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No.38016の一覧
[0] 【完結】勇者の大冒険-mini-[白いアレ](2013/07/07 14:29)
[1] 第二話-魔王死す!-[白いアレ](2013/07/07 14:28)
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[38016] 【完結】勇者の大冒険-mini-
Name: 白いアレ◆12ed7aa8 ID:58d62cfa 次を表示する
Date: 2013/07/07 14:29
 魔王出現から、一ヶ月。人類はちょっと洒落にならないくらいに窮地に追い込まれていた。
 世界の半分くらいは魔王軍に支配されている。ヤバい。魔王ヤバい。
 そんな感じで魔王ヤバいムードが漂う中、魔王軍侵攻秒読みみたいな位置にある国の魔術師が、魔王をぶち殺す方法を調べていた。
 しかし、そう簡単に見付かるわけも無く、絶望した魔術師は、苦し紛れに言いました。
「もう勇者とか召喚するしか無くね?」
 絶望して正気を失っていた王も、その胡散臭い案に飛び付き、早速、実行されてしまった。
 五人の魔術師が、何やら怪しい魔方陣を床に書き、怪しい呪文を始める。
 すると、魔方陣から、一人の少年が現れた。
「…………?」
「来た! 勇者来た!」
「これで勝つる!」
 召喚されたのは、見るからに頼りない、もやし体型の少年。突然のファンタジーな出来事に困惑する少年を余所に、周りの人間は勝手に盛り上がる。
「あの~……」
「はい、では魔王を召喚するので倒してくださいね、勇者様!」
「は? 魔王?」
 状況を聞こうとした少年の言葉を遮り、新たに魔方陣を書き始める魔術師達。
 少年は、今まで聞いた話から、状況を推察する。
(つまり、俺が勇者で、今から魔王と戦うわけだ!)
「いや、ちょっと、おかしいでしょ! 魔王ってそれラスボスじゃん! もっと修行とかして倒す奴じゃん!」
「修行なんてしてる時間は無い! 今も罪無き民が魔王軍に殺されているんですよ!?」
「今から俺も殺されそうだよ!!」
「魔方陣、完成しました!」
「死ぬ! 1ターンで死ぬ!」
 金○一少年も真っ青な名推理で現状を把握し、焦って抗議の声を上げる少年。しかし、少年の事情などお構いなしに状況は進む。
「っていうか魔王召喚出来んの!?」
「悪魔は大体召喚出来る。これから召喚を始めるので、邪魔をするな」
「いやいやいやいや」
 少年は身の危険を感じて逃げ出そうとするが、扉の前には屈強な兵士が二人立っている。明らかに一般ピーポーである少年より強い。鎧着てるし。剣持ってるし。
 ならばと窓に向かうが、無駄。飛び降りたら間違いなく死ぬ高さだ。3階くらいの高さだ。ヤバい。死ぬ。
「オラァァァァ!」
 こうなったら召喚を止めてやろうと、魔方陣を消しにかかる。魔方陣に向かってダイブ!
 しかし、服には一切の汚れも無く、床の魔方陣に欠損は無い。必死に擦るが、全く消える気配が無い。
「油性かっ!」
 魔術師達の怪しい呪文詠唱が続く中、少年は覚悟を決める。
「シャアッ!」
「ぬごあっ!?」
 詠唱中、無防備な魔術師の一人の背後に迫り、その脛に蹴りを入れる。
 そのまま全員蹴ってやろうとするが、三人蹴った所で、扉の前に居た兵士に取り押さえられる。
「何をするんだ勇者!?」
「乱心したか勇者!?」
「邪魔をするな勇者!」
「イヤァァァァァ!! 放してぇぇ!! 誰か男の人呼んでぇぇぇぇ!!」
「召喚成功だ! 勇者以外は離れろ!」
 少年の必死の抵抗虚しく、魔方陣が光を放ち、そこから魔王が現れる。
次回予告
魔王は死んだ。
勇者の妨害に依り召喚は失敗し、不完全な状態で喚ばれたからだ。
兵士に渡された聖剣は重くて持てなかった情けないもやし勇者の目の前で、いきなり苦しみ出して勝手に死んだ。
人類は魔族に勝利したのだ!
その後、勇者はどうなったかというと、普通に元の世界に帰りました。
グッバイ勇者フォーエバー。
世界に平和をもたらした勇者の偉業は、それはもう長い事語り継がれるだろう。
具体的には街の真ん中に勇者像が作られ、子供向けに勇者を題材にした絵本とかが書かれ、吟遊詩人があることないこと語るだろう。
そんな感じ。


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