ガラス越しに見下ろせば
180度広がる
芳醇に腐敗しつづける
腐った都市(ピザ)
高い!超高い!
こんにちは、現在神羅ビルです。そして私は高いところが好きで嫌いです。だって自殺したくならない!?こうフーって地面が呼んで…。
まあ、それはともかく。なんで私神羅ビルに居るんでしょうか。
あと、入る前に洋服着替えさせられたり、ヘンな試着室みたいなので身体とおされたし。
手を握ったまま離してくれないルードを見上げると、不安そうな顔に見えたのか。
「大丈夫だ、ちょっと上司に休みをもらいにいくだけだから」
と教えてくれました。上司?ホクロからビームマン(ツォン)のことかしら?
つか、なんで休み?
-ポーン-と、エレベーターが止まった音が響き、扉が開く。
「ほら、行くぞ」
「まってぇ」
「……」
「ふぁ?…わぁ!」
抱っこされました。オトナになってからはこんな風にされたことないから、やたら嬉しい気分。
Song dedicated to you
FF7:名無しのNANA-BCキャラたちこんにちは
「…と、言うわけで。…二日ほどお休みを頂きたいのですが…」
「あなた、今何歳?」
まだ不器用な自分の手を折り曲げて三本指を立ててみる。
「あら!三歳なのにしっかりしてるのねぇ」
「…(もじもじ)えへへ」
「う、かわいい」
「かわいい…」
わぁ、かわいいおんなのこたちがいっぱーい、おばちゃん涎でちゃうよ!ンハァンハァ!
私を率先して構ってきているのはポニーテールがフワフワしたお嬢様っぽい女の子とショートカットの女の子。
どっちも可愛い!
(※ショットガン娘と短銃娘)
そんなことよりも、ルードがたっている前のデスクに座っている美味しそうなナイスミドr…おじ様は誰なんだろ?
なんかその脇に立ってるお兄さんはツォンっぽいし…。
なんだか現在の状況に良く似た…というかそのままのゲームがあったような…。
確か、ビフォアクライシス(通称BC)とかなんとか。関係ないけど、ツォン、FF11のエルヴァーン♂のフェイス3黒髪っぽい…。
そうなると…アレ(ナイスミd(ry)が「ヴェルド主任」だかそんな名前の人だったっけ?携帯アプリはやったことないから
わっかんないや。
「その子が危険人物、及び危険物所持をしている可能性は?」
主任が目を細め、俺の後ろで女性職員にイジられている少女を鋭く見つめる。
「洋服を着替えさせた際に、着衣をチェックしたところ発信機、爆発物の所持・内蔵は確認されませんでした。
簡易捜索機で体内も捜索(スキャン)しましたが、特に金属反応もなく。ウィルスも陰性です」
「フム…」
「…それに元々、今年度ももう終りですし。…「溜まっていた有給を消化しろ」と経理部が…」
「ハハハ、確かそうだったな。…私は取れそうもないね、またアチラ(経理)にネチネチ言われそうだよ」
「ハッ、申し訳ありません!」
確かに、自分たちの年休はたまりにたまりまくっている。しかし我々総務部調査課<通称:タークス>に決まった休みが
取れるわけでもない。
…その上自分たちを統括するヴェルド主任の休みが殆どないのは当たり前だろう。
少々気が利かなかったな…。
「るーど、るーど」
思考の海に沈みかけたところに、保護した少女が両手を胸の前で握り締めながら走り寄って来た。ああ、可愛いなぁ。
「どうした?」
「あのね、おねーたんたちに、アメもらったの。食べていい?」
その両手を開いてみせたのは、なるほど。女子供が好むカラフルな飴玉が二つ転がっていた。
「こっちがいちごで、こっちがぱいなっぷるだって。るーどはどっちがすき?」
?…なんだ?何で聞いてくるんだろうか?
「…苺だが」
「はい。じゃあいちごちゃんは、るーどのね」
少女はそういうと、苺の包み紙を俺のポケットにつめ、再び女性職員たちのほうに駆けて行った。
「…随分、いい子のようだね」
「………はい」
「お嬢ちゃん、ルード先輩にもアメあげてきたの?」
「うん!るーどだいすき(つか超愛しい)!だから、はんぶんこしたの」
「はぁ~…エライわねぇ」
「あ、そういえば」
「お嬢ちゃんのお名前は?」
あ。
まずい。本名言ってヘンにデータに引っかかったらマズくない?というかマズイ。
一気に不審幼女にランクダウンの危機。
「わかんない」
「へっ?」
「おなまえ、しらないよ」
あああああああああ、なに口走ってるんだ私はああああああああ!!
もういいや!記憶喪失で通しちゃえ!それであと一週間くらいしたら記憶戻ったとかカマしとけばOKだ。
きっと!そうよきっと!
あ、ヤケって言うな。
「き、記憶喪失…?」
『何ぃぃぃっ!?』
うーわー、此方を伺っていたタークスの皆さんが周りに勢ぞろい。圧巻。つか、怖。
-怖い
「…あ」
「やべっ」
「あー!まって!まって!泣かないでぇ!」
「わあああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!」
「ギャーッ!!耳が!耳がァ!!」
「ほら!アメたくさんあるよー!泣き止んでー!!」
「テメーがヘンなこと聞くから!」
「なによ!名前聞くのがヘンなことだって言うの!?」
「…しっちゃかめっちゃかだな」
「…ですね」
デスクに座る男と、その脇に控えた男はさり気なく指を耳に差込み、耳栓をしていた。
意外とちゃっかりしているようだ。
そういえば、結局なんでルードが休みをもらいに来たのかまだ分からない。
なんでだろ?
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涙目で頭上を見上げれば
おろおろと此方をうかがい
右往左往する
大人たち
こんにちは僕あんpンマン!…チッ…今回はスベったな…。
前回、ビックリ&恐怖でウッカリ泣いてしまったわけですが、二分程度でアッサリ泣き止めてしまいました。
意外とピタッと泣き止んだのですが、なんですかコレは。アメやらお菓子やらぬいぐるみやら…。
私の周りに「泣き止んでください」の貢物がどっさりあるわけですが、…誰だよダムダム弾のケース丸ごと供えてるの…。
※ダムダム弾:殺傷能力が高い弾丸の一つ。弾頭に十字の切れ込みが入っており、ぶっちゃけ普通の銃弾よりも
メタクソ強い。(現在では条約によって戦争での使用が禁止されている)
…まあ、もらっておくか。
そしてルードはなにやらナイスミドルTheヴェルドさんからお休みをもぎ取っていたようです。
「るーど、なんでお休みするのー?」
「…お前の親を探そうと思ったんだがな…、先に病院…だな。気にするな、…もともと休まなければいけなかったんだ」
おま、どんだけ人がいいんだよ。タークスでやっていけるのかな…。
とか思ってたけど、親を探すってのがただセントラルセンターとか言うところ?…多分市役所みたいな扱いの所かな…に、
迷子・誘拐のたぐいで私を登録検索するだけだった。
…登録しても、親は迎えに来ないんだけどね…。きたらすごいって。
Song dedicated to you
FF7:名無しのNANA-優しい人との別れこんにちは
「ふむ…」
「どうだ?」
「ちょっと喉が腫れてたな、風邪を引きかけなのと…疲労があるぐらいで、特に健康に問題はないな。
ただ…全生活健忘。心に大きなショックとかを受けて、『自分の生活してきた記録(史)』を忘れちまうもモンなんだが、
頭部損傷でなる場合もある…だがまあ、ちょっと見た限りでは頭にコブもないし、怪我もない。
何らかの精神的ショックで記憶を失くしちまってるだけだろ」
「……そうか…」
まだタダのヤンチャ坊主だったころからの行きつけの医者(オヤジ)が言葉を並べていく。
「あと、こっちでもガキどもに聞いてみたが。あんな女の子を攫ったやつ、見かけたやつすらいねぇな。
見つけたのはカームなんだろ?流石にそっちまでは俺も手がまわんねぇよ」
「そうか…すまない、無理を言って」
「いいってことよ、…それにしても人懐っこい子だな」
そう言われ、外を伺うと看護婦がわりのオバちゃんたちの笑い声と、少女の笑い声が聞こえてくる。
「ナナちゃん、こっちおいで。クッキーがあるよ」
「クッキーよりもウータイのモナカがいいよ、こっちこっち」
「うぅ~」
「ほらほら、あんたたちナナちゃんいじめてない!」
「いじめられるの、やー!」
「ああ、ごめんごめん。ほら、美味しいお菓子だよー」
「…もぐもぐ…」
「「「…アッハハハハハ!!」」」
…ナナ?
「るーど!るーど!」
コンコンと小さなゲンコツがドアを叩く音。それにオヤジ先生が笑って立ち上がりドアを開ける。
ポケットがパンパンになるほどお菓子をつめこまれ、尚且つ片手に食べかけのクッキーを持って此方に駆け寄ってくる。
「あのね、わたしのおなまえ、もらったよ!」
嬉しそうに、鮮やかに笑う少女がこちらを見上げた。
「ナナちゃんだって!かわいいねぇ」
オバちゃんたちが言うには、「名無しだからナナちゃん」って呼んでいたら彼女がそれをとても気に入ったようで。
「ナナちゃん」と呼ぶと子犬のように笑顔ですっとんでくるので、呼び続けていたとのこと。
「お前は、ナナでいいのか?」
「うん、ナナちゃんは、ナナちゃんがいいよ?」
「…そうか」
頭を撫でると、嬉しそうに笑う。…まだ名前が分からないのなら、この気に入っている『ナナ』という名前でいいだろう。
ナーイスネーミング、オバチャンズ!
「名無しだからナナちゃん」って結構アレな感じもするけど、ナナって響きは可愛くない?
それにウッカリ自分の名前とか漏らしそうでやばかったしね!
でもこの名前を頂いたからには、歌手デビューしないといけないのかしら。そしてゆくゆくはルームメイトだった同じ名前の子と
ムニャムニャ。(詳しく覚えてない)
「ねえ、るーど。ナナちゃんは 「こじいん」に いかなきゃいけないの?」
「…!?」
誰だ、こんなことを教えたヤツは、オバちゃんたちか!?
…しかし、いくら子供が好きだからと言って、少女…いや、もうナナか。ナナをずっと傍に置いておくわけにはいかない。
俺はタークスだ。もし、タークスである俺に不利な状況を作るためテロリストに人質としてとられたとしても、
デメリットにしかならないナナを取り戻すために尽力するなんてことは、まず…ない。
冷たいようだが、これは予想がつくことだ。
…ならば、直ぐにでも非関係者として孤児院に入れるのがナナにとって一番安全だ。
あ、考え込んでる考え込んでる。でもま、孤児院に入るのもべつに辛くないしな。中身大人だし。
…いや、なまじっか回りがピチピチボーイガールズだから違う意味で辛いかッ…!ちくしょう若さめ!
若さってなんだ!?躊躇わないこーとーさぁぁぁぁ!(ヤケクソ)
気楽に笑顔を浮かべて見上げると、辛そうに顔をゆがめたルードが此方を見ている。普通の子供だったらこの顔みて泣くな…。
ま、…大丈夫だよー、ルード。私は貴方が何を考えているのか分かってるよ。きっと私が危険なことに巻き込まれちゃうかもって考えてるんでしょ?
ルードはタークスだもんね。足手まといの私を傍になんておけないでしょ?
…きっとこの優しい人は、姿は見えなくても見守ってくれるだろう。形に見えるもの見えないもので。
でもほんとうに、この人こんなに優しい人でタークスやっていけるのかなぁ…。
私はルードを見上げたまま、笑顔で告げる。
「ナナちゃん、こじいんいきたいな。ナナちゃんおともだちいっぱいできる?」
「…あ、ああ。できる。できるぞ。きっとナナなら一杯できるさ」
「じゃあ」
「?」
「るーどが、ナナちゃんの いちばんさいしょ のおともだちになってくれる?」
「!…ああ、友達だ。一番最初のお友達になろう」
「やくそくだよ?」
「ああ、約束だ」
ルード、関わらせちゃってごめんね。
私よりも少し体温の低い大きな掌を握りながら私は俯いた。
ゲームの中でただ「カッコカワイイ」と萌えていただけの彼は、今この場に生きていて、私を気に掛けてくれて、
本気で心配してくれている。
なんて、
優しい人。
「またね、るーど」
「ああ、さようなら」
「さようならちがうよ。またね」
「ああ、また…」
優しい人。だったな。
孤児院の門から去っていくルードを見て、顔をゆがめた私を孤児院の先生が覗き込んだ。
「さびしいの?」
「…ううん。やさしいひとがいてくれてうれしかったの」
「…?そう」
流石にゲームを知っている私でも、この後のことは分からなかった。
こんなことになるなんて。
まさか、たった一週間で孤児院を出る事になるなんて。
…炎に揉まれる通りと、私の後ろで荒く息を付きうずくまる偉そうな軍服っぽいものを着たオジさん。
「き、君は誰…だい?」
「…ナナだよ、おじちゃん」
私の手には、ボロボロで、小石や鉄クズなどの中身入った、二枚重ねにした靴下。
目の前には、ナイフを持ち、足を押さえて呻く青年が二人。
炎に煽られ、私の髪が靡く。
「ナナ…ちゃん?」
朦朧とした意識で、私の名前を呟くオジさんを尻目に、私は駆けつけてきた神羅兵のお兄さんたちに泣きついた。
もちろんずたぼろの靴下をこっそり捨ててから。
「そこのオジさんがこのおにいちゃんたちにいじめられてたの!たすけてあげて!」
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:あとがき:
宇宙刑事ネタをこっそり追加。
:前回の後書き:
神羅ビルに潜入です。またヒロインの名前が出てきません。というか出す気がないって言うのが本当なんでs(ry
BCキャラをちょぼちょぼ出してみました。携帯がauなので主任の喋り方や短銃娘たちの喋り方が全然わかりません。
捏造バンザイ。誰かBCの攻略やストーリーを載せているサイト教えてください…。
:前回の後書きそのに:ルードとお別れし、新たな人と出合ったようです。
ミリタリー知識というか、ヘンな知識と実践術に長けているヒロイン。
そしてやっと題名にもつかわれている「ナナ」という名前が出てきました。
これからも見守っててください。
追記:日曜早朝出勤テラツラス(ノД`)ファー って明日もだよコンチキショウ
あと、感想掲示板にしたほうが良いとコメントを頂きましたが、感想掲示板が凍結されているようなのと、
ほかの方も後書きのほうで返答なさっていたようなので、前回のような返答をさせていただきました。
ご了承下さい。
とりあえず、今回は簡易感想掲示板にて返答させていただきます。