今回は短いです……というよりネタ探しの旅に出ます……「で、あるからして、指揮系統から伝達される情報を……」 真面目な顔で、教壇に立つ千早。本日もいつも通り午前中は高町教導官の訓練を行なっていたが、午後からは座学を行う事となり、現在彼が受け持っている。ちなみに、隊長陣達は揃って別件で本局の方へと出向していった。「連携に関しては各々得意分野を生かして……」 真剣に教鞭を振るう彼に対して、着席している新人たちは俯きながら、必死に何かを堪えている。スバルとキャロなんかは先程から肩が小刻みに震えていた「さて、ここまでで質問のある人は?」 ひと通り説明する。そうして正面を向いて質問を促すと「は、はい……」 キャロが申し訳無さそうに、手を挙げる「はい、キャロ君」 指名され立ち上がると「あ、あの……最上陸尉……頭どうかしたんですか?」「「「「「ぶっ!!」」」」 その瞬間、室内から吹き出す声が聞こえたかと思うと、一斉に笑い出す副隊長達「キャ、キャロ……だめ……」「そ、それは……」 新人達も堪えきれなくなったようで、同じく笑い出す「酷い言われようだな……キャロ君、そういう場合はだな。頭じゃなくて髪が正解だ」「は、はいすみません……」「あっはっはっは……いいじゃねえか。実際頭がどうかしたんだから」「そうだな……頭がな……くくく」 未だ堪えきれないのか、笑いながら頭を指差すヴィータ、シグナムも同じように腹を抱えながら笑っている「ふむ……」 難しい顔をしながら、自分の髪を弄る千早、何故皆が爆笑しているかというと「いや、しかし、お前……思い切った髪型にしたな……アフロとは」 アフロなのである。某海賊団の音楽家のような見事な、それは見事なアフロであった。彼が動くたびにそれがファサファサと揺れるので、見ている方はたまったものではない「別に好きでしたわけではないが……」 昨夜、なのはとフェイトに何故か?OHANASHIされることとなった千早は、彼女らの砲撃と電撃を食らうはめになり、慣れていない電撃を浴びた為に、少し髪が焦げてしまったらしい「しかしなあ、電撃食らって頭が爆発するとは……流石アニメだ」 訳のわからないことをブツブツと言いながら、頭を擦る「ふむ、さて色々と脱線したけど今の所質問は無いようだから次いくぞ」 とりあえず気にすることも無く講義は進んでいく「それで各自の役割だが……この部隊は、魔王、死神、鉄槌の騎士、狂戦士を隊長、副隊長としている訳だが……」「まて、何かおかしい」 不穏な単語を並べられて、講義を中断させるシグナム「ん?おかしいところでもあったか?」 何がおかしいのかさっぱりといった感じの千早に対し、「とりあえず、鉄槌の騎士以外全てだ」「てか、まじめにやれ」 二人から突っ込まれる「む、了解」 そう言われ渋々、コメントを変更すると「つまりだ、簡単に戦力を表すとだ……」 ボードに各人の名前と数字を書いていく。 なのは、フェイトには53万と表記し、その後ろにシグナム、ヴィータに20000、ティアナ、スバルには4000、エリオ、キャロには3000と数字を書いていく「ちょっと、待て、だから色々とおかしい」 自分の数字に納得のいかないシグナムがまた突っ込んでくるが「いいか?戦いの上では、基本チームワークが重要となってくる。故にまずは各自の役割を十分に生かせるよう努力することが最も大事となる」 とりあえず、突っ込みを無視して話を続ける「いや……だから……」「シグナム、諦めろ……とりあえず言ってる事だけはまともだから」 ため息と共にそうごちるヴィータ、新人達もその光景には苦笑せざるを得ない「さて、ここまでで質問がある人は?」「はい!」「ボードに最上陸尉の名前が無いんですが、どうなんですか?」「ふむ、まあ、俺はそこまで強くないから、この辺りかな?」 そう言うと、ヴィータの後ろに自分の名前を記入し、5000と書く「ええ!?それは無いんじゃないんですか?」「そうだな、それは無い」「ああ、それに関しては私も無いと思うぞ」「とりあえずあの二人に匹敵するくらいはあるんじゃねえか?」「あの二人と一緒にするな。いいか?簡単にこの部隊の隊長陣の戦力を説明するとあの二人は0空とベ0ータだぞ?シグナムやヴィータですらピッ0ロさんの立ち位置くらいなんだぞ?俺なんてせいぜいヤ0チャくらいだろ?」「全然簡単じゃねえよ。誰だよそいつら……」 拳を握りしめて力説するも、余り伝わらないのか皆納得してくれない「とりあえず、俺は戦力として考えないように」「いや、胸を張っていえることじゃ……」「ともかくだ、新人達は潜在能力もあり、可能性もあるが、今はまだ無理。これからきっちりと訓練していく事。それから、危なくなったら逃げることも大事」「逃げるんですか?」「そう」「そんな味方を置いて自分だけ逃げるとかできません」「いや、それ結構大事。無理して倒されたりしたら誰かが助けに行くだろ?」「当たり前じゃねえか」「当然だ」「まあ、相手が格下なら問題無いけど、例えば彼我の戦力差が同等、もしくは向こうが上だったら?」「それは……」「そういうこと、例えばスターズ分隊だと、スバルが倒れたらティアナが孤立する。そうなるとヴィータが救助に向かうわけだ。すると今度戦闘力53万のなのはが孤立することになる」「なんだろうか……その、状況説明も言いたいことも理解できるのだが、何故か納得できないのは私だけか?」「シグナム副隊長……実は私もそう思っていました」「なんか、なのはさんだけでいけそうな気がします」「悪い、私もだ」「あれ?」 皆、少し納得しかけたようだが、また混乱する「まあ、もっともそういう事にならないようにするのが我々の務めであるからして……」 そんな空気を完全に無視して、講義は続いていき、終始場を混乱させていた…… ちなみに、その夜。講義の様子を聞いたなのはとフェイトは2日続けて彼にお話をすることとなったことは言うまでもない…… あれ?なんか千早がまともなキャラになった……ロリコンどこへやった…… いきなり痛恨のミスしましたので修正しました。ご指摘ありがとうございました そして二度目の……ああ、やっぱり少し旅に出ます……