船乗ってるときは気づかなかったけど降りた瞬間腰が痛いぜ。
こういう痛みって体が強い弱い関係ないのかね、まぁあややが船に乗りなれてるってのは考えにくいけど。
幻想郷の船ってこまっちゃんの三途の渡し舟くらいしか思いつかないし、あれ?あそこは幻想郷じゃないんだっけ?
まぁいいか、とりあえずRPGでいう最初の町、いわばマサラタウンにやってきたわけですはい。
そういえばこの世界に行き着いて初めての町だな、前文で言って気づいたけど。
この船長といると退屈はしないけど辛いね、中間管理職の性(サガ)かね、ああ今日も爪が伸びるのが早い。
「まぁ情報集めに最適なのは酒場ですね」
そんな事つぶやいてみるがこんな町で集まる情報なんてゴミ情報の何物でもないけどね。
メニューの開き方とかスタートボタンがどうとかかがくのちからってすげーとか。
ちょっと見てみたけどこの町の小さいこと小さいこと、マサラタウンも大概だけどね。
そこ等の中型スーパーマーケットのほうが町より面積でかいってどうなのよ?
いや海軍基地はでかかったよ?縦にだけど。
「腹減った!飯食おう」
あんたはぶれないなルフィ船長、ゾロさんは後回しですかそうですか。
まぁ三人で飯食うのはこれで最後になるんだっけ?いかん本当に原作をあんまり覚えていない。
まぁコビー君送別会ってことで、飯食いに行きますか。
うわちょっと見回したらすぐ発見、世間は狭いよ。
「この町でコビーとはお別れだな!」
「はい…次に会うときは、敵同士ですから」
「まぁ食事を共にした仲ってのは変わりませんよ、夢を目指す同士って事もね」
俺に夢は無いけど、まぁ再びコビーに会えるまでは生き残りたいってのは目標ではあるかもね。
この世界何が起こるかわからないけど、麦わら一味は妙に幸運だしそこら辺のおこぼれを授けて貰えれば上々だね。
泣くな少年よ、涙の数だけ強くなれるなら赤ん坊は数週間で天元突破するぞ。
でも俺も少し泣きそう…やっぱり別れっていうのは辛いね、別れの数だけ出会いもあるけどそうやって割り切ることができないのも。
「まぁ当面の目標はその『ゾロ』って人を仲間に――」
俺がその名を出した瞬間、同じ定食屋で食事をしたいた奴らがこぞってド○フよろしくずっこけた、びびった。
なんだ?魔法の言葉をつぶやいた覚えは無いけど、だっふ…>やめておこう。
もしかしてゾロの名前に反応したのか?原作でそんなんあったっけか。
気を取り直して。
「でも、本当に基地に忍び込む気ですか?ここの基地には『モーガン大佐』と言う人がいて――」
○リフ二回目、こいつら…できる。
いちいち皿やら食事やらひっくり返される店の主人の気持ちにもなれよな。
あ、店の主人もひっくり返ってるわ。
「面白かったなーあの店!アヤ!あとでもう一回行こうぜ!」
「お腹がすいたらにしといてください、あの店の損害が気になります」
こんな小さな町じゃただでさえ収入少なそうなのに、なおあんなことたびたびされた日には目も当てられない。
こういう損得を考えてしまうのも生前の思考だろうか?
いやまぁどうでもいいけどね。
「しかし…なぜ今つかまっているロロノア・ゾロの名前だけでなく、大佐の名前まで過敏に反応したのでしょうか…」
「古今東西そういうのは恐怖政治の特権ですゆえ、大方大佐の名を使って好き勝手しているのでしょう」
確かそんな感じだった気がする、あ、コビーが落ち込んだ。
まぁ自分が目指しているものがそんなことしてたら普通に落ち込むわな、大佐はあとで死刑確定です☆
そんなこんなでサクサク到着しました海軍基地。
ここにコビーを送り届けてゾロを仲間にすればミッションクリア。
その前に大佐は血祭りに上げるけどね。
「おい、あそこに誰かいるぞ」
「ちょ、ちょっとルフィさん!?」
早速我が船長は壁によじ登ってるし、気が早いね。
仲間が増えるかもしれないから嬉しいのか?まぁ貴重な戦力だし、ありがたやありがたや。
ちょ、まっておいてかないでルフィさんはやいはやい。
すんなり歩けているとはいえたまにこの靴足ひねるんだって、すぐ直るけどさ。
おお、あの貼り付けにされている黒の手ぬぐいは間違いない。
剣は無いけど腹巻とか結構特徴的だねゾロさん、全体的に格好がおっさんくさいけど。
ワンピースのキャラって結構特徴的な格好してるな今思えば、あのリーゼント海パンとか特にさ。
「あ…あれが"海賊狩り"、ロロノア・ゾロ…」
コビー君めっちゃビビッてますがな、大丈夫あの子見た目あんなんだけど怖くないよ。
てか若いな、そういえばまだ成人してないんだっけ。
生前の俺より年下かー…まぁ三十路過ぎて世界一の剣豪になるって言われてもね。
「おい、お前ら」
うおファーストコンタクト。
コビーが壁から落ちたよ、声怖いよドスきいてるよ目つき悪いよと数え役満。
まぁ多分今ガチで戦ったら一方的だろうけどね、ゾロ遠距離攻撃持ってないし。
空とんでハメ殺し余裕です。
「ちょっとこっちきてこの縄ほどいてくれねェか、もう九日間もこのままだ。さすがにくたばりそうだぜ」
九日って…人間三日くらいで胃がねじ切れるような痛みが走るってどっかの小説に書いてあったような気がするんだけどね。
さすが精神力は頭おかしい人、いや仲間になる人精神力だけは皆特におかしいよね。
さて解きに行きますか。
って壁を乗り越えようとしたらコビーにとめられた、スカートを持つんじゃありません!
「ちょ、だめですよアヤさん!?相手は魔獣です、解いた瞬間殺されますよ!!」
「大丈夫ですって、いざとなったら頼りになる船長が何とかしてくれます」
「ん?おう任せとけ!俺は強いからな」
強いって言った瞬間ゾロがルフィを睨む、いやいや剣の強さと拳の強さは違うからね。
そんな違うジャンルの強さを比べようとするなよ、日本刀と銃どっちが強いか比べるようなものだよ?
そんな事してたら三人の真ん中に入るように木製のはしごを立てかけて上ってきた少女の姿が。
右手の人差し指を立て口の前において「しー!」とか言ってる、口に出すなよかわいいだろうがテラモエス。
かわいいは正義だね、見たところ小学生になったばかりくらいの歳だから全然許されるね。
とか思ってたらなんか持って壁を乗り越えゾロまで近づいていく、なんか小学生とかの頃って異様に勇気ある奴いるよね。
コビーの説得に耳貸してないし、アワレコビー。
「オイなんだテメェ、殺されてェのか」
ゾロさんマジツンデレ、でも睨み怖いな。
「あのね、私おにぎり作ってきたの!お兄ちゃんずっとこのままでお腹すいてるでしょ?
初めてだけど一生懸命作ったの、だから…」
「ハラなんかへっちゃいねェ!そいつ持ってとっとと消えろ!」
うわぁ…ツンデレVS純真だ。
眼福かな眼福かなっと。
「ひえっひえっ~ロロノア・ゾロォ!イジメはいかんねェ、親父にゆうぞ」
そんな押し問答を繰り返している二人を眺めていたら、気持ち悪い声で笑いながら気持ち悪い髪型をした気持ち悪い奴が入ってきた。
おいおいせっかく人が目を潤してるってのにお前のせいで全部とんじゃったよ、目が腐るよ畜生。
なにその頭?エリンギマイタケブナシメジ?お前はもう死んでいるの?
「なんですかねあいつ」
「変なのが出てきたな」
「アレはきっと海軍の偉い人ですよ…よかったあの子殺されないで」
コビー君絶賛勘違い中、まぁだれでもあんな人最初に見たら怖いわな、噂にもなってるし。
んであいつは誰だっけ?ウざいから記憶から抹消したのかまったく記憶にございません。
「チッ、七光りのバカ息子が…」
「バカ?こら調子に乗るなよ?おれの親父はかのモーガン大佐だぞ」
…あ~はいはいおk思い出しましたとも、あいつねあいつ。
親父にもぶたれたこと無いのに!って奴ね、ガンダム持ってこい初代の。
てかバカってきいた瞬間親父にゆうぞってすごいな、小学生が先生に言うぞみたいなノリで言ったぞこいつ。
そういや小学生でヘルメットみたいな髪型の奴いたいた、散髪失敗の典型的な例だよね。
「おやおやお譲ちゃん、おにぎり持って差し入れかい?」
うわ猫撫で声気持ち悪ッ!!駄目だ…吐くんじゃないこらえるんだ…。
俺は今あややなんだからそんなはしたないことしちゃいけないんだ…。
吐き気を催す邪悪ってあーいうことをいうんだな、理解したよアイアンダスタンド。
そんな事思ってたらキモいのあの少女のおにぎり食って吐きやがった、(#^ω^)ビキビキ。
「く…くそ甘ェ!塩じゃなくて砂糖入ってんぞこりゃ!」
「だ…だって甘いほうがおいしいかなと思って…」
甘いもんと炭水化物のミラクルコラボレーション、天然パーマに悪い奴はいねェ。
俺はどちらかというとマヨラーです。
ああ少し原作思い出してきたわ、この後って確か…。
――アクセル全開、サーキットの風になるわ俺!
思いっきり踏み込み靴の棒の先端で壁を思いっきり蹴り出す!
「こんなもん食えるかボケ「何さらそうとしとんじゃこのボケェ!」ッぐべぇ!?」
決まったッ!キノコの顔面にドロップキックをシューーーーッ!
超!エキサイティング!
おおすげえ、後ろにいた部下二人を飛び越えて基地の下の茂みまで飛んでった。
アレこれ死んでない?あとさっきちょっと素が出たけど…まぁいいや。
「き、貴様!自分が何をしたのか分かっているのか!?」
はははいやだな雑魚Aさん、そんなの決まっているでしょう?
「キノコ狩りですが、なにか?」
残念ながら蜘蛛でも白黒普通の魔法使いでもなくカラスですがね。
鴉は海に夢を馳せる
第四話 三人揃えば文殊の知恵って言うけど馬鹿三人集まってもうるさいだけ
セーフセーフ、おにぎりが叩き落される前にあのキノコを粉砕玉砕大喝采できたのでセーフ。
なんか海軍に喧嘩打っちゃった気がするけどかいぞくゆえしかたなしですはい。
「お前…自分がナニやったか分かってんのか?」
「だからキノコ狩りですってば、許可が要りました?」
でもそんなことはどうでもいいんだ、重要なことじゃない。
それより私は…あなたが欲しい。
うん精神的には気持ち悪いね、中に入ってるの二十後半のおっさんだしね、どこの蛇野郎だって話だよ。
さて縛られてる野獣さんに交渉タイムと行きますか、あれ魔獣だっけ?
「さてめんどくさいので本題に入りましょうか、あなたには二つの選択肢があります」
「あァ?」
「一つ、ここに縛られたままもうすぐ来る処刑までゆっくり過ごす」
「…処刑だと?」
今思うとゾロさんかなり健気だね、あのクソキノコが本気で約束を守ると思っていたのかな。
それとも単純なだけ?ああこっちの気がしてきたわ多分そうだわ。
「で、二つ目は…船長~こっち来てくれませんか~?」
なるべくでかい声で呼ぶと首をかしげたあとルフィがこっちに来る。
仲間の引き入れ交渉だってのに船長がいなけりゃ話にならないでしょうが。
「私たちの仲間になって、海軍に喧嘩を売ることです」
要するに死ぬか仲間になるかって事だ、我ながら鬼畜の所業だね。
「処刑ってのはどういうことだ」
「知らなかったんですか?あなたあと数日で処刑されるんですよ?」
確かこの事にルフィが切れてあのキノコ殴り飛ばすんだっけ、ちと予定変わっちゃったよ。
まぁ気にしない気にしない。
「町の人たちが噂してるのを耳に入れましてね、まさかあなたあいつらが素直に約束を守るとでも?」
もちろん噂ってのは真っ赤な嘘、でも少しでもそうかもしれないと思わせれりゃ万々歳。
なんかスイスイ交渉のノウハウが出てくるな、やっぱりあややの体だからかな?
ゾロが押し黙ったところをみると完全に疑ったな、この勝負…俺の勝ちだ。
そして更に追撃がそろそろ…。
「てめェらか、この俺に逆らおうってバカな反逆者は」
おお来た来た、なるべく大声で船長呼んだかいがあったというものよ。
ここでモーガン大佐+一般兵(銃)数名登場、これでゾロの怪訝はかなり強いものになる。
だって俺ら捕まえるんなら剣でいいしね、銃なんか使ったらゾロに当たるかもしれない。
もしかしたらついでに俺も殺す気か?という疑念が少しでも出てくれれば更に上々。
「フン…まぁいい、反逆者を殺すついでにロロノア・ゾロの処刑もここで行う」
おk、完 全 論 破。
おおゾロさんの目がかっぴらかれた、まぁ信じてた約束が一瞬で嘘って分かったんだからね。
さてこれでゾロが仲間になるのは確定として、この場は…。
「船長、あいつらの相手お願いできます?とりあえず私この子避難させてゾロさんの剣持ってきますんで」
「おう、任せろ」
肩回してやる気満々ですか、交渉では出番なくてすでに船漕ぎ出してたしね。
ホントそういうスキルは無いな、まぁ真っ直ぐ俺と一緒に来い!で大体付いてくるしね。
「では任せましたー」
とりあえずこの唖然としているロリ少女を避難させないと。
あ、その前に。
「ちょっとおにぎりいただきますね?」
まだ唖然としてる少女の持ってたおにぎりを二つ(一個はキノコが一口かじった奴)を手に持って、ゾロに向かい合う。
「えい」
「あ…モゴッ!?」
うし、押し込んだ。
せいぜいあのキノコとの間接キスでも味わっておくのだなフハハハ!
べ、別に幼女におにぎり作ってもらったお前に嫉妬してるわけじゃないんだからな!
そんな事を思いながら飛翔、さっさと町にこの子置いてこないと。
おし、運送完了。
頭なでて帰ってきました、涙目だったけどそんなに安心したんだろうか。
あれだよね?高所恐怖症だったとか無いよね?そんなにスピード出してもないし高く飛んでもないし…多分。
さて次はゾロの刀だが、場所が分からないので適当に全部回りますか。
即効で屋上到達、何だこのでっかい像。
とりあえず無視して上の階から回ってみようか、てかここ異様に高いな!
探すのに時間か借りそうだな…あーめんどくさい。
早ッ!上から探したらめっちゃはやッ!
なんか偉そうな部屋のすぐ隣の部屋に三本の刀が立てかけてあんの発見。
そういや三刀流ってなんか意味あんのか?まぁ戦国には六刀流なんてハイカラな武将もいたけど。
さて現在の戦闘をちと窓から観戦…まぁ一般兵はもちろんそこらを転がってました、ゴムゴムの鞭で一掃されたんだっけ。
今我らが船長と右手を斧にした大佐が戦闘中、お前はフ○ク船長か何かかって切れ味やべぇ!柵が一直線上に裂けたぞ。
いかんこんなことしてないでゾロ逃がさないと。
早速窓から空高くスカイハイ、うおすごい風。
足首くじくことなく難なく着地、つまらないね。
ネタにするようなことでもないけどね、うん。
「さて、ゾロさん…どうします?」
できるだけ笑顔でサムズアップ、さぁ選ぶがいい。
「…チッ、てめェは気にいらねェが俺はこんな所でくたばるわけにはいかねェ…いいぜ、仲間になってやる」
「そうこなくては!」
うっしゃ仲間ゲット!やったねアヤちゃん仲間が増えるよ!
生活スキルはゼロだけどな!ここ大事だけどな!
縄解くのはめんどくさいので風でパパッと縄を切り裂く、うんお手軽だね。
実は船の上で考え事しながら風で舟押したりして練習してたんだよ。
この能力船の上だとかなり便利になりそうだし。
「…お前悪魔の実の能力者だったのか」
お前もかよ!ちゃんと羽出してるじゃん!気づけよ!
「ま、まぁそうですね…はい刀どうぞ」
「ああ…うん?」
そんなやり取りしてたらなにやら無効が騒がしい、何事ぞ。
あ、あのキノコ野郎まだ生きていやがった!じゃなくてコビーに銃突きつけてやがる!
モーガン一人ならルフィで余裕だって油断してたわ。
まぁここは…
「さてゾロさん、ルフィ船長はあのキノコをぶっ飛ばそうとしてますが、あの斧野郎は起き上がってきています」
ルフィ船長大ピンチ、ゴムじゃ斧は防げません。
つまり行ってこい、ハリー!ハリー!
え、お前が行け?
いやあれですよ新メンバーの活躍の場面を作ってあげているんです。
「チッ!」
おお、はやいはやい。
後は早かった。
あの斧野郎がルフィに斧を振り下ろす前にゾロがその背中を一閃し、ルフィはキノコがコビーに銃を打つ前にゴムゴムのピストルで殴り飛ばす。
ナイスコンビネーション、今回俺要らなかったね。
まぁそんな日もあるさ。
そんなことより新メンバー加入を喜ばないとね。
さ、寂しくなんてないし!