いやーしかしよく食うねギンちゃん。
出てきたの俺の頭二個分位ある海王類の肉のステーキだったのに、出てきて数分でもう十分の一もないよ。
人間の追い詰められたときの食欲はやはりすごいな…本当にぎりぎりだったんだな。
そんな食糧難に陥ったことは…ごめんなさいちょっとだけ規模が小さいけどありましたわ。
まぁあれは俺の宇宙並みに寛大な心の広さで水に流してあげたけどね。
あ、パティさん?俺の足の下で伸びていますけど何か?
いやいや首筋にトンと当てただけだよ、うん。
ヨサクの犠牲は無駄にはならなかったようで、泡は吹かなかったよ。
いやぁやはり俺の成長スキルはA+といったところかな。
さて、正直俺どうしようかな。
なんかノリでパティのしちゃったけど、こっから先のこと考えてないし。
とか思ってたらルフィと一緒にさっきのやり取り見てたゼフ氏接近中、俺オワタ。
っべーこれはっべーわ、昨日実質三時間しか寝てないからなー頭痛いわー。
今日はちょっと調子悪くてゼフと戦うのはちょっと無理かなーほんのちょっとだけど。
いやーいつもなら余裕なんだけど昨日実質三時間しか寝てないからなー。
いやマジすいませんホント謝ります土下座しますんでその凄むのやめてください。
「…そのバカから足どけちゃあもらえねェか」
「へ?あ、いえ別にかまいませんが」
スタッと高速で飛び退き早足でルフィの後ろにささっと隠れる。
運がよかったな、今日はMPが足りないみたいだ。
昨日ぐっすり眠れてたらなー、七武海とか大将とか四皇とか全員相手でも余裕だけどなー。
いやーでも昨日実質(ry。
うわ、ゼフ氏容赦なくパティの頭義足で蹴ったぞ。
普通に痛いだろアレ…二メートルくらい床滑ってったよ。
あ、壁に当たって止まった。
「いでェ!?」
「なにサボってやがるパティ、さっさと厨房に戻らねェか!」
「い!?は、はいオーナー!!」
聞くやいなや厨房に飛び込むパティ、俺のかませ乙。
しかしテラコワスゼフ氏、さすがグランドラインの元猛者といったところか…。
うわこっち見た!ぷるぷる、ぼくわるいてんぐじゃないよ。
と思ったら一瞥だけしてさっさと向こうにいってしまった。
ふん、命拾いしたな(震え声)。
よし船長ガード解除、お疲れ様でした船長。
「ところで船長」
「ん?」
「結局あの後どうなったんですか?といいますかどうして天井から?」
「あのおっさんおれにここで一年働けって言うんだ」
「ほうほう」
「一週間にまけてくれっていったら蹴られた」
「あなたが悪いですよそれ」
まぁ数日後にはクリークも来るし、しっかり働いててくれ。
できればちょっとだけでもいいから家事スキルをあげてください。
鴉は海に夢を馳せる
第十五話 カラスって近くで見ると可愛いんだね、初めて知った
「…助かった、礼を言いたい」
「いえいえ、お礼なんていりませんよ?どうしてもお礼が言いたいならあなたの食べた料理を作ったこの人にどうぞ」
「悪ィが俺は注文されたモンを作っただけだ」
ごめんねギンちゃん、君を助けたのあの台詞の所為とノリの所為なんだ。
ジ○ジョの台詞って使いどころ難しいの多いよね、だからこそ使ったときに光るんだけどね。
なんか生前にジョ○ョの台詞をところかまわず使っていた奴見てバカだなーとか思ったし。
やっぱりここぞというときに言わないとね、うん。
んでサンジ君、君堂々とサボっていいのかね。
副料理長だろうが、しっかり働けよ…いや今更だね。
あ、なんかレストランにいるとやけに周りの目線が痛いので今は外に出てるよ。
人気者はつらいね、いやー困った困った。
「…アンタも海賊なのか?」
「はい、それがどうかしましたか?」
「なに!?アヤちゃん海賊なのか!!?」
あ、そういやサンジに言ってなかったっけ?
まぁいいか、別に。
ていうか普通の一般人が海のコックのせる訳なかろうが、そのくらい気づこうよ。
あーでもこの世界だと一般人にもそういう奴らがいそうで怖いわ。
「てことは、アンタもワンピースを目指してるクチか」
「そうなりますね、もうすぐグランドラインに突入予定ですし」
あ、ギンちゃんグランドラインって言葉ににびくっと反応した。
まぁ約五千人の仲間をたった一人にやられたんじゃトラウマにもなるかね。
あとサンジ君なんで落ち込んではるん?もしかして本気Loveだったのか?
なら一緒に来ちゃいなYOU、まぁ無理だろうけどねクリーク戦終了までは。
「アンタに忠告しとく…グランドラインだけは、やめときな」
「…なにやら恐ろしい目にでも遭われた様子ですね、化け物にでも会いました?」
「…ああ、あれは間違いなく化け物だ」
鷹の目…ミホークか、鷹とカラスってどっちが強いのかね?多分鷹だろうね。
だが人間と烏天狗なら…いやでもあれ人間っていえるのかなっていうかこの漫画に出てる奴ら人間なのか?
どいつもこいつも妖怪顔負けの化け物どもだからなー、最近のジャンプろくな人間いないよね。
まぁただの妖怪じゃないからまだ大丈夫かね、一般妖怪でここ生き残れはなかなかルナティックだけど。
すいませんハードが限界です勘弁してください。
さすがにここで喧嘩売るような真似はしないとこう…無理無理化け物だよ相手。
そんな相手と戦うとかね…あ、頭が痛い。
無理だこれは無理無理、戦わないっ…俺は戦わないっ…!
「まぁ、心にとどめておきますよ」
「ああ、ぜひそうしてくれ…」
本気でトラウマになってるな、いやいやさすがのグランドラインも一人一人あんなんじゃないよ。
たまたま運が悪かっただけだ、そう考えると自然災害となんら変わらないな。
ていうか鷹の目さん何故にそんなグランドライン序盤の海にうろついてるし。
初心者つぶし?なかなか外道だな鷹の目さん。
「じゃあ、俺はそろそろ行く…またここに来るかもしれないが」
そういいながら小さな小船に着々と荷物を乗せてくギン。
なるべくクリークはつれてきてほしくないけどねー。
でもクリーク来ないとゾロの決意も固まらないしサンジも仲間にならないし。
難しいもんだね、どうもね。
「数日留まる予定なので、会えるやも知れませんね」
「ああ…今度はメシ、奢らせてもらうよ」
「一番高いのを頼みます」
「だってさ、頼んでもいいか?」
「…おう、任せときな!」
お、サンジ君復活。
ギンのその笑顔もサンジのその笑顔も、シャッターは切れんかったがしっかり目に焼き付けたぜ。
んじゃ一旦おさらばだギン、また数日後に。
さて俺はまたネタでも考えておきますかね。
「さぁアヤちゃん!僕と君でスウィートタイムを…」
「サンジさん、お仕事はどうなされたので?私お仕事をサボるほど不誠実な男性は少し…」
「お仕事にいってまいりマス!!」
よし働いて来い、いい加減そのノリとシリアスのギャップがきついぜ。
ていうか本当にチョロいなサンジ…大丈夫なのかよ本当に。
あー女口調に慣れてきたな、我ながら気持ち悪いスキルを身につけたもんだ。
あー一味の役に立たずにメリー号のマストの上でする昼寝は気持ちいいなー。
いやーそろそろなんか役に立ちたいとは思っているんですよ?明日からやります。
いやいや俺には資金稼ぎをするという重大な使命が…。
え?今の俺の一味の立ち居地って敵船荒らし?
二つ名に『荒らし屋』みたいなのついちゃうの?いやだなそれ。
文字違いで嵐なら格好いいのに、まぁ台風よりは風雨に近いんだけどね。
もしかしてすっげー役に立って無いですか俺?むぐぐ。
いかんなんとかしないと…あー難しいこと考えると頭が痛いよー!
別に⑨って訳じゃないんだけどね、あたいはできる子なんだけどね。
ただ少しだけ頭が不自由なんです、馬鹿ではないです。
ん?あの…あれあそこの店の名前なんだっけ?
パティシエ?…あ、バラティエか。
んでそのバラティエのマストに止まってるウミネコとは違う異様に目立った黒い鳥って…。
あれカラスじゃね?
この世界にカラスっていたのか?そもそもいたとして何で海の真ん中のレストラン近くにいるんだ?
店から出る残飯狙いかな?でもサンジとかゼフ氏とかいるからその辺厳しいよね?
ていうか潮風とか大丈夫なのかカラス、いや俺全然カラスについて知らないからなー。
んーどうなんだろ、ちょっと知的好奇心がうずく。
まぁ全然おれ自身が知的じゃないのでそれはおいといて、気になったことがひとつ。
今俺天狗のあややなんだからさ、カラス使役できるんじゃないかなって思ったわけです。
どうなんだろ、でもこのチャンスを逃したら結構痛いよな…。
幸いいるのは一匹だけ、これいけるんとちゃう?
思い立ったがラッキーデイ、男は度胸なんでも試してみるもんよ。
今女だけどね、さてどうやってあそこのカラス呼ぼうかな。
手招き?ダサいな、呼べたとしてもなめられそうなので却下。
とりあえず俺の存在に気づいてもらおうか、拍手…っていうか何回か手を鳴らしてみるか。
たぶん四回目くらいでこっち見た、早くね?
見たと思ったら飛んできた、いやいや早くね?
ご都合主義ってやつですかそれとも天狗補正ってやつですか。
幸運C-の俺に前者は無いのでたぶん後者だな、てんぐってすげー!
さてさて伸ばした俺の手に止まってくれたカラス君、可愛いね。
あと爪鋭いね、ちょっと痛いね。
うんでもカラスって生前詳しく見たこと無くて結構嫌な印象だったけど…。
可愛いな!つぶらな瞳がくりくりしてるじゃねえかこのやろう!
羽の手触りもいいじゃねえかこのやろう!ふわふわとごわごわの中間あたり!
ふう…ちょっとすっきりした、かわいいぜ…。
さてさて、そんじゃ本題に入ろうかね。
「私の言葉が理解できるのなら、両翼を広げなさい」
うおいきなりバサッとなった、ちょっとだけビビった。
あ、このポーズも可愛い…あれでもこの子くちばしに横線みたいな傷入ってるな。
可愛い顔が…そこに注目すると格好いいだと…?
くそっ、なんという癒しを見つけたんだ俺は!
僕らが目指したシャングリラはここにあったのか…欲望を抑えきれずもふもふしたい。
空想にまみれたフリーダムな妄想はさておいて、続き続き。
「お前は私の僕(しもべ)となり、私についてきなさい、天狗の命よ」
ちょっと強く言いすぎかなー…とか思ったけど結構素直だね。
ススッと首をこちらに持ってきて俺が伸ばした人差し指の腹にくちばしをつける、可愛い。
さてカラス初ゲット、ちょっといろいろお使いとかやってもらおうかな。
敵情視察、軍隊攻撃&総突撃…買い物、敵船荒し、荷物運び、食料調達、仲間の居場所確認…。
うはwww夢が広がりんぐwwwww....
あ、カラスの言葉分からない。
どうしようかな~しょうがないからこの子に特別な文字を教えるとか
『よろしくお願いします、天狗様』
What!?何事!?なんか頭が勝手に…うわなんか気持ち悪い。
相手がしゃべってる異国の言葉が聞き取れないのに理解できてるみたいな…。
これも天狗の特性かー…あーなんだろうこの気持ちは。
意思疎通できるのは便利だけど…うーん。
まぁそのうち慣れるかな…いまはひたすら耐え忍ぶのみよ。
我慢我慢。
「天狗様…んーどちらかというとアヤのほうがいいかな」
『了解しました、アヤ様』
やっぱなんか感覚的に気持ち悪い…でもこの子従順で可愛いな。
coolだね、俺クールな子って大の好みだわ。
和服の似合うクールな大和撫子…やばい想像しただけでテンションが!
落ち着け俺…素数を(ry。
さてさてまずはこの子に名前をつけてあげましょうか。
初の僕だしね、いずれはカラス軍団のリーダーとかにしてあげたい。
名前かー…一人でいたから孤高みたいな名前がいいなー。
でも俺がつけると中二くさい名前になりそうなので却下。
あーでもカラスっぽくカンクロウとか?
なかなか格好いい名前じゃん、ちょっと気に入ったじゃん。
でもなんとなくかませっぽい名前なので却下。
カラス…カラスかー、んーと…。
ビビっとキター!!!
確か結構前にやったゲームのキャラクターの名前!!
確か名前は…、おk思い出した。
「今日から貴方の名は刃九郎です、私の僕としてしっかりと働きなさい」
そうそう刃九郎(じんくろう)だったわ、なんかカラスのキャラクターで名前が白狼って読めたからそれで覚えたんだっけか。
『はっ、素晴らしい名をありがとうございますアヤ様』
やだ…この子可愛い…。
カラスってもっとこう…誰にも従わぬ孤高の鳥みたいな感じかと思ってたけど…。
まぁいいや、これからよろしく刃九郎。
後書きコーナー
アヤ「はいはい今回もですね、あー生きているのが面倒くさい」
アヤ「さてさて感想もいろいろありますが、通りすがりの白狼天狗くんはちょっとこっちで話をしよう」
アヤ「えーなんか前回はね、あれやりたかっただけなんですけど反応してもらってうれしい限りです」
アヤ「あ、あと小説の書き方について『文章の具体性』が欲しいという要望がありましたね…」
アヤ「これについては…んー作者が周りを描写するとどうしても三人称になってしまうんですよね…」
アヤ「今回ほんの少し周りを意識してみましたが、なんとなく説明口調に違和感が…」
アヤ「この小説読んでいる人でワンピースの原作知らねェ!みたいな人っていたりしますかね?」
アヤ「いたらちょっと感想に書いたりしてもらえると助かります」
アヤ「えー今回はここまで…ですね」
アヤ「いやー本当にこの小説勢いだけですわ、骨組みも揺らぎまくりな勢いです」
アヤ「どこまで突っ走れますかねーリアルとの相談しだいってのもありそうですが」
アヤ「ペース遅くなってもがんばっていくので、応援よろしくです~」
アヤ「あーカラスかわいい、でもヒロイン的な癒しが欲しい」