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No.36116の一覧
[0] ユーチューブの動画を見て思いついたもの[クラララ](2012/12/11 17:35)
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[36116] ユーチューブの動画を見て思いついたもの
Name: クラララ◆94f6194f ID:409a627f
Date: 2012/12/11 17:35
一人の女が裸体を晒していた。男であるならば誰もが手にしたいと思う魅惑的な女で、妖艶な雰囲気を晒している。
髪の色は染めているのか、あるいは人口整髪なのか紫色でそれがミステリアスな雰囲気を生みより美しさを醸し出す。
男性であるならば誰もが目を奪いたくなるような胸を惜しげなく晒しながら、そこにいた。
ただし、特殊な液体の中を漂い強化ガラスのカプセルに閉じ込められてだが。

そのカプセルの前に、一人の男が立っている。歳は40か、30ほど。中年といっていい歳だが、なかなかに強面なところもあるが今でも女性にはもてるだろうと思わせる顔立ちをしている。
チタンフレームのオレンジ色の眼鏡をかけている。
この男が彼女を閉じ込めている元凶である。

この男が閉じ込めた原因であるならば、それに対して女は憎悪の念を抱いてもいいはずだ。とはいえ、そのような雰囲気は漂わせてはおらずむしろいつくしむような懐かしむような感じで、他人を立ち入らせない絆のようなものがある。
かつて関係があったのだから当然だ。
お互いがお互いを見つめ合っているのは、久しぶりの再会を喜んでいるからなのか、それとも互いが会っていないうちにお互いが相容れない存在となっているからか・・・・・

「久しぶりですね、愛お嬢様。」

「ええ、そうね。黒磯、いや今は結婚して黒磯ゲンドウから碇ゲンドウになってるのかしら。」

先に話しかけたのは、男でそれに女が答えた。もしここに壊滅し全員が死に絶えた公安9課の人間がいれば、驚いていたかもしれない。
何故なら草薙素子と呼ばれていた女性の本名が別のもので、それをわざわざ偽名を名乗って隠そうとしていたのに認めたからだ。

草薙素子。それは、セカンドインパクト後に組織された戦略自衛隊の部隊に在籍し、少佐を務めたのちに日本の諜報機関の一角たる公安9課に移りトップエージェントとして活動していると公式ファイルには記されている。
そのファイルが草薙素子が行った身分の偽造が丹念なものであったことを意味している。

本名は、酢乙女愛。セカンドインパクトで没落したとはいえ、今でも規模の大きい巨大企業の令嬢だ。ただし、セカンドインパクト以降に失踪したのではなく、それ以前に旅行で飛行機が墜落した際に当時発達を遂げていたサイボーグ手術で、助かったのだがどういうわけか失踪している。
そして碇ゲンドウ、通称六分儀と呼ばれていたが本名黒磯ゲンドウは彼女の幼稚園以来のボディーガードを務めていた過去がある。

「フフ、出世したものね、一介のボディーガードからすでに出現している使徒なんて化け物を倒すという理由で、日本政府も国連も手綱を握らす、フリーメイソンみたいな秘密結社が支配しているらしい国連特務機関の長になるなんてね。」

「それは、嫌味ですか愛お嬢様。まあ当然でしょう、何せあなたのお仲間たちを惨殺した組織の共犯者ですから。ただし、釈明させてもらいますとトグサという人と上司の荒巻という人も裏切り者ですよ。」

「ねえ、ミラ・ジョヴォヴィッチのサインを上げるから何とか考えを改めてくれない。ネルフはなにかしようとしてる、それも日本あるいは世界にとって危険な何かを教えてくれない。」

「ふざけるな!」

それを聞いて、ゲンドウは激高した。碇ゲンドウは、いやこの場合は旧姓の黒磯といった方がいいだろうか、彼は彼なりに愛というお嬢様のわがままに辟易しながらも愛情を抱いていた。
その時の彼を見たら、彼の息子たる碇シンジやネルフのメンバーは驚くだろう。感情が表に出ないのは、もともとだが駄菓子屋を彼女のために御屋敷の庭に作り出したり、下手な変装をして偵察衛星さえも使用し彼女のお使いを助けるなど。
そんな彼が、愛お嬢様が姿をくらましたと聞いたときどんな思いだったか。

幼少期から使え敬愛していた女性が、突然姿をくらました。それは、彼にとっては悪夢でしかなかった。
人生における目的の一つを失い、自暴自棄となり、感情を元々面に出さなかったが、人付き合いを嫌うようになり、職さえもそれが元で失った。
失った後は、貯金とバイトをしながら何をするでもなく中途半端に大学に入り、博士課程をとりそれなりに優秀な成績を収めていたが、それとて興味のある分野だったからで人生の目的ではない。
その後であった碇ユイという女性によって救われたが、それすらも失った。
今の彼にあるのは、自分だけが孤独で誰彼も愛されないという被害妄想意識と彼が独自に画策する計画によって碇ユイと出会うことだけ。
彼女を助けたのも、公安9課という組織がネルフをかぎまわっているための排除の中、愛お嬢様と気付いただけで特別深い価値を見出しているわけではない。


「あなた、変わったわね。昔のあなたは、確かに外見は組長先生みたいに怖かったけど、今のあなたは他人を拒絶しているだけ。」

「その原因が何をぬけぬけと。私は、ゼーレの老害どもと異なる補完計画を実行する。そしてユイとあって見せる。私にとってはユイが全てだ、全人類をゴーストだけの状態にしてでもエヴァに取り込まれた彼女を取り戻して見せる。」

狂気じみながら彼は、叫ぶ。彼の計画が成功して碇ユイと出会っても、エヴァという兵器に取り込ま子れることを望み息子と夫を拒絶したように見えても、それは使徒という生物の脅威があるからだ。
息子をないがしろにした彼と出会っても受け入れるかどうかわからないというのに、それさえも失念していた。

ある意味哀れな男と言えなくもないが、全人類を巻き込んでまで死んだといっていい妻に取りつかれるなどただの妄執だ。

「あなたが、そういうのなら私は全力で止めてみせる。」

「やってみてください、愛お嬢様。あなたが、その中にいて何をできるというのか見させてもらいましょう。」

吐き捨てたように言いながら、彼はその場を出て行った。後には、彼女のみが取り残されていた。

ネルフVS公安9課というのを見てやっちゃいました。


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