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No.36476の一覧
[0] ソウルアート・オンライン (ソードアート・オンライン×ダークソウル)[イドュー](2013/01/11 17:53)
[1] 出会い[イドュー](2013/01/12 13:24)
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[36476] ソウルアート・オンライン (ソードアート・オンライン×ダークソウル)
Name: イドュー◆9bc94eb7 ID:b767cea9 次を表示する
Date: 2013/01/11 17:53
泣いた。
泣き喚いた。

見知らぬ風景だったからでわない。
おそらく、自分は失敗したのだと、、そう結論づけたからだ。

人の命を背負って戦ってきた今までが、跡形も無く消え去った。
溢れる涙を袖で拭き、垂れる鼻水
を啜り、歓喜の声をあげる人々の横を抜け、一人、路地裏で泣き叫んだ。

「うっ、、わ、私、ダメだった、、。ダメだったよぉ、、、。ゴメン、、。ごめんなさい。」

ギュッと両膝を抱き、今はもう居ない者へ、ただひたすら謝り続ける。



かの地での戦いは、別ればかりを生んだ。
友との死別、裏切り。

あのチェインメイルの男は言っていた。 不死のままでいればいいものを、、と。
その通り、、だったのかもしれない。

彼女の心は長年薄れていた、、ヒトとしての感情を取り戻していた。
だからこそ、失うものは大きかった。


ひとしきり泣き喚くと、虚無感だけがその場に残った。
滲んだ視界から見えたのは、目の前に立つ一人の女性だった。

「ねぇ、、。まだ、まだ、諦めちゃダメだよ。きっと、助かる方法はあるよ!」

言うだけ言うと、その女性は立ち去って行った。
ボヤけてはっきりしなかったが、彼女は、、
栗色の綺麗な髪の女性だった。

「諦めちゃダメ、、か。」

手のひらを空にかざし、深呼吸をすると、不思議と吹っ切る事が出来た。

「あの者には礼を言わなければならないな。、、私も弱くなったな。昔は、こんな事、無かったのに。」




一人の女性が広場から走ってきた。
軽い気持ちで兄から借りたゲームが、こんな事になるなどと、誰が想像出来ただろうか。

死、というのが身近に感じる。

路地裏に隠れ、一人で泣こうとしていた。
しかし、すでに其処には人がいた。
自分が考えていたように、泣いていた。
涙を流し、嗚咽をもらし、目を擦り、鼻を啜り、うずくまりながら、その人は泣いていた。

気付くと、声をかけていた。
励ましていた。
人を助けたという自己満足が、自身を支配していた悲しみを、何処かにやってしまったようだ。

互いに、互いを助けたという事を気づかせぬままに、出会いは終わった。




そこからのこの世界は酷いものだった。
石碑に刻まれた名前は、時が経つほど消え去り、人々の心には、不安が溜まりに溜まっていった。

「(祈りなど、、通じぬのか?神よ。)、、自らが動かねば、、。見ていてくれ、死に逝った者たちよ。私は必ず、、死に逝く者たちを救って見せる。」

石碑に手を当て、そう言うと鎧を着込み、町を出た。


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