<このWebサイトはアフィリエイト広告を使用しています。> SS投稿掲示板

SS投稿掲示板


[広告]


No.38064の一覧
[0] 【一応完結】白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル (パジャマな彼女。)[GOHON](2014/12/24 09:37)
[1] 第1話 『二度目の出逢いと、雪姫の心』[GOHON](2013/07/14 14:54)
[2] 第2話 『海での一幕』[GOHON](2013/07/21 08:46)
[3] 第3話 『病院での再会、「この人苦手だ……!!」』[GOHON](2013/07/15 08:43)
[5] 第4話 『何もかもが例外の少年「……別に、怒ってるわけじゃないのに」』[GOHON](2013/07/17 15:57)
[6] 第5話 『メールが来なくて悶々と』[GOHON](2013/07/20 06:55)
[7] 第6話 『終業式・拗ねたり誘ったり。「もう、この気持ちには抗えないんだもの」』[GOHON](2013/07/22 09:03)
[8] 第7話 『雪姫の実家へ。相変わらず小悪魔な先輩』[GOHON](2013/07/24 22:27)
[9] 第8話 『初めての名前。初めてのすれ違い』[GOHON](2013/07/27 13:02)
[10] 第9話 『雪姫の謝罪「私が悪くて、バカだったからなのに」』[GOHON](2013/07/30 09:48)
[11] 第10話 『告白』[GOHON](2013/08/02 08:25)
[12] 第11話 『雪姫の添い寝と次の朝、一方硝子は……「まくらには内緒にしておくから」』[GOHON](2013/08/09 08:20)
[13] 第12話 『島編第1話 テレパシーの真意……?「事故だもん! ノーカウントだからねっ!?」』[GOHON](2013/08/16 09:52)
[14] 第13話 『島編第2話・すごく敏感な雪姫先輩「こっちをちゃんと見て……」』[GOHON](2013/08/24 08:58)
[15] 第14話 『島編第3話・何もかも告白させられて。「先輩のこと、守ってあげたくなりました」』[GOHON](2013/08/30 22:23)
[16] 第15話 『まくらとの喧嘩、変わり始める関係。「お前、どんだけ失礼なんだよ」』[GOHON](2013/09/13 13:53)
[17] 第16話 『温泉へ。まくらが語る呪いの真相。「目覚くんは無理だと思いますよ」』[GOHON](2013/09/20 17:43)
[18] 第17話 『ホタルから見たこの世界。妬心の目覚め「どうして私、胸が痛いのかな……」』[GOHON](2013/10/01 00:06)
[19] 第18話 『雪姫、まくらと初遭遇。「計佑くんは、私のコトなんか好きじゃないからそんな風に言えちゃうんだ……!」』[GOHON](2013/11/27 11:35)
[20] 第19話 『中等部からの新入部員。「いやっ!? こっ来ないで計佑くんっ!」』[GOHON](2013/12/08 23:44)
[21] 第20話 『白井家での一幕。「そう、この顔だよ……私で一杯になっている時の、計佑くんだぁ……」』[GOHON](2013/12/14 16:59)
[23] 第21話 『あの時の公園で。「結局……計佑くんは、私のことキライなの……?」』[GOHON](2013/12/24 08:54)
[24] 第22話-1 『硝子の入部、まくらからの追求「今のは世の中の女のコ全員からの一撃だ!オマエみたいな男は、ホントもう存在すんな!」』[GOHON](2013/12/30 08:37)
[25] 第22話-2 『まくらと計佑、雪姫とアリス。「笑い事じゃないよぉっ!?あの人の場合、本当に実現しそうな未来じゃないの……!」』[GOHON](2014/01/03 08:33)
[26] 第22話-おまけ『雪姫とまくらの会話の中身』[GOHON](2014/01/03 09:09)
[27] 第23話-1 『合宿初日・ソフトボール観戦「目覚くんは、絶対後悔するから……!」』[GOHON](2014/01/10 13:35)
[28] 第23話-2 『合宿初日の夜・硝子の策とアリス無双。「だって! 結局、私がアリスに勝てるトコなんてこれしかないんだもの!」』[GOHON](2014/01/16 22:17)
[29] 第24話-1 『合宿二日目・まくらの怒り。雪姫たちの喜劇。「妹扱いくらい、続けてよ……」』[GOHON](2014/01/26 23:32)
[30] 第24話-2 『美月芳夏』[GOHON](2014/02/02 23:28)
[31] 第25話-1 『冷め切ったまくら。雪姫との初めてのデート。「計佑くんの手……私の大好きな、計佑くんの手だ……!」』[GOHON](2014/02/14 00:32)
[32] 第25話-2 『ようやく気付いた、真実<ほんとう>の気持ち』[GOHON](2014/02/22 08:37)
[33] 第26話(最終話) 『これからの二人は』[GOHON](2014/03/14 10:24)
[34] <番外編> 第27話-another 『あの冬から、二年後』[GOHON](2014/12/24 09:32)
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[38064] 第5話 『メールが来なくて悶々と』
Name: GOHON◆9fb4f1e8 ID:1a402fef 前を表示する / 次を表示する
Date: 2013/07/20 06:55
05話

雪姫と別れた計佑は、ふわふわとした気分のまま自宅へと戻ってた。
「ただいまー」
声をかけるが返事がない事で、母はいない事を思い出す。

──ヤベ……お袋病院に置いてきちまった。

そもそも、まくらの体の様子を見てくる事すら忘れてしまっていた。

──どんだけ舞い上がってんだよ俺……

軽く自己嫌悪に陥りながら、母にメールしようとケータイを取り出す。
そこでまたさっきのやり取りを思い出してしまい、ドキンと心臓が熱くなった。

──『おやすみメールしてね!!』

──なんだよそれは……"おやすみメール"? やったことねーよそんなの……絶対からかわれてるだけなのに。
何でこーいつまでもドキドキしてんだよオレはっ。もう散々からかわれてきたじゃん。どーせ今度も……

散々からかわれてきただけに、鈍感な少年としてはどうしてもそんな風にしか考えられなかった。

─────────────────────────────────

「おいまくらー?」
部屋に戻った計佑に、
「お腹すいた~!!」
まくらがいきなり飛びついてきた。
「ちょっ……いきなり何だよ!?」
あわてて引っぺがす。
「お腹すいたんだよ!! も~~!! 着替えも済ませたんだから、早くご飯につれてけー!!」
確かに、まくらの言うとおり、今はパジャマではなく普段着だった。

──って、え……?

ふと姿見を見ると、まくらの服だけが浮いていた。
「コッ、コラ!! そんなんで外に出るなっ!!」
慌ててまくらを引き止める。
「えっ、なっなんでよー!!」
「服だけ浮いて見えるんだよ、オレ以外には!!」
服をひっつかむ。
「だっだからって引っ張るなぁっ ──わぁあ!!」
ズルリ、と上が脱げてブラ姿を晒してしまうまくら。

『「・・・あ・・・」』

──硬直した計佑の頬に、まくらの平手が飛んだ。

─────────────────────────────────

「いらっしゃいませ──」
ファミレスで席についた計佑に、ウエイトレスがお冷を一個だけ運んでくる。

──わかっちゃいたけど、やっぱりオレ以外には見えないんだよな……

まくらは、いつも通りのパジャマ姿に戻っている。
そして今は、計佑の向かいに座っていた。
「悪かったよさっきは……」
計佑がもう一度謝るが、まくらはまだ膨れていた。
「……何か子供の時のノリでやっちまったんだよ。 ──今度からはもうしねーからさ」
「……あ」
続いての計佑の言葉に、まくらが何か言いかけた時、
「お待たせしました──大盛りかきあげうどんでございます」
ウエイトレスが注文を運んできた。
「まあ……とにかくメシをくおーぜ。ほら隣来いよ。小皿にとってやるから」
「……っ」
何やらムッとしたまくらは、しかし席を移るのではなく、計佑が摘んだうどんに食らいついてきた。
そのままちゅるちゅると吸い上げる。
「なっ……なっ、何してくれてんのお前……」
「こっちの方が怪しまれないでしょ! ほら、計佑も食べるフリしてよ」
「……あ。ナルホド。そうだな……」

──そりゃ確かにこのほうが怪しまれはしないだろうけど。流石に近すぎるだろコレ……

目の前で、まくらがうどんを口の中に吸い込んでいる。
──それを見ていたら頭に血が上ってきて、まくらから離れると一気にうどんを食い尽くした。
「ああ~~っ!!ちょっとォ!!!」
「ごちそうさまっ、よし帰ろうぜっ」
「こんなんじゃ足りないよぉ!?」
まくらの抗議の声を無視して、会計を済ませてさっさと店を出た。

─────────────────────────────────

──くそっ!! 最近のオレどうしちまったんだよっ!!

頭がぐるぐる回る。

──なんでまくらにドキドキするようになんか……いつからだ──?

そこで、一昨日知り合ったばかりの先輩のことが思い浮かんだ。

──そうだ、あの先輩と知り合ってから、なんかこんな変な風になっちまってるんだっ……!!

なんだか頭がグチャグチャで、雪姫に対するイライラすら募ってきた。
……八つ当たりなのはわかっていても。

──大体なんなんだよあのヒトはーっ!! いっつもオレの事からかってばかりくるしっ!!

しかし、その怒りはすぐに沈静化してしまう。

──……まあ、オレもヒドい事してるんだけど……いや、客観的にみたらオレのが全然ヒドい事してんだけど……

3回にも渡る痴漢行為の上に、彼女の仕事生命までも危うくしてしまった。

──……ホントにすいません。白井先輩……

自分にあのヒトを責める資格なんてなかった。ズーンと反省する。

「けーすけぇっ!!」
まくらがようやく追いついてきた。
「どうしちゃったの急に……? お腹でも痛くなった?」
不安そうに話しかけてくる。
……そんなまくらを見ていたら、またさっきのモヤモヤがぶり返してくるのを感じた。
「……悪い」
なんだかまくらを見ていられなくて、顔を背けてボソリと謝った。
「…………」
まくらはしばらく黙っていたが、
「カンチョーー!!」
いきなり明るい声をあげると、計佑に飛びかかってきた。
「はいぃ!?」
「食べ過ぎで苦しくなったんでしょー!? 全部出してやるっ!! オリャー!!」
「はぁ~~!? やめろバカ! このガキ!!」
「ガキって言ったほうがガキー!!」

そのまましばらく『ガキ』そのままな会話に興じる二人。
やがて、はしゃぎすぎで疲れたのか、地べたに座り込んでしまった。
「……ありがとな、まくら」
「んー? 何が?」
とぼけるまくらに、計佑もそれ以上は言わなかった。

──俺が気ィ使ってやらなきゃならない状況だってのに、なんか逆になってばかりだよな……ホント。

「……帰りにアイスでも買ってくか。今日は奢りだ」
借りっぱなしも面白くないし、とりあえず食いもので返しておくことにする。
「おお~? やさしーじゃん!!! 何勘違いしてるのかしんないけどラッキ!!」
まくらが飛び上がってみせる。
計佑も軽く笑みながら立ち上がり、また歩き出した。

──とりあえず、あの写真のコトが何かわかるまでは現状維持かな……

ヴー ヴー ヴー──

そんな事を考えていると、ケータイがメール着信を伝えてきた。

──……ん!? 白井先輩!!??

思ってもみなかった人からのメールに驚きつつも、中身を読む。
そのメールにあったのは短い一文だったが──

──マジかよっ!!
驚きと、歓喜に軽く体が震えた。

文面は──『わかったよ、あの写真の女の人の事!!』

しばらくは状況が動かないかと、軽く諦めかけていた。そんな矢先の朗報に、計佑の胸は弾むのだった。

─────────────────────────────────

──メールがこない……

その日の夜。
雪姫はベッドに転がって悶々としていた。
両手でケータイを持ち、今はそれをじっと睨んでいる。
ソワソワとした気分で待っていたメール……それがいつまで待っても届かないからだ。

──勇気出して教えたのに!!
──こっちからメールまでしてるのに!!!
──男の子に教えたのなんて初めてだったのにぃっ!!!!

足をバタつかせる。

──私のケータイ知りたいって男の子はいっぱいいるのに……なんでよぉ!!

そんな上から目線な怒りまで抱いてしまうが、それも一瞬だった。
ふっと苦笑して、まあ私なんてそんなものなのかなぁと自嘲する。
結局のところ、本当は自分に自信のない少女──雪姫はしょんぼりする。
それでも、彼の事を考えてしまうのはやめられない。

──なんなんだろうこれ……なんでこんなに彼のことばっかり気になって。 ……もしかして……私……

最初ワクワク、次にイライラ。そしてションボリ。
初めての感情を持て余す少女の、一喜一憂の夜が過ぎていくのだった。



─────────────────────────────────


<5話の後書き>

なんか今回ちょっと難しかった気がしました。
原作通りなら先輩いないんで、最初はさくっとすませられそうな気がしてたんですが、
それはそれでモチベーションが持てなくてどうにも……
結局、最後に原作にはなかった先輩視点を足してみました。


前を表示する / 次を表示する
感想掲示板 全件表示 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.058513879776001