「クエッ、クェー!クェー!」(( ^ω^)ブーン)
「うざいだまれうごきをとめろ」
「ク…」(ハイ…)
やあみんな!世界のアイドルナナちゃんだよ!元気してる?ナナちゃんはとぉっても元気!
新しいお友達、チョコボが生まれたんだけど…とっても変わり者さんだったんだ!これからどうなるのかなぁ…?
「キュー」(なんで魔女ッ娘のOP的モノローグを…現実逃避はやめて、現実と向き合おうじゃまいか)
「自分がメスであることに混乱して、ブーンしまくってるカマチョコボに言われたくねぇ」
「クゥ」(きつ…だがそれがいい)
見た目だけは最強に愛らしい、この目前でウロチョロするヒナチョコボ。
いきなりヤマジュンネタを呟いた私に、即座に返してくるとは…やるな、こいつ。
とりあえず紹介しておこう。
元・現実世界の人間の成人男性であり、あちらの世界では病魔にて昇天した男のチョコボ。だそうです。
そうなると、私もあっちの世界ではお亡くなりになっちゃったんだろうか…。でも死んだ記憶がないんだよね…。
「クェ、クゥクゥ…ヒヨ!」(まあ、ちょっとしたとこのボンボンやってたんだがね、白血病だったわけだ。で、ドナー適合も
上手くいかずにアボーンてとこかなー。まあ未練ないし、いいけどね。)
「ふぅん…」
「キュー、ヒヨ」(あと、何でだが知らんが。自分がチョコボとして生まれた自覚っていうの?そういうのがあるんだよな…。)
「あー、だからそんなに混乱してないんだ?私だったら家畜として生まれてたらすごい挙動不審になる自信があるよ。
『すごい落ち着いたヤツだなぁ』とは思ってたけど…なるほど。やっぱり最初から『生まれる』ってことはいろいろ
精神的にも影響あるのかね」
「ヒヨ。クェ!」(多分なぁ。)
「ふーん…」
「キュー」
Song dedicated to you
FF7:名無しのNANA-はじまるまえの、おわり
藁の上に座って、話す私たち。
凄く落ち着く。
同じ世界に住んでいて、違う世界に来て。同じ話題で、同じ口調で、「わたしのまま」で会話ができる。
「うれしいな」
「クェ?」
「だって、今までずっと一人…ううん、周りにやさしい人は一杯いたけれど、この幼女姿じゃない?普通に話せないわけよ。
でも、貴方とだったらこんな風に話せる…うれしいよ」
「キュー」
「うん。そうなの」
「クゥ」
「へへ、ありがと」
「ナナお嬢さん?車の準備ができたそうですよ」
「え?ああ、ありがとうグリンおじさま! さ、ハニー、いきましょ」
「ク、…グェッ」
チョコボが私の影に隠れる、…「さっきのこと」でグリン小父様が凄い苦手になったようだ。
<おお、かわいいヒナですね。どれどれ…>
<おじさま?>
小父様はチョコボを両手で抱き上げると、くるりと逆さまに抱いた。
<キュー!キュキュゥー!?>(血が上る!気持ち悪い!ハナシテー!)
<ふむふむ…>
<キューウ!?キュキュ!クェー!クェー!クェ キュッ!>(ちょ、何処触ってんの!ヤメテヨシテサワラナイデ!まじやめてそこはおしr アッー!?)
<ホホウ、メスですなぁ。可愛い名前を付けてあげてくださいね>
<え、ええ。もちろんですわ!グフッ…>(ブヒャヒャヒャヒャヒャ!!!)
<…>(ぐったり)
まあ、ヒヨコだってお尻でオスメス鑑定するしね。チョコボに生まれた自分の身を恨んでください。
【俺、ノンケやってん…お尻見られてドキドキなんてしてへんもん…心は男やもん。僕つよいこだもん】 キュゥ、クゥクゥ、ヒヨ…。
「現実逃避してるチョコボも面白いよね」
【薄情モノ!助けろよ!】クェー!クェー!
「次に貞操のピンチになってたらね。…だが断る」
【最高に「ロウ!」ってやつだァァァ!】ギョゲー!!
「やれやれだぜ」(ポージング付き)
ナナちゃんリミットブレイク。ネタ会話が止まりません。自分自身に対するノリ突っ込みに比べたら、何よこの楽しさは!充足感は!!
現実世界でも「隠れネタオタク」だったから、もう本当に大暴走。チョコボ相手に独り言言い続ける幼女の完成です。 怪しい。
ま、それはおいといて、膝の上にハニーを乗せて帰宅です。
ハニーっていうのはチョコボの名前。メスに男の名前付けるわけにもいかないし…この金色の羽を見ていると蜂蜜を思い出すから。
本人?も【別にかまわんよー、ハニーでも】とアッサリしてたのでハニーに決定。
これからよろしくね。ハニー。
【こちらこそ、ナナ】
ってテレパスィー!?
【っぽいぞ】
超べんりやん。
【マジ便利】
「【いやっほう!】」
「お嬢様?」
「え?あら、うふふふっなんでもありませんわっ☆」
まあ、まずは現状整理と報告。で、これから私が「なにをしたいのか」を説明しないと…。
「やりたいことも、やらなきゃいけないことも、たくさんありますわね。がんばりましょうね、ハニーv」
【おうともさ!アンタは俺の女王様!んで、説明ヨロ】クェー!
オッケー。だけど女王様て聞き捨てならなんなぁ、ア?
【すいませんすいませんごめんなさいだからひっくりかえさないで ほんとにやめてそこは アッー!】
「うふふふふふふふ…あらあら、つかれちゃったの?すこしねてていいのよ。ハニー」
「グ…グェェェェ…」
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あとがき:
最強の友&足である海チョコボ、ハニーの登場です。
ですが序章はここでおしまい。
このあと2年間、ナナたちは暗躍に暗躍を続けます。影響が出てもそれすら乗り越えていくでしょう。
ストーリーを知っていることで出る弊害、そして狂い始める未来。そして… とシリアスにいってみましたが
そこはそれ。ナナとハニーの珍道中なわけでして…え?ナイツオブラウンド?取りに行くよ?子供生ませて
子供マテリア置いとくけどそれが何か? という最強ぶり。
追記:ナナが世界におっこちてきたのが本編開始三年前。なので、現在あと二年ほど余裕があるということです。
:チョコボ成長はやくね?と思われるかもしれませんが、ご都合主義でいかせていただきます。(土下座)
ちゅーわけで、序章終了。次からやっと一章に入ります。
これからもSong dedicated to you FF7:名無しのNANA をよろしくお願いします!