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No.36624の一覧
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[1] 死と転生[ひろ](2013/02/17 01:52)
[2] いきなりモロバレ[ひろ](2013/02/17 01:58)
[3] 許可[ひろ](2013/02/17 02:44)
[5] 地雷能力[ひろ](2013/02/17 03:05)
[6] 平和な日々[ひろ](2013/02/21 23:25)
[7] 新たな発[ひろ](2013/02/26 21:38)
[8] 日々此修行也[ひろ](2013/04/23 13:44)
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[36624] 地雷能力
Name: ひろ◆8d6f869f ID:ad6745f7 前を表示する / 次を表示する
Date: 2013/02/17 03:05
今日はついに念の修行だ。
今まで独学で基礎しかできていなかったのがこれから一気にはかどるだろう。
しかも、今日は最初の稽古なので師範代とマンツーマンだ。
こんなチャンスは滅多にない。出来るだけ多くの事を教わらなくては。

「確か、念については知識だけは知っていたという話だったわよね。念についてどこら辺まで知っているの?」

「押忍、纏絶練発の四大行に凝、堅、周、硬の応用技です」

「なるほど、いくつか抜けているけれど大体は知っているのね。それでどこまでできるの?」

「押忍!今挙げた物は全部できます。それと、発は3つ作ってあります」

「念については危険だから許可がてるまで待てって言っていたわよね。
それなのに何で発が3つもあるのかしら?」

「押忍、この発を作った時はまだ入門していませんでした」

「そう、ならいいわ。では今日は練度を見てみましょうか。まずは、纏」

「押忍!纏」

もう4年以上毎日やっている。これくらいもうなれたものだ。

「ちょ、ちょっと待ちなさい!オーラの流れが滅茶苦茶じゃない!」

纏を見せた途端に渋い顔をされた。何かまずかったのだろうか?

「一体何をどうしたらこんな滅茶苦茶な纏になるの?体の中でオーラが対流を起こして荒れ狂っているじゃない!
組手の時とか私達の纏を見てたわよね?」

「押忍、纏についてはプラーナを循環させるイメージを流用していました。
確かに組手の時に纏を見てはいましたが、僕の実力だとオーラの流れがとても綺麗だとしかわかりませんでした」

「そう。それでそのプラーナ?を循環させるというイメージは?」

「まずはムーラダーナチャクラからプラーナを取り込みます。
そこからスヴァディシュターナ、マニプラ、アナハタ」

「名前を聞いてもわからないわ。専門用語を出来るだけ避けて簡潔に言いなさい。」

「押忍、すみません。簡単に言えば脊椎に沿ってあるチャクラという場所を軸に循環させます。
プラーナの循環経路は脊椎を磁石に見立てた磁力線と考えれば問題ありません。」

「なるほど、だから正中線の左右でオーラの流れる向きが逆なのね。
しかし、よくそんなイメージで曲がりなりにも纏が出来ているわね。
まずは正しい纏の矯正から始めないと……。下手な素人に教えるよりたちが悪いわ。
これから正しい纏の仕方を教えるから言われた通りにイメージしてオーラを循環させなさい」

どうやらオーラとプラーナは別物だったようだ。ひょっとしたら今までの修行は無駄だったのだろうか?

「押忍」

「まずは自然体で体から溢れてくるオーラを留めるイメージ。まだオーラを循環させないように。
次に、頭の天辺から右周りに右肩、右手、右足、左足と頭までオーラが血のように体を巡るのをイメージしなさい。
最後にその流れがゆっくりになり体の周りで揺らいでいるイメージ」

言われた通りにイメージをすると以前より遥かに楽にオーラを留める事ができた。
これが正しい纏、今までと違いオーラを留めるのに反発がほんどない。

「すごい、これが正しい纏。今までと全然安定感が違う」

「当たり前よ。オーラは全身の精孔に沿って流れているわ。今までのあなたはその流れを無視していたのですよ。
それこそ川の流れに逆らって上流に向かうようなもの。むしろ今まで曲がりなりにも纏ができていた方が異常だわ。
まずは常にその纏がそれこそ寝ている間も維持できるようになるまでイメージを固めなさい。次、絶」

「押忍、絶」

「これもまだまだね。うっすらと全身 をオーラが被っているわ。精孔を閉じきれていない証拠ね。
絶は全身の精孔を意識的に閉じる事でオーラを絶つ技術なの。まずは精孔を閉じる事を意識しなさい。」

「押忍!精孔とは何でしょうか?」

「あなたそんな事も知らないで絶をやってたの?一体どうやって……。
いえ、説明はしなくていいわ。どうせまともな方法ではないのだから。
まず、オーラは全身を巡り精孔という全身にある孔から体外に出てきているのよ。
この精孔を意図的に閉じる事で顕在オーラをゼロにするのが絶。
ちなみに絶は普段体外に放出されて浪費されるオーラを無くして消耗の軽減や疲労の回復を促進させる効果があるわ。
オーラが放出されなくなるから気配を消す効果もあるけれど、これはあまり当てにしないように。
体温や匂い、物音や動いた痕跡など気配が無くても対象を見つける術はいくらでもあるわ。
当たり前だけれど機械を利用した探索や警戒には何の意味もないし、視認されても終わりよ。
あくまでも追跡や潜伏時の最低限必要な技能程度に考えておきなさい。次、練」

「押忍!練!」

今度は溜め息を吐かれた。やはりこれも間違っているようだ。

「一応聞くけれど、どんな風にオーラを練っているの?練をしたら頭からオーラが噴き出すなんて見た事無いわ。
それにオーラも段階的に強くなっているし、無駄が多すぎるわ。
水見式の時は心理的動揺で練が不完全になっていたと思ったのだけれど、それが普通だったのね」

「押忍、それぞれのチャクラで徐々にオーラを練り上げていくイメージです 」

「そういえば、磁石に磁力線て言っていたわね。つまり、磁極から磁力線が出る代わりにオーラが噴出したのね。
はぁ、オーラはそのチャクラで練るものではないわ。オーラは全身で練るものよ。
これも矯正が必要ね。まったく、何でこんな方法でここまでのオーラを練れるんだか……。
これから正しい練をやって見せますからよく見てなさい。
まずは体内にエネルギーをためるイメージ。細胞の1つ1つから少しずつオーラを集めていくの。
そして、集めたオーラを一気に外へ出すと同時に纏でオーラを留める。わかった?やってみなさい」

「押忍!練!」

師範代に言われた通りにイメージして貯めたオーラを外に出す。
すると、今までの倍近いオーラが全身から噴出した。慌てて纏で留めようとしたが、ほとんど拡散してしまった。
今まで体の一部でしか練っていなかったオーラを全身で練るとこんなに違う物なのか……。

「よろしい。練ったオーラがほとんど拡散してしまったけれど、それは纏が上手くなれば解決するわ。
1度に放出されるーラの量が跳ね上がった分オーラの消費も跳ね上がっているから、
自主鍛練する時はその事を念頭に入れてやらないと直ぐにオーラ切れで動けなくなるわよ。
それで、最後に発だけれどもどういう能力か見せてもらってもいいかしら?
あんな出鱈目な念で作った発なんてどんな能力か心配だわ」

「押忍、作った能力はまずは『身体能力成長率強化』、その名の通りに身体能力の成長率を強化する念です。
次に『オーラ総量増加速度強化』、これも名前の通りに修行によるオーラの増加速度を強化する念です。
最後に『学習能力強化』、これも名前の通りに学習能力を強化します。
また、これら全てに『オーラの総量の10%を常に消費して常時発動』と、
『オーラを余分に消費して増加比率の上昇』という効果を付け加えています。」

それまでこちらを呆れた目で見ていた目が可哀想な物を見る目になった。
何が不味かったのだろうか?俺はこの能力を気に入っているのだけれど……。

「確かにそれならあなたの念でも作れるわ。
どれも単純な強化だからそれほど難易度は高くない。イメージも容易だし。
強くなりたいあなたに強くなる為の能力、相性も悪くない。
その上でこれだけ重い制約を課せば多少稚拙でも形にはなるわ。
1度に形になれば常時発動と学習の性質上、どんどん能力の精度も効率も上がっていくしね。
でもね、10%を常に消費?常時発動?明らかに失敗能力よ」

失敗能力?俺はこの能力の将来を見越して作ったつもりなんだけれど。
強化系は極めれば全ての技が必殺技になる。ならば、極める為の能力こそが有用なのではないのか?

「……訳がわからないって顔をしてるわね。なら説明しましょうか。
あなたがどう考えているかは知らないけれど、『常時発動』は『解除出来ない』という制約よ。
あなたが絶をしても無関係に内在オーラを消費して発動し続けるわ。
絶は精孔を閉じてオーラを放出しないだけで、オーラが無くなる訳では無いからね。
制約によって解除出来なくした以上、普通の方法では絶対に解除はされないわ。
それこそオーラを削ったり、奪ったりする能力を受けて能力の維持が不可能になっても、
あなたの寿命を削ってでも無理矢理オーラを捻出して維持するわ。
解除するには代償を払って制約を変更するか解除するしかないわね。
これだけ重い制約に手を出すとなると最悪二度と念が使えなくなるわよ。
スタミナ面にも悪影響があるわ。普通の能力者が体内にオーラを10貯えるタンクを持っていたとするわ。
するとあなたは能力を維持する為の1貯えるタンクを3つに7貯えるタンクを1つという形になっているのよ。
このタンクのうちであなたが使えるのは7のタンクだけ。
当然、あなたが同格の能力者と戦う事になったら、まず先にガス欠になるわ。
さらに、1の方のタンクの中身は強化に常に使われて消費し続けているわ。
常にタンクの中身の回復をする必要がある分、オーラの回復速度も他人と比べて遅くなるわね。
先に息切れして回復も遅い。戦闘では致命的ね。
それに、絶の時にあなたの体をオーラが被っていたのは絶が不完全なだけでなく、この能力もあったのでしょうね。
身体能力成長率強化とオーラの総量増加速度強化は全身の細胞の1つ1つを強化する念だし、
学習能力強化は脳の働きを強化する念だからね。
つまり、あなたの全身は常に成長を強化する為のオーラに覆われているわ。
あなたのオーラの総量が増えればその分、強化に使われるオーラも増えていく。
絶を完璧に使えるようになっても気配を消すのは絶望的ね。
どれだけ重い制約かもうわかったでしょう?
普通、こういう修行系の能力にするなら制約は修行する期間を指定して、その期間だけオーラを消費して発動、
指定された期間中は身体能力や念能力の弱体化って所よ。
修行中に何らかのアクシデントが起きた場合に備えるなら、そこに追加で指定した期間中に能力を解除する場合、
修行によって得た成果を失うなどの緊急解除条件を設定するわね」

あんなに自信を持って作った能力なのにこんなにボロクソに言われるなんて……。
生兵法は怪我のもとを地でいってしまったか。
いや、予想以上にデメリットが大きかったけれど、それでもこの能力は俺には必要だ。
スタミナが無いなら効率よくオーラを運用する技術を身に付ければいい。
隠れられないならば隠れる必要が無いだけの強さを身に付ければ良いだけだ。

「まあ、散々言ったけれど大器晩成の為の能力と考えれば悪くはないわ。
晩成しても解除出来ないのは致命的だけれどね……。応用技の方はこれじゃ見るまでもないわね。
残りの時間は……、堅は無理そうだし纏を使った組手をするわ。かかってきなさい。」

「押忍!行きます!」

そうだ、解除できないんだった。いや、大丈夫、問題は無い。死ぬまで修行し続ければ良いだけだ。
修行の為の能力なのだから修行し続ければ無駄にはならない。
そんな事よりも今は組手に集中しなくては。
飛び上がらないように、軽く踏み出して突きを放つ。が、簡単に受け止められる。

「ストラジー、この府抜けた突きは何?そんな踏み込みを教えた覚えは無いわよ」

「押忍、これ以上強く踏み込むと飛び上がってしまいます」

「あなたは今まで私と兄弟子達の組み手の何を見ていたの?踏み込みは滑るように柔らかく。
地を踏み込むではなく、地を踏み締めなさい。優れた能力者はトン単位の力を発揮するのよ。
重くてもせいぜい百数十キロ程度の体重では重りにもならないわ。
踏み込みは力を集約する為の支点として地に根を張った様に固定しなさい。
そして、力は大地を蹴るのではなく、踏み込んだ足を支点に体を引っ張るようにして水平にかけるの。
念が上達すれば足の摩擦力を上げる事で力の全てを攻撃に乗せられるようになるわ。」

「押忍!」

「わかったならもう一度突いてきなさい。力の入れ方は違えど型はこの1年で覚えた物とかわらないわ」

「押忍!行きます!」

この1年で覚えた突きの型通りに体を動かしていく。
足を滑るように柔らかく踏み込むと同時に腰を落としていく。
ただ、今までと違い、踏み込んだ足で大地を蹴って反動で伸び上がるのではなく
踏み込んだ足で大地を掴むように踏み締めて、そこを支点に体を引っ張るようにして上体を伸ばしていく。
伸び上がるのに合わせて拳を突き出す。先程とは比べ物にならない勢いで突きが出る。

「先程よりもだいぶ良くなったわね。ですが、重心の移動がぶれたわね。
重心は直線か滑らかに円を描く曲線のように動かしなさい。力の伝達、関節の動きも連動が崩れているわ。
爪先、足首、膝、股間、腰、背骨、肩、腕、手首。全身の稼働部位を力の伝導に合わせて動かしなさい。
全身の筋肉から力を生み出して、関節毎に力を束ねていき、全身で螺旋を描くようにして一点に力を集中させるの。
今の様な動かし方では集約出来ていない力が大きいわ。
正しく力の伝達か出来ないと伝達出来なかった力が体内に残り体の余分な負荷になるわ。
例えば、100の力の内80を拳に乗せたとすると、20は体の負荷になってしまうのはわかるわね。
念で生み出される力はとても強い。念で強化されているとは言え肉体の強さには限界があるわ。
無理な姿勢で動けば普通の人でも肉離れや筋違いを起こすわね。能力者の場合、これがさらに酷くなるの。
体に掛かる力が大きくなるのだから当然ね。最悪、自分の力で筋肉が千切れ、関節が砕けるわ。
念無しではもっと上手くできていたのに……。
兎に角、組み手をするには技の修練不足の様ね。組み手は終わりにして残りは型の練習をしなさい。
ゆっくりでいいので動作を体に染み込ませる事を念頭に、力を淀みなく伝達するする事に注意するように」

「押忍!」

『学習能力強化』の効率をオーラを余分に消費して上げながら、言われた事を念頭にゆっくりと体を動かしていく。
重心の動きに注意しながら関節を連動するように動かしていく。

「焦る事はないから何度も繰り返しなさい。いざと言うときは体に染み付いた動きが明暗を分けるわ」

「押忍!」

型が同じだからこそ、力の入れ方を変えるのが難しい。今までの感覚に体が引っ張られそうになる。
師範代の言い方だと、逆に型が同じなのだから出来て当然のような印象だ。
俺に才能が乏しいのか、周りが天才だらけなのか。念を教われるのは一部の高弟だけのはずだ。
ならば後者のはずだ。そうに違いない。決して俺に才能が無いからなんて事は無いはずだ。
雑念を払うように1つ1つの動作を確認しながらゆっくりと体を動かしていく。
ダメだ……、体に注意を向けると纏が乱れる。今までの間違った纏を体が覚えてしまっている。
今までの修行は無駄どころかマイナスだったようだ。
やってしまった事は仕方がない。今から矯正していけばいいだけだ。
気を取り直して行為に没頭していく。

……おかしい、明らかに学習効率が上がっている。『学習能力強化』の強化率が跳ね上がっている。

「師範代、なぜか『学習能力強化』の強化率が上がっています」

「まぁ、順当な結果ね。能力にとってリスクはバネ。制約の重さと能力の強化率は比例するわ。
あなたの付けた制約はあなたが考えていたよりも重かった。
その事を認識した事で、能力が新しく認識した制約の重さに釣り合うだけ強化されたのよ。
むしろ今までがリスクと能力が釣り合ってなかったのよ」

なるほど、認識の変化が能力に影響を与えたのか。

「もういい時間ね。今日はここまでとします」

「押忍!ありがとうございました」

まずは型と纏をものにしなくては。体に長年染み付いたものを矯正するのは難しい。
新しい動き、正しい纏を呼吸するように自然にできるようになるのを最初の目標にしよう。
大丈夫、俺にはパワーアップした学習能力強化がある。普通よりも早く矯正できるはずだ。
ほら、やっぱりこの能力は役に立つじゃないか。

「ああ、それとストラジー、あなたの能力についてですが、少し追加で話があるわ」

「押忍、何でしょうか」

まだダメ出しの続きがあるのだろうか?

「先程ちょっとした認識の変化で能力が強化されたように、念はイメージの仕方で効果がからりと変わるわ。
基本的には詳細なイメージがあった方が強いわね。
あなたの能力もただ漠然とイメージするのではなく、しっかりとしたイメージがあれば強化効率も上がるはずよ。
それと、強化する前の能力が高い方が強化効率もいいわ。まず勉強して頭を鍛えて学習能力強化の強化率を上げて、
次に医学的な知識を蓄えて、それを元に細胞を1つ1つ強化するイメージを構築すれば全ての能力の精度が上がるわ。
さらに能力を強化したいならば頑張るのね」

「押忍、勉強頑張ります」

勉強は嫌いだが強くなる為なら仕方がない。修行と割りきって励むとしよう。
医学的な知識を身に付けるまでどれくらいかかるやら……。


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