この間これ書いている事を知っている友人にお前ロリコンか?と驚かれるのですが、私はナナリーよりコーネリアの方が好きです。 というわけで8話目です ――雪が降り積もるとある施設 ――たしかに、凄まじい能力を持っているんですが制御が録にできないんですよ。竜召喚だって、彼女を守ろうとする竜が勝手に暴れまわるだけで、とてもじゃないですけどまともな部隊でなんか働けないですよ。精々単独で殲滅戦に放り込むくらいしか…… 吐き捨てるような声で、男の人があたしのことを言っている。どこへ行っても皆迷惑そうな顔をする。 ――あたしは今度はどこへ行けばいいんでしょう? また、どこかへ連れて行かれるんだ。あたしはもう諦めに似た感覚で目の前の人にそう問う ――それは君がどこに行きたくて何をしたいかによるよ?キャロはどこへ行って何をしたい? 視線を合わせながら、あたしにやさしい笑みで答えてくれた……でも 考えたことも無かった、あたしの前には、いつもあたしがいちゃいけない場所があって、あたしがしちゃいけない事があるだけだから…… ――しちゃいけない事?そうだな、知らない人に着いてくのは駄目だな。いいかね?君みたいな可愛い子にいけない事をしようとする悪い大人が世の中にはたくさんいる。だから知らない人から声掛けられたらお兄さんに言いなさい。ああ、そういえば昨日美味しいお菓子が手に入ったんだが?私の部屋に……痛い痛い、はやて、どこへ……私は知らない人ではなくてだな…… 新しい居場所、そこで出会った男性は優しい笑顔でそう言った。しちゃいけない事ってそういう意味じゃないんだけど……不思議な人だった。 ――迷惑だと?幼女とは存在自体が至高、何をしても許される存在。誰だか知らんが間違った知識だな。いいかね。君はわがままを言うのが仕事だ。多少周りに迷惑をかけようがかまわん。というより、一緒にお風呂に……ん?なのは、何をする?私はただ純粋にお風呂に…… でも、竜召喚は危険な力。人を傷つける危険な力……だからあたしはいちゃいけない。 ――危険な力?どこがだ?幼女と召喚、萌えるではないか?いいかね?古来より召喚とは幼女が行なう事によって映えてくるのだよ?それが、最近は年増とか、あまつさえ熟女までもが……まったく誰もわかっていない。召喚とは純真無垢な幼女の為に備わったもので、いわば神聖なるスキルなんだよ。君が人を傷つける?ありえん。幼女とは等しく人を癒す存在。それを……なんだと?ほう、そこはどこかね?ふむ、わかった。今からそこへ殴り……フェイト?何処へ連れて行く?私はキャロ君とお話が……後、痛いのだが…… 初めての感覚、なんだろうか?この人といると今までの事がどうでも良くなってくる。フェイトさんやなのはさんと違う優しさ……あたしと話している時、いつも笑ってくれる。あたしのことを必要としてくれる。でも何故だろう?いつも、あたしと話をするとフェイトさんやなのはさんに連れて行かれるのは? ――いいかね?君がしたいことを思いっきりするがいい。それが悪い事だったら、お尻ペンペン叩いてお仕置きを……冗談だ二人共……そう睨むな……だから、私は彼女とお話をしたいだけで……いや、だから何故そこでデバイスを展開する? あたしは……「うわぁああ!!」 思考の渦に迷っていた彼女にエリオの声が響く、気づけば彼が車内から投げ捨てられている。呆然と眺めるキャロ……彼女の記憶に彼との出会いが走馬灯のように浮かびあがり、涙が溢れてくる。そうして立ち上がると大きく彼に向かい叫ぶ「エリオ君……エリオくぅぅうん!!」 涙を浮かべながら、屋根から飛び立つキャロ『ライトニング4、飛び降り!?』『ちょ!?あの二人?あんな高々度のリカバリなんて……』『いや、あれでええ』『そっか!』『そう、発生源から離れればAMFも弱くなる。使えるよ?フルパフォーマンスの魔法が、それに』 そうなのはが言うと、銀色の閃光が走る『当たり前だ。幼き者の涙を前に駆けつけぬ私ではない』<幼女の涙を笑顔に変えて、灯せ紺色スクール水着…私参上!>『とりあえず、ちょうそのデバイス黙らせてくれるかな?』『ふむ、大丈夫そうだな』<そのようです>『ちょ、無視すんな!』 通信に割り込む千早、ノリノリなデバイス。既に彼は二人の落下地点周辺で待機していた。はやての突っ込みは無視をしておいて、とりあえず彼の目の前では、必死にエリオを抱きしめるキャロの姿が見える<Drive Ignition>「竜魂召喚!」 周辺が桃色の光に包まれたかと思うと、フリードが輝くと大きく成長する……『召喚成功』『フリードの意識レベル、ブルー。完全制御状態です』『これが……』『もうええわ……そう、これがキャロの竜召喚、その力の一端や』 モニターを見つめがら、呟く二人。目の前には大きく成長したフリードが優雅に羽ばたいていた「あれが……」「ちび竜のほんとの姿……」「かっこいい」 二人の姿を確認すると、呟くティアナとスバル。そのまま目の前を通過していく「あっちの二人には、もう救援はいらないです。さあ、レリックを回収するですよ」 二人に対し振り返ると、安心したように指示を出すリイン曹長「……いい」<幼女が少年を抱きしめる姿……> フリードの背中に乗り、やさしくエリオに寄り添うキャロの姿を見つめながら呟く「ふっふっふ……急いできたかいがあった。お姫様抱っこされる少年もまた……いい」<エリオタソが真っ赤になって……はあ、はあはあ……> 上空を羽ばたく大きく成長したフリードの背中で、照れる二人を眺めるとそう呟く。しばらく眺めていたが先ほどの新型の姿を確認すると張り詰めた空気になる。「やっぱり堅い……」「あの装甲形状は砲撃じゃ抜きづらいよ。僕とストラーダでやる」「うん……」 エリオがストラーダを手に構えをとる。すると、まだ残っていたのか新型を守るようにⅡ型が次々と現れては前へと出てくる「無粋だな……」<ええ、邪魔です> その光景を見つめながら小さくため息をつくと、エリオが特攻する前に邪魔をするⅡ型を排除しようと前へ出る千早「幼き少女が勇気を出して飛んだ」<幼き少年が少女を守る為に前へでる……>「二人の世界を邪魔をした貴様らは……」<ええ、許せません。許すわけにはいけませんとも>「ああ、可愛かったな……もっと見たかったな……二人の照れる姿を」<ええ、もっと録画しておきたかったです。あの表情を>「君たちは邪魔なんだよ?わかるかい?」<とっとと消えてください。不愉快です>「さっさと終わらせて、彼女らと背中を流し合わなければいけない」<そうです。貴方達の相手をしている場合じゃないんです>「そう……」「<一緒にお風呂に入らなければならない>」 徐に右手を前へと突き出すと、腰を落とし左足を半歩後ろへと下げる。左腕に装着されたカートリッジが回転し、撃鉄がガチッと鳴り響く「さて、あれはエリオ君が片付けるとして、君たちにはそろそろ退場願おうか」<All right> ガシャコンと撃鉄が振り落とされる音と共に排莢されるカートリッジ<Load Cartridge>「ふむ、さて、君たちはブルマは嫌いかね?私か?私は大好きだよ?」<Bruma Stream> ブンッと彼の足元から銀色の魔法陣が現れると、緩やかな逆三角形を模した魔力の塊?一つ現れる。『……』『……』『……』『……』 その光景をモニター越しに見ている四人は固まっていた。一つだけなら失笑で終わるものであるが、千早の魔法を見て引く者がいたとしても、笑う者などいない。何故なら……「すごい……あんなにたくさん」 そこには大量のブルマがあった……ブルマである。ブルマ以外の何ものでも無い。数百を超える数のブルマにキャロは感心したように目を見開く。エリオは引きつった表情になる。「ふははははっ!ブルマを穿いて眠れ!君たちに相応しい最後ではないか」<Rendez-Vous> 千早がポーズを決めると同時に、大量のブルマがガジェットへ向けて殺到する。殺到すると大量のブルマが頭部から被せられ下から穿かせられるガジェット群、あの図体にブルマを上下から被せられる姿はすごくシュールである。つまりはブルマ丸かぶりである。「ふ、塵と消えろ」<Burst> パチリと指を鳴らす。それを合図に次々と轟音と共に爆散していく。そこにはさきほどまでガジェットであった物の破片がまるで桜のようにキラキラと陽光に照らされ散っていく…… 千早がⅡ型の殲滅したのを確認すると、詠唱を始めるキャロ「我が甲は青銀の剣、若き双騎士の刃に、祝福の光よ……」<Enchanted Field Invalid>「猛きその身に与える祈りの光よ」<Boodt up, Strike Power> キャロのデバイスであるケリュケイオンが答えると、両の手が光輝く「行くよ、エリオ君」「了解、キャロ……たぁああ!!」 合図を皮切りにフリードから飛び立つエリオ、そのまま新型に向かい突っ込んでいく「ツインブースト・スラッシュ&スイラァァァァイク」 それと同時に魔法を発動すると、ストラーダに向け放つ<Entfalt> キャロが放った支援魔法を付与され、ストラーダの先に桃色に光輝く刃が形成されると、そのまま触手を切り裂きながら列車上部へと降り立つエリオ<Exolosion>「一閃必中……でりゃあああ!!!」 そのままカートリッジをリロードすると、一直線にガジェットを串刺し、そのまま真っ二つに破壊する。爆散するのを確認すると安心したような表情で、空から彼を見つめるキャロ、これで列車内の全てのガジェットを殲滅したこととなる『車両内及び上空のガジェット反応全て消滅』『スターズFでレリックを無事確保』『車両のコントロールも取り戻しましたですよ。今とめま~す』 管制室から緊張感が抜け、安堵した表情で答えるはやて、そのまま彼女らへ帰還命令を出すと満足げに背もたれにもたれかかる。 そうして、滞りなく機動六課の初任務は大成功で終わることになる。今回の目的である、レリックの確保、懸念していたフォワード組の連携なども概ね問題無く、彼女らの働きは今後の機動六課にとって無くてはならない戦力になるのも近いだろう。新型ガジェットと空戦を繰り広げていた、各隊長はまったく問題なく圧倒的戦力でこれを殲滅。流石はエース・オブ・エースとその親友と言ったところであろう。ある一つの問題を除いて…… …… …………「刻印No.9護送体制に入りました」「ふむ……」「追撃戦力を送りましょうか……」「やめておこう。レリックは惜しいが彼女たちのデータがとれただけでも十分さ」「それにしてもこの案件はやはり素晴らしい。私の研究にとって興味深い素材が揃っている上に……この子達よ。生きて動いているプロジェクトFの残滓を手に入れるチャンスがあるのだから……」 先程までの機動六課の戦いが映し出されているモニターを確認しながら一人の男性が笑みを浮かべながら呟く。そこにはフェイトとエリオの姿が映し出されている。その姿を見ては、また笑みを浮かべる。「そういえば、彼は面白いね……ウーノ」 モニターを見ながら、ウーノと呼ばれる長髪の女性に問いかける「最上千早ですか?」 彼の問いかけに、キーボードを叩くと少し嫌そうな表情で答える。そこには画面一杯のブルマに翻弄されている映像が映し出される「このような物は私は見たことが無いな。実に素晴らしい」「そうですか?嫌悪感しか浮かびませんが……」「ふふふ……そうか?」「彼のデータを検索しましたが、ロリコンとショタコンしか出て来ません」「くくく……ロリコンか、管理局にロリコンがいる。そのことを知った時、私は戦慄が走ったのを覚えているよ。君はどうだい?」「ええ、ドクター。私も戦慄が走りました……別の意味で……」「そうかい?ロリコンとは幼女の為には命を惜しまない人種だそうだ。素晴らしいとは思わないかい?自分の欲求に従い、殉じるなんて」 まるで子供のようにはしゃぐスカリエッティを見て、ウーノは気付かれないようにため息をついた「ふふ、彼がチンクと出会ったらどうなると思う?」「ドクター、それだけは全力で阻止させて頂きます……」 相変わらず無表情であるが、その瞳はものすごく怒っていた。恐らく彼と会わせていけない……何故か彼女の中でそんな警鐘が鳴らされていた「……面白いと思うのだがね?まあいい、これからが楽しみだ」 心底楽しそうに笑うスカリエッティ、その姿を眺めながら頭を悩ませるウーノ。そんな彼女のことを気にせず笑いながら暗闇へと消えて行く……これが、JS事件と呼ばれる事件の始まりになることにまだ誰も気づかない…… とりあえずブルマって単語出したかっただけです。ほんとそれだけなんです。難しい事はわかりません。 誤字修正しました