご、御冗談を」「HAHAHA、ともかくバッチリ目が覚めたよ」ふ~む……篁が居ようと動揺しない辺り、俺も順応も成長したもんだな~。流石にEXみたいに御剣が半裸で潜り込んで来た時は別だろうけど、もう結構な日にちが経過してるしね。ちなみに今更だけど、俺は寝る時は外では着れない国連軍の青い制服を寝巻き代わりに使っている。正直 空調を使ってないから地味に寒いんだよね、一応 古いタイプのエアコンと換気扇はあるけど。まぁ その他にも理由が有り、霞に起こされたり何時 誰が部屋に入って来るか解らないのが大きい。でも極端な話"せがれ弄り"中に布団を剥ぎ取られたら自殺モンだろうが、それダケに関しては自重できない。ソレをしなければ何時 女性を襲ってしまい、ゲームオーバーになるか分からないからだ。べ、別にヤりたくて自慰ってるワケじゃないんだからね!? ただストレス発散してるダケなんだからっ!「……白銀さん」「ど、どした?」「香月博士が呼んでいます」「おっ、ホントかい?」「はい。 朝食の前に大至急 来るようにと」「昨日も顔を出したんだけど、何の用かな~?」「わかりません」「まぁいいや、分かったよ。 なら一緒に行こう」「は、はい」≪たたたたっ……バタンッ≫霞が立っていた まま だったのは篁が居たからだと思ってたけど、そうじゃなかったらしい。ゆーこさんが呼んでるだとッ? ま、まさか"やっぱり解剖したくなった"とかじゃ無いだろうな!?いや……ちゃんと誤魔化せてたし大丈夫だと考えよう。 ポジティブ、ボジティブ。(言い聞かせ)そう自分を自分で勇気付けていると、霞は小走りでさっさと部屋を出て行ったしまった。……そろそろドアに頭をブツける時が来るかッ? 可愛そうだが、俺はソレが好感度上昇の合図だと思っている。さておき、こうして部屋に残されたのは、俺と篁。 彼女は何気に状況が飲み込めていないようだ。「篁」「は、はい!」「先にPXに行っててくれ、直ぐ戻るからさ。 多分だけど」「では、私は供には……」「ごめんな、機密とかで無理かもしれない」「そ、そうですか。……そう、ですよね」違うかもしれないけど、オルタネイティヴ計画に関連する用件だと篁を連れて行く事はできない。正直 来て貰いたいトコだが……この辺のケジメはちゃんとツけないと この先やってけね~もんな。篁もソレを分かってるだろう。 でも、やはり残念なのか眉を落としている。 ゴメン可愛い抱きしめたい。「そんな顔すんなよ」「えっ?」≪――――ぽんっ≫「俺まで悲しくなるだろ?」「……ッ……」しかし そんな事はできないので、俺は篁に近付くと右手を頭に添えるダケに留めた。そしてナデナデとしながらウザそうなスマイルを浮かべると、固まっている彼女に言葉を続ける。ちなみに"俺まで悲しくなる"と言う台詞は、当然コレ以上 篁の可愛い表情を見せられると我慢が辛いからだ。……よって たった今の俺の顔には、若干 笑みが消えてしまっていたかもしれないZE。 実際には ちっとも悲しくも辛くも無いし、むしろこの表情でご飯3杯はイケちゃいますよ?「じゃあ、そろそろ着替えたいんだが」「!? すすすすみませんッ! 直ぐに出ますから!!」「ちょっ」「し、失礼致しました!」≪ガチャ――――バタンッ!!!!≫……でも、別に居ても構わないけど? そう笑い掛けようとしたした瞬間、篁は大いに慌てて退室してしまう。しっかりと敬礼はしてくれたモノの顔は真っ赤で、アホみたいに素早い動作でドアを開いて閉めた。彼女の設定は全く知らないけど、真面目なダケじゃなくて純情なのか。 ヘタな事をしでかさないで良かった。とにかく着替えるか……俺はカメラ目線(何処だよ!?)でオドけたポーズを取ると朝の支度を開始した。「はぁ、はあッ……」≪――――俺まで悲しくなるだろ?≫「(あの御顔……そう、白銀少佐は皆を元気付ける為に"ああして"私達に振るまっている。 思えば叔父様も そうしてる気が……だったら、私も少しは明るくしないと駄目ね……)」………………――――15分後。「……またね」「あぁ、またな~。 ……で、作るのか?」「作ります」「はははっ、まぁ 頑張れよ?」「はい(……香月博士に、負けていられません)」エレベータで地下に降り一緒に歩いていた霞と別れると、俺は引き続き執務室を目指す。霞は どうやら昨日の ゆーこさんの戦術機(AA)を見たようで、早速 自分も負けじと何か作るらしい。コレって何かのフラグ、圧し折ったりしないだろうな? いや、霞が何かに打ち込むのも一興か。……余談だが、朝の支度を終えて自室を出てくると、其処には兎ダケで既に篁の姿は無かったりした。≪ガシュウゥーーーーッ≫「お邪魔しま~す」「来たわね白銀」「はい」「其処に座んなさい」「……ッ……」「何してんの?」執務室に入ると予想通り ゆーこさんが待っており、ソファーに背を預けながら足を組んでいる。そうなると此処で挨拶をするのが上司に対しての礼儀だろうが、俺は その場で立ってる事しか出来なかった。何故なら今の 彼女を見て"思った事"が有ったからで、失礼な事にも気付かず挨拶無しに言った。「ゆーこさん、ひょっとして寝ました?」「寝たけど?」「どれ位?」「どれ位って……10時間前後かしら」「へ~」「考えてみれば、そんなに寝たのって久しぶりな気がするわ」「そっかあ、寝たんですか~」「何よ、アンタが寝ろって言ったんじゃない」「そういや~そうでしたね」「それが どうかしたの?」「いえ何となく。 それだけッス」「ふ~ん(……あたしは、アンタこそ気張り過ぎるなって思うけどね)」実を言うと、何度も会っているハズの ゆーこさんが めっちゃ"綺麗"だったからだ。"美しい女性"と言えば月詠さんや まりもちゃんも含まれ、ゆーこさんと同等のレベルの高さだろうけど……ゆーこさんってちゃんと睡眠を取ってりゃ こんなに"変わる"のか……その違いに驚いてしまった。確かに前までの ゆーこさんも死ぬ程 美人だったけど、今は隈も無いし更に魅力が上がっている。多分 "今"のゆーこさん相手だったら、揺さ振られて胸を押し付けられた時点でおっきしちゃってたお( ^ω^)……けど 身に付いたポーカーフェイスで そんな思考を微塵にも表情には出さず、内心でもCOOLを努めると、俺はスタスタと何歩か前に出て ゆーこさんに向かって軽く手を仰いで言った。「おはヨーグルト」「んなっ!?」≪――――ズルッ≫「な、何してるんです?」「……ッ……」「ゆーこさん?」「い、いきなりバカな事 言うから呆れたのよ」別にMでは無いが、何時もみたいに ゆーこさんに手痛い一言を頂くのがテンプレっぽい流れだと思ったんだ☆でも"おはヨーグルト"なんて古過ぎるから豚を見るような視線を向けられるかもしれず、地味に"賭博"だった。しかし解剖さえされなければ、別に"そんな目"で見られても悪くはない気もするが……否ッ。俺は場の雰囲気を更に和ませようとしたダケで、断じてMでは無いのだ。 それはそうと、この"反応"って。「あれ……ひょっして今の、面白かったですか?」「……ッ……癪だけど、結構キタわね」「…………」←無表情で唖然「な、何でアンタは冷めた顔してんのよッ!?」「いや~別にそんな気は」「はぁ……アンタを相手にするとホントに調子狂うわ。 もういいから、さっさと座んなさい」「ほ~い」なななな……なんとっ! 今ではオヤジギャグに入る一言が、意外な結果を齎(もたら)せた。ギャグを言った直後、キマっていた ゆーこさんが擬音が聴こえそうなレベルのダメージを見せたのだ!!おいおいッ、そのギャグ面白かったのかよ!? ダメ出しされるドコロか全く逆の結果じゃないですかッ。そうか……考えてみれば娯楽が無いし"お笑い芸人"さえ存在しないんだ、古いギャグでもウケる筈だよ。霞みたいな娘だったら効かないだろうけど、現代の芸人のネタは逆に"進歩し過ぎてる"のかもしれないな。こりゃ新しい発見だ。 俺、BETAを倒したら御笑い芸人になるんだ。 いや"続けれる"か解らないし冗談です。さておき……色々と脱線してしまったが、ようやく本題がスタートするらしく、座って ゆーこさんの言葉を待つ。「(でも おはヨーグルト……ヨーグルト。 ……ぷっ!)」「ど~したんです?」「な、何でも無いわ。 ……で、用件なんだけど」「もしかして理論、完成しました?」「なワケ無いでしょ? でも、それに繋がる事かもね~」「それは?」――――その用件が済んだ後、篁がPXで飯を食わずに待っていたのは感心を通り越すって話。何だか無性に犬が飼いたくなってきた。 篁はその責任を取って、俺のペットになるべき。ゴメン、嘘だから勘弁してッ! けど……そう言えば動物って"この世界"だと どうなってんだろうねぇ?………………2001年11月24日 午前――――ブリーフィング・ルーム。≪実はアンタの"刺激"になる良い事を思いついたのよ≫正直、ゆーこさんが唐突に"思いついてしまった事"は俺の予想を遥かに超えていた。いくら俺に"理論完成に繋がる情報"を少しでも思い出させる為に組んだ事とは言え……ソレはどうだろうと思います。 ……って言うか、最初から知ってるし無意味なんですけど。「集まったわね? 皆」「香月副司令に対し敬礼」←武『――――っ』「白銀~、敬礼は要らないって言ってんでしょ?」「そうッスか」極端な話ゆーこさんの発案は無意味な事でも有るので、横に控える俺は仏頂面だった。彼女は俺の正体を知らないし、人類そのものが切羽詰ってる状況だから仕方無いっちゃないんだが……なんだか腑に落ちないのだ。 ……まぁ、特別イベントだと思って割り切れば良いか~。そんな俺の心情はさておき、彼女は苦笑いしながら俺に視線を移すと、集められた女性達に再び向き直る。篁・月詠さん・イリーナちゃん・伊隅・速瀬・涼宮(姉)・宗像の7名。 皆 俺の言葉に応え敬礼を終えていた。しかし当然 彼女達は何故 集められたかは解らず、神妙な面持ちで ゆーこさんの言葉を待っている。「早速だけど、明日あんた達には実機で"模擬戦"をやって貰うわ」『――――ッ!?』「戦場は市街。 戦うのはA-01の不知火S型12機に対して~」「ふ、副司令っ? それって どう言う事――――」「水月ッ」「う"っ……」「せっかちね~速瀬。 まぁいいわ……で、相手をするのは"白銀達6機"よ」『――――ッ!?』12on6で模擬戦やるよ~?(某魔王調) そんな事を告げられた直後、二度目の驚愕をする7名。そりゃそうだ……明日戦う事ダケさえイキナリなのに12対6。 普通に考えて、とんでもない話だ。これで解ったろ? ゆーこさんが"思いついた事"とは、俺に無茶な戦いをさせて刺激を与える為だったのさ!この拍子で何か思い出してくれれば良い。 ……彼女は"その可能性"を切に願っていたりする。勿論そんな事は伊隅とイリーナちゃん以外には言えないケド、単純に"刺激"と言う意味では、俺より速瀬達への方が影響が強い気もする。 ……ってか俺には意味が無いから当たり前だけどね~。それはそうと驚愕する中、ある意味 最も"良い性格"をしている宗像が軽く手を上げて口を開く。「あの~、副司令」「発言? 許可するわよ」「その模擬戦には、何の意図が御有りで?」「そうね……S型のテストは 以前の実戦で終わってるから、今度は"新OS"の最終テストみたいなもんね。 そろそろβ版を卒業させて、出来るだけ早い内に世界に広げてゆきたいと思ってたから」「ふむ、新しいOSの……」「それと同じように新OS……"XM3"を積んだ"精鋭"が乗る"武御雷"に、 どれだけA-01の不知火S型が通用するかが知りたかったのもあるわ」『――――ッ!?』「だから白銀達6機のうち、4機は第19独立警護小隊の武御雷。 白銀と篁は不知火S型で戦うわ。 ……でも不知火S型の数が足りないのも有るから、 篁は まりものS型を借りる。 既に承諾は(拒否権は無いし無理矢理)させたわ」"……篁にも専用の武御雷が有るけど、流石にソレの運搬は間に合わなそうだしね"そう付け加えて、ゆーこさんは驚愕する伊隅達をニヤニヤとしながら眺めている。宗像も同様のようで、彼女の返答にどう反応すれば判らないと言った顔をしてるなァ。「……ッ……」「伊隅達を舐めてる つもりじゃないけど"6対12"にしたのはソレで丁度良いバランスだと思ったから。 普通に考えたら勝負にならないと思うけど、互いに戦う衛士も戦術機も今迄のレベルとは違う。 だから12機であろうと"半数の戦術機"に虚を突かれて全滅する可能性も有るって事。 勿論 白銀達が倒される事も十分 考えられるけど、どう転ぶか分からないから試してみたいのよ」「試す……」「互いの戦域管制は涼宮とピアティフが行うわ、どっち側のかは説明する必要は無いわね?」「はい」「そんなトコかしら。 宗像、他に何か聞きたい事は有る?」「いえ、有難う御座いました」ゆーこさんは そんな事を言ってるが、やはり殆どの理由は俺に思い出させる為だろう。まぁ……とうとう名の出て来た"XM3"も重要だし、強ち間違っても無いのかもね。それと月詠さんや斯衛トリオが乗る"サブ射撃の無い武御雷"に対する不知火S型の戦果は俺も気になるしな。「じゃあ伊隅」「はっ」「早速 皆に言って作戦でも練る事ね。 当然 勝つ気でやるのよ?」「そのつもりです」「じゃあ解散。 ……って、重要な事を忘れてたわ」「重要な事~?」首を傾げながら問う涼宮(姉)。 ひとつひとつの動作が可愛らしいな彼女は、けしからんッ。しっかし……"重要な事"ってなんぞ? ソレについては俺も聞かされて無いんですけど。一方 涼宮(姉)の言葉に"良くぞ聞いてくれました"と言わんばかりのカオで口を開く ゆーこさん。「勝った側には"御褒美"をあげるわ。 伊隅達は全員 階級をひとつ上げてあげる」『――――ッ!?』「速瀬、何か不満~?」「ちちち違いますってっ! 不満どころか~」「い、良いんですかぁ?」「勿論よ。 あたしの部隊なんだし、ちゃんと昇格させる権限は有るんだから」「えっ? 権限じゃなくて、その……」いやいやいやッ、涼宮(姉)はそういう事を聞いたんじゃ無いんだと思うんですけど。でも考えてみると……新OSも新しい機動の概念すら無い、今の衛士の平均レベルは正直良いモノでは無い。ぶっちゃけ俺・篁・月詠さん・斯衛トリオの6機で組めば、BETAみたくウジャウジャと来られない限り、かなりの数の撃震を抑えれる自身が有るしな。 一個中隊 程度ならば何のそのだろう。つまり、そんな"俺達"を抑えられる中隊を指揮する伊隅は少佐にしてやっても良いって事か?A-01は全機が新OS仕様の不知火S型と言う今の段階では超チート編成だが、ゆーこさんは俺達6機をソレだけ相手にするには厳しいモノだと評価してくれてるんだろうね。……そんな事を空気化しながら考えていると、ゆーこさんは話を続ける。 彼女のニヤニヤは止まらない。「細かい事は気にしなくて良いわよ。 ……で、白銀達についてなんだけど。 生憎 月詠中尉ら4人を昇格させる権限は、当たり前だけど あたしには無いわ。 それは篁も同様。 帝国斯衛軍で中尉で有る限り、臨時大尉と言う階級には成れない」「香月副司令……御生憎ですが、我々には その様なモノを考え下さらなくても宜しいのですが」「そうですッ。 "XM3"と言う新たなOSのテストとなる模擬戦を行わせて頂けるダケでも……」「私も国連軍所属とは言え臨時中尉の身ですから、階級について特には……」「あらピアティフも~? だったら〝御褒美"が貰えるのは白銀ダケになっちゃうわね」「べ……別に俺も要りませんけど?」――――中佐に成るのも良い気もするけど、3人とも遠慮しているので空気を読んだ俺。「だったら、こうしようかしら?」「えっ?」「白銀達に負けたら、伊隅達4人は白銀の言う事を"何でも"聞く。 それで決まりよ!」「なっ!?」「え"ぇーッ!?」「そんな~っ!」「なんとッ」……な、なんだそりゃああああぁぁぁぁーーーーっ!!!!(太陽に●えろ調)何考えてんだ、ゆーこさん……流石は天才だ、こりゃ刺激有るって事になるわ~。もしマジで記憶が無かったとしたら、きっと"今の一言による驚き"で根こそぎ思い出しちまってるYO。勿論 俺ダケでなく7名の女性達も同様で、伊隅・速瀬・涼宮(姉)・宗像は流石に驚愕を声に表してしまう。篁・月詠さん・イリーナちゃんも驚いてはいるが、口に出さなかった だけマシって事ですな。「アンタ達。 負けても12人全員が聞かなきゃならないワケじゃ無いから安心しなさい。 それと"何でも"って言っても、無茶過ぎたり個人個人への命令は禁止にしとくから」『……ッ……』×4「それじゃ、今度こそ解散~。 準備とかの手筈は現在進行形で進んでるから、互いに勝つ事ダケを考えなさい」「ゆ、ゆーこさん……」「白銀。 悪いけど忙しいの、またね~」≪――――バタンッ≫何にせよ、俺でさえ納得がいかないぜッ。 伊隅達4人となれば尚更だろう。だって"何でも"って言ったて、原作を考えりゃエロい命令なんぞ夢のまた夢だろうがッ!(そっちかよ)そう脳内で叫びつつ声を掛け様としたが、ゆーこさんは さっさと退室してしまった。よって俺ら8人が残され気まずい雰囲気になってしまったので、此処から"逃走"しなければならない。『…………』×3「篁・月詠中尉・イリーナ中尉」「は、はいっ!」「な……何か?」「白銀少佐ッ?」「早速 作戦を練る事にしよう。 だから、行かないか?」『り、了解』×3ショック(?)で未だに固まってる伊隅達を放置し、学校の体育館移動の様なノリで退室する俺達。勿論 先生的なポジションは俺ね? ……まぁ、そんな事はど~でも良いですねー☆しっかし、とんだイベントが発生したモンだなぁ……やっぱ白銀の影響力って凄いって事なのね。「(さっきは驚いてしまったけど、負けても白銀少佐の事だから無茶な事は言わない筈。 でも戦うからには勝つ事を考えないと……どちらにしろ、全力で挑む必要が有るわね)」「(絶対に勝って"階級"を上げるわよッ! そんでアイツに並んで もっと構ッ……いや違う違う、 言いたい事 言いまくってやるんだから! 負けたら負けたで仕方無いから、従ってやるけどッ)」「(う~ん……どうせなら、勝ったら私達も白銀少佐に何か"御願い"できれば良かったのにな~)」「(勝てれば大尉か、悪くは無い。 だが負けても少佐の目に私がどう映っているかの参考にはなるかもな……)」――――恐らくヴァルキリーズは全力で勝ちに来るだろう、俺に邪な気は無いけど条件が条件だしな。特に速瀬は……ってか4人とも冗談じゃねェだろうし、厳しい戦いになりそうだZE。とにかく勝ちに行くか。 ま~"このイベント"で今日明日を使っても問題ないし、もう深く考えない事にしようっと。………………2001年11月25日 午後『……以上がA-01に置けるメンバー・ポジション・配置・特徴等についての情報です』『…………』×5「ふむふむ」今現在、強化装備に着替えた俺はシミュレータールームに多数ある筐体の中で腕を組んでいた。篁・月詠さん・神代・巴・戎も操縦桿は握らず、次々と表示されるモノを見ながら所々で頷いている。何故なら筐体の外でイリーナちゃんがA-01の情報を細かく教えてくれている為であり、外よりも"この方法"で作戦を練る方が実際の訓練に移る時、別の場所から動く手間も省けるしで好都合なのだ。網膜投影が便利だとか、イリーナちゃんにとって説明が安易だったりするのも理由として挙げられる。『これが、A-01……噂には聞いていましたが、非常にバランスの取れた部隊の様ですね』『それを我々6機で相手にする事になるとは……』『……ッ……』×3「イリーナ中尉」『は、はい?』「今度は最も戦果の高かったヴァルキリーズのヴォールク・データのリプレイを流してください」『……了解しました、画面を切り替えます』「よろしく~」恐らく特殊任務部隊A-01は、俺達6機が勝てる可能性がゼロと仮定すると、"今の段階"じゃ地球上でも最強の中隊と言っても過言じゃ無いかもしれない。それと同じ事を篁達も感じているのか、彼女達の難しそうな表情が説明後も潰えていない。だけど先ずは現実を見て微塵にも油断して良い相手では無い事をトコトン解って貰うべきだ。よってイリーナちゃんの説明が終わると、今度は動画を流して貰いA-01の連携の良さを見て貰う。その結果は……一条・神村・葛城・麻倉・高原を除く7機を残しての反応炉の破壊ッ!原作では顔も出ず死んでしまう娘達が揃って脱落してしまったが、頑張れば十分 生還できるレベルだろう。『リプレイ終了します』「へぇ~、少し見ないうちに成長したモンだな~」『…………』×5「じゃあ篁は どう戦えば勝てると思う?」『そ、それはッ……』「う~ん、月詠中尉は どうです?」『申し訳有りません……私も解りかねるところですが、白銀少佐には何か策が?』「策って程のモンじゃ無いですけどね~。 なら……神代はどうする?」――――巴・戎と視線を移すと互いに首を横に振ったので、最後は神代に問う。『あの、えっと……誰かを囮にして、少しでも枚数的な不利をどうにかするって位しか』「んっ? 概ね正解かな~」『えぇっ!?』「正直、普通に戦ったら絶対負ける。 だから今回ばかりは"個人技"も重要になると思う」『個人技……』「だからソレで枚数的な不利を覆せる動きが出来れば、後は同じ様に実力で何とかなるハズだ」俺が勝手に思うからして、ヴァルキリーズで突出して技量が高いのは伊隅と速瀬。この二人に限っては、篁と斯衛トリオがタイマンに持ち込まれれば撃破される可能性が高い。逆に俺と月詠さんが戦えば勝てるだろうけど、"その状況を"作る為に俺達は動く必要が有る。しかしタイマンをするにも勝負を一瞬で決めなければ仲間がやって来ちまうから、厳しい制限時間も有る。だから難しいけど 旨く立ち回って2機でヴァルキリーズの1機を奇襲するのが理想と言えるだろう。『白銀少佐、注意すべき衛士は おりますか?』←月詠「そうだな……特に速瀬はヤバいですね、直感ってのがハンパじゃ無いッスから」『!? で、では白銀少佐でも手に余る衛士なのですかッ?』「悪い篁、分かんないな。 前に相手をしてから結構 経つし……でも」≪――――チラッ≫『し、少佐?』「いや……何でも無い、ともかく速瀬と伊隅あたりは成るべく早く撃破するべきだな。 出来れば闇討ちに近い形で"仕事"をさせずに仕留めたいトコだけど……」『……(今の私への視線……つまり速瀬中尉には及ばないって事なのね……くッ)』『それが最も厳しいと言う事ですか』「その通りです」……んでもって元A分隊は今後伸びるとは言え、今は経験不足だから2機掛かりでも正攻法で皆 撃破が可能だろう。宗像・風間・一条・神村・葛城もスーパー・チルドレンの斯衛トリオと比べれば各々の技量は劣るので、ぶっちゃけ単機での脅威は薄いんだが……何より怖いのは12機によるヴォールク・データで鍛えた"連携"なので、あくまで"釣り"で1対2やタイマン・奇襲に持ち込める状況を作り出さないと、まともに戦えないのだ。せめて篁が来るのが もうちょっと早けりゃ勝率は若干上がっても良かったんだけど、今 彼女は新OSと不知火S型に慣れようとしている状態なので、無理はさせれないんだよな~。だから心配になって、話の途中で篁に意味深そうな視線を向けてしまい彼女は少し驚いた様子……メンゴ。でも何せS型&新OSに触れて2日か3日だからな……そりゃ気遣いもしたくなるってモンだよ。けど篁は凄いぞッ? こんな短期間で反応炉に辿り着ける技量になった時点でハンパじゃ無いってマジで!それらの事を考えながら個人の技量についても述べ終えたんだけど、篁達は未だに難しい顔をしているな~。『…………』×5「まだ勝てる気がしないかな?」『そ、そう言う訳では無いのですが……』『囮を使う作戦に置いて、具体的な案は有るのでしょうか?』「月詠中尉、それは後で詳しく説明しますよ。 だから、今から個人技を学んで貰います」『個人技? いえ……了解しました』『白銀少佐の、個人技ッ……(楽しみだな~)』『顔が緩んでるわよ? 巽』『!? う、五月蝿いなッ! いちいち指摘する事じゃ無いだろ!!』『否定はしないんですのね』「こらッ、授業中に私語はイカんぞ~?」『す、すみません!』×3『……(はぁ、こんな流れで勝てるのかしら? ……でも)』『……(不思議と"負ける気もしない"のは、何故なのだろうか?)』――――こうして午後の大半の訓練は"外す"のと"回す"のを中心に、個人技の指導に費やされた。篁達は俺が教える新しい概念の操縦技術には、何度も驚愕してくれてたんだけれども。彼女達の上達の早さに、その後 俺も同じ様なレベルの驚きを心の中でする事が多々有ったのでした。………………「(う~ん、どうするか)」……やがて訓練を終えると、俺は6名で遅れた夕食を摂って自室へと戻った。考えてみれば、最初は"あんなメンバー"で飯を食う事になるなんて夢にも思って無かったよな~。それはそうと、ベットに潜り込んだ俺は なかなか寝付けなかった。 いや……緊張してるワケじゃない。ホラッ、ゆーこさんが言った"俺が勝ったら伊隅・速瀬・涼宮(姉)・宗像に何でも命令できる"って褒美の件。実際に勝ったら"どんな命令"をしようか思いつかなくて、今になっても真剣に悩んでいるのだ。正直 香月先生……4人と、Hしたいです……と言いたいトコロだが、それだと他の娘全員に失望されるだろう。だから勝った褒美なんて最初から有って無い様なモノであり、むしろ少佐として良い命令をしなきゃならない。くっそ~……どっちかって言うと勝ちの方が薄いのに、何でこうも無意味な悩みを抱えなけりゃならないんだッ?「もう止めた~ッ!」一応2時間ばかし目を閉じて横になりながら考えたけど、結局思い浮かばなかったので諦めた。もう良いや……勝ってから考える事にしよう。 負けたら負けたで伊隅達は昇格できるんだしね~。そうなると寝る事で今日は締められるワケなんだが、皮肉にも何時もの"アレ"を思い出してしまう。「篁、俺の戦術機の中でションベンしろ。 ……アッーー!!」――――白銀は昨日のネタ候補を思い出して、つい唯依タンで犯っちゃったんだ☆………………2001年11月25日 午前今朝は起こして貰う時、霞と篁の二人が俺を覗き込んでいて多少ビビったり、その時も何だか照れてる感じがした霞が、引き続きAAを作ると言い残し走り去って行ったのは些細な事として。≪――――ズシンッ!!!!≫「こちらアルカディア01、到着及び準備完了~」『アルカディア02、目的地に到着した』『アルカディア03よりCPへ。 04、05と共に到着ッ』『アルカディア06、同じく到着しました』『CP了解。 ……どうやらA-01も準備が整った様です』「みたいッスね」『各機・前回同様、ペイント弾の予備弾倉は半分となっているので注意して下さい』『了解!』×6≪ヒュウウウウゥゥゥゥーーーーッ≫俺ら6名は戦術機に乗り込むと、以前 斯衛トリオと戦った戦場に向かい初期配置でスタンバっていた。……まだ陣形は組んではおらずバラバラで、篁の機体の正面に俺のS型。 俺の右に月詠さんの武御雷(赤)が。そして月詠さんの機体の背後に神代の武御雷(白)を真ん中に、左右に巴と戎の戦術機が仁王立ちだ。ちなみに整列も特にしてはおらず、斯衛トリオさえ綺麗に並んでいるワケでは無く上下左右にズれている。そんな斯衛達の武御雷においては、頭部バルカン砲も胸部マルチ・ランチャーも無く、横浜基地のシミュレーターには武御雷の機体データが存在しないので、新OS仕様で乗るのは初だろうが、此処に来るまでの十数分で"それなり"馴染んだらしく流石と言ったトコロだ。んでもって横で並んで匍匐飛行して判ったけど、新OSが有る時点で武御雷はバケモノ機体っぽいDeath。さておき仕様としては俺・月詠さん・神代が突撃前衛。 他3名が強襲掃討と言う非常にシンプルな編成になった。当然勝つ為に考えた格機の仕様だけどね。 ……と考えているうちに何時の間にか開始時間が近付き、味方5名とイリーナちゃんのバスト・アップが同時に投影され、誰もが緊張した表情をしている。『状況開始まで残り5分を切りました。 今はA-01に声は漏れていませんが、 戦闘中はCP将校の言葉以外は全て漏れる様になってしまうので、御気をつけ下さい』『了解ッ』×6『またレーダーには全ての機体の位置情報が表示される様です』「マジっすかッ!?」『は、はい。 私もつい先程 副司令から告げられたので』「あの人ってば……顔出して無いと思ったら、そんな余計な事を……」声が敵にも漏れちまう。 これについては、どっちかって言うと俺達が有利になるルールだろう。致命的な事を漏らすと秒殺される危険性が高いのは、断然 俺ら側かもしれないけどね~。けど厄介な事になったな……障害物を盾に戦うのは同じだけど、位置が全部バレちまうのか。そうなると"闇討ち"ができなくなるし、伊隅の統率力 次第だとボロ負けも有り得る……逆に俺達も数を盾に奇襲される危険は極端に減るけどね。 結局は どっちもどっちだな。だから今更ビビってなんかいられないけど、篁達の表情は先程よりも更に強張ったモノとなった。流石に泣き言の類である台詞は口に出さない様だけど、何となく顔に書いてある気がする。『残り4分切りました』「あっちは……レーダーを見ると綺麗に並んでるよな~」『はい、白銀少佐の読み通り"同じ編成"で来るみたいですね』「そりゃ~12機だからね、前日に突然フォーメーションを変える事なんかできっこないさ」『ふむ。 そうならば、各機の配置は……』『中央で固まる4機は、前から速瀬中尉・涼宮少尉・築地少尉・柏木少尉かな?』『でしょうね。 そうなると右翼は神村少尉・麻倉少尉・伊隅大尉・高原少尉ね』『では、左翼は一条少尉・葛城少尉・宗像中尉・風間少尉で間違いないですわ~』丸見えのレーダーによる配置を見ながら、月詠さんが首を捻った直後。彼女の言葉を代行する様に神代・巴・戎がA-01のフォーメーションを"読んで"しまった。これは正解だろう、俺は微妙に記憶が曖昧だったけどね。 ともかくソレを活用しない手は無い。『残り3分です』「イリーナ中尉、A-01全機にマーキング……番号振りを御願いします。 どうやら変更は無いみたいなんで、ヴォールク・データの時の編成と照らし合わせる感じで」『承知しました』『月詠中尉、これで少しは やり易くなりましたね』『その様です』俺がイリーナちゃんに前途の事を頼むと、瞬く間にレーダーに表示されているA-01の○に番号が振られる。こりゃ分かり易い……極端な話、01と02に極力"仕事"をさせない様に動けば良いって事だ。逆に伊隅達は焦っているかもしれない。 たった今②、速瀬の機体が動こうとして留まったしな~。気持ちは判るけど、流石に こんな状況で無理に陣形を崩すとグダグダになっちまうだろうから自重した様だけど。『残り2分、60秒を切った時点でカウントダウンを開始します』「は~い。 じゃあ皆バラけよう、整列はしてなかったから問題無いとは思うけど念の為にね」『了解』×5≪――――ズシンッ、ズシィィンッ!!≫俺の言葉に6機の戦術機が本当に"適当"にバラけ始める。 逆に陣形を組んで勘繰りさせるのも良かったけどね。これに関しては俺達もレーダーが丸見えだってルールなのは知らなかったから、即席で翻弄オンリーが目的による"ダミー陣形"は考えて無かったので仕方ないってワケだ。けど今の遣り取りで少しで有れ更に"勝ち"が見えたのか、若干 篁達の表情が緩んだ気がする。……かと言って"緊張"と言う感情が表情の大半を覆っている事には変わらない。月詠さんだと緊張じゃなくって、ただ単に真面目に意気込んでるダケだろうけど、ソレでも雰囲気が重い。『状況開始まで60秒切りました、カウントダウン開始』「…………」『59、58、57、56、55……』「(――――良しッ!!)」一方、俺も脳内では超絶に緊張しているので、こんな気合では普通に負けてしまうだろう。だから"勝つ為"に、やはり また有名パイロットを肖らなければならないッ。ちょっとマニアックだけど、"あの人"でも使うか……負けたとしても得れる事ばかりの訓練だし別に良いや。よって俺は唐突に右手の突撃砲を、既に ゆーこさんによって改良された盾に打ち付けた!!≪コオオォォォォンッ!!!!≫『!?』×5『30、29……えっ?』力は殆ど入れておらず、まるで高価な"壷"を鳴らすように 軽い動作で大きな音を響き渡らせた。それにより、表情が強張っていた篁達は目を見開いて戦術機 自体を俺のS型の方へと向けて来る。 しかし俺は既にキャラに"成り切って"いたので、反応をスルーし彼女達に微笑み掛けると口を開く。「良い音色だろ?」――――今此処に、優れた策謀家として活躍した某"突撃機動軍大佐"が誕生した。『!? うぅっ……』『どうしたの? 晴子』『あ、茜……なんだか私、急に頭が悪くなった様な気がするんだけどッ』←⑨の柏木さん『はぁ~? 何 言い出すのよ、こんな時にッ!』●戯言●本格的な戦闘シーンな予感。ホントはタマパパのイベントまでキング・クリムゾンしても良かったのですが、折角今迄一日づつ進めていたので、今回の6on12を行う事で補う事にしちゃったんだ☆次回からは●大佐に肖った彼の活躍に御期待ください。 ……って、意地悪な私は全部伏字にしてしまいましたね。これでは誰も肖るキャラが判らないと思いますが、次回ほぼ全ての彼の名台詞を言わせるつもりなので御安心を。ちなみに前回のWCでのボヤきは伏線でした。そしてプロデューサーさん、12機ですよ12機ッ!●横浜基地・突撃機動部隊(暫定名称)●アルカディア01 白銀 突撃前衛 不知火S型アルカディア02 月詠 突撃前衛 武御雷(赤)アルカディア03 神代 突撃前衛 武御雷(白)アルカディア04 雪乃 強襲掃討 武御雷(白)アルカディア05 美凪 強襲掃討 武御雷(白)アルカディア06 唯依 強襲掃討 不知火S型