目の前にいる少年、モンキー・D・ルフィ。
ていうことはここはワンピースの世界、週間少年雑誌ジャンプ掲載中の人気漫画の一つ。
マグマになったり光になったり大仏マンセー氷河でマンセーお店のカートで爆走ー。
いかん変な電波拾ってしまった、自重自重。
ていうかなんでワンピースであやややねん、何一つ被ってへんやんけ。
あーそういや目の前のルフィに対応しないと、ルフィかーなんかしっちゃかめっちゃかの勢い馬鹿みたいな感じになっちゃったよね。
アラバスタ編くらいまではすっげーかっこよかった覚えがあるんだけどなぁ、まぁ全然もう覚えてないけど。
最後にワンピース読んだのエースが死んだあたりだったかな?まぁそんな程度の知識。
魚人島編からうーんって感じになったよね、俺だけ? まぁいいや。
「海賊王……ですか」
「おう」
てかあややの口調ってどんなのだっけ、なんか人を小馬鹿にしたような感じだった気がするけどそんな勇気は俺には無い。
ここの海軍とか絶対喧嘩ふったらぶち切れそうな人たちばっかだよ、カルシウム取ってるぅ?
っつーわけでこの先生きのこるにはこのルフィ君についていくのが一番得策な気がする。
俺原作知ってるし、何よりお腹すいてやばい、死ねる。死にたくない! シニタクナーイ!
よし仲間にしてもらう! 異論は認めない! てかもう腹へって吹っ切れた! いろいろ吹き飛んだ!
助けてください! この空腹と孤島から俺を救い出してください! 仲間にでも何でもなりますから!
「それはそれは面白そう……です。どうd……ですか、おr……私を仲間にいれて、貰えませんか?」
……いかん噛みすぎだ俺!口調やっぱ即興じゃわかんないよやばいよ警戒されるよ!
あー終わったわまさかこんないきなり第三部完とは……。
「ん?仲間になりてぇのか?いいぞ」
いかんこの子馬鹿だ、真っ直ぐ過ぎだよ少しは疑いの心を持とうよ!この世知辛い世の中生きていけないよ!
いやこの世(界)の中生きていけないのどちらかというとミーだわ、現在進行形で死に掛けてるし。
というか今仲間たちは何処にいるんだ?ルフィ一人しか見えないけど。
「えーっと……お仲間はどちらで?」
「まだいねェ、お前が船員一号だ」
「……わーそれはうれしいなー」
……まだゾロもいないのね、どうすんだよ二人して生き残る力はあってもスキルが皆無だよ。
まぁルフィとゾロもそんな感じだったけど、んじゃ三人そろって駄目って事じゃん。
一応一人暮らししてたから家事はできるんだけどね……家計簿とかつけようってなって三時間で投げ捨てるくらいの生活スキル。
あ、そういや仲間にしてくれるんですかやったー。
あれ?なんか漫画でゾロと一緒に小船の中食糧不足で死に掛けてなかったか?
俺ピンチじゃね?鶏肉だよ、あやや一応鳥だって言ってたよヤバイよ。
まぁ流石にルフィが仲間食うとは考えにくいけどね、チョッパーとか無事だし、齧られたりしてたけど。
サンジには非常食扱いうけてたけど、ていうか食料あるのかどうかも危ういよ。
「あの…失礼ですが食料をいただけませんか?ご覧のとおり死にかけなので…」
「へ?死にかけてんのかお前?」
「yes yes yes、oh my godです助けてください」
「ちょっと待ってろ!」
おお、まだ食いきってなかったか!助かった!俺はまだ死なない…死なないっ…!
なるべく急いでください、愛じゃなくて空腹で空が落ちてきそうです、北斗七星の横に輝くあの星さえも…。
持ってきた袋にはパンパンに詰まった肉が、すごいな、骨付き肉とか焼肉で見てがっかりした記憶しかないよ。
これが噂のマンガ肉…存分に味わおう!
ンまァーーイ!!味に目覚めたァー!てか生き返ったッ!!
復ッ活ッ!俺復活ッッ!俺復活ッッ!俺復活ッッ!
してェ…冒険してェ~~~~~…。
などと最高にハイなテンションで復活、まぁ流石に声や表情には出さないよ、引かれそうだし。
「いやはや助かりました。ルフィさん、あなたは命の恩人です」
「そんなの気にしなくていいぞ、仲間だしな」
そういって二カッと笑うルフィ、馬鹿とかいったけどこの子ええ子や……でもやっぱり馬鹿や。
でもこんな性格だからこそあのメンバーが揃ったんだろうな……。
あ、そういやまだ名前も名乗ってなかったな。
えーと名前名前……。
「改めまして、私の名は……アヤです」
とりあえずワンピース側にあわせておこう、射命丸をなんかに変えようと思ったけど即興じゃ無理だったわ。
シャメーマル・アヤとか?なんか忍者をNINJAとか言ってる外国人みたいだから却下。
まぁ苗字は無くていいよね、ナミさんとかサンジとかウソップとかフランキーとか苗字無いしね。
メインキャラにも苗字有る無しあるんだよな、江戸時代の身分のアレでもないだろうしその点の違いって何なんだろうね。
「おう!よろしくなアヤ」
「えぇ、よろしくお願いします」
まずは居場所(寝る場所&食事)と船長をゲット!
原作麦わら一味離れ離れにされてから読んで無いけど……この体と能力なら、ワンピース世界も多分大丈夫でしょ。
いざとなったら頼れる船長に何とかしてもらおう! 外道? 汚いはほめ言葉だ……!
トラの威を借る狐ならぬ海賊王の威を借るカラス、狡猾なのは天狗のサガだから仕方ない仕方ない。
鴉は海に夢を馳せる
第二話 海上ぶらり二人旅~序盤は緊張感ないね~
わー渦巻きだー。
突然ですが皆さん、ポケモンのうずまきって使います?
波乗りならともかく金・銀・クリスタルとかのうずまきってないと海のあの島にはいれなくってなおかついざ伝説捕まえに行くぞーって時に覚えてる仲間いなくてテンション下がった記憶ありません?
しかも戦闘に使っても全く使い道が無い上に弱くて秘伝要因行きになるあの技ですよ、それが生意気にもこちらに牙をむいてるというわけですよ。
「というわけでルフィさん、この目の前の渦巻きどうする気で?」
「突っ込みゃーなんとかなんねェかな」
聞いた俺が馬鹿でした、考えてないよねそんな事。
人生かもしれない運転が大事だって習ってないのか、習ってないよねあのおじいちゃんだし。
ガープさん頼むからそこらへん教えてあげといてくれよ頼むから、海軍にも必須スキルだろ常識的に考えなくても。
まぁ教えてても聞かなかったと思うけどね、四面楚歌八方塞ワロス。
「んー…樽の中入ればなんとかなんねェかな?」
「それで何とかなるのは幸運Exのサーヴァントとあなた位です」
少なくとも俺は助からないよ絶対、二人で入るという選択肢ももちろん笑顔で却下。
心はあれでも体は女の子です、ハンコックのように行くと思うなだぜ。
「仕方ないですねー…よっと!」
「おわ!?」
とりあえずルフィの肩を持って飛翔する、おお軽い軽い。
多分あややの力が強い所為…いやおかげだが、いざとなったらこれはこれで使えるかもしれない。
手札は多いほうがいい、制限が無いときに限るけどね。
「おおーっ!スッゲぇー!!!」
わぁすごく目が輝いてらっしゃる、無邪気だなー下は君の天敵海だっていうのに。
暴れるな暴れるな落ちるって飛べるっていってもまだ慣れてないんだから!
「お前悪魔の実の能力者だったのか!!」
今さらですか、あなたこの背中にある羽見えてました?まぁ見てないよね、見た目で人判断しないし。
まぁそこら辺については面倒なので、適当に苦笑いを返しておこう。
下を見れば渦巻きに乗ってきた木製の小船が一瞬にして飲み込まれた、まぁ食料も水も無かったので特に送る言葉もなし。あ、やっぱ無茶しやがって…。
まぁそんな小船のことはDon't worry.Be happyで。
とりあえず向かっていた方向に変わらず飛翔し続けると、十分もしないうちに向こう側に島が見えた。
「島だっ!」
「島ですねー、まぁ一段落といったところですか」
ここで確かゾロが仲間になるんだっけ?確かそうだったような気がする。
とりあえず長時間飛行に慣れてないので早く地に足をつけたいぜ。
ついたのは何も無い孤島、見えるのは森と森と森の木だけ。
うわつまらなーい、新八でもメガネという個性があるのにこの島ときたら。
とか思ってたら船発見、でかでかとハートマークの入ったどくろが書かれている旗があるので海賊船確定。
「あの船どうします?」
「ん?なんだなんかすんのか?」
「いえ食料とかもう完全に無いですし、貰えるなら貰っておきましょうよ」
「おお、そりゃいいな」
えー……もうちょっと考えようぜルフィ君、俺の言ってる貰う=奪うだよ?
というかこの後戦闘になるのは目に見えているので一応臨戦態勢に移行、おいこらルフィのんびり散歩するように歩いていくんじゃあない。
戦闘……といってもルフィの戦闘だからそれほどグロイことも無いだろうなー。
けどゾロ仲間になる前にグロイの覚悟しないとなー……グロ画像とかになら耐性あるんだけど……。
おそらくこの世界ではそうは行かないんだろうな……。
そう考えると少し憂鬱だなー、でも耐えられるようにならないとな。
飛ばされた先がジョジョや北斗の拳やベルセルクじゃなくてよかった、ありゃ耐えられる以前の話だ。
「「すいませーん、食料くださーい」」
我ながら軽い調子で海賊船に乗り込む、おおなんかいかついおっさん等が船掃除している似合わねー。
最初は皆さん意味が分からなかった様で、唖然とした滑稽な顔していらっしゃったが、まぁもちろん数秒で刀とかピストルとか持ち始める。
ピストルは怖いので弾除「ゴム船長の盾」を発動、要するに船長の後ろに隠れる。
「なんだお前ら…殺されてぇのか?」
いかにも海賊Aって一番手前にいたバンダナ巻いたおっさんがこちらに刀を持ってにじり寄る、テラコワス。
いやーリアルでも不良とかにカツアゲされた経験あるけど迫力が違うわー、まぁ今は逃げる以外の選択肢があるけどね。
すなわち船長に大体任せる、後は後方支援と応援。
「食料くれ」
流石船長!俺に言えないことを平然と言ってのけるッそこにしびれるあこがれるゥーッ!
まぁぶつかって後は流れでよろしくお願いします、脇役ABCさん達。
「ふざけてんじゃねぇぞコラァ!!」
その言葉を筆頭に餌にたかる蟻のように海賊達が俺たちめがけて襲い掛かる。
テンプレだね、フラグだね。
海賊ABCが あらわれた! ▼
ルフィの ゴムゴムの銃! ▼
海賊Aは 吹き飛んだ! ▼
海賊Bは 刀を持って 切りかかった! ▼
アヤは 団扇をふった! ▼
海賊Bは 海に落ちた! ▼
海賊Cは 海に落ちた! ▼
敵を やっつけた! ▼
経験値?こんな雑魚を倒したところであるわけ無いですよええ。
その代わりドロップアイテムはお前たちの船からたくさん貰っていきますぜぐへへ。
てか二人ほど風を吹かして海に落としてる間に後十人ほどいた他の船員が全員頭から突き刺さって船に生えてるんですが。
流石ですわやっぱり我が船長。
カッコイー! 惚れちゃいそうだぜ麦藁通行(ゴムセラレータ)! 敵じゃなくって本当によかった。
「んー結局食料くれなかったな」
「まぁちょっと貰っていきましょう、戦利品だと思って」
適当な理由をつけて船を漁ろうとすると、扉が変な音を立てて開いた。
うわデブッ!何あの体型、昭和時代にあった独楽かなんか? それかどんぐり?
何で首と頭と肩が一直線上にあるの? あれ人間じゃないよね?
「なんだい、騒々しいね」
キャアアアアアアアアシャベッタアアアアアアア!!!キモい主に体系がキモい!
んでもってその…形容しがたいそれが現れると同時に、岩板から生えていた者達が一斉に抜け出て「アルビダ様…」とかつぶやき出す、アルビダっていうのねふーん。
そんな奴いたっけ? 全然覚えてないや。
んでそのアルビダがこっちじろじろ見出す、こっちみんな。
「こんな餓鬼共にやられたってのかい!この役立たず共!」
おおすっげ、思いっきりその体型のまま金棒振り回してるよアレ。
てっきりそこからチェーンジレオパルドンでもするのかと思ったけどね。
わー金棒に当たった奴が綺麗な弧を描いて空を舞っては海に落下していく、すごいなー。
今度は最初のステージのボスか、まぁあんなのに触りたくないんで船長に任せるわ。
「ルフィさん、任せました、GOGOですファイトです」
「おお」
軽いですね、まああの金棒見たところ棘付いてますが尖ってないですもんね、打撃無効のゴムならパーフェクトケーオーですよね。
「ふん!」
アルビダのふった金棒は見事にルフィの頭にクリーンヒット、したのだがもちろん効かないルフィは金棒を頭に載せながらにっと笑った。
「俺はきかねぇ、ゴムだから」
十面相みたいにいきなり驚愕にかわったアルビダの顔が、ゴムゴムの銃を受けてそのままアルビダは船の上に倒れる、ご愁傷様です。
それにしても戦闘短いな、ワンターンキルですかそうですか。
「俺は負けねぇ!」
まぁこんな序盤じゃあ絶対負けないですよねー…まぁ始まりの町でて即魔王イベントなんてのもあるっちゃああるけど。
原作大体は知ってるから危険なイベントは回避しまくるけどね、欝展開大嫌いなんで。